※1 アルツハイマー型認知症は、仕事というテーマとは無縁の日々の暮らし方という「脳の使い方」としての『生活習慣』が基礎となる「第二の人生」を送る『高齢者だけ』が発病の対象となるものであり、「老年発症」を特徴とする認知症なのです。
※2 世界中の権威(機関)や精神科医が誤解によるとも気づかないで提示している『若年性アルツハイマー型認知症』なる病気は、この世に実在していない架空のものであり、『側頭葉性健忘症』の誤診が、誤った診断の基礎になっているものなのです。
※3 権威(機関)は、『アルツハイマー型認知症』(AD型認知症と略記)の正体を、「重度の物忘れの症状=記憶障害」が特徴の「神経変性疾患」だと誤解していて、末期の段階(大ボケの後期=MMSEの得点が一桁)で発現してくる失語、失認、失行(紛い)の極めて重度の症状が『初期症状だと誤解している』のです{権威(機関)は、AD型認知症については、回復/症状の進行の抑制の可能性の有無及び程度により三段階に区分される段階的な症状が発現してくることにも無知な為に、意味不明な区分というしかない(中核症状と周辺症状)とに区分するだけなのです}。
(オアフ島のヒルトン) (エイジングの本館) (ハワイ島のヒルトン)
(プロローグ)
(1) 様々な種類が数ある認知症のうちの大多数、90%以上の割合を占めているのが、『アルツハイマー型(AD型)認知症』と言うタイプの認知症なのです。
その『アルツハイマー型認知症』については、末期段階の極めて重度の症状にしか目が行っていなくて、そのために、器質的な原因に起因した発病と誤解していて、発病の原因もメカニズムも分からないし、治すことが出来ないし、発病を予防する方法も分からないとするのが、世界中の権威(機関)の考え方なのです。
(2) 発病を惹き起こす原因については、アミロイドβ仮説(世界的に通説)、タウ蛋白仮説(少数説)、アセチルコリン仮説(異説)等の学説(発病の原因として主張されているものと肝心の発病との間の因果関係が未だに実証されていない、単なる仮説としての主張)が、まるで、よどみに浮かぶうたかたのように、浮かんでは、しばらくの間留まるだけで、やがて消えていくだけのことなのです。
(3) 医療の現場での診断(「神経変性疾患だとの誤解」が基礎にある為に、診断の専門家は精神科医とされている=我が国でも、一昔前には、国が指定した僅かな数の精神科を有する大病院だけが「老人性痴呆疾患センター」として指定され、精神科の精神科医が専属的に診察をしていたのです)では、「重度の物忘れ=記憶障害の症状を主とした認知症の症状らしき病状を呈している患者に対して、診断の基準が明確に存在する他のタイプの認知症、或いは認知症と紛らわしい認知症ではない病気を先に消去していき、最後まで残ったものを「アルツハイマー型認知症」と名付けているだけなのです。
(4) 認知症の診断が専門と言いながら、こと、『アルツハイマー型認知症』の診断に際しては、(皆さんは驚かれると思うのですが、彼らにとっては、正体が不明なので)、消去法による間接的な診断手法を採用せざるを得ないのです。
(5)私たち二段階方式の場合は、「アルツハイマー型認知症」の正体は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病=「脳の使い方」としての視点と意味で言う「生活習慣病」)であると考えているのです(猶、「食生活」は原因要因とは無関係であるので、念のため)。
(6) 私たち二段階方式(KinukoとTadの二人が主催するエイジングライフ研究所)が、独自に開発した独自の診断方式、『二段階方式』(前頭葉の機能レベルについては、「改訂版かなひろいテスト」で及び左脳と右脳の機能レベルについては、「MMSE」テストで、個別に及び両者を総合して判定する手技であり、『二段階に区分』して判定するのが特徴)と呼称する神経心理機能テストを活用した、「アルツハイマー型認知症」の発病原因に直接的に迫る診断方式なのです。
その場合、「アルツハイマー型認知症」を他の種類の認知症、或いは認知症と紛らわしい認知症ではない病気と鑑別する直接的な診断基準となるのは、『前頭葉』(前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体を言うものとする。以下、同じ)を含む脳全体の機能レベルの判定、その機能レベルのアウトプットである症状、言い換えると、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状、並びに、廃用性の加速度的で異常な脳の機能低下の進行をもたらした直接の原因である『脳の使い方と』しての「生活習慣」及びその「生活歴(ナイナイ尽くしの『単調な生活習慣』の継続の確認作業)」並びに「MMSE下位項目の項目困難度の指標」が示す順番どおりの衰え方を示すテスト結果であるかの確認作業と言う要素なのです。
(7)その判定の基礎となっているのは、14689例にも及ぶ「アルツハイマー型認知症」の発病者(小ボケ/中ボケ/大ボケの全てが含まれていることに注意)達の、極めて精緻な(『前頭葉』の機能レベルを含む脳全体の機能レベルの精緻な判定)による、極めて多数の「アルツハイマー型認知症発病者の症状群」なのです。
(8)「二段階方式」の手技の中で、鑑別の際に適用する基準(極めて重要なノウハウなので、此処には詳細を記述しませんが、「アルツハイマー型認知症」の場合には、脳の機能に衰えていく厳格な順番があるという「脳機能データ」の解析結果から得られた基準の指標があるのです=私たち二段階方式が世界に誇る脳機能データ=MMSE下位項目の項目困難度の指標)は、「アルツハイマー型認知症」の本質が廃用性の異常な機能低下の進行であることを、明確に示唆しているのです(事象の事実である「MMSE下位項目の項目困難度の指標が示す、脳機能の衰え方の厳密な順番」について、アミロイドβ仮説、タウタンパク仮説、アセチルコリン仮説では、説明することが出来ない=[ (3つの仮説)が主張する内容は、100%誤り] 。
&1 権威(機関)が提示する(3つの仮説)の内容は、100%誤りの憶測主張
(1) 権威(機関)が提示してきた従来の学説(アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説及びアセチルコリン仮説、)は、『アルツハイマー型認知症』を発病して、且つ末期の段階、私たちの区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階の更に後期になって発現してくる失語/失認/失行(紛い)の極めて重度の症状が確認されたお年寄り達の死後の脳の解剖所見に立脚した、且つ、脳の器質的な変化が原因と想定した憶測がベースでの「仮説」であるのに対して、私たち二段階方式の主張は、『(今日現在でも、人類最大の難問とされる)意識』が覚醒した目的的な世界に於ける、『脳全体の司令塔の役割り』を担っている『前頭葉』の機能を含む「脳全体の機能」について起きてくる『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に着目した実態説』なのです。
(2) 加えて、私たち二段階方式の主張内容は、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村との有償で有期の「使用許諾契約」の締結の下で何年間にもわたって実践された、『住民参加型の地域予防活動の実践による顕著な成果により、主張内容が正しいことが疫学的方法により実証されてもいる』ものなのです。
(3) 従って、私たち『二段階方式』の主張の根拠は、脳の解剖所見とは関係なく、逆に、生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとその機能レベルに厳密にリンクした症状、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの直接のアウトプットとしての症状に着目した主張なのです。
(4)「二段階方式」の手技を活用して、生きた人間の『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルについて、『左脳が専管する仕事というテーマとは無縁の日々を送る「第二の人生」を生きる高齢者』の、「前頭葉」を含む脳全体の機能についての『脳の使い方としての生活習慣の在り方』、使われる機会が極端に少ない「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続の下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下を起こし/進行させて来た結果としての『症状の変化の特徴を示す精緻で/極めて多数の脳機能データ』を根拠として、話を進めていきたいと考えるのです。
権威(機関)が提示する仮説でも世界的に通説の地位を誇る「アミロイドβ仮説」が、発病/症状の進行との間の因果関係(原因と結果の関係)の存在の有無について、その存在を未だに実証が出来ない儘、マウス(マウスにアミロイドβを注入したアルツハイマー・マウスとか)の記憶行動の観察結果に基づく推測に依拠して憶測しているだけなのに対して、私たち「二段階方式」の主張は、生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状を何万例も集積し、解析した、科学的で客観的な手法に基づいた主張なのです。憶測や推測ではなくて、事実の解析結果なのです(加えて、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村での『住民参加型の地域予防活動』の実践の顕著な成果に因り、主張内容が正しいことを、疫学的方法により、実証済みでもある)。
&2 『AD型認知症』の原因は、器質的な要因ではなく/廃用性の加速度的で、異常な機能低下の進行
(1)『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症の本質は、「前頭葉」を含む脳全体の器質的な変化が原因で起きてくるものではなく、機能的な低下(廃用性の異常な機能低下の進行)が原因で起きてくるものなのです。
言い換えると、脳が壊れてもいないのに、意識的に何かのテーマを実行しようとしても、重大な支障が起きてくる世界こそが、追及すべき世界なのです。
そのことに注意を向けないで、アミロイドβの蓄積であるとか、タウ蛋白の沈着であるとか、アセチルコリンの不足であるとかの「単なる憶測が基礎」である誤った視点に拘泥した儘で居たのでは、何時まで経っても、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因(メカニズム)を解明することは出来ない相談だということを指摘しておきたいのです。
(2) 私たち人間が、(AD型認知症の発病対象との関連で正確に、もっと厳密に表現すると、「第二の人生を送っている高齢者」が)、意識的に何かのテーマを発想し、発想したテーマの実行内容を企画して組み立て、実行結果をシミュレーションした上で選択した最終的な内容の実行を左脳や右脳や運動の脳と言った脳の各部に指示する世界、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳/右脳/運動の脳の三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の「御者の役割り」を担っている『前頭葉』と言う脳機能の、器質的ではなくて/廃用性の異常な機能低下の進行(機能的な衰えのメカニズム)に注意を向けることが、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムを解明し、発病からの回復や/症状の更なる進行の抑制や発病の予防の為の方法を発見する上で、必要不可欠/不可避の条件となるのです。
(3) 今日のテーマである「アルツハイマー型認知症の発病及び症状の重症化が進行する原因と認知機能の廃用性の加速度的で異常な期の言う低下の進行」と言う視点は、脳科学者や認知症の専門家達に対し、『そのことを教示する目的で書いた』ものなのです。目を醒ましていただきたいと切に願うのです。
(4) 世の中の学者も研究者も医師も、「アルツハイマー型認知症」の本質を見誤っているのです。世界最高の権威とされながら、重大な誤りがあるあの米国精神医学会が策定した診断規定、「アルツハイマー型認知症」の診断基準である「DSM-4」の第一要件及び第二要件の規定内容の誤りに惑わされているだけなのです。
(5) 第二の要件が確認を要求している、「失語」や「失認」や「失行」(実は、紛い)の症状は、末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の更に後半にならないと発現することが無い極めて重度の症状、『前頭葉』の機能の働きがほとんど失われていて、左脳及び右脳の機能レベルが、(30点が満点の)MMSEのテスト結果が一桁となるまでに衰えてきた段階でしか発現してこない、極めて重度の症状に着目していることが、(全ての誤りの出発点)となっているのです。
(6)「DSM-4」の規定こそ、「アルツハイマー型認知症」の本質を見誤った見解、ナイナイ尽くしの『単調な生活習慣の継続』が原因で(に起因して)、『前頭葉』を含む脳全体の機能につい、『廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくこと』が本質であることを見誤り、器質的な変化が原因で症状が発現してくる病気だと憶測により勘違いしている(決めつけているだけ)のです。
(7) 更に、「アルツハイマー型認知症」の症状の中核をなすのは、「DSM-4」の第一の要件が確認を要求している「記憶の障害」という要因ではなくて、『前頭葉』の機能/就中、その働き方の核心をなす機能とも言うべき「注意の分配力」の機能の、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を反映したものであることが、『小ボケから中ボケを経て、末期段階の大ボケに至る症状の段階的な変化』を、多数例について、詳しく分析してみれば、容易に分かることなのです。
&3 私たち人間の意識的な世界と脳の働き方のメカニズム
(1) 私たちが意識的に何かを実行しようとする場合に、脳が壊れてもいないのに、重大な支障が出てきて思うように実行することが出来ない世界、それが、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症が関わる世界なのです。
(2) 私たち人間の意識的な世界での脳の働き方のメカニズム、言い換えると、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働き方のメカニズム及び脳機能の衰え方のメカニズムを知ることなしに、「前頭葉」と言う脳機能/就中、「注意の分配力」という脳機能を構造的に持たないマウスの極めて幼稚な行動の世界、餌を求めて迷路をさまようマウスの記憶に関わる行動を基礎に、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムが解明できるとする考え方自体に重大な誤りがあることを指摘したいのです。
(3) 「意識」が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割りを担い、左脳、右脳及び運動の脳と言う三頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」の運行を管理支配/制御する役割、三頭立ての馬車の『御者の役割り』を担っていて、私たちが意識的に何かを実行しようとする世界を支配し、コントロールしている『前頭葉』と言う機能には、以下に列挙するような何十種類もの極めて高度で、且つ複雑な機能が備わっているのです。ある種の機能は、単体で、又ある種の機能は様々な機能の集合による複合体としての重層的な機能を、更には、複数の単体の機能が重合したものとしての機能をも発揮しているのです。
(4) 左脳がらみのデジタルな情報を処理している世界、右脳がらみのアナログな情報を処理している世界、運動の脳がらみのアナログな情報を処理している世界、更にはそれらを統合処理している世界が、一つ一つの意識を構成しているのです。
脳と言う機能部位は、一方では個別に機能分化されつつ、他方では統合されて機能しているという特殊性を有しているのです。それであるが故に、あの「iPS細胞」をもってしても、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因、或いは発病のメカニズムに迫ることは出来ないし、ましてや治療方法の解明にも役には立たないことを指摘しておきたいのです。
&4「前頭葉」の三本柱の機能と脳機能発揮上の「二重構造」
(1) 意識が覚醒した目的的な世界に於いて、何等かの「テーマ」を実行する場面では、意欲、注意集中、注意分配、自発性、観察、分析、考察、洞察、想像、推理、表象、憶測、忖度、批判、理解、了解、把握、判定、興味、関心、着眼、発想、連想、空想、妄想、意図、企図、企画、計画、創意、工夫、創造、具象化、抽象化、シミュレー・ション、予見、予測、修正、比較、選択、確認、整理、統合、判断、決定、決断、監視、機転、拘泥、執着、憤怒、抑制、忍耐、及び感動等、「前頭葉」の個別認知機能を構成している各種の高度な認知機能を正常に発揮する上で、一定レベル以上での「認知度」が確保されていることが不可欠となるのです。認知度が一定レベル以下だと、例示した「前頭葉」の各種個別の認知機能自体が必要なレベルで発揮されなくなるからなのです。
(2) そうした個別の認知機能によるその「認知度」の高さ、或いは低さを左右しているのが、意欲、注意の集中力及び注意の分配力という「前頭葉の三本柱」の機能なのです(私たちが「機能発揮上の二重構造」と名付けている構造、「実行機能=Executive Function」と総称されている個別認知機能の「認知度」と「発揮度」とが共に、「三本柱」の機能レベルと「リンク」しているという構造が存在するのです)。分かり易く説明すれば、「前頭葉」の個別認知機能自体は、潜在的な機能ボリュームが備わっているが、「前頭葉」の三本柱の機能の機能レベルにリンクして機能ボリュームが顕在化してくるという構造、私たちの言葉で言う機能発揮上での「二重構造」のメカニズムが存在しているのです。
(3) 「前頭葉」を中核の機能として、その支配とコントロール下で、有機的な連携のもとに「左脳」や「右脳」や「運動の脳」も参加して、我が身が置かれている状況の判断に基づき、何をどのように実行するのかを組み立てるには(実行すべきテーマをいくつか発想し、その中から1つを選択し、その実行内容を組み立てるには)、先立って且つ常に、必要な機能レベルでの「意欲」の継続的な発揮が不可欠になるのです。
(4) 自分が現在置かれている状況と環境の判断をベースとして、様々な状況の変化を予測して考慮し、いく通りかのケース・シミュレーションを経た上で最終的な内容を決定し、実行に移すには、「注意の集中力」と「注意の分配力」の機能の継続的な発揮も必要になるのです。意識的な世界を支配しコントロールしている「前頭葉」と言う脳機能は、幾種類もの及び幾層ものネットワークが有機的に結合された複合/集合/統合機能体なのです。その個別の及び/全体的な機能の発揮度及び認知度を左右している大本は、「注意の分配力」の機能を核心とした「前頭葉の三本柱の機能」なのです。
(5) 更にもう一つ付加すべき重要なことは、「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」についても、同様のメカニズムが存在しているということなのです。すなわち、「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」の機能自体は、潜在的な機能ボリュームが備わっているが、「前頭葉」の三本柱の機能の機能レベルにリンクして機能ボリュームが顕在化してくるという構造(同様の「二重構造」のメカニズム)が「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」の機能にも存在しているということも、意識的な世界を理解する上では重要なことなのです。
(6)「前頭葉」を含む脳全体としての脳機能の(器質的な変化)が原因ではなくて、(機能的な変化)、廃用性の加速度的で異常な機能低下と言う視点を持つことが、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム(原因)及び症状の重症化、或いは発病の予防及び早期診断による回復と言うテーマを考える上で不可欠の視点となることを注意喚起しておきたいのです。
&5 加齢による脳機能の衰え(低下)のメカニズム
(1) 『第二の人生』を日々営まれていて、「アルツハイマー型認知症」の発病を恐れておられる60歳を超えた年齢の「高齢者」だけでなくて、未だ年若い人、30歳代の半ばの年齢から60歳までの年齢の働き盛りの人達を含めて、頻度や程度を除外して言えば、「物忘れ」の症状を自覚されていると思うのです。左脳が主役となる「仕事」と言う大きなテーマがあって、達成すべき目標があり、生き甲斐や喜びを覚える機会も多い、第一の人生を送っている年代の人達でありながら、気になる症状、「物忘れ」と言う症状を自覚されていると思うのです。
(2) 例外的な人は存在していなくて、全ての人達がこの症状を自覚しているはずなのです。それでいて、この物忘れの症状、言い換えると「記憶障害の症状」の発現の原因は、上述した「3つの仮説」が根拠として主張しているメカニズムにより発現している訳ではないのです。アミロイドベータが蓄積し始めていることが「物忘れ」の症状の原因でもなくて、タウ蛋白が沈着し始めていることが「物忘れ」の症状の原因でもなくて、「アルツハイマー型認知症」の早期診断、言い換えると「記憶障害」の症状の発生原因であると考えて、アミロイドベータの蓄積が開始される早期の段階を見つけることが「アルツハイマー型認知症」の早期診断につながると主張している研究機関の人達に対し、注意を喚起しておきたいと考え、今日のテーマを選択したのです。
(3) 上述したように、30歳代の半ばを過ぎると「物忘れ」の症状(記憶障害の症状)が発現し始めるのです。そして、「物忘れ」の症状は、40歳代、50歳代、60歳代、70歳代、80歳代、90歳代と、年を取るにつれて、頻度が増していき、発現する症状の程度や態様が大きく、複雑化していくのです。この現象には、例外が無いのです。そうだからと言って、「物忘れは、ボケの始まり」という訳のものではないのです。「物忘れ」の症状は、皆さん誰でもが例外なく体験するものなのですが、「物忘れ」の症状が出てくる人達全員がボケる訳ではないからです。
&6「物忘れ」の症状と「前頭葉」の三本柱の機能との関係
(1) 私たち「二段階方式」だけが気付いていることなのですが、私たち人間の脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能及びその手足となって共同して働く役割を担っている「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」には、私たちが「正常老化の性質」と名付ける性質が生来的なものとして内在しているのです。その性質自体が、「物忘れ」の症状を発現させる原因、真犯人なのです。
(2) そのメカニズムについての私たちの考えを、私たちが集積してきた極めて多数で、且つ精緻な脳機能データ、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル及びその機能レベルに厳密にリンクした症状に関する「脳機能データ」を根拠に、説明しておきましょう。
&7「前頭葉」の三本柱の機能に内在する「正常老化」の性質
(1) 脳全体の司令塔で、置かれている状況を判断したり、何かを思いついたり、計画を立てたり、工夫したり、洞察や推理をしたり、機転を利かせたり、各種の高度な働きを担当している「前頭葉」の機能、中でも、その個別の認知機能を正常に発揮する上でとりわけ重要であって、「前頭葉」の個別認知機能の「発揮度」や「認知度」の高さ、或は低さを直接左右している「前頭葉」の三本柱の機能である、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能には、以下に説明するように、趣味や遊びや交遊や運動を仲間と自分なりに楽しむ生活があり、自分なりの目標や生き甲斐がある生活(それなりに「前頭葉」の出番がある生活)を送っていても、「加齢とともに、機能が老化し、衰えていく」という重要な性質があるのです(私たち二段階方式では、これを「正常老化の性質」と呼んでいます)。
(2) 私たちが集積してきた年齢別の「脳機能データ」を基にして簡潔に説明すると、「三本柱」の機能には、18歳から20代の半ばまでがピークで、20代の半ばを過ぎる頃から100歳に向かって、緩やかではあるけれど、一直線に衰えていくという性質があるのです。60代後半にもなると、「三本柱」の働き具合は、ピーク時の18歳から20代の半ばの頃に比べ、働きが半分以下になっているのです。
70代、80代、90代、100歳代と、年をとればとる程、「三本柱」の働きが更に衰えていって、どんどん低空飛行になっていくという性質なのです。
(3) 認知症の大多数90%以上を占めていて、高齢化率が高い市町村や高齢化率が高い地域等で、皆さんが普段よく目にし、或は耳にしている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、その発病のメカニズムを考えるとき、「前頭葉の三本柱」の機能について、「正常老化」という問題が内在しているという理解が重要になるのです。「脳の正常老化」という問題が基本にあるから、「アルツハイマー型認知症」は、若者には関係なくて、「60歳代以降のお年寄りだけが対象になる『老年発症』が特徴」となるのです【猶、「若年性アルツハイマー型認知症」は、この世に実在していない架空の病気であり、『側頭葉性健忘症』を誤診断しているだけのことなのです。
(4) 脳の司令塔は「前頭葉」であり、その「前頭葉の三本柱」の機能に加齢と共に働きが衰えていくという性質、「正常老化の性質」が内在していることが、「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズムを解明する上で不可欠の重要な要素となるのです。
&8 「正常老化」の性質と発病の「第一の要件」との関係
(1) 世界中の認知症の専門家とされる人達から、発病の原因さえも分からないとされている「アルツハイマー型認知症」について、発病のメカニズム自体を解明し並びに発病の予防の方法及び早期診断による回復の方法を手技及び理論面から体系化したのは、私たち「二段階方式」が世界で初めてなのです。
(2) その発病のメカニズムを解明する上で極めて重要な要素、それは、「前頭葉の三本柱」の機能には、「20歳を過ぎると、年をとるにつれて100歳に向かって、緩やかではあるが、徐々に働きが衰えていく」という特徴を有する老化曲線、言い換えると「正常老化の性質」が存在することなのです。
(3)「前頭葉」の出番がそれなりにある「生活習慣」を日々維持していても、「加齢の進行と共に、機能が緩やかにではあるが直線的に衰えて行く」という性質があるのです。「高齢者」の入口である65歳頃には、「前頭葉」の「三本柱」の機能レベルが最も高い20歳頃のほぼ半分くらいに迄衰えてきていることが注目すべき要因なのです。
(4)「二段階方式」の活用により、「前頭葉」を含む脳の機能の加齢による老化という要素を発見し、且つこの要因に着目して、60歳を超える年齢の「高齢者」であることと言う要件を「アルツハイマー型認知症」の発病の「第一の要件」として私たちは規定しているのです。私たちが規定する発病の「第一の要件」は、誰にでも共通する要因なのですが、私たちが規定する発病の「第二の要件」は、廃用性の機能低下と言う要因なのです。何かを「キッカケ」として始まるナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続と言う「生活習慣」に起因して始まる、異常で過速度的な脳機能の廃用性の機能低下と言う要因のことなのです。
&9 専門家達は、誤った「的」に対し、無駄な矢を射かけているだけ
(1) 私たちが主張し、440を超える多数の市町村での「地域予防活動」で実践して成果を出し、「改善、維持、低下」の三段階に区分され判定された「前頭葉」の機能レベルに厳格にリンクした症状群を含むそれらの「脳機能データ」で裏付けられているように、脳の使い方という視点から言えば廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」でしかない「アルツハイマー型認知症」は、世界中の認知症の学者や研究者や医師達から、「治すことも、発病を予防することもできない、原因不明の病気」、モンスターにされてしまっているのです。
(2) 生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続するだけの日々の暮らしの中で、「アルツハイマー型認知症」を発病し、更にはその症状が進行していき(私たちの区分で言う小ボケ及び中ボケを経由して)、末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の症状が発現してきた上に、その期間が何年も続いた人の死後の脳を解剖して得られる「解剖所見」にみられる3つの特徴である「老人斑」とか、「神経原線維変化」とか、「脳の萎縮」とかが原因で記憶障害の症状が発現してくると誤解していたのでは、或いは「前頭葉」はおろか左脳さえもない下等な動物である「マウス」とやらを追い掛け回していたのでは何時までたっても、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因(メカニズム)を解明することはできないのです。
&10 私たち二段階方式が規定する「アルツハイマー型認知症」発病の要件
(1) 60歳を超えた年齢の「高齢者」と呼ばれるお年寄りであろうとも、自分なりに楽しめる「テーマ」を自分流のやり方で追及することにより、「前頭葉」の機能レベルが正常なレベルを保っている限りは(「前頭葉」の三本柱の機能である「意欲、注意の集中力及び注意の分配力」の機能の出番が十分にある生活習慣を実践してさえいれば)、「アルツハイマー型認知症」の発病とは無縁で、「第二の人生」を完走することが出来ることになるのです。
(2) 60歳を超えた年齢の「高齢者」と呼ばれるお年寄りが(私たちが規定する発病の「第一の要件」)、左脳の出番である「仕事」とは無縁の「第二の人生」を日々生きていく中で、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が日々繰り返されるだけの「生活習慣」のもとでは(私たちが規定する発病の「第二の要件」)、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を起こしてきて(「第一の要件」と「第二の要件」とが同時に充足される「相剰効果」により、緩やかに下降するカーブであるそれまでの「正常老化の曲線」から逸脱して、加速度的に下降する異常な「放物線の曲線」をたどることとなる)、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が開始されてから半年から1年が経過すると、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるのです。
(3) その発病の最初の段階が、私たちが回復及び又は症状の進行の抑制の可能性の有無及び程度と言う視点から三段階に区分する最初の段階である「軽度認知症」(小ボケ)の段階であり、次いで、「中等度認知症」(中ボケ)の段階があり、最後に末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階となるのです。
(4) 失語や失認や失行(紛い)の症状と言う極めて重度の症状の確認を要求している「DSMー4」の規定に依拠して診断が行われるがために、回復させることが可能な早期の段階、小ボケの段階も中ボケの段階も見逃されていて、回復させることが困難な末期の段階、「大ボケ」の段階になって初めて「アルツハイマー型認知症」を発病していると診断されているのです。
(5) 末期の段階である「大ボケ」の段階になるまで、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが衰えてしまった状態が何年間も継続した、そのことの「副産物」としてもたらされるものが、アミロイド・ベータ説が注目する「老人斑」であり、タウ蛋白説が注目する「神経原線維変化」であり、脳の萎縮説が注目する「脳の顕著な萎縮」だと私たちは考えているのです。
(6) 回復及び又は症状の進行の抑制の可能性の有無及び程度と言う視点から三段階に区分される「アルツハイマー型認知症」の症状の本質は、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因に起因するものなのであり、器質的な変化に起因するものではないのです。
(7)「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて、「脳のリハビリ』(「前頭葉」を含む脳全体の使い方としての「生活習慣」の改善)を実行すれば、正常なレベルに回復させることが出来るのです。器質的な変化が生じてきていないからこそ、「小ボケ」(回復及び症状の進行の抑制が可能)及び「中ボケ」(症状の真行為を射抑制することが未だ可能)までの早期の段階で見つければ、「前頭葉」を含む脳の機能が回復してくる(「アルツハイマー型認知症」が治せる)のです。「大ボケ」の段階(症状の進行を抑制することさえもが、最早困難な段階)で発病を見つけているから、治せないだけのことなのです。
(8) アミロイドベータの蓄積による老人斑の発生も、タウタンパクの沈着による神経原線維変化の発生も、それらの器質的な変化は、「アルツハイマー型認知症」の発病原因なのではなくて、「アルツハイマー型認知症」を発病し、症状が段階的に進行し、且つ、その期間が何年も継続したことの結果として生じてきているだけのものなのです。
(9) 次いでのことに付言しておくと、アミロイドベータの蓄積による老人斑の発生も、タウ蛋白の沈着による神経原線維変化の発生も、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムとは無関係の関係なので(発病の原因ではない)、「免疫療法」による治療法の開発と言う発想も、的外れの発想に過ぎないのです。
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脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)