認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

 認知症の発病の予防、症状の回復、症状進行の抑制方法(G-05の②)

2022-05-09 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
(1) 発病原因に関する、アミロイドベータ仮説を筆頭とする「3つの仮説」は、科学的で客観的な根拠に欠け、根拠となる何等の脳機能データもなく、更には、発病との間の因果関係の存在の立証さえ未だに出来ていない、権威を傘に着ただけのもの、単なる憶測の類に過ぎないのです。
  
(2) 様々な種類が数有る認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めていて、日常、皆さんが目にし、耳にしているアルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病にに過ぎないのであり(食生活とは無関係で、「脳の使い方」としての生活習慣が関わる核心的な要因であることに留意する)、症状を治すことも、症状の進行を抑制することも、発病自体を予防することも出来るタイプの認知症なのです。
但し、根拠となる脳機能データを添えて、私たち「二段階方式」が反証してきているように、発病及び症状の重症化が進行するメカニズムに鑑み、予防や治療の効能を有する『は、未来永劫存在し得ない』のです(アリセプトを含む「4種類の薬」には治療の効能は無くて、単なる対症療法薬に過ぎない)。
猶、現在認可が継続審議中とされている「アデュカヌマブ」については、アミロイドベータ仮説の考え方に立脚して開発が行われたものであり、発病の予防にも、症状の回復にも、症状の進行の抑制にも、何等の効果を有してはいないものなのです(たとえ、アミロイドベータの蓄積や老人斑の生成や沈着を抑制し、或いは、除去する効果が確認されようとも、アミロイドベータの蓄積や老人斑の生成や沈着と『アルツハイマー型認知症』の発病との間には、直接の因果関係が何等存在していないからなのです。評価が杜撰であるか、評価の方法を誤っているだけなのです/二段階方式が有するMMSE下位項目の項目困難度他の各種の『脳機能データ』が根拠となる)。

(3) 症状を治すにも、症状の進行を抑制するにも、発病自体を予防するにも、実行機能を駆使する『注意の分配力』の機能の出番が多い「生活習慣」の継続的な実践に因る、『前頭葉が活性化する自分なりの生活習慣の継続的な実践』が唯一無二の方法となるのです。
二段階方式の考え方に基づいて、二段階方式の手技を活用して、住民参加型の地域予防活動国策化による全国展開を制度化して実践し、単年度で現状既に10兆円を超えている介護の費用(何等の予防対策も、早期診断による早期治療も実施されていないが為に、末期の段階にまで症状の重症化が進行し、日常の生活面での「介護が不可欠」となっている)の大幅な削減並びに回復させることも、症状の進行を抑制することも最早困難となる末期の段階(大ボケの段階)で発病を見つけて、治療の効能を有していない単なる対症療法薬」(症状の発現の仕方抑制し、或いは、昂進させるだけの効能しか有しないもの)を処方するだけの医療機関による発病の有無の診断(末期段階での発病のレッテル貼り)と対症療法薬の処方の費用も、これまた既に、単年度ベースで10兆円を超えてきているのです。

(4) アルツハイマー型認知症は、性質それ自体として治すことが出来ないものではないのです。専門家とされる医師達が末期の段階、「大ボケ」の段階で発病を見つけて居る(「発病のレッテル貼り」をするだけの診断)為に治せないだけなのです。『発病の予防』対策こそが、究極の福祉政策であり、最も効果的な福祉対策となるのです。介護の費用と医療の費用との総額は、天文学的な規模に在るのです。『発病の予防』という福祉政策が、新たな分野での成長を達成する為の原資を生み出すのです。
税金により賄われているそれら介護の費用と医療の費用大幅な削減により達成された額を、先進的な材料及び部品の技術分野に特化した上での中国からのデカップリングの政策の推進や少子高齢化に歯止めを掛ける政策の実施(各産業における派遣社員の割合を大幅に減少させる政策と及び結婚し、出産し、安心して子育てに励めるだけの賃金が得られる政策)に振り向けて、我が国が『経済面での大国に復活』する及び我が国が消滅していく危機を回避する政策を実現すべきではないでしょうか。

(5)発病の予防の事業は、付加的な成果として、高齢化が進む地方の地域の活性化にも寄与することになるのです。
参議院選挙も間近いのです。国民の意思を選挙権の行使により、政府に対し明確に、具体的に、示すべきではないでしょうか。野党にも、マスコミにも、重要な役割が期待されているはずなのです。

※(以下は、前回のブログ「G-05」の(1)に続く内容です)

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&2 三段階に区分される「類型的症状」
  1. 類型的症状の例示とその機能面の特徴
(1) 「意識が覚醒している」状態下で、様々な程度及び態様により発現して来るものである「アルツハイマー型認知症」の症状は、「三つの段階」に区分されるものであることを明確な、客観的な条件により、定義すべきなのです。
二段階方式では、「前頭葉」の機能レベルの判定については、「かなひろいテスト」の実施結果について、50歳代、60歳代、70歳代、 80歳代以上の年齢区分別の基準値が規定されていて、左脳及び右脳の機能レベルを判定するMMSEのテストの実施結果については、「注意と計算」の項目について、「時の見当識」の得点を基礎とした換算を実施した後の「換算値」により、『小ボケは、換算値が24点以上』、『中ボケは、換算値が23点以下15点以上』、『大ボケは、換算値が14点以下』と定義されています。
⇒権威とされる人たちは、症状について、「三段階」に区分していなくて、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルリンクした症状という視点が欠けていて、中核症状とか周辺症状とか、「意味不明な区分」を設けているのが通常なのです。中核症状と周辺症状が発現することになる「脳の機能面」からのメカニズムの説明が無いのです。

(2)発病の最初の段階である「小ボケ」の段階の症状は、家の外に出ていき、人と交わり、何等かの共通のテーマの実行が要求される世界である『社会生活』面での支障が出てきていることが確認される症状群であり、左脳、右脳及び運動の脳は、未だ正常な機能レベルに在るものの、『意識的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割』を担っていて、私たち人間だけに特有な複合機能体としての『前頭葉』の機能が既に異常なレベルにあることが確認されることになるのです(二段階方式独自の区分で「小ボケ」の段階)。

(3)それに次ぐ段階である「中ボケ」の段階の症状は、『家庭生活』を送る面においても支障が出てきていることが確認される症状群であり、前頭葉を含む脳全体の機能(前頭葉の三本柱の機能、実行機能、評価の物差しの機能、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能)が異常なレベルであることが確認されることになるのです(二段階方式の区分で言う「中ボケ」の段階)。

(4)末期の段階である「大ボケ」の段階の症状は、食事、入浴、トイレ、身の回りの処置等の『セルフケア』の面でも支障が出てきていることが確認される症状群であり、注意の分配力の機能を核とした「前頭葉の三本柱の機能」が、極めて異常な機能レベルに在る為に、実行機能が殆ど働かない状態極めて異常なレベルに機能低下が進行してきていることが確認されることになります(二段階方式の区分で言う「大ボケ」の段階)。

(5) 猶、(1)の区分要件を設定している意義は、『脳のリハビリ』の継続的な実践に因る回復の可能性の有無及び程度により、以下の実態が疫学的方法により実証されているからなのです。
 小ボケ:「脳のリハビリ」の継続的な実践により、治すこと/症状の進行の抑制が可能
 中ボケ:「脳のリハビリ」の継続的な実践により、症状の進行を抑制することが未だ可能
 大ボケ:「脳のリハビリ」の継続的な実践により症状の進行を抑制することさえも、最早困難【為す術が何も残されていなくて、介護するだけの段階】
ここに言う、「脳のリハビリ」の効果的な実践方法は、特定のテーマの追求の下で、実行機能を駆使することにより、『注意の分配力』の機能を核心とする前頭葉の三本柱の機能の出番が出来るだけ多くなり、脳機能総合体としての『前頭葉が』活性化することになる脳の使い方としての『生活習慣の継続的な実践を意味します(但し、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに適した内容であることが極めて重要であり、単に、小ボケと中ボケに区分するだけでは、適切な脳リハビリの指導も、実践も出来ないことに注意して頂きたいのです)。

2.各段階に特有で、類型的な症状の例示(14689例の発病患者の症状を基礎)
(1) 「小ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
①三つ以上の用事を、同時に並行して処理できなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルに衰えてきた為に/咄嗟の判断及び処理の機能が異常なレベルに在る為に、様々な場面で、物事をテキパキと処理できなくなる。車を運転している際に、注意の分配力が十分には発揮できない機能レベルに在る為、小さな事故を、しばしば起こすようになってくる。後続車を何台も従えていることにも注意が回せなくて、道路の真ん中よりを時速
30キロ程で、ノロノロ運転するようになる。)
②一日や一週間の計画が立てられなくて、自分では思いつかなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルにあるため、実行機能を駆使して発想、洞察、推理、シミュレーションすることが出来にくくなる)
③何かをやりかけても、中途半端で、根気が続かなくなってくる(テレビを見ていても、根気が続かず、やたらとチャンネルを変える)
④問いかけに対する反応が遅くなって、動作がもたもたしてくる
⑤発想力が乏しくなり、料理の内容や行動内容が画一的になる(同じ料理用の材料を重ねて買ってきて、冷蔵庫の中にたまる)
⑥本人は気づかないで、同じことを繰り返し話したり、尋ねたりする(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、自分が話した内容の記銘度が低いので、ついさっき話したことを忘れている)
⑦何か、何事かに対して、生き甲斐を覚える風が無くなってくる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、評価の物差しが十分には働かない結果、それまでなら覚えていた生き甲斐を感じられなくなる)
⑧何かをするでもなく、ぼんやりして過ごしていることが多くなり、やたらと昼寝をするようになる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、実行機能の一要素である発想する機能が発揮できなくなってくる)
⑨思い込みや思い違いが多くなり、相手の意見を聞き入れられなくなる(実行機能の一要素である抑制する力が異常なレベルに衰えたせい)
⑩眼の光がどんよりとして無表情、何事にも感動しなくなる

(2) 「中ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
⑪何度教えても、日付があやふやになる(今日が何日なのかがあやふや)
⑫簡単な計算も嫌になり、買い物で小銭がやたらと貯まるようになる
⑬料理が上手くできなくなって、味付けが塩辛すぎるようになる
⑭ガス、電気の消し忘れ、水道の蛇口の閉め忘れが目立つようになる
⑮2~3種類の薬の服薬管理が出来なくなり、家族が管理する必要がある
⑯外出を嫌がるようになり、日常の身だしなみにも無頓着になる(行き慣れた場所に行くにも、道を間違えたり、乗るバスを間違える)
⑰今まで出来ていた、家庭内の簡単な用事も出来なくなる
⑱季節や目的にあった服を選べなくなる(日、年、月、季節、昼夜の順に衰えて行く、時の見当識が衰えてきて、季節の感覚がなくなる)
⑲昨日の出来事をすっかり忘れてしまう
⑳ お金や持ち物のしまい場所を忘れ、誰かに盗まれたと騒ぐようになる

(3) 「大ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
㉑しばしば、自宅の方向が分からなくなる(所の見当識が働かなくなってきている為に、結果として、徘徊することになる)
㉒ 服を一人では正しく着られず、上着に足を通したりする(着衣失行)
㉓ 同居の家族の名前や関係が分からない(人の見当識がなくなる)
㉔ 家庭生活の面で、介助が必要となる
㉕ 大小便を失敗し、後の処置が上手くできない
㉖ 汚れた下着を、そのまま平気で来ている
㉗ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ
㉘ 風呂に入ることを嫌がるようになる
㉙ 食事をしたことを直ぐに忘れる
㉚ 誰もいないのに、『人が居る』と言ったりする
※1 上記に提示した小ボケ、中ボケ、大ボケの三段階に区分された類型的症状を注意して読んでみてください。これらの段階的で類型的な症状は、「前頭葉」を含む『脳全体の機能レベル』(二段階方式は、厳格な定義を有しています)に、厳密にリンクした症状群なのです。記憶障害に起因して、発現してきたものではないことを理解できるでしょう(世界中の権威機関は、「末期の段階」の大ボケが研究の中心であり、小ボケ及び中ボケを見落としているのです。未だに知らない。)。
※2此処に挙げてある症状は、全てが、アルツハイマー型認知症の発病患者に確認される類型的な症状について、軽い症状の順番に並べたもの(現行の30項目問診票の順番を入れ替えたもの)です。世界の専門家達は、上記の内の末期の段階の後半の症状(11の下位項目により構成されていて30点が満点のMMSEの総得点が、一桁、9点以下になって初めて発現してくる症状)のことしか知らないのです。

3.「アルツハイマー型認知症」の症状は、記憶の障害に起因して発現してくる訳ではない:
(1)   上記の2.で示した、各段階に特有で類型的な症状の事例にみるとおり、『アルツハイマー型認知症』の症状は、記憶の障害に起因して発現してくる性質のものではないことがお分かりいただけたでしょうか。外見的には、記憶の障害が関わっている、或いは、記憶の障害に起因したもののように観察されようとも、全ての症状は、権威達が主張しているようなメカニズム【世界的に通説の地位にあるとされている「アミロイドベータ仮説」を筆頭とした「4種類の仮説」が主張内容を構築する上で前提として、想定しているものであり、『DSM-4』の第一要件が規定し、確認を要求している要因である、『記憶の障害』という要因を基礎として(に起因して)、症状が発現してくると憶測により主張しているもの】によって、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくるとの主張は、『根本的な誤り】を犯しているのです。その原因は、『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症の症状の発現及び症状の重症化の進行が『意識』と関わっていること(「意識の機能構造」との関わりの中で、関わるそれらの機能が「廃用性の機能低下」を進行させていくこと)及び『実行機能』の機能発揮上の二重構造という問題について、世界中の権威とされる機関や研究者達や医師達が、未だに気付いていないことにあるのです。権威達が主張の前提及び根拠としているマウスやマーモセットには、注意の分配力の機能も実行機能も『前頭葉』という脳機能も備わっていないので、どこまで深く掘り進めようとも、『間違った場所を、間違った方法で、単に深く掘り続けているだけ』ということになるのです。彼ら権威達の主張(「4種類の仮説」)が、何時迄経っても、「仮説の儘という訳」が、分かってもらえるでしょうか(「発想」自体を根本から転換し、「視点」を変えるべきもの)。

(2) &4で詳述するように、世界中の権威達から、『原因不明で治らないもの』とされている『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』に過ぎないのであり、早期診断と早期治療により治せるし、前頭葉が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践により、発病自体予防することが出来る典型でもあるのです。権威とされる人達は、そのことに未だに気付かない儘に、齧歯類である「マウス」(アルツハイマー・マウスとて同じこと)や哺乳類とはいえ「マーモセット」を研究材料にして、憶測に基づいた主張を、権威という隠れ蓑を傘に着て、主張しているのでは、いつまで、深く掘り起こしていこうとも、何も出て来ないことを注意喚起しておきたいのです(「二段階方式」の国策化による全国展開が実現した暁には、新たなデータを添えて、カロリンスカ研究所やランセット委員会に対して、論文を提出し、世界中の認知症研究(診断)の専門家達の目を覚まさせるつもりでいるのです。実のところ、このことに関しても、岸田政権の中枢に対して、提言済みなのです。「二段階方式」の考え方に基づいて、「二段階方式」の手技を活用して実践展開する発病の予防を明確な目的とする『地域予防活動』の国策化決定の連絡は、未だなのです)。決定(決断)が遅々として進まない原因が何処にあるのか、或いは、所謂「族議員の問題」でも有るのかと、疑ってみたくもなるのです。とは言え、『参議院選挙』が間近に迫って来ても居るので、選挙が終わるまでは、『短気を起こさないように気持ちの乱れを抑制』して、『我慢しよう』と我が心に、言い聞かせているところなのです。

B:正常老化の曲線)(C:年齢別発病者の割合)


&3 「アルツハイマー型認知症」発病の「基礎要因」である『加齢要因』
1.「アルツハイマー型認知症」を発病する対象が60歳を超える年齢の高齢者に限られる理由である「正常老化の曲線」の存在
(1) 世界中の専門家達から今なお原因不明の病気とされている『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行する「メカニズム」を解明する上で、極めて重要な要素、それは、意識的な世界、言い換えると、目的的な世界での『前頭葉』の個別認知機能群である『実行機能』の発揮度を左右し/下支えしている機能である「前頭葉の三本柱」の機能(「意欲」、「注意集中力」及び『注意分配力』の機能)には、『20代半ばを過ぎると、正常な機能レベルの範囲内にはあるものの、年をとるにつれて100歳に向かって、緩やかではあるが徐々に働きが衰えていく』という特徴を有する老化曲線、言い換えると『正常老化の曲線』(二段階方式独自の命名)とも呼ぶべき特徴的な曲線が存在しているのです。

(2) 『注意の分配力』の機能が「実行機能」を活用する出番がそれなりに有って、『前頭葉』の機能が活性化する『生活習慣』を維持していても、加齢とともに機能が緩やかにではあるが直線的に衰えて行くという性質があるのです。「左脳」の働きが核となる「仕事」とは無縁の日々となる「第二の人生」が始まったばかりの65歳頃には、「前頭葉の三本柱」の機能レベルが、最も高い18歳から20代の半ば過ぎ頃のほぼ半分くらいにまで衰えてきている(機能が低下してきている)ことが、注目すべき要点なのです。『加齢』という要因に起因した『脳の老化』の問題が、誰にも例外なく存在しているのです(発病の基礎要因)。
但し、『加齢要因』だけでは、『アルツハイマー型認知症』を発病することにはならないことに注意して下さい(発病する為には、「加重要因」の同時存在が不可欠となるのです)。

(3)私たちが独自に開発した「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ膨大な『アルツハイマー型認知症』の症例群とその基礎データとしての「脳機能データ」の解析により、私たちの『意識的な世界』を構築し、統括し、支配し、コントロールしている脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳の三頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」の御者としての役割を担っている『前頭葉』という脳機能についての加齢による老化という要因を発見し、且つ、この要因に着目し、『「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること』と言う条件を『アルツハイマー型認知症』の発病の「第一の要件」として私たち「二段階方式」は規定しているのです(&4を参照)。

2.「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りの年齢別の割合(上記「C」の図表):
 私たちが集積してきたデータによる予測では、「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りの年齢別の割合は、「第二の人生」が始まる60歳代では12%となり、70歳代では30%、80歳代では二人に一人となる50%、90歳代では75%を数えていて、加齢の極まりである100歳代では97%にもなるのです。但し、この数値は、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の全ての段階を含む数値なのです。医療現場が発病と診断している及び厚労省が発病者数として発表しているのは、「アルツハイマー型認知症」の末期の段階である「大ボケ」の段階の人達だけであることに注意して頂きたいのです。厚労省が推定値として発表している我が国全体で600万人と言う数値には、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のお年寄りは含まれていないのです。「アルツハイマー型認知症」は、発病の「第一要件」が、『加齢』に起因した「前頭葉機能の」機能低下の進行であるので、『老年発症』が特徴となるのです。専門家とされる人たちの誤解に基づき提唱されている「若年性アルツハイマー型認知症」という認知症はこの世に存在していない架空のものであり、正しくは「側頭葉性健忘症」と診断されるべきものを誤診しているに過ぎないのです。
※前頭葉の機能レベルを精緻に判定出来さえすれば、鑑別は容易であるものを、前頭葉の機能レベルを精緻に判定出来る手技を持っていなくて、外観から観察しただけの「重度の記憶障害」の症状の確認による杜撰な診断がまかり通っているのです。
 
3.「老化のカーブの傾き具合」を左右する要素は、脳の使い方としての『生活習慣』
 (1) 自分なりの「テーマ」や「役割」や達成すべき「目標」があり、趣味や遊びや交遊や運動等を楽しむ生活の機会が多くあり、地域興し等の活動にも興味があるお年寄り、日々の生活の中で、たくさんの量と質のよい情報が「前頭葉」に送られてきて処理されているような『生活習慣』が日々継続されているお年寄りは、脳全体としての老化の曲線は緩やかなものとなり、『身体が持つ限り、脳も保てる』、所謂「かくしゃく老人」への道が開けてくるのです(上記年齢別の発病率のデータにも見るように、最終的には、発病することになるのが通例なので、「アルツハイマー型認知症」に関して言う場合の『発病の予防』というテーマの内容は、『発病時期の先送り』ということになる訳なのです=By Tad)。

(2)世に言う『かくしゃく老人』(発病の予防、即ち、発病時期の先送りに成功しているお年寄り)である場合の特徴として言えることは、脳の使い方としての「生活習慣」が、早々とボケていく「お年寄り」(時間は、有り余るほどあるのに、することが無い、単調な毎日を過ごしている)のそれとは、対極的内容の『生活習慣』(但し、食生活は無関係であり、「脳の使い方としての生活習慣である」ことに留意)を送っているということなのです。両者の間には、世の中で言われているような「食生活としての生活習慣」ではなくて、「脳の使い方としての生活習慣」の顕著な相違が存在するのです。➡九州大学に因る久山町の全数調査で主張されている『糖尿病の発病とアルツハイマー型認知症の発病』との間には、直接の因果関係は存在しないのです(誤解)。

(3)『アルツハイマー型認知症』は、老年性アルツハイマー病とも別称されているように、発病する対象者は60歳を超える年齢の高齢者だけであり、60歳代よりは70歳代の方が、70歳代よりは80歳代の方が、80歳代よりは90歳代の方が、発病率が高くなっていくのです。「発病の仕方」そのものが、加齢と言う要素に起因した機能低下という基礎要因(発病の第一要件)と脳の使い方としての「生活習慣」、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下の進行という加重要因(発病の第二要件)の同時存在による相乗効果により発病するものなので、その意味で、年齢が上がれば上がるほど、発病するリスクが高くなっていくのが、『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです(①「加齢」という要因だけでは発病しないし、②「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続」という要因だけでも、発病しないのです)。即ち、両要因の同時存在が、発病する為の不可欠の条件となるのです=「第一要件と第二要件」とは、現在でもなお、『二段階方式』独自の見解)。
発病するかしないかを区分ける核心となる要因が、上述した発病の加重要因としての『第二の人生を送る上で展開されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続』という要因であるので、①発病を予防することが出来るし、②早期診断と早期治療により治せるし、③症状の更なる進行を抑制することが出来ることになるのです(二段階方式が、地域予防活動の指導により実証済み)。 
⇔ アミロイドベータ仮説が正しいと主張しながら、介護の予防(症状の更なる進行を抑制する措置により、介護が不可欠となる末期の段階、「大ボケ」の段階にまで症状が進行する時期を先送りさせること)措置が可能であると主張する人達は、「何等の科学的な根拠」も無しに、主観的な観察と憶測に基づいただけの「意味不明の主張」を展開しているのです。
彼等は、自分たちの主張が、世の中を混乱させていることにも無頓着で、権威という傘に固執しているだけなのです(『社会的な責任』の自覚に乏しい人達でもあるのです)。
世界中の権威ある機関や人達が、社会的責任の自覚もなく、『アルツハイマー型認知症というタイプの認知症は、発病の原因が不明のものであり、一旦発病すると治すことが出来ないし、症状の進行を抑制することが出来ないし、発病自体を予防することも出来ない』と主張している為に、我が国では、私たち「二段階方式」が、北海道から九州に跨る累計総数452の市町村で、全国的な規模で、「活動の対象を、アルツハイマー型認知症に特化したものであり」、「発病自体の予防及び早期診断と早期治療による回復を明確な目的とした、住民参加型の地域予防活動」として、実践展開の指導を行ってきて、『主張内容が、正しいこと』を疫学的方法により実証してきているにも拘わらず、国策化されていないのです。

=(D) = (E)【加速度的な機能低下】


&4 アルツハイマー型認知症の「発病及び重症化が進行する」メカニズム
(1) 世界的な権威が有るとされている機関や人達が、「アルツハイマー型認知症の発病原因」について、アミロイド・ベータ仮説やタウタンパク仮説を唱えると、誰でも、そのことを疑うこともなく、そのまま信じてしまうものなのです。「二段階方式」は、信じなかったのです。二段階方式が集積した、MMSE下位項目の項目困難度、小ボケ及び中ボケの期間について確認される標準的な滞留期間の存在、脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣等、「数々の種類の脳機能データ」に合致していないからです。

(2) 正しくは、私たち「二段階方式」が1995年の活動開始以来一貫して主張してきているように、『アルツハイマー型認知症というタイプの認知症の本態は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』に過ぎないのです。このことを言い換えると、「発病自体の予防が可能である」し、「早期診断と早期治療により、症状を治すことが出来るし、万一治すことが出来なかったケースについても、症状の進行を抑制することが出来る」タイプの認知症であるということなのです(実態としては、発病自体の予防も、早期診断と早期治療による回復も、国策化実施の対象とされないで、放置された儘でいるのです)。
権威が有るとされる機関や人達はと言うと、末期の段階である「大ボケ」の後半、意識的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉(脳機能の総合体)』の機能が異常なレベルに在って、左脳と右脳の機能レベルを判定できるMMSEの総得点が一桁、9点以下の段階の『お年寄り達』の場合に初めて確認される症状、極めて重度の症状である失語失認失行といった症状(「DSM-4」の第二要件が、発病と診断する上での確認を要求しているもの)並びに「極めて重度の記憶障害の症状=極めて重度の物忘れの症状」(「DSM-4」の第一要件が、発病と診断する上での確認を要求しているもの)を確認できたケースに限って、アルツハイマー型認知症の発病であると診断しているのが医療現場の実態なのです。診断とは、名ばかりのものであり、「発病のレッテル貼り」以上の意味はない物なのです。何故なら、この段階で発病を見つけることに何等の意味が認められないからなのです(上記&2の1の(5)の区分を参照)。かてて加えて、医療現場では、治療の効能を有していない薬、単なる『対症療法薬』(症状の発現の程度を抑制させたり、昂進させるだけの効能しか有していないもの=アリセプトを含む4種類)を処方しているのです。
上掲した&2の1の(5)の区分を見直してみてください。アルツハイマー型認知症の発病の末期の段階である「大ボケ」の段階で、「発病を見つける意味は、無い=医療費の無駄遣い」のです。

(3)『アルツハイマー型認知症』の発病を惹起する要因は、一つには、基礎要因としての『「加齢」に起因した脳機能の老化の進行という要因』(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の高齢者であること)なのであり、もう一つの要因が、これに加重される要因としての、「脳の使い方としての生活習慣」という要因、即ち、『第二の人生』を送る生活状況下、「キッカケ」の発生を契機に『意欲を喪失』することに因り開始され、日々展開されるナイナイ尽くしの単調な「生活習慣継続に因り、『前頭葉』を含む脳全体の機能について惹起されてくる廃用性の機能低下の進行という要因』が、発病を惹き起こす「直接の原因」なのです(「器質的な原因病変」は、存在していない)。
権威達が憶測だけにより主張しているような器質的な原因病変(アミロイドベータの蓄積による老人斑の生成やタウタンパクの沈着による神経原線維変化など)は、発病原因とは無関係であり、発病との間には、『直接の因果関係自体が、存在していない』のです。因果関係が立証できていない(因果関係自体が存在していない)にも拘わらず、権威達が未だにそれらの主張に拘泥しているせいで、世の中を混乱させているのです。

(4)    私たち「二段階方式」が世界で初めて解明し、発病原因として定義している第一の要因(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること)に加えて、第一の要因に対する加重要因である第二の要因(「第二の人生」を日々送る上で日々展開され継続されるナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」)に因り、即ち、「異なる二つの要因が、同時に存在し、充足されること」の『相乗効果』により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこと、そのことが直接の原因で、『アルツハイマー型認知症』を発病することになり、更に、症状の重症化が進行していくことになるだけなのです(器質的な原因病変でなくて、廃用性の機能低下の進行が、真の原因)。
上掲した&2のBの図が示す「正常老化の曲線」と上掲した&3のEの図が示す加速度的で異常な機能低下の曲線(14689の発病患者の脳機能データである&3のDが根拠)とを、比較してみることにより、その差異を生み出す原因要因が「客観的で科学的な根拠データ」を基礎として、提示されているのです〈この根拠データを基礎として、北海道から九州に跨る452の市町村において、「アルツハイマー型認知症に特化した活動であり、発病自体の予防及び早期診断による回復を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動として、実践指導され、主張内容が正しいことが疫学的方法により実証されてもいるのです=客観的な脳機能データが存在」。

&5 意識的な世界、機能発揮上の二重構造、メタ認知機能と注意の分配力の機能
1. 『アルツハイマー型認知症』は、私たち人間だけに特有な世界である、「意識的な世界(且つ、目的的な世界)」との関係を読み解くことが、発病及び症状の重症化が進行する『メカニズム』の解明の重要な鍵となるのです(マウスやマーモセットではなくて、人間の脳を対象として、且つ、死後の脳の解剖でもなくて、生きた人間の脳機能を対象とすべきもの)。

2. 『意識的な世界』、「意識的に何等かのテーマを発想し、実行に移す」目的的な世界は、『評価の物差し』(意識の首座=自我)の働きを基盤とした脳機能総合体の働きの結果として発現してくる世界なのであり【この意味で、神経生理心理学者が、『心は、物質に基づく』とする主張は、感情や表情の表出、行為や行動の実行に際しての単なる「非選択的本能だけに基づいた条件反射の世界」を「評価の物差しの働きを基盤とした自由意思に基づく選択が基本である人間の意識の世界」と混同した見解であり、実験の結果の解釈を誤っていると考えるのです=量子力学的視点で言うなら、「心が物質を作っている」と考えるのです】、自分が置かれている状況の分析と理解と判断、状況判断に沿った実行テーマの発想、実行の計画、実行結果についての洞察、推理、シミュレーション、シミュレーション結果に対する比較と選択、実行内容の決定と実行の決断、更には、抑制や感動等の『実行機能』(Executive Function)の行使に際して、『前頭葉の三本柱』の機能の核心的な機能である『注意の分配力』の機能が、個別の「実行機能」の機能の発揮度を支配し、下支えている機能関係、『実行機能の機能発揮上の二重構造』の関係が存在していることの理解が、不可欠となるのです(この機能関係に気付いているのは、世界中で、未だにTadだけなのです)。

3.  今年は、ゴールデンウイークが、4/29日に始まり、5/2日に休暇を取ると、1週間の連休となるのです。孫たちとどんな遊びをして楽しむか、あれこれ、楽しくシミュレーションすることが必要となるのです。これを脳の機能面から説明すると、『孫たちとどんな遊びをして楽しむか、あれこれ、楽しくシミュレーションすること』は、未だ現実には何事も起きてきていない世界の認知、即ち、空想や想像の世界の認知での発想、洞察、推理、検索、シミュレーションが不可欠となること、「メタ認知」することが要求されることになるのです。その「メタ認知」機能の核心的な機能が、実は、前頭葉の三本柱の機能のうちで、『最も高度な機能である「注意の分配力」の機能』が担っているということなのです(現在時点では、世界中で、Tadしか気づいていない事)。
評価の物差しによる統括管理の下で、注意の分配力の機能が、実行機能を駆使する為に、『前頭葉の三本柱』の機能が正常な機能レベルに在ることが、必要不可欠の条件なのです。

4.「加齢」により脳機能が老化を進行させていく際も、「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続に因り脳機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていく際も、両者共に、『前頭葉の三本柱の機能』の中で、最も高度な機能である「注意の分配力」の機能が、真っ先に衰えていくことが、『アルツハイマー型認知症』の三段階に区分される症状という視点と理解を得るうえで、極めて重要となるのです(「11の下位項目」から構成されるMMSEについて、項目困難度が最も高いのが「想起」なのです)。この理解が出来ていない為、『アルツハイマー型認知症の症状が発現するメカニズム』についての権威とされる機関や人達の誤解、記憶障害に起因して発現してくるとの『重大な誤解』が生じているのです。

5. 『ここまでこのブログを読んできた上で』、更に、このブログのG-2のその1とその2を読んだ上で、上掲してある&2の2の「三段階に区分」され、各段階に特有である類型的症状の事例を読んでみて頂きたいのです。権威とされている機関や人達は、このような区分さえ未だに出来ないでいて、「中核症状」とか「周辺症状」とか言った意味不明の区分(診断や措置を実施するに際して、区分する意味がない)を行っている有様なのです。

&6『アルツハイマー型認知症』の発病の予防に不可欠な「前頭葉の活性化」の為の五か条
1.『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、『廃用症候群』に属する「老化・廃用型」の単なる『生活習慣病』に過ぎないというのが、私たち「二段階方式」が、主張する独自の見解であり、この内容が正しいことは、北海道から九州に跨る452の市町村での『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』という先駆的な活動で、疫学的方法により、実証されて来ているのです(未だに論文を出していないので、知られていないだけ)。

2.『追及している特段のテーマが無く』て、『生き甲斐なく、趣味なく、交友なく、運動もせず、目標となるものもない』、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』、『脳の使い方としての単調な生活習慣』の継続こそが、発病の加重要件であり、発病するかしないかを区分け、決定づける『核心となる条件』なのです。本態が、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である『アルツハイマー型認知症』は、仕事とは無縁の生活となる「第二の人生」を送る上での『生き方が問われる病気』ということなのです。
※1 左脳の出番が必須となることに因り、実行機能を駆使する注意の分配力の機能の出番が多くなる「仕事」とは無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』では、「左脳中心」、仕事偏重だった「第一の人生」とは生き方を変え右脳中心の生き方への転換を図り、周囲の目を気にせず、『自分らしさ』を前面に打ち出せるような生き方をして、毎日の生活の中に、実践の過程や目標達成の結果に『自分なり』の「楽しみ」や「達成感」を感じて、『自分なり』の「喜び」や「生き甲斐」(時には、「感動」)が得られるような『テーマ』を選択し、『自分なり』の追求すべき「目標」を設定して、『自分自身がイキイキとしている』と感じられる『脳の使い方』としての自分なりの『生活習慣』を構築して、継続して実践することが、『アルツハイマー型認知症の発病を予防』する上で、「必要不可欠で、唯一の方法となる」のです(食生活やサプリメントとは、無関係であることに注意して下さい)。
ボケーッとした暮らし方(『時間だけは余る程有る』のに、『することが無い』毎日を過ごすこと)をしているとボケるんです!!
※2日々が、「仕事」とは無縁の生活となる第二の人生では、自分の置かれている生活状況に対する肯定的でポジティブな捉え方を基本とし、『自分なりの』という自分の尺度により、状況を評価して、目標を設定し、追求し、努力する生き方が、『脳の健康』を維持する為の(前頭葉を含む脳全体の機能を正常なレベルに保つ上で)『生活習慣』を継続させる上で、『アルツハイマー型認知症』の発病自体を予防する上で、極めて重要な条件となるのです。

3.『発病予防』の為に構築すべき『生活習慣』としての「五箇条」(=『自助』が必要)
症状を治すにも、発病を予防するにも、方法は唯一。『脳全体をしっかりと使ってやる』以外に方法は無いのです。「趣味や遊びや人付き合いや運動や、地域活動」等を中心とした生活の中に、自分なりの「テーマ」を見つけ、自分なりの『喜び』や『生き甲斐』が得られるような、自分なりの『目標』の設定と実行、生活上の張りのある『生き方』を見つけ、自分らしい『生活の楽しみ方』をして、『脳が活き活きとしている』と感じられるような日々の『脳の使い方』としての「生活習慣」、何かに挑戦する『意欲』が湧いてきて、『注意の集中力』が長続きして、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような『生活習慣』を構築し、『継続して実践』(「生活習慣化」することが不可欠の条件)することが、実行機能を駆使する機能である『注意の分配力』の機能の出番を増加させて、『前頭葉』を活性化させ、『発病を予防』することに繋がるのです。⇔『3密の回避』とは、真反対の「脳の使い方」としての『生活習慣』の継続的な実践が、不可欠となるのです。
「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる生活習慣病に過ぎないのです。第二の人生を送る上での脳の使い方としての生活習慣が問われる病気であり、自身の「生き方」が問われる病気だということを深く理解して頂きたいのです。
時間が経つのも忘れるような、熱中し、夢中になれる、趣味や遊びの機会を出来るだけ多く持ち;
趣味や遊びを通じて、できるだけ多くの人達と交わり;
趣味や遊びや人付き合いや、地域の祭りの復興等の地域活動に、自分なりの生き甲斐や目標や喜びを見つけて;
追及する「目標」と「目的」の有る「生活習慣」の継続的な実践により、精神的な張りと緊張感のある毎日を過ごしながら;何事に対しても、出来るだけ肯定的な捉え方、見方、考え方に努めるようにして;
速足の散歩やラジオ体操など、毎日、楽しみながら『運動』するのです。
※加齢により耐える機能が衰えてきているので、小さくても不都合な出来事や状況の発生で、高齢者は意欲を低下させるのです。意欲は、思考と行動の源。落ち込まないで、頑張ることが重要です。
4.「共助」が必要となる
 地域住民が活動に参加する「脳のイキイキ教室」を運営するには、『地域ボランティア』の積極的な参加と協力が不可欠のものとなります(※ボランティアとして参加し、予防教室の運営に関わる都度の実施テーマの選択や実施方法の創意や工夫、他地域の予防教室との交流の促進、実施テーマの効果の評価等に積極的に参画することに因り、注意の分配力の活用と前頭葉の活性化により、自身の喜びや生き甲斐、ひいては発病の予防につながる)。
5.「公助」が必要となる
 (1) 介護の費用(「介護保険制度」による対応)
「二段階方式」の考え方及び手技の活用に基づいた、「アルツハイマー型認知症」の早期診断と早期治療による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」という具体的な対策方法が、北海道から九州に跨る累積452の市町村での予防活動実践の成果として、主張内容が正しいことが疫学的に実証されていて、極めて大きな効果を生み出している我が国では、何等の対策を打たないままに放置していて、認認介護や介護離職が放置されていていい訳がないのです。
(2) 私たちが提案している住民参加型の地域予防活動を全国展開し、地方の地域の隅々にまで浸透させていけば、「認認介護」や「介護離職」が消えていくだけでなくて、単年度ベースで10兆円を超えてきていて、この先更に増加する一方と予測されている介護地獄を解消させ、「介護関連の費用」の規模と総額とを大幅に減少させ、何らかの理由で末期の段階の症状が発現するまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してしまったお年寄りに対しては、「家族介護」の負担を強いることなく、全員を『介護保険制度』で対応することが出来る社会を実現させるべきなのです(持続可能な超高齢社会を構築する上で必要不可欠の条件)。

本著作物「G-05のその2」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、有限会社エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、著作権法の規定に則り、引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人に、お願い)。



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 認知症の発病の予防、症状の回復、重症化の進行の抑制方法(G-05の1)

2022-05-08 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか







※1アルツハイマー型認知症は、基盤の要因として、「加齢に因る前頭葉の老化=前頭葉の機能の低下の進行=正常な機能範囲を保ちつつも、機能低下が進行していく性質」が存在しているのです。

そのことに加えて、加重要因(発病を惹き起こす引き金となる要因)としての

『日々が仕事というテーマの遂行とは無縁となる第二の人生』を送るうえで日々展開される『生活習慣』であり、キッカケの発生と継続を契機に開始され継続されていくナイナイ尽くしの単調な生活習慣(但し、脳の使い方としての意味及び視点でいう生活習慣、暮らし方であり、食生活とは無関係であることに留意する)の継続による廃用性の異常な機能低下の進行という要因の存在が確認されるのです。

※2 上記「異なる二つの要因の同時存在による『相剰効果』によって、前頭葉を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していき、前頭葉の機能が真っ先に異常なレベルに機能が低下したときが、発病の時=小ボケの段階」なのであり、次いで、必ず、中ボケを経由して、最後は、為す術が何も残されていなくて、介護するだけとなる末期の段階大ボケの段階へと至るのです。

 


(極めて不条理な状況が是認されているのが、我が国の特徴!!)

 ⇔ ⇔ 

※1第二の人生を送っている高齢者だけが発病の対象となるアルツハイマー型認知症の発病者は、症状の回復/症状の進行の抑制の可能性の有無及び程度により、小ボケ中ボケ/大ボケの(3つの段階)に区分されるのです。

※2認知症の診断が専門の精神科医は、発病の末期の大ボケの段階で「発病と診断」する(発病のレッテル貼り)だけなのです。

※3その上に精神科医が処方する薬は、症状の進行を抑制する効能は皆無であり、症状の発現の仕方を亢進させる興奮型(エーザイのアリセプトが代表)又は抑制させる抑制型だけの効能でしかない(単なる対症療法薬)を、治療薬と称して荒稼ぎするだけなのです。
  


(プロローグ)

2025には、我が国の75歳以上の年齢の高齢者の数が、2200万人越え、我が国の総人口の5人に1人の割合を占めることになると予測されているのです。

その場合、『2025年問題』という問題があって、その内容は、『アルツハイマー型認知症発病者数が大幅に増加してくることとなり、現状で既に天文学的な規模に達している「介護の費用」の更なる大幅な増加と言う問題並びに発病し「末期の段階」にまで症状が進行し、セルフケアにも重大な支障がある為に介護が不可欠の末期段階の発病者である「要介護者」を抱える家族の経済的、精神的及び肉体的な負担の問題が大きな社会問題となる』ということ。

現在我が国では、老々介護、認々介護、介護離職という極めて大きな「社会問題」が存在しているのです。2025年問題は、それらの社会問題を更に加速させることになるのです。そうした状況下で、「認知症の発病者」の内の大多数、90%以上の割合を占めているのが、権威とされる人達から、『発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防することが出来ないタイプの認知症であるとされている『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症なのです。権威とされる人達から、発病の原因が不明とされている為に、私たち「二段階方式が、世界に先駆けて、452を数えた市町村での住民参加型の『地域予防活動』の実践指導により、『発病自体を予防できる』ことを疫学的方法により実証してきているにも関わらず川下である末期の段階、日常の生活面での介護が不可欠となる「大ボケ」の段階」に目を向けただけの、「介護の予防」の措置しか、国策として実施されていないのです。

権威とされる人達は、『アルツハイマー型認知症』については、上述のように、末期の段階で発病を見つけているだけであって、二段階方式の区分で言う本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の発病者の存在について無知であり、気が付いてもいないで、その段階の発病自体を見落としている結果、『様々な種類が数ある認知症のうちの70%程度しか、アルツハイマー型認知症が占めていない』ものと誤解しているのです。

その状況下、2020年の初頭以来、新型コロナに対する有効な感染回避策としての『三密の回避』策という生活習慣の構築と厳格な実践とが政府により推奨され、社会的にも、強く求められ、特に、『第二の人生』を送っている「高齢者達」が、極めて厳格にそうした生活習慣の実践と継続とを厳守してきたことが直接の原因となって、『アルツハイマー型認知症』の新規発病者が激増してきているのです(「小ボケ」の期間は、3年間続き、その後に来る「中ボケ」の期間は、2~3年間続き、その後は、末期の段階である「大ボケ」の段階に入っていくというのが、私たち「二段階方式」が有する『標準的な滞留期間』のデータなのです)。2020年初頭に新規に発病した「お年寄り」であっても、そのお年寄り達は未だ「小ボケ」の段階にあることになり、末期の段階である『大ボケ』の症状にしか関心が無い(知らない)権威達は、当該問題についての認識が無くて、騒いでいないだけなのです。

三密の回避』策という生活習慣の構築と厳格な実践は、言い換えると、仕事とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」にとっては、ナイナイ尽くし単調な『生活習慣(追及している特段のテーマもなく、生き甲斐なく、趣味なく、交友なく、運動もせず、目標となるものもない、「脳の使い方」としての『単調な生活習慣』)を送っているという訳なのです。私たち二段階方式が提示する、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続的な実践こそ、実は、『アルツハイマー型認知症』を発病させる核心的な要因なのです(アルツハイマー型認知症の発病のメカニズムについては、&4を参照)。

   


&1 『 記憶』のメカニズムと「アルツハイマー型認知症」の発病との原因関係の有無

1.「記銘」が容易であるのに対し、「想起」が極めて困難な機能構造面からの理由

(1)「 記憶」のメカニズム

記憶』は、「記銘」して、「保持」して、「想起」するという工程から成り立っています。

通常は、記銘できているのに、想起できないとき、『記憶できていなかった』ということになります。そもそも記銘すること自体に重度の支障=重度の記銘力障害」がある結果、想起することに重大な支障がある病気、重度の記銘力障害が原因で、想起に重大な支障がある病気は、『側頭葉性健忘症』なのであり、「アルツハイマー型認知症」とは厳格に区別されるべき(鑑別されるべき)ものなのです。人間だけに特有である意識的な世界(意識的に何らかのテーマを発想し、実行に移す世界=目的的な世界)に於ける、脳全体の司令塔の役割を担っている肝心要の『前頭葉』の機能レベルが正常であるか / 異常であるかの鑑別さえしないでいて、想起できないという点だけから判定して側頭葉性健忘症であるケースについて、アルツハイマー型認知症の発病だと誤診している医師達が極めて多いのです。

誤診しているとも知らないで、且つ、両者を混同していることにも気づいていない儘に、『アルツハイマー型認知症』の発病者(重度の記憶障害を基礎に発病の診断を行っている為に、殆どのケースが、末期の段階である、大ボケの段階にあるのが特徴。この場合、前頭葉の機能が極めて異常なレベルに衰えてきているものの、「前頭葉」の機能レベルを判定していないのが、医療機関の診断の特徴なのです)にも、その人達なりの目的や意味がある行為だとか言って、暴言や暴力行為、徘徊等について、意味不明の説明を行っているのです。『側頭葉性健忘症』の発病者である場合は、重度の記銘力障害が原因で起きてくるものである「重度の記憶障害」の症状が確認されようとも、「前頭葉」の機能が正常なレベルに保たれている為、自分の日常生活面での様々な困難について、自分なりの言葉で、キチンと状況説明が出来るのが特徴であることさえ知らないでいるのです(それでいて、認知症の専門家等と自称しているのです)。

(2) 超高齢社会に特有な病気である『アルツハイマー型認知症』については、医療機関は、末期の段階で発病を見つける診断(発病のレッテル貼りをしているだけ)を平気で行っていて、その上、アリセプトを含む効きもしない「4種類の薬」のどれかを処方するのです(それら「4種類の薬」は、症状を治したり、症状の進行を抑制したりできる効能は有していなくて、症状の発現の仕方を抑制したり、昂進させるだけの効能しか有していないもの、「単なる対症療法薬」でしかないのです)。国全体の高齢化率が30%に達していて、超高齢社会を迎える(迎えた)世界中の国のうちで、トップランナーであるにも拘わらず、発病の予防についても、早期診断による回復についても、我が国は、無為無策でいるのです。

(3) 対象となる情報左脳がらみの言葉や論理、計算や場合分けなどのデジタルな情報、色や形、時間や空間、感覚や感情などのアナログな情報、身体を動かす情報、或いは、それらが複合、複層し、組み合わされた情報)を記憶する場合は、記銘して、保持して、それを想起するという工程を辿るのです。その場合に、よく記銘されたものが【記銘度が高い程】、よく保持されて、よく想起されることになるのです。よく記銘されている方が、よく想起し易いからなのです。直前に起きたごく短期の記憶、短期の記憶、或いは、長期の記憶となるか否かは、記憶について専門家とされる人達が、従来主張しているようなメカニズム、所謂、『海馬が区分けている』訳ではないのです。

上述した①、②、③の情報を、どのような基準によって、どのようなメカニズムによって、直前に起きたごく短期の記憶、短期の記憶、或いは、長期の記憶に区分けることが出来ると言うのでしょうか。おまけに、人間の記憶のメカニズムとは根本的に機能構造が異なるマウスやマーモ・セット等を材料にして、発病のメカニズムを研究して、そのまま人間の記憶に当てはまると主張しているのが、権威とされる人達の研究態度なのです。そこには、因果関係を立証しようという視点さえもないのです。以下の2で説明する「3つの仮説」は、その記憶のメカニズムについての深い考察さえもなくて、記憶の障害が原因で、『アルツハイマー型認知症』を発病すると、単に憶測により、想定しただけの主張をしているのです。

 

(4) 記憶とは、「意識的な世界」において、様々な脳機能が連携し働いた結果としての産物なのです。このことを言い換えると、『意識が関わった』産物だということになるのです。従って、Tadが提示している『意識の機能構造』を基礎/基盤とした考察が必要不可欠となるのです(「意識の機能構造」については、「G-02-その1とその2」を参照して下さい)。

「意識」の世界は、人間だけに特有な世界なのであり、その核心をなすのが、『注意の分配力の機能』なのです。記銘するには、意欲注意の集中力の機能の発揮度を極力高めて、想起するには、「意欲、注意の集中力」は勿論のこと、注意の分配力の機能の発揮度を極力高めて、「実行機能」を駆使することが、必要不可欠の条件となるのです。『記憶』の研究論文を検索してみると、このことにさえ気づかないで、マウスを使ったりして、実証データを積み上げている人たちが多いのです。あきれてものが言えないというしかないのです。 彼等権威達が、『人間の脳を直接調べてみようとはしない理由は、何なのでしょうか』。

(A) =

〇 上記データは、全て、二段階方式独自の「脳機能データ」なのです。

(5) 『MMSE下位項目の項目困難度』の脳機能データが意味する事

上述したように、よく記銘された【記銘度が高いという意味なのですが】情報は、よく想起されるのですが、もう一つ別の側面が存在していることについて、『脳機能データ』の解析結果から、説明しておきましょう。私たち「二段階方式」には、『MMSE下位項目項目困難度』の脳機能データ、14689人のアルツハイマー型認知症の発病患者(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階の発病者が含まれているのが特徴)にMMSEテストを実施して得られた脳機能データの解析結果(事象の事実)があります(解析結果は、世界初で、且つ、世界に誇れるレベルのもの)。

このデータによると、「記銘」が極めて容易な項目であるのに対し、「想起」が極めて困難な項目であるとされるのです。具体的なデータで言うと、「記銘」は、「11の下位項目から構成されていて満点が30」であるMMSEの総得点が一桁の得点、7点になっても満点を取る人が最も多い程、極めて容易な項目、当該機能が最後まで残っている項目なのです。『3単語の記銘』は、「注意の分配力の機能」の発揮の度合いにより、記銘度の差異が生じるものの【記銘度の差異により、短期記憶、又は長期記憶となる差異が生じる事になる】、意欲注意の集中力の機能の発揮さえあれば、「3単語の記銘自体は、出来る」項目なのです【「記銘」という項目は、みかん・・でんしゃ・・27と、3つの単語をゆっくり目に連続して言って聞かせた直後に、この通りに復唱してもらうもの】。これに対し、記銘の項目が終わった後で、他の項目の作業を行い、記銘作業の5分後によく想起するには、よく記銘されていること【記銘時の記銘度が高いこと】が必要不可欠となるのであり、「単に記銘するだけでなくて、「5分後によく想起する為」には、記銘時に、『注意の分配力の機能』が高度に発揮されていることが必要不可欠となるのです(詳細は、下記の説明を参照)。

(6)これに対し想起」は、満点を取る人が最も多いのは、総得点が29点の所までであって、総得点が26点になると0点を取る人が最も多くなる項目、『最も項目困難度が高い項目』であり、11の下位項目中では、「最初に衰えていく機能」ということになるのです。

想起」が何故そこまで難しいのかを、「脳の機能面」から説明します。「想起」するには、「3つの単語」を記銘した後、異なる別のテーマを実施してから、記銘の5分後に、「注意の分配力」の機能を最大限に高度に継続して発揮しつつ、付随的な条件をあれこれ付加し、「記憶の倉庫」の中の様々な場所を、あれか、これかと検索して、目的となる単語を探し出す(呼び出す)ことが要求されることになります。想起には、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能の高度な発揮が要求されることに加えて、評価の物差し意識の首座自我)の傘の下で、前頭葉の三本柱の機能、就中、「注意の分配力」の機能がとなって、実行機能を駆使して、付随的な条件をあれこれ付加し、「記憶の倉庫」の中の様々な場所をあれか、これかと検索して、目的となる単語を探し出してくる作業、言い換えると、メタ認知機能の高度な発揮が要求される為に、『極めて項目困難度が高い項目』になっているという訳なのです(「二段階方式」が、世界で初めて問題提起する、想起という作業時には、「メタ認知機能の高度な行使不可欠という理解が、極めて重要な鍵となるのです)。


(7) このことに気付いていない為に、権威あるとされる世界中の専門家たちは、第二要件初期症状として例示する失語失認失行(紛いの症状が発現してくるメカニズムを未だに解くことが出来ないで、記憶障害に起因してそれらの症状が発現してくると誤解している上に、物忘れの症状の主観的な観測と判定を基礎とする意味不明の基準である「MCI」(軽度認知障害)とかの基準を持ち出してきているのです。基準とは名ばかりのものであり、あまりにも杜撰な考察というしかないのです(その程度で、なぜ「専門家」と言えるのか)。

⇔『よく記銘された対象情報が、よく想起されることになり』、短期記憶と長期記憶の相違を生じさせる記憶のメカニズムについて、一般化して言うと、『注意の分配力の機能がより高度に発揮されて記銘された情報、即ち、記銘度がより高かった情報程』、『よりよく想起されることになる』訳なのです。このことに加えて、『当該、想起の作業時において、注意の分配力の機能がより高度に発揮された場合ほど』、『記銘の対象となった当該情報をよりよく想起することが出来る』と結論することが出来るのです(海馬は、記憶の対象となる情報の入力機構であり、海馬の働きに支障が存するか否か、また、その程度が、記銘度を左右するものなのではあるが、短期、又は、長期の記憶の差異を生み出す「原因機構ではない」と考えるのです。『側頭葉性健忘症』が、「重度の記銘力障害」が原因で、発病することは、海馬の機能の支障が原因と考えるのです。何故なら、側頭葉性健忘症の発病者は、「重度の記銘力障害」を特徴とするものの、『前頭葉』の機能が正常なレベルにあることが確認されるからなのです=重度の記銘力障害に起因した、重度の記憶力障害の症状が確認されるものの、「改訂版かなひろいテストに合格する=前頭葉の機能が正常なレベルにある=注意の分配力の機能が正常なレベルにある」ことが特徴なのです)。

  

2.アルツハイマー型認知症発病の原因に関して、「3つの仮説」が主張の前提条件とする「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容の問題点:

(1) 米国精神医学会が策定した『アルツハイマー型認知症』の診断規定である「DSM-Ⅳ」の「第一要件」の規定は、『記憶の障害』に起因してアルツハイマー型認知症の症状が発現してくると規定しています(現在は、改訂されて、「DSM-Ⅴ」が最新の規定なのですが、規定内容が曖昧になりすぎて、「DSM-Ⅳ」の規定が、未だに権威を保っているのです)。

世界中の専門家達の間で通説の地位にある「アミロイドベータ仮説」は、アミロイドβという蛋白質が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞に沈着することにより生成された「老人斑」がもつ毒性に因り、神経細胞の大量死が惹き起こされ、記憶の障害が起きて、その領域が拡大することにより、『アルツハイマー型認知症』を発病することになると憶測に基づいて主張する仮説なのです。

(2)「他の2つの仮説」も全て、「記憶の障害が原因で、発病する」との前提に立脚していて、「記憶の障害」を引き起こす原因要因として、タウタンパクの蓄積による神経原線維変化(タウタンパク仮説)、或いは、アセチルコリンの不足(アセチルコリン仮説)を主張の核心に据えた「科学的な根拠も実証データも無しに権威だけを傘に着た憶測だけに基づいた主張」を展開しているだけなのです。

「3つの仮説」の全てが、『アルツハイマー型認知症』の発病との間の因果関係(原因と結果の関係)の存在の実証が未だに出来ないでいるが為に、未だに『仮説の扱いを受けている』という訳なのです(後述のように、『実際にも、因果関係が存在していない』のですが、、、)。

(3) 上記1(2)において、データを付して詳細に説明しているように、「アルツハイマー型認知症」の発病者であって、末期の段階の後期の段階にある発病者たち(私たち二段階方式の区分で言う、大ボケの段階の後期にあるお年寄り)でさえ、「記銘」は出来るのです。

MMSEの総得点が10点を切った人達、9点8点、7点の人達でさえ、記銘は未だ満点の3点を取る人達が最も多いという事象事実を考慮すれば、「記憶の障害」に起因して発病するとする「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容が誤りなのであり、加えて、第一要件の規定内容が正しいものと想定した仮説である「3つの仮説」の全ての主張内容が誤りであるということになるのです。


3.「DSM-Ⅳ」の第二要件が発病の初期症状として例示列挙する症状の問題点

世界最高の権威、米国精神医学会が策定したものであり、『アルツハイマー型認知症』の診断規定として、権威が有るされる機関や研究者達から未だに妄信されているDSM-Ⅳ」の第二要件の規定が、発病の初期症状であるとして確認を要求しているのが、失語、失認、又は、失行(紛い)の症状なのです(正しくは、外観的には、失語のような、失認のような、失行のような症状というべきものか)。

『DSM-Ⅳ』が、第一要件の規定内容の存在の確認及び第二要件の規定内容の存在の確認をもって、初めて、アルツハイマー型認知症の発病者と診断すべきことを要求していることから、権威とされる機関や研究者たちに以下に述べる「2つの問題」を指摘しておきたいと考えるのです。

〇1つ目は、「重度の記憶障害の症状」が、発病者と判定する不可欠の要件とされているということなのです。私たち「二段階方式」が集積してきた、アルツハイマー型認知症の発病者の極めて多数の「脳機能データ」の解析結果によると、失語や失認や失行(紛い)の症状が確認されるお年寄りは、MMSEの総得点が一桁の得点、『9点以下のお年寄りの場合』に、初めて確認される症状、即ち、「極めて重度の発病者」だけに確認される症状なのです。

他方で第一要件は、「記憶の障害」の確認を要求しているのです。アルツハイマー型認知症の発病者と判定(診断)される為には、第一要件と第二要件の充足の確認が不可欠とされているのです。その結果として、第一要件が確認を要求している「記憶障害の症状」も、極めて重度の記憶障害の症状」の確認が要求されることになるのです。

〇2つ目は、「アルツハイマー型認知症は、治すことが出来ないタイプの認知症である」とされていることが、そもそも「重大な誤りである」ということなのです。

「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、『性質それ自体として、治すことが出来ないタイプの認知症ではない』のです。上記(1)で説明しているように、『DSM-Ⅳ』の第一要件及び第二要件の規定内容に基づいて(当該規定内容が、正しいものと妄信し/前提としていて末期の段階の症状の発現を確認して初めて、発病と診断している結果として、『治すことが出来ないもの』と、認知症診断の専門の医師達までもが、『誤解している』だけなのです。

4.『アルツハイマー型認知症』の治療に効く薬は、存在し得ないのです:

(1)  アルツハイマー型認知症というタイプの認知症こそ、治すことが出来るタイプの認知症の典型と言えるものなのです。

早期診断実施(私たち二段階方式の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階、本当の意味での早期の段階で発病を見つけること)及び早期治療の実践である「脳のリハビリ」(「前頭葉」が活性化する生活習慣の改善)の継続的な実践により、治すことが出来るし、ケースによって治せなかった場合でも、末期の段階である「大ボケ」の段階にまで症状の重症化が進行することを抑制させることによって、『介護の予防』の効果を上げることが出来るのです。

(2)この場合、前頭葉の機能レベル』を精緻に判定することが不可欠の条件となるのであり、現在活用が推奨されている『MCIの基準』(「軽度認知障害」なる基準)では、判定も鑑別も困難である(無用の長物)ことを問題提起しておきたいのです。

「MCIの基準」は、「物忘れの症状」の発現について、『本人及び家族からの申告と診察する医師による外観的で主観的な観察を基礎』としただけのものであり、何等の有効な基準とは、なり得ないのです。それでいて、『MCIの基準に該当する』と判定された場合、診察を担当する医師からは、『アルツハイマー型認知症の発病の前駆的な段階にある』等という意味不明の、客観的で科学的なデータの裏付けさえも無い、『極めて主観的な説明が行われる』のが常なのです。

(3)そもそも、「物忘れの症状の発現」と「アルツハイマー型認知症の発病」(症状の発現)との間には、『何等の直接的な因果関係自体が存在していない』ことにさえ、未だに、無知で、無頓着な儘なのです。

挙句の果てに、症状の進行の抑制について、ケースによっては、ある程度進行を抑制する効果が期待できるかもしれないとして、アリセプトを含む「4種類の薬」のうちのどれかを処方しているというのが、医療現場での実態なのです。それら4種類の薬が、治療の効能は有していなくて、単なる「対症療法薬」でしかないことについて、「認知症の専門家」として診断している彼ら医師達は、知っているのか、どうなのか

そもそも、仏国のように、『健康保険の適用対象から外すべきもの』なのでは?!

⇒その上、「アミロイドベータ仮説」の考え方に基づいて開発されたとされている例の薬、現在は、認可について継続審議中である『アデュカヌマブ』が、万一、認可されるようなことがあったなら、その裏に何があるのかと疑いたくもなるのです。何故なら、アミロイドベータの蓄積(老人斑の生成)と「アルツハイマー型認知症」の発病との間には、何等の因果関係が存在していないからなのです。このことについては、このブログ中で何度も指摘し、問題提起してきているところなのです(実は、「発病自体の予防」についての国策化の提言書の中でも、根拠データを添付し、指摘し、問題提起しているところ)。

本著作物「G-05ー1」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、著作権法の規定に則り、引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人に、お願い)。

エイジングライフ研究所のHP(左の部分をクリックしてください) 脳機能からみた認知症 (もうひとつのブログ) 


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♯ 認知症 脳機能データから読み解く発病のメカニズムと発病を予防する方法(G-05)

2022-05-01 | 定年後の第二の人生をどう生きるか

       

       

        

 

       

 

(プロローグ)

&1  記憶のメカニズム

&2  意識の機能構造

&3  注意の分配力の機能

&4  機能発揮上の二重構造

&5  廃用性の機能低下の進行

&6  アルツハイマー型認知症の症状が発現するメカニズム

&7  発病を予防する方法

&8  発病自体の予防と介護の予防

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