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『伊那の谷びと』小林勝人さんと、法政大学の高柳俊男教授の対談記事紹介

2016年03月27日 23時54分52秒 | 取材の周辺

 3月19日、満蒙開拓平和記念館で、イベントが行われた。その新聞記事を三つ転載し紹介させていただきます。

対談「わかち合う歌集『伊那の谷びと』の経験~満蒙開拓、中国帰国者、そして・・・」

 2015年10月04日のブログ、「中国帰国者の支援に明け暮れる日々の中から生まれた歌集 『伊那の谷びと』小林勝人著」に書かせていただいた小林勝人さんと、法政大学の高柳俊男教授の対談です。

 お二人は、かつて旧満洲を訪ねる旅で同行して以来の交流仲間とのこと。高柳先生は、小林さんの地道な努力を研究者として高く評価してきたと言い、先生からこの対談企画を申し出たという。嬉しい!

 本当に小林さんは目立たない地味な仕事を労を惜しまずなさっていらした。奥様が、「仕事をしていた時より、退職してからの方が忙しくなってしまった。」と苦笑されていらした。どこかで引越しがあると不用品を貰いに行って、建設会社の倉庫に置いてもらい、新しい帰国者が来ると、その中から必要なものを届けたりもした。そんな大変な事も過去のものとなり、今は生活支援というより、帰国者たちの精神的支柱としての役割が大きいように思う。長い時間をかけて築き上げてきた信頼が、多くの帰国者たちの間に醸成されていると感じる。彼はまたとても勉強家で、読書家なのです。彼が書いた平岡ダム建設に関する小冊子の中に、梶井基次郎の『桜の樹の下には』の記述を見つけ、とても嬉しかった。

 そしてユーモアのセンスも。ラーメンをあっという間に食べ、「早いですね」と言うと、「私には残っている時間が短いから。」と。ドッと笑い合った。

 

 最後に、この対談の中で紹介された短歌。

牛がせしその温(ぬく)き糞(ふん)に裸足(あし)を入れ冬の満洲生き延びし孤児

 小林さんの優しい眼差しがとてもよく感じられる歌だと思います。

 飯田のこころ、ここにあり。





 


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