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聖地パシュパティナート



1993年、ネパールの聖地パシュパティナート。
川岸で死体を火葬しています。
後ろが寺院、前が川。
インドでガートと呼ばれるこのような火葬場をよく見ました。
三途の川の源イメージだと思います。



街の喧騒から離れたヒンドゥ教の聖地です。
雨季になっていたからでしょうか、観光客はほとんどなく、おそらくそのせいもあって、非常に静かでした。



インドから巡礼に来たと言うサドゥ(放浪の修行僧)。
歳を聞いたら28歳だという。
私は36歳でした。

橋の上から火葬のようすを見ているひとは観光のひとではなく、この寺院の参拝者もしくは、火葬されているひとの縁者だと見受けられました。
みんな黙ってじっと見つめていた。



私もじっと見つめていました。
どれくらいそこにいたのか・・・
時間感覚がなくなりました。
自分が燃やされ消えていくような感覚がありました。
自分も必ずこうなる。

これはゴミ焼却場のような日本の火葬場とはちがう。
聖地の火葬は死の瞑想だと思いました。
ウリやミカを火葬にしてやったのは、このときのことを思い出してそうしました。
火葬の仕方はこのとき学びました。