その日、越冬明けのアカタテハや、
羽化したてのベニシジミと出逢い、
虫さん好きの私としては、
ウキウキ気分で川辺を歩いていた。
それなのに、それに水を差すような、
無残な光景が目に飛び込み、呆然・・・
その現場は・・・
この「防ごう」地球の自然だなんて、
ふざけた看板からほんの目と鼻の先。
去年の初秋・・・
川面に枝を張り出し、
青々とした葉を茂らせていた柳の樹。
私が初めてコムラサキに逢ったのは、
この柳の樹だった。
その時の記事は・・・
コムラサキの幼虫の食草は柳の葉、
きっと、この柳の樹に産卵し、
来年の初夏に、
またあの美しい姿を見せてくれる。
そう思って楽しみにしていたのに・・・
それなのに・・・
バッサリ・・・
バッサリ!
バッサリ~!!
なんてこった・・・
護岸整備とか河川管理とかの名のもとに、
行われている事業の一環なんだろう。
それは、分からないでもないけれど・・・
きっと私、
あのスウェーデンの女の子と、
同じような顔をして、
その場に呆然と突っ立っていたと思う。