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人の手のぬくもり

今日も遠間智子が担当します。
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看護師として「緩和ケア病棟」に勤務した時に
勤務時間以外で可能な限り患者さんのマッサージを
させて頂いたことがあります。

肉体的、精神的、社会的、霊的に苦痛がある患者さんに
麻薬や鎮痛剤を使うわけですが
どんな強いお薬を使っても届かない痛みがありました。
その1つが足のむくみによる痛みでした。

とにかく氷のように冷たく、パンパンに張っている状態が
更に足の血行を悪くしていきます。

「もんでくれ~。足もんでくれ~」
今でもその声は耳に残っています。

薄皮1枚で今にも張り裂けそうな足に
最新の注意を払って触れていきます。

「マッサージしてもらえるとよく眠れる…」
「足が軽くなる…」

触れてあげることができたときは、いつもよりナースコールが
少なかったように思います。

最期の最期に求めるものはどんなお薬よりも
「人の手のぬくもり」なんだなと教えて頂きました。