昨日の午後、2時55分頃、
ナガサキアゲハ1号「先輩」の、
羽化が始まった。
なかなか、すんなりとは出て来ない。
蛹ポケット入りだったから?
なにか気になって、
動画を撮るどころではなかった。
漸くして、全身が出たと思ったら、
モゾモゾした挙句、落下!
どうした!?
3時12分、拾い上げて良く見てみた。
頭部の殻が外れていない!
羽化開始から、もう15分以上経っている。
このままじゃ、マズイんじゃないか!
3時17分。
爪楊枝を使って、どうにか、こうにか、
殻を外すことが出来た。
頭部だけじゃなく、胸の辺りまである殻。
目を傷つけないよう気を付けて、
頭の部分は出せたものの、
口吻が殻に癒着しているような・・・?
そんな嫌~な感じに、指が震えた。
片手しか使えないのがもどかしく、
自分自身に腹が立った。
3時38分、
羽化開始から40分以上経つが、
翅が一向に伸びない。
触角は、だらりと力なく、
口吻の1本は細く茶色で、全く動かず、
もう1本も縮れたような感じで動きが鈍い。
脚にも問題があるようだ。
力が入らないようで、まともに歩けない。
翅に異常がある羽化不全であっても、
元気な子はいると言うのに・・・
「先輩」は、蛹の状態の時から、
ちょっと心配していた。
以前の記事にも書いたけれど、
頭の部分が後ろに反らず、前傾していた。
きっとそれが、
「頭部の殻が外れない」と言う事態を、
引き起こしてしまったのだと思う。
それが、蝶の羽化にとって、
どのくらいのダメージを与えるのかは、
私には分からないけれど、
もしも、自力で外せなければ、
そのまんま死んでしまうのは確実。
ふと、頭に浮かんだのは・・・
へその緒が首に巻き付いた状態で、
生まれた赤ちゃんと同じなのでは?
処置が遅れれば、命の危険もあるし、
機能障害も残ってしまう。
じゃあ何故、
頭の部分が前傾したのだろう?
心当たりがないこともない。
「先輩」は、幼虫から蛹になる時、
自分の脱いだ脱皮殻を、
胸の辺りに抱え込んだまんま蛹になった。
それが、原因なのではないだろうか?
そうと断定は出来ないけれど、
それが全ての元凶で、
こんな事態を引き起こしたのだとすると、
あの時、取り除いておけば良かったと、
悔やまれて仕方がない。
4時20分。
タオルペーパーに、
力なく、しがみついているだけ・・・
このまま、死んでしまうのだろうか?
4時27分。
ふと外を見たら、
薄っすらと虹が架かっていた。
いつもは嬉しいはずの虹が、
この時ばかりは悲しく見えた。
夜になって、
駄目元で飲み物を与えてみた。
三温糖をアク〇〇〇スに溶かしたものを、
麺棒に含ませ、口吻の先に・・・
飲んだのか? 飲めたのか?
良く分からない。
10時52分。
タオルペーパーをよじ登っていた。
ちょっと元気が出たのかな?
でも、油断すると落下して、
仰向けになったら自力では起き上がれない。
日付が変わって今日、0時40分。
そろそろ寝なければと思うけれど・・・
夜中にひっくり返ったら、
起き上がれなくて、
朝には死んでしまっているのでは?
そう思うと、なかなか眠れない。
朝、今日も5時半起き。
1番に「先輩」を見に行った。
ひっくり返ることなく、生きていた!
猫弁作りが終わったら、
君にも朝ご飯あげるから、待っててね。
6時42分、
ヨロヨロだけど、歩けている。
後脚が機能していないようだ。
6時56分。
昨夜と同じ三温糖入りのアク〇〇〇スを、
ペットボトルのキャップに入れて、
コットンをジュクジュクに浸み込ませる。
縁に止まらせてから、麺棒で口吻を誘導。
これが、ま~、なかなか大変で・・・
でもね・・・
飲んでくれたんだと思う。
グルグル巻きにすることすら出来ない、
不自由な口吻で、
一生懸命飲んでいたんだ!
・・・と、思いたい。