goo

あみ



以下、去年(2005年2月10日)に書いた文章を引用します。


-------------------------------
『柴犬、エンジェルファームの家族になる』


ポメラニアンのまりちゃんが亡くなってから、桂子は何度も犬を飼いたいと
言いました。でも、私はいつも反対してきました。エンジェルファームには家族
として、すでにたくさんの動物が暮らしています。これ以上増やすと、世話が行
き届かなくなると思ったからです。

それに、たくさんの草花、野菜、ハーブ、果樹や
何種類もの観葉植物、サボテン、多肉植物も育てています。
ミニ植物園で暮らしているような感じです。

そんなわけで、桂子も犬のことはあきらめていたんですが
一昨日突然、「柴犬のことがどうしても気になる」と言いました。
先日熊本のホームセンターのペットショップコーナーで見た柴犬のことです。
去年の7月21日生まれで、つまり、もうずいぶん大きくなってしまい、そうなると売れないのでしょう。狭いオリで窮屈な状態になっていました。そうやって売れ残って大人になってしまったペットたちは、ガス室送りになるケースがあるといいます。

野良犬たちと、こうしたペットショップの売れ残り犬を含め
日本では年間33万匹の犬がガスで殺処分されているそうです。
ネコは30万匹だそうです。
(平成10年度 厚生労働省生活衛生局乳肉衛生課の調査)
そんな犬猫を殺処分するための費用が年間12億円かかるそうです。

桂子がそこまで言うなら・・・ということで
一昨日、その柴犬(オス)が家族になりました。
名前は「あみ」にしました。
一昨年春、家出したまま帰らなくなったオス猫のアミダの名前をとりました。
「あみ」は世阿弥、観阿弥の阿弥です。それは阿弥陀仏の名に由来します。
阿弥陀はサンクリット語(インド古典語)のアミタに由来します。
アミタは、アミターユス(無限のいのち)、アミターバ(無限の光)の略語。
それは私たちの本質が、無限のいのちであり、無限の光であることを
示唆しているはずです。
「あみ」と呼ぶとき、そのことを想起したいと思います。
「あみ」が無限のいのちであり、無限の光であることを・・・   



「あみ」が来て、猫たちは「ようこそ、エンジェルファームへ!」
とは言わなかった。みなさん怒ったり、怖がったり、すねたりしました。
とくに甘えん坊・ラティはどうしても許せないようです。いつもは桂子のそ
ばで眠るラティが、昨夜は屋根の上で一晩ないていました。
ミロクとウリとビッチは、少しずつこの状況を受けいれ、いやいやながらも、早
くも慣れてきつつあるようです。
みんながこれからどんなふうに「あみ」を受けいれていくのか、どうやって共生
していくのか観察したいと思います。

人間だって、他の生物との共生・共存はなかなか難しい・・・
というより、人間こそが地球のたくさんの生物を絶滅させ、あるいは絶滅危惧状
態に追いやってきました。そして年間12億円もかけて、63万匹の犬猫をガス室送
りにしているわけです。どころか、人間どうしで、殺し合い(戦争)ばかりして
きました。「戦争放棄」をうたった素晴らしい日本国憲法も、今や破棄されてし
まいそうなご時世です。

さて、今日はじめて「あみ」を裏山の散歩に連れて行きました。
土や落ち葉の匂い、草の匂い、初めて嗅ぐ匂いばかりで・・・
夢中になって嗅いでばかりいるので、なかなか進めませんでした。

「あみ」は狭い不自然な環境に閉じ込められていたせいだと思いますが
おしっこやウンコの匂いもきついし、体臭も強すぎる。
一種類のペットフードしかもらえず、少ししか水を与えてもらえず
全く運動してなかった「あみ」。
「あみ」にも“毒素排泄”が必要です。

エンジェルファームの猫たちは、一度もお風呂に入ったことはないし
毛をといてやったこともほとんど無いのですが、毛の色つやが良く
何かいい匂いがします。
エンジェルファームに来たかぎりは
「あみ」もきっとそうなると思います。  

-------------------------------
以上です。
上の文章を書いてから1年1ヶ月が流れ
あみも、ずいぶん変わりました。