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「赤ちゃん連れで議会」その3ーT.P.Oとマナーとモラルとルール

2017-11-28 | 筑紫野市 小児歯科
次は加えてモラル、ルールについてです。

マナーはその場からはみ出ない、周囲の空気に合わせること、自己主張しないこと、と考えています。
皆が気分を害さないでいいように、気分良く過ごせる思いやりを持つことではないでしょうか。

モラルとは何かというと、そのマナーから一歩進んでいる考え方。
何かそれを誰かが守らないことで被害を受ける人が出てしまうようなこと、と考えます。
また、モラルという使い方を間違えてしまえば大きな強制力が働き大変なことにもなり得ます。
そしてそれらモラルといわれる規範は、国や時代などの考え方、環境によって変化していくものでしょう。


「赤ちゃん連れで議会」が話題に上がった時、諸外国の例がTwitterで流れてきました。
赤ちゃん連れで議会参加の風景ですね。
「素敵だ!」というコメントが見られました。
しかし、それはその国のモラルがいい方向に出来上がっている状態で、すでに認められている状態での「赤ちゃん連れ議会」参加の状況です。
それと日本の現状を単純に比べ、出来ていない日本の方を下に見るような方法は幼稚で残念だと感じます。

その画像では隣の男性方はイヤホンをしています。
イヤホンで議会内容の聴き取りをしているのでしょうか?そういう環境が整った状況なのでしょう。場を切り取られた画像だけではわかり得ません、あくまで想像です。

議会の部屋の広さなど、どうでしょうか?
日本の市議会、県議会の環境と同じ広さや制度かどうかも説明がないまま、画像で切り取って主張だけするのはどうでしょうか。
冷静な判断はできるでしょうか。
感情に訴えるのは子供すぎるのではないでしょうか...。

また、こういう話題がのぼると
「赤ちゃんは泣くのが仕事だからどこで参加しても泣いていてもいい」
とか
「私達は赤ちゃんと一緒に〇〇してる(やれないことはない)」
と、赤ちゃんOKの部分だけを美化したり美談にしたりして、正当化する危険性もよく見かけます。
そういう主張もいささか自分の視点だけで感情に訴える幼稚な手法、自己主張に感じます。



当院は赤ちゃんOKです。
しかし、それだけで、世の中全ての場で赤ちゃんOKが当てはまるとは考えていません。言えません。

それは当院なりのシステムが確立しているから赤ちゃんOKなのであり、
例えば、世の中には無菌の外科手術室やICU集中治療室、静寂が必要な録音室、など赤ちゃんOKが不適切な場もあります。

そのような場で"赤ちゃんOKではない"とした場合に、赤ちゃんOKの世の中になっていることだけを主張し、赤ちゃんOKではないことに対して過剰な反感を持たれてしまう危険が想像できるため、赤ちゃんOKだけを単に歌うのは危険なのです。

赤ちゃんOKではない場もあっていいはずです。
赤ちゃん自体が安全に参加できない、赤ちゃんが参加していてもゆったりと安全に居続けることができない場もあるからです。

つまり、赤ちゃんOKにするためには、そこそれぞれでのモラルの確立が必要です。
確立と言うと遠く、困難さも出ますが、まずは感情に訴えず冷静に考えることから始めるほうがいいのではないでしょうか。
赤ちゃんOKの話ばかりではありません。
モラルの話や見解が出る場合、全てに言えることです。

状況に応じてどうしたらいいか考え、準備し、レッスン(試行)する、それが先ではないかと考えます。

そこには必要な場合はルールが敷かれることになります。

マナーにも、モラルにも、必要な場合にルールはどこかしら後から出てくるものだと言えます。










「赤ちゃん連れで議会」その2ーT.P.Oとマナーとモラルとルール

2017-11-28 | 筑紫野市 小児歯科
続きです。

さて今回の巷での話題、
「赤ちゃん連れで議会」
ですが、
「赤ちゃん連れで歯科」
を作った私ですが、それと今回の「赤ちゃん連れで議会」は、
「赤ちゃん連れ」
という考え方は同じであっても、自らの犠牲を払う面もありながら患者さん側、スタッフ側の皆が過ごし易い歯科のシステムを作った私の一件とは多少内容は離れている感があります。

しかし、「赤ちゃん連れで議会」の話題を見て浮かんだ最近の世の中の空気や雰囲気を合わせて感想を綴ってみたいと思います。

っていうかー!
っつーかさー!

...と言いたいタイプの方々もいらっしゃるかと思いますが、今回の話題は単に発端で、それに良し悪しをつけるために綴るのではありません。

ちょうど最近浮かんでいたことが偶然にも繋がったという感じです。
最近の世の中の傾向を考えるための一つとしてお読み頂けると幸いです。

T.P.Oとマナーについて。

T.P.Oという言葉を、もはや死語でしょうか。
time、place、occasion、時と場所、場合によって、を指す言葉です。
ファッションで使用されることが多いのではないでしょうか。

衛生管理の非常勤講師の授業で衣食住についても教えていますが、衣、では温度調節、礼節礼儀、行動環境、身体保護、清潔保持などをわきまえて衣服を用いることを教えますが、まさにそれらはT.P.Oですね。

そうやって皆さんファッション感覚については、時と場、場合を上手く見極め、まるでファッション誌から抜け出したかのような着こなしをされるような時代になりました。

ただ、それはあくまで外側の話です。
内側の話はどうでしょう。

T.P.Oを場に合わせた、場からはみ出ないマナーと捉えてみれば、内側からのマナーはどうでしょうか。



私はカフェ探索が好きで、様々なカフェに行きますが、皆さん集まる方は外側のマナーでファッション誌ばりのおしゃれをして其処此処にいらっしゃいます。
しかし、2人以上の集団になっておられる場合、マナー、内側からのマナーがあまり良くないように感じます。

集団心理でしょうか、大声で話す、愚痴も言う、笑う...カフェ は一応公共の場です。

楽しくおしゃべりして下さい、というタイプのカフェなら仕方がありませんが、
静かな落ち着いたカフェでも、そのカフェに入った高揚感なのか、マナー悪くはしゃぐ大人を見かけます。幼い大人、ですね...。
カフェには私は静かさを求めて行きますから、騒ぐ人がいるカフェに入ってしまった場合は私はもう足は向きません。

禁煙ルームがある時代ですから、談話ルームか、禁談話ルームが欲しいところです。

マナーとは、他の人の気分を害さないよう、その場からはみ出る行動をしない、空気を合わせるようなものだと思います。
自己主張しないことですね、個人の自由を全面に出さないことではないでしょうか。

カフェ、レストラン、映画館、病院、電車...
そういう場の外側だけでない、内側からのT.P.Oってあります。

大人達が自己主張ばかりし、まだ成長できない幼さを残したまま、赤ちゃんと公共のマナーの中を生活していることを想像して下さい。

自己主張、個人主義ばかりが先行していないでしょうか。








「赤ちゃん連れで議会」の話題から20年を振り返って 筑紫野市原田 のりこキッズマム歯科医院

2017-11-28 | 筑紫野市 小児歯科
キッズマム歯科って変な名前ですよね。
病院名を言わないといけない時、自分でもいつも
「なんなのその名前?」
って思います。笑

キッズマム、のネーミングについては以前コラムに執筆したことがありますが、

・お子さんとお母さん(ご家族)を中心に考えたい
・自身を含め、スタッフ全員が子育てしながら仕事が出来る場にしたい

そういう思いでやってみよう、という言わば実験的とも言える決心からでした。
15年前の当時はそんな施設はありませんでしたから。

それは何が発端になったかというと、
開院より少し前、今から20年ほど前にフリーペーパーの片隅に掲載されていた記事なのですが、
「赤ちゃん連れで歯科に行けない」
という内容からでした。

私はその掲載を読んだ頃、自分で開院する計画もなかったのですが、ちょうど長男の妊娠中か出産後か...ぐらいの時期でしたので、赤ちゃん連れになると行動もいろいろ大変なんだな、と感じ、
しかも自分が関与する歯科の話を交えての内容だったため、その言葉は記憶に深く根付いたのでした。

その後、開院することになったわけですが...
開院するだけでも相当な決心が必要です。
土地は更地でした。
患者さんもゼロです。
そんな状態で歯科機器の購入は自ら金融機関に借り入れしなければなりません。
診療を始めて子供が病気したらどうする?など他にも危惧しなければならないこともあります。

しかしいっそのこと思い切って、私じゃなければできないこと、他の歯科とは違うカラーで皆様の利用しやすい歯科を目指そう、みんなが助かるシステムが出来ればうまく全てが回りやって行けるのではないか...と決意を固めました。




そういう思いがこもった"キッズマム"という名前です。
ー今回の巷での「赤ちゃん連れで議会」の話題はそんなふうにキッズマム歯科が発進したことを振り返るきっかけになりました。

15年前の当時、何もモデルがないままに構想しました。(大体私は未来予測というか、人より先に構想があるようです。癖みたいなもので。)

お子さんとお母さんを中心にするなら、
院内のレイアウトもそういうことを目指そうと、
自身の育児経験を生かし、お子さんとお母さんが利用しやすい院内作り、それは建物や器材のハード面だけでなく、診療システムやスタッフさんなどソフト面も...といろいろと考えてやってきました。
医科はサービス業のカテゴリーに入りますが、サービスばかりではいけません。
大切なのは医療内容です。
その診断、治療をしたらその先はどうなるのか?
先を予想した本気の医療を考え続けてきました。

当時、
自身の子供達は幼稚園に入園したばかりのころでした。

そこで...
今回「赤ちゃん連れで議会」の話題がのぼっていますが、それを見て、ちょっとだけ浮かんだことを続けてお話しします。


つづく