この週末は、車中泊を企んでいた。
第一の目的は、里山の虫さん探索。
で、その前に、つまり金曜日の夕方に、
以前から気になっていた大山桜を、
見に行くことにした。
大山桜と呼ばれているけれど、
品種としてのオオヤマザクラではなく、
「大きな山桜」なんだろうと思う。
いつも朝活で訪れる林道の入口に、
「大山桜 ➡」と看板があるものの、
ここ数年、毎年のように起きる大雨被害で、
林道が通れなくなっていた。
でも今年は、進入禁止のバリケードがない。
行けるのか?
数日前、朝活の最中に、
地元のオジイサンに会った。
オジイサンの話では、行ける!と・・・
ただし車で行けるかどうかは分からない。
徒歩では、30分程かかるだろう、と・・・
片道30分ぐらい、ど~ってことない。
ただ、行って戻って来るまでに、
なんやかんやで1時間半はかかるだろう。
日没までには下りて来なければいけない。
仕事を1時間程早く(勝手に、笑)切り上げた。
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人気の全くない林道を、ひとりテクテク。
ここは、先日、鹿に出逢った林道。
あの罠があった所を過ぎて少し行ったら・・・
イノシシ用の捕獲檻があった。
この辺りまでは、
5年ほど前に車で入り込んだことがある。
その先がコンクリート舗装してあるけれど、
これは最近なされたものだろう。
あの頃は、見た目めちゃくちゃ悪路で、
これ以上は無理と、諦めたんだった。
捕獲檻の右後方に、何か白い札が・・・
確認したら、罠の設置許可証のようなもの。
ふ~ん、ちゃんとそういう物があるんだ。
この間の鹿の所にも、あったのだろうか?
私が気付かなかっただけで、
ちゃんと、あったんだろうね。
そこから、少し進んだ所に・・・
今度はお札だけがぶら下がっていた。
まわりを良く見たら・・・
たぶんこれが罠だね。
この間の鹿の罠と同じタイプの物か?
お札は「ここに罠仕掛けているよ」と、
人間に知らせるためにも必要なんだろう。
この間の鹿の悲しそうな眼差しを、
思い出してしまった。
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林道の途中2ヶ所ほどに、
「大山桜 ➡」の立看板があった。
25分程歩いた所で林道は行き止まりに・・・
結局ここまで、車でも来れそうな道だった。
確かに、いい道ではない。
基本砂利道で、所々コンクリート舗装。
対向車来たら、どうすんの?みたいな道。
まあ、林道なんだから、
こんなの当たり前だろうけれど・・・
さて、林道は行き止まり、
どっちへ行くんだ?
「大山桜 ➡」の看板はないし、
見まわしても、山桜は見えない。
ここを、登るのか?
それとも、こっち?
人が通った気配のある所を少し登ってみた。
でもすぐに、これは絶対違う!
こんな所を登って行って、
万が一、足でも踏み外したら、
ただでは済まない。
それに「迷子になったらなんとしょう」だ!
こんなことで、ニュースのネタになったら、
いい笑いもんだ!
諦めて、引き返した。
途中、看板を見落としたのかも知れない。
戻ってみよう、と・・・
でも、この場所で、面白いこともあった。
この件は、また改めて・・・
林道を、少し戻った所で・・・
斜面にロープが張られているのに気付いた。
ここか~!?
10歩程足を踏み入れたものの、
ふと、気になって戻った。
「看板、あったっけ~?」
あった!
看板じゃない、ちっちゃな立て札が・・・
それまで見てた「大山桜 ➡」の看板の、
10分の1以下のサイズ。
同じ「大山桜 ➡」の看板があるはずと、
そう思い込んでいて見落としてしまっていた。
でも、これじゃあ、見落とすのも無理ない、
と、思うんだけれどな~。
このロープ張りの道?が、けっこう続く。
しかも、悪路。
もう、登山だね、これは・・・
しばらく登って行ったら、
山桜の花が落ちていた。
もう、少しかな?
見えて来た~!
目の前に全身を現したその山桜は、
大き過ぎて、1枚の写真に納まらない。
なにぶん、山の斜面に生えてるから、
撮影する場所が選べないのだ。
幹の直径は、1mは超えていそう。
樹齢どのくらいなんだろう?
今が満開なのだろうか?
枝によって、
バラつきがあるようにも見える。
小鳥がやって来た。
メジロだった。
真下から見上げるしか出来ず、
いい加減首も痛い。
少し斜面を登ってみた。
空はスッキリとは晴れ渡っていないし、
この右手にお陽さまあるし、
水墨画のような山桜になってしまった。
午前中の方が良かったのかも・・・
でも、この大きな山桜を独り占め。
何年も恋い焦がれていた相手に、
やっと逢えた!
そして、その逢瀬は誰にも邪魔されない。
そんな贅沢な時間を過ごさせてもらった。
お陽さまが、ずいぶん西に傾き、
薄雲のベール越しに山桜を照らすと・・・
ほんのりと茜色に染まり始めた。
もっと、もっと、見ていたいけれど・・・
陽が落ちてしまう前に戻らないと・・・
あの入口まで、
車で行けるのは分かったから、
また、逢いに行こう。
朝陽を浴びている姿も見てみたい。
そして、もっともっと茜色に輝く山桜も・・・
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この大きな山桜がどこにあるのか?
それは、あえて書かない。
地元の役場のHPなどでも、
一切触れていないし・・・
地元としては、アピールしたくても、
あまりの立地が悪さが、
その妨げになっているのだろう。
道が狭い、駐車場が確保出来ない、
山桜のまわりにスペースがない、等々・・・
何年も、何十年も、地元の人たちに、
見守られ、愛されて、ひっそりと佇む山桜。
私は、このまま、今の姿のままでいいと思う。
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オバサンの写真は、まるで水墨画なので、
最後に明るい写真のおまけ・・・
撮影は、我が家の居候デカ猫。
場所は・・・
普賢岳が望める所・・・ だね。