認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

臨時掲載

2015-07-10 | 脳を活性化する生活習慣を考える

いよいよ新天地南箱根ダイヤランドでの生活が始まりました。日常的に通うことになる食料品スーパーと本屋は、満足のいくものが見つかりました。お酒の類は、もっぱらインターネットで取り寄せるので、お店は不要。見つけるべきは、通いたくなるような軽食&喫茶のお店です。大事なのは、そこまでの距離。気分転換に車で軽い気持ちで出かけられる程度の距離であることが必要です。いくつか当たってみているうちに、とても素敵なお店を見つけたので、今日は、そのお店をご紹介しておきます。ダイヤランドの私の家から車で十分ほどのところ、熱函道路の平井の交差点を北の方向に入ったところにあります。

 お店の名前は、「ビブラ ビブレ」Open garden cafe です。ちなみに、Vivra Vivreとは、「素晴らしきかな、人生」の意だとか。自然との関わりを大切に考えていて、食材はもちろんのこと、水と風光とにも心を砕いているのです。レストランで使用され出される野菜は、自然農法、有機農法による、地元のものばかり。水は、地下170mから汲み上げた南箱根のミネラルたっぷりな水で、野菜栽培からレストランの食事、飲み物まで、すべてそのお水を使っているそうなのです。

 レストランの前には、6000坪のガーデンが広がっていて、晴れた日には、その眼の先に富士山が雄大な姿で皆さんを迎えてくれる仕組みです。富士山と駿河湾、180度のパノラマ。まるでどこかで聞いたような謳い文句、そう、脳活性化研究所のリビングから見える、あの景色と全く同じなのです。大切な時を過ごす空間は、居心地がちょうどいいほどの広さ、全部で40席からなる各種テーブルは、4つのパートに仕切られた部屋に置かれています。2時前に行ったせいか(ここは、ランチが11:00~14:30LOで、カフェが14:00~16:00LO)、一番広い奥のお部屋では、英会話クラブの人達が会話の練習をされていたので、ガーデンに突き出した形の小部屋に陣取って、食事をいただきました。食事もコーヒーもデザートも、大満足でした。Tadがいないのが不満足だけど。Tadは、木曜日から長野県方面に講演に行っていて、日曜日にならないと帰ってこないのです。

 今日は、雨のせいで富士山は見えませんでした。今度晴れた日に行ったら、富士山の写真を撮ってきますので、しばらくお待ちください。

    

    

    

    

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天気になったの!!

2015-04-06 | 脳を活性化する生活習慣を考える

     風吹けば そよぎざわめく 吾が心

       今日散り初めし 春の野の宵   By  kinukototadao


 雨の予報だったのが、天気になったの! 得したわ、見て! 

  私の家は、下の玄関から階段を15段も上がってくる構造になっているので、下の道に植えられている桜の花を見下ろす形で、リビングから居ながらにして楽しめるようになっているの。

近くのお友達に電話して、夕方過ぎから女子会を開いて、ライトアップをした上で、この桜を皆で楽しむことになったの! 

Tadは、気を利かしてなのか、「Foresto」に、ゴルフの練習に行ってくれるらしいの。優しいでしょ。

   皆さんもご一緒に、この桜たちをしばらく楽しみましょうよ!


        

          

         

         

          

          

          

          

          

          

        

 

  お伺い

            ボケまいと 心に強く 思えども

                         することもなし  独り身の吾れ


  ご託宣

                たった一度の吾が人生を ボケてどうする

                                プライドを持て!

        脳は 使えば使うほど 活性化する

                      今日できることを 明日に伸ばすな


   

        

           

               エイジングライフ研究所のHP左の部分を「クリック」してください)

                 脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)



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脳が活性化される生活とは、例えばどんなことなのか(B-26)

2014-12-15 | 脳を活性化する生活習慣を考える

 危ういよ 単なる仮説が 独り歩き

   此処で止めねばと 歯を食いしばる    By kinukototadao


この一年間の私達の活動の締めくくりに、17日間のハワイ旅行を楽しんできました。

私が撮った写真を載せてありますので、想像力を働かせながら、皆さんも一緒に行かれたつもりになって、ハワイ生活を楽しんでみてください。想像力を働かせるには、脳全体の司令塔の役割を担っていて、「意識的な世界」を支配している「前頭葉」の活動と活性化が不可欠となリます。

  オアフ島HGVCラグーン・タワー  

    カウアイ島

    オアフ島

    カウアイ島

    カウアイ島

    カウアイ島

    カウアイ島

  ハワイ島HGVCキングス・ランド

    ハワイ島

    ハワイ島

    ハワイ島

    ハワイ島

    ハワイ島

    ハワイ島

    ハワイ島

    ハワイ島

    ハワイ島

    ハワイ島

    ハワイ島

    ハワイ島/写真を撮っているのが私/その後姿を

撮ったのが夫のTad

2015年からは、脳活性化研究所の活動が新たに加わることになります。その活動拠点がここ南箱根ダイヤランド内のこの建物となります。もちろん、伊豆高原での従来の本拠の活動も継続していきます。「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる生活習慣病であり、本当の意味での早期の段階(私たちの区分で言う、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つければ脳リハビリにより「前頭葉」を含む脳の機能を正常なレベルに回復させることができる(アルツハイマー型認知症を治すことができる)し、脳を活性化させる生活習慣の構築とその実践により、発病自体を予防することも出来ることを市町村が主体となって展開する地域予防活動の実践により、実践の場と実証のケースを拡大していくことがメーンのテーマです(ここを「クリック」してください)。

 アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の発病との間の因果関係について何等の立証もなされていないままに、血液内のアミロイドベータの蓄積量によって、アルツハイマー型認知症の早期の段階を判定出来るとする誤った考え方(単なる仮説)が独り歩きするのを覆す必要があると考えています。血税を無駄なことに使わせないためです。そのことを来年からの活動の一つの重要なテーマに加えて、反証していくつもりです(ここを「クリック」してください)。

 伊豆高原での「エイジングライフ研究所」としての活動と生活(交遊)及び南箱根ダイヤランドでの「脳活性化研究所」としての活動と生活(交遊)とを併存させて、重層化した生活を送ることにより、私たち自身の「前頭葉」が更に活性化されることにも、もう一つの狙いと期待があります。私たちなりの目標設定に基づく日々の生活を実践し遂行していく中で、私たちなりの「生き甲斐」があり、「喜び」が得られることによって、「前頭葉」を含む脳全体が活性化される「イキイキとした日々」を送りたいと考えています(ここを「クリック」してください)。

    

    

    

    

    リビングの真正面に、あの富士山

    

    

    

2015年1月1日に掲載する(B-27)から、新たな一歩を踏み出していきます。再会を楽しみにしています。

皆さんも、良いお年を。

 注)本著作物(このブログB-26に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 エイジングライフ研究所のHPを「クリック」してください)

          脳機能からみた認知症(IEでないとうまく表示されません

 













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バラに続いてブーゲンビリアが咲き始めた我が家の庭から

2014-05-23 | 脳を活性化する生活習慣を考える

 前回、Hiroko,s Gardenに続いて、「我が家のバラ」と題するテーマでご紹介した庭に挿入したあのバラたちがどこかに行ってしまったのです。バラたちが逃げて行ったのではなくて、私のパソコンを操る技術が稚拙なせいなのですが。今日は、あのバラたちを呼び戻せないので、別の角度から撮り直した我が家のバラたちをご紹介したいと思います。 

その前に一言。

我が家の庭は、最初はとてもきれいに仕上がっていたのです。上の庭も下の庭も、その間をつなぐ斜面も全て丁寧に仕上げられた芝生の庭だったのです。庭の東側と南側には、姫沙羅の木やネズミモチの木、その上カナリーヤシの巨木が3本も植えられているなど、背の高い木々が家の周りにびっしりと植えられ、背の高い木々の間には、シャクナゲ、ツバキ、きんもくせい、ソテツ、ヤマモモなどが建物の雰囲気とマッチするように植えられていたのです。

ところがある日Tadが急に、背の高い木々の上ではなくて下側をバッサリと切り落としてしまったのです。背の高い木々が上にも横にも大きくなってしまって、家から外の景色が見えないというのが理由でした。

それはそれでまだよかったのですが、今度は下の庭をハワイ風にするとか言って、自分でやり替えを敢行して、現在の雑然とした庭が出来上がったのです。我が家を訪れてくださる方達は、(その方たちは大人なので)、「これはこれで、いいんじゃあないの」とか言ってくださるので、Tadによる庭の景色替えは留まることを知らないのです。そう言えば、このブーゲンビリアもハワイ島から持ち帰ったものなのです。あの小さかった苗木が今ではこんな巨木になっているのです。

泣き言はこれくらいにして、我が家のバラたちをご紹介します。ワン・クリックして、アップで見てください。

      

      

       


         

         

         

 エイジングライフ研究所のHPを「クリック」してください)

   脳機能からみた認知症(IEでないとうまく表示されません

    http://blog.goo.ne.jp/quantum_pianist

  http://blog.goo.ne.jp/kuru0214/e/d4801838dd9872301e0d491cd8900f1a

 

 







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アルツハイマー型認知症の治療と予防を可能にする薬の開発の可能性 (B-03)

2014-02-01 | 脳を活性化する生活習慣を考える

 20年も30年もある「第二の人生」をどう生きるのか

 我が国に於ける「アルツハイマー型認知症」の年齢別の発症率を、私達がこれまでに蓄積してきたデータから推測すると、後述するような数字になります。世の中で騒がれ、認知症の専門家達が取り上げる「アルツハイマー型認知症」を発病している人達の現在の人数、或いは今後の予測値には、「大ボケ」の段階の人達だけしかカウントされていないのです。「小ボケ」と「中ボケ」とを併せた人数は「大ボケ」の人数の4倍にもなるのに、認知症だとは気づかれないで、見落とされているのです

  一昔、或いは、二昔前というか、私達が幼児だった頃は、「人生70古来希」とか言われていて、60歳代のうちにたいていの人はお迎えが来てくれたので、認知症を発病する人達の数は、今と比べると比較にならない程、絶対数自体が極めて少なかったのです。超高齢化社会を謳歌している現在では、誰でもが90歳近くまで生きるのです。それが、「アルツハイマー型認知症」の発病者数を劇的に増加させている第一の要因なのです{加齢による「前頭葉」(前頭前野のことを言うものとする。以下、同じ)の老化が発病の第一の要件}

60歳で定年退職して第二の人生に入るとしたら、第二の人生が30年もある、このことを言い換えると「身体が持つ」ことになるのです。一番の問題は、「脳」が持つかどうかにあるのです。  

  

  日が暮れて  ナイナイ尽くし  今日もまた 

     昔の仕事   今ぞ恋しき   (3)    By  kinukototadao

「仕事」というテーマに追われることがない第二の人生では、趣味や遊びや人付き合いや運動、或いは何らかの社会活動に自ら積極的に「テーマ」を見つけ出していかない限り、毎日が休業日なのです。「時間はあり余るほどあるのに、することがない」状況になるのです。することがなくて、誰からも指示やら要求やら命令とやらが来なくて、「暇を持て余すうちに、居眠りが始まる」のです。みなさん誰でも物忘れが頻繁に起きてくるようになると、それなりに気にするし、人によっては認知症を疑うことさえあります。ところが、居眠りを頻繁にするようになっていても、誰もそのことをそれほど気にはしないのです。「春眠暁を覚えず」という季節ならまだしも、夏場であろうが、秋口であろうが、例年にもまして寒いこの冬であろうが、季節にかかわらず、状況にかかわらず、居眠りするようになるのです。これを脳のメカニズムから説明すると、脳全体の司令塔である「前頭葉」の3本柱の意欲や注意の集中力や注意の分配力の機能の出番が極端に少ない生活が続いていることの反映なのです。

  

 そうしたあなたの状況を、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」を含む脳の働き方のメカニズムという視点からもう少し詳しく説明しておきましょう。

「第二の人生」に入っていったお年寄りは、60歳代以降の高齢者と呼ばれる年代になってから、「アルツハイマー型認知症」晩発型アルツハイマー病)を発病する人の割合が、年齢が上がるにつれて、どんどん増加していきます。発病する人の割合を示す数値は、定年退職などで「第二の人生」が始まったばかりの60歳代に12%もの高い割合を示していて(厚生労働省が300万人と言っているのは、末期段階の大ボケだけの人数です。ここに示す%の数値は、小ボケ、中ボケ及び大ボケの数の総計です。以下、同じ。)、70歳代に30%、80歳代に50%、90歳代に75%、加齢の極まりの100歳代には97%というように、年をとるにつれて、どんどん増加していくのが特徴なのです。

そもそも「第二の人生」に入っているということは、普通は60歳を超えた「高齢者」と呼ばれる年齢になっているということなので、加齢による前頭葉の正常老化の問題私たちが定義する「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要件」)を誰でもが抱えているのです。

それでは、高齢者は誰でも「アルツハイマー型認知症」を発病するのかと言うとそうではありません。70歳代のお年寄りの30%が「アルツハイマー型認知症」になるのに対して(上述のように、この数値は、「小ボケ」、「中ボケ]及び「大ボケ」の全てを含むことに注意してください。)、80歳代になっても50%のお年寄りは「アルツハイマー型認知症」にならないで、それなりに「社会生活」を楽しむ生活を送ることができているのです。「アルツハイマー型認知症」になるかならないか、その差はどこからくるのか、このブログを読んでおられる方はもうお分かりでしょう。

  

○ 脳の使い方としての日々の「生活習慣」が決めて

 「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りは、「カクシャク老人」と呼ばれる人達の生活振りとは対照的な生活振りを送っているのが特徴なのです。その特徴的な生活振り(「生活習慣」)とは、「時間はたっぷり有るのに、することがない毎日」を送っていることなのです。ただボンヤリと暮らすだけの毎日、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標もない、何らかの社会活動に参加する機会もない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を毎日送っているのです私たちが定義する「アルツハイマー型認知症」発病の「第二の要件」)。第二の人生に入っていったお年寄りの中で、とりわけ「アルツハイマー型認知症」を発病するお年よりは、日々の脳の使い方という視点から見た「生活習慣」に問題があるのです。脳の使い方としての「生活習慣」に問題があるということは、言い換えれば、脳の司令塔の「前頭葉」(三頭建ての馬車の「御者」)の使い方に問題があるということなのです。「アルツハイマー型認知症」になるか、ならないか、その差は、毎日の「前頭葉の使い方の差」、毎日の生活の中で「前頭葉の出番がどの程度あるのか、ないのか」にあるのだということを、第二の人生を送っているお年寄りは、深く心に刻んで欲しいのです。

   

 意識的に何かをしようとする時、自分の置かれている状況を判断して、テーマとその内容を企画し、その実施結果をシミュレーションした上で、どのような内容の行為をどのように実行するのかを最終的に選択し、実行の意思決定をするのが「前頭葉」の働きです。ナイナイ尽くしの「単調な毎日」では、前頭葉の出番が少なすぎて、働く場面が足りないということなのです。働く場面が足りない(使われる場面が余りにも少な過ぎる)ので、「前頭葉」が廃用性の機能低下(退化)を起こしてしまうのです。明日からと言わず今日のうちに、この点に焦点を当てて、日々の過ごし方をチェックしてみて欲しいのです。「前頭葉」が不十分にしか使われないことで起きてくる「廃用性の機能低下」は、下図に示すように、小ボケ、中ボケ、大ボケと症状が進むにつれて、直線的ではなくて、放物線を描く衰え方を示していて、加速度的に衰えてくるのです。

   

注)「廃用性の機能低下」とは、或る器官を不十分にしか使わないことが一定期間継続すると、そのことが原因で当該器官の機能が障害されることを言います。廃用症候群による機能障害は、膝の筋肉のような肉体的なものだけではなくて、精神的なものにも起きるのです。これまでのブログの説明でお分かりのように、「アルツハイマー型認知症」(認知症全体の90%以上を占めている)は、廃用症候群に属する「生活習慣病」であるというのが私たちの主張です。専門家たちが主張しているような、脳の委縮や、アミロイド・ベータや、タウ・タンパクの作用が原因で起きてくる病気ではないのです。 

 

 早起きは三文の得になりますが、「居眠り」は一文にもならないばかりか、あなたが恐れている、あの「アルツハイマー型認知症」を発病する近道に入り込んでいることの証だということを夢々忘れないでいただきたいのです。先日もどこかのテレビ局が、アルツハイマー病の予防というテーマで(正しくは、「アルツハイマー型認知症」の予防と言うべきなのですが、この局は、アルツハイマー病と「アルツハイマー型認知症」との本質的な差異を知らずに混同して、両者をまとめて「アルツハイマー病」と呼ぶのです。)、予防或いは治療のための「薬」の開発研究をしている研究機関の現況を伝えていました。基本的には、アミロイドベータ説の考えに与していて、アミロイド・ベータを脳内から排出することが治療や予防に役立つとの考えのようでした。

  ところが残念なことに、アミロイドベータを脳内から排出する薬が開発されたところで、「アルツハイマー型認知症」を治したり、或いはその発病を予防することはできないのです。なぜなら、一定量以上のアミロイドベータが脳内に蓄積していることと「アルツハイマー型認知症」の発病との間に因果関係が存在しないからです。つまりは、アミロイドベータが「アルツハイマー型認知症」を発病させている原因(真犯人)ではないからです。

   

 誰でもが80歳や90歳まで生きるのが当たり前の長寿社会、第二の人生が20年も30年もある「超高齢化社会」では、「脳の健康」と言う視点、言い換えると脳の使い方と言う視点からの「生活習慣」が極めて重要なテーマとなるのです。世間で認知症の専門家と言われる人達から、「原因も分からないし、治すこともできない病気」と言われてきた「アルツハイマー型認知症」と言う病気は、脳の使い方としての「生活習慣」が「発病」を左右し且つ「回復」を左右する「生活習慣病」だからです。 生き甲斐となるものもなく、楽しめる趣味もなく、熱中している遊びもなく、これといった交友もなく、身体を動かすことにも興味がなく、目標として掲げるものも何一つない、言わば「ナイナイ尽くしの」単調な生活、そうした日々の生活振りが、どうやら第二の人生でのあなたの「生活習慣」だと言うのですね。

 時間はたっぷりあるのにすることがない毎日、ただぼんやりと暮らすだけの「単調な生活」が日々繰り返されていて、そうした日々の脳の使い方が継続している生活だと言うのですね。そんな毎日を過ごしていたのでは、使われる機会が極端に少なくなった「前頭葉」が居眠りをして、「前頭葉」の「老化」が日々加速していくことになるのです。「高齢者」の皆さんが、日常生活面で体験していて分かり易い例で言えば、「脚」の筋肉の「廃用性萎縮」による機能低下、あれと同じことがの司令塔の「前頭葉」で起きてくるのです。

 ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続する中で、「前頭葉」が日々老化を加速させていって、廃用性の加速度的な機能低下(使われる機会が極端に少ないことによって、機能が異常なレベルに加速度的に衰えて行くことを起こしてくるその先にあなたを待っているのが、高齢者のあなたやあなたの周りの家族が一番恐れている、あの「アルツハイマー型認知症」という病気なのです。あなたの住んでいる市町村(或いは、住んでいる地域)の高齢化率が30をすでに超えているなら、あなたの周りに、「アルツハイマー型認知症」のお年寄りの姿を日常的に見かけるようになっているはずです。「身体はもつのに、脳がもたない」、これが世界に先駆けて「超高齢化社会」を実現している我が国が抱える大きく、且つ重大な「社会問題」なのです。

 

上の図は、「前頭葉」によるコントロールの下で協働しながら働く「脳の働き」の衰え方を、「二段階方式」に基づく「神経心理機能テスト」を使って調べた結果を示しています。「社会生活」が支障なくできていた脳の働きが、ナイナイ尽くしの単調な生活の継続により老化が加速されることで、正常な老化の域を超えて「異常な機能レベル」加速度的に脳の機能が衰えていくとき、「衰え方の順序がある」のです。「社会生活」に支障が出てきて、「家庭生活」に支障が出てきて、「セルフケア」に支障が出てくる原因である「脳の機能の衰え方に順序がある」こと及び脳の機能の衰えの段階ごとに「特有の症状がある」ことが分かるのです。

脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉」が先に衰えていきます。次いで、「前頭葉」と相互に情報のやり取りをしている「左脳」と「右脳」が、そして最後に「運動の脳」が衰えていくのです。

 さらにもうひとつ重要なことがあります。前頭葉の働きが衰えてきて「異常なレベル」になっている人達、言い換えると「アルツハイマー型認知症」の症状を示している人達は、脳の働き具合とそれに対応した特有な症状のレベルから区分すると、軽いほうから「小ボケ」(社会生活に支障)、「中ボケ」(家庭生活に支障)、「大ボケ」(セルフケアに支障)の「三つの段階」に区分されるのです。早期の段階の「小ボケ」と「中ボケ」は回復可能なのですが、末期段階の「大ボケ」の段階になると回復させることが困難になるのです。 

  

ここから先は、「一芸を極める」ことを目標にした具体的な事例の紹介です。但し、字数がとても多いので、臨時掲載のブログで4回に分けて、紹介します。

追記:この方は、古希を迎えた昨年の春にゴルフを始められて、(運動神経が特別良いという訳でもないのですが)、今はでコンスタントに「100切り」が出来ています。

 その一部をちらっと紹介しておきましょう。

   初心者向け ゴルフスイングの手引き By一芸を究めんと欲する男   01.01.2014               

Ⅰ.グリップの完成 (形の要点とその手順)

1.左手グリップのセット  

)フェース面を目標方向にスクエアにセットしたとき、クラブのグリップ部が在る場所が「左内股股関節部の前」に来るその場所と位置に左手グリップ位置がくるようセットする。

)人差し指の指先から数えた(以下同じ)第二関節と第三関節の境界線を真下方向から

グリップにあてがい第三関節の腹(主)と第二関節の腹(従)とでしっかりとグリップする;

)小指の第三関節の付け根ラインと感情線との間の平原の部位の指の付け根寄りの場所にグリップの横腹を圧しつけ:小指の第三関節が真下側からグリップし包み込むのを確認する。

)グリップの左上斜面部を感情線が斜め60度の方向から押さえつけ巻きつき;次いで

)V字の谷間をきちんと閉じた親指の腹の部分がグリップのセンター右側上半分の部位と合体すること(この親指の腹が、トップで下側からシャフトを支えることになる)。

(上方からの:)のこの抑え込みがないと;インパクト時に左手首部が伸びてしまい;フェース面が開いたり/逆に、ロフトが立ったりするので;この「抑え込み」を確認する。

)最後に左手の小指と)の部位とをシャフトに柔らかくしっとりとした感じに巻き付け左手3本指部でグリップ全体を包むように握る。3本指の中でも特に、小指の握りが重要。 

※アドレス時及びトップの折り返し時又はインパクト時に:左手手3本指のグリップが

弱い(緩い)と;インパクトで左手首部が延びてハンド・ダウンの形状となり;フェース面のロフトが立ってしまうことになる(ボールが上がらないか、トップ君のボールが出る)。

)ウッド、アイアンに拘わらずグリップの握りは全て、「薬指/小指の面が目標に対して;スクエア」になる程度に;「僅かにフックグリップ」とすること。全体として:「フィンガー・グリップ」とし、ウッドもアイアンも基本的には同じグリップの仕方とすること。

( 左手首部甲側の形状固定&左前腕部と親指との手首部の形状を僅かに凹形状にセット。

 ( 下側の左手2本指(小指・薬指)と上側の感情線とでグリップの根元部側を包むようにしっかりと;グリップし;親指と人差し指の谷間の付け根部全体をきちんと閉じた状態で;親指の腹部がシャフトの中央線の右上半分の部に右上側から張り付くように抑える(この時、親指は:必ず全体を縮める形の「ショート・サム」とする)こと。

( アドレス時に必ず左手首部の「甲側を凹形状及び親指側手首ラインをわずかに凹状」にセットすること:手首部親指側の形状が凸形状( ハンド・アップ)だと:フェース面の

セットがフックフェースになり;且つテークで「左肩」の回り込みが浅くなる)。この場合、

アドレスの前傾姿勢を取った時、肩の力を抜いて左腕を垂らしたときに形成される左手首の形状(甲側の角度/親指側の角度)のままに手首部をセットすることが不可欠の条件となる。

※左手グリップの強さの加減は:左手だけでグリップした時;その片手だけでヘッドを自由に操れる程度に、3本指部でしっかりとグリップできていることが目安となる。

  

2.右手グリップのセット

) 薬指と中指の2本の指のみで且つ第三関節の付け根(掌寄り)の溝の部分を;シャフトの横腹に合わせ:2本の指全体をグリップ部に巻き付け手握り;親指の谷間と「鈎状形状にした(地面に水平)」人差し指の第二関節部とで;安定させた形を作ること。

) 人差し指は、必ず鈎状(ピストルの引き金形状)にすること。人差し指の第二関節が地面に対して水平な状態で;「鍵状の第二関節部全体」が下方側から形でシャフトを支えること。

※①グリップした左手の親指を;右手中指/薬指と右掌とで包み込み、しっかりとグリップした後で;右手人差し指の第二関節部を鈎状にして、下側からグリップを下支えする。

)カギ状にした人差し指部の第三関節の延長線は:必ず「右目と正対」していること。

) 最後に;親指と人差し指の谷間を閉じて密着させ、鈎状にした人差し指の第一関節部の腹に対し;親指の腹を手前で密着させる(この場合、親指は必ず人差し指の手前にくること)。

( 親指の先をグリップのセンターラインより少し左にはずさないと、グリップ部に乗った親指の腹が自由に効いて;インパクト時にフェース面が狂い左右に振れることになる。

(1アドレス時のフェース面の向きは;目標ラインにスクエア/orほんの僅かに開くこと。

(2 右脇の閉じは絶対条件であるが;脇に挟んだタオルが落ちない程度の柔らかさを保つ。

(3 右脇を閉じ右肘を位置固定した状態で:「右腕の前腕部位だけ」をテークで使用する。 

(4 両足を蟹股形状に構え;膝の内側ラインに力を張り;背中を大きく反らせて;臀部を後方に突きだす姿勢を基本とし;両膝及び上体の前傾角度を十分に深く構えることが重要。

(5 下半身は;テークでは右膝部の内側ラインがD/Sでは左膝部の内側ラインが軸となる。

    

Ⅱ.アドレスの構え方と姿勢の要点(膝/下半身/上半身/ボールとの位置)

1.下半身のセット

)両膝頭を結ぶ線が両足親指の腹を結ぶ線と重なるよう;両膝を深く前屈させること。

( 上体を必ず深く前傾させ:尻の上で背中を反らせることでバランスを取る。アドレス

したとき、足指の腹が地面をグリップし;右股関節の上に上体が乗っているのを感じる。

)その上で、顎を引き、胸を張り、懐を深く構えた上体を十分に深く前傾させる。

)次いで、両膝の間隔を十分に拡げ:両足太腿の間を(蟹股感覚)に拡げて形状固定し、膝部に力を張って、背中を深く反らせて、尻部を突き出し;下半身を安定させること。

)右足の内側(親指の腹-土踏まず-膝の内側‐股関節部内側)をテークの軸足として;右膝の前傾角度を固定すると共に;左右の内股股関節部を拡げて蟹股形状として;右足内側ラインに力を張るよう固定した上で;「土踏まず」の中央部に重心を載せて;土踏まず部と親指部とが地面をしっかりグリップし:テーク中盤以降上体が股関節部上で捻転すること。

)臀部を突き出し;背中を大きく弓状に反らせ;頭は前垂れること(.とのバランス上)。

)フェース面の中央部がボールに接する位置でフェース面を目標に対しスクエアor僅かに開いてセットした時;グリップ部が左内股の付け根部前に来る位置に手首部をセットする。

(アイアンのフェース面を目標方向に合わせるとき;フェースの背中のラインで合わせること(この時、フェースのエッジのラインは、ほんの僅かだが目標方向にオープンとなる)。

 )下半身(内股ライン及び右膝の蟹股形状)の形成が、正しいスイングの前提条件となるので、テークの開始に先立って、親指の腹部と土踏まずの底部とで地面を強くグリップする。

( 右足ラインの内側( 親指の腹‐右足の土踏まずの底部内側‐右膝の内側‐右内股部 )に

力を張り全体を一体化させた右股関節部の内側部に上体が乗って;左肩が回り込んでいく。

( テーク中に、右膝の前傾角度/形状が不変であること(伸びないこと)が絶対の条件。

 

2.スタンスの幅の取り方とボールの位置

ドライバーのみ肩幅より足の幅分広くして、5~9I/3W~7Wは肩幅と同じに、その他は肩幅より足の幅分狭くスタンス幅をとること((クラブに見合ったスタンス幅とする)。

)ドライバーは、左膝頭の線上に;3W~Uは、左くるぶしのボール1個分右側線上に;

)7Iはヘッド/PWはボールをスタンスの中央線上にセットし、僅かにオープンスタンス。

※(これより右に寄ると:フェースの面が立つ分;左へのヒッカケ球が出ることになる)

3.グリップの位置(身体との距離)と上体の前傾

)リーディングエッジを水平にして;フェース面を目標ライン上のポイントにスクエアにセットする。このときの各番手のシャフトのグリップ部の端が決める位置がグリップの位置但し、「右脇」を閉じ/右腕上腕部位の中央部を右乳房に触れさせ状態で;右肘が身体から

1G離れた位置に右肘部をセットすること(スイング平面の安定のために極めて重要)。

(背腰部を弓状に反らせ/両膝を僅かに曲げ/股関節部から上体を前傾させ:右股関節内股部から右膝内側を経由して右足親指の腹部に至るライン全体に力を張って全体を一体化する。

※このとき、両足先、両腰、両肩、両肘のラインは目標方向に平行(スクエア)であること。

   

Ⅲ.両腕のセットの仕方と要点

1.左腕(皿部)のセット

)左腕のラインは、左肘の「皿部」を天に正対させ、左腕全体を直線状にセットする;

( 肩/肘/手首のラインに弾力を保ちつつ直線状にセットすること(左腕ラインは;左手首部甲側を形状固定し(「腕を垂らした時に形成される自身の自然な角度):小指部でしっかりとグリップし;全体を一体化させ;柔軟さを保ちつつも、全体を直線形状に保つ上で必要最小限度に力を張り/保つ)ことが;「スムーズなテーク・バック」のために極めて重要な要件。

)左手首甲側を形状固定した上で:小指を含む3本指部でしっかりとグリップし全体を一体化させ;

柔軟さを保ちつつ、全体を直線形状に保ち:その状態で:左手首部のコックによりテークを始動し;右脇を閉じて;身体から1G離れた位置に右肘V字部先端部を位置固定した右腕ラインに対し左肘/小指部位を身体の外方向に押し出す動作が「左手首部の足早なコック」を推進しつつ;コックに随伴する右肘V字の畳み込み動作とによりヘッドが先行する形で;シャフトをシャフト平面に沿って;中盤以降急速に立ち上げていくために;必要且つ不可欠の条件となる(ここに記述した内容こそが、正しい「テークの絶対的条件」)。

)次に、左手首甲側の薬指・中指が作る面を目標にスクエアにしたまま/人差し指と親指との間のV字の谷間の先端が眉間の中心を指すまで僅かにストロング仕様にセットして:(僅かにストロング仕様が入った「スクエア・グリップ」が基本):

)左脇奥部を柔らかく形の上で閉じて(柔らかさを保ち、力を入れないこと);最後に;

)左手首部甲側を目標ラインにスクエアにした上で、力を張り手首部の形状を固定する。

※1 左手首部親指のラインが、小指部を強く絞めた状態で「僅かに凹形状」が絶対の条件(セット時の角度/形状は、腕を垂らした時に自然に形成されるあなた自身の角度である)。

※2左手小指を含む3本指部でシャフトをしっかりとグリップした左手甲部を目標にスクエアに構え:

鈎状にした右手人差し指の第二関節の腹で下側から支え/右手甲部もスクエアにセットする。

  

2.右腕(肘部)のセット

)「右腕ライン」は:皿部を天に向けた後で;右肘部を体内/下方側に僅かに「くの字」に折った後;「くの字」部に僅かに力を保って形状固定し(右肘の「くの字」形状の固定):

右腕上腕部位を右乳房の上から宛てて;「右脇部」を脇の奥部で形の上で閉じて;最後に、「右肘V字の先端部」を必ず身体から1G(1グリップ)離して;『其の位置を固定する』ことがスイング平面を安定させる上で、極めて重要(右脇の閉めと右肘V字部の位置固定及び右手首/シャフト形状の形状固定(※1)が「右腕の3大要件」)。

※1シャフトを握った右手首部の甲側の角度及び親指側の角度を固定することを言う。

※2テーク中もD/S中もインパクト直前も常にこの「右手首/シャフト形状の形状固定」は必須の要件であり、インパクト直後の手首の返しで初めて甲側の角度が変化していくだけであり;その間は「右肘V字」の畳み込み/或いは開きを使うだけであることに注意すること。

テーク中やD/S中に右手首/シャフト形状が変化すると:クラブのロフトの角度が変化する

ことになるので(ロフトが立ったり寝たりすること)注意すること。

※3テーク中もD/S中も常にこの右腕部位を短い状態で(右腕上腕部位を乳房に触れさせて

且つ右肘部を位置固定したままで):使用することが、常に目いっぱい伸ばした状態で使用する左腕の使い方との重要な相違点である(このことを理解し、体得することが重要)。

※4インパクト・スイングにおいても右腕は:右脇を閉じたままで;右肘をヒンジとして

スイングする;所謂「短い右腕の使い方」(右腕の前腕部位のみを使う用法)が絶対条件。

)テーク中に右肘が外方向に離れていき;右脇が緩んで開くと;左肩の十分な回り込みが阻害され/シャフトが寝るためにトップでフェース面が開くこととなり;D/Sでは手打ちが起きて;右足体重でインパクト・スイングに入る結果、スライス・ボールが出ることとなる。

(右肘のV字部位を体から1G離れた位置に位置固定することにより:テークの始動で手首部を含む左腕ラインがいきなりインサイドに引かれるのを防止できる(右手首が右膝前に来るまでは、左手首部は目標ラインとスクエアなライン上を移行する事が絶対条件となる)。

※1テークのスタート直後からいきなりインサイドに引かれると、シャフトが寝て、左手甲部のローリングの原因となる。

※2アドレス時にセットした各クラブごとのシャフトの傾きが形成する面をシャフト平面と言い;全てのクラブのテークバックで;このシャフト平面に沿って(シャフトがシャフト平面をナゾルように)立ち上がっていくことが;絶対の要件であり、テークの序盤開始時から強くこのことを意識することが大切。

)「右脇」の奥を形の上で閉じ::右脇と右肘とを結ぶライン(「右上腕の固定軸」)が、常に;「身体にできるだけ近い位置」を固定キープすることが「左肩の十分な回り込み」を確保しつつ;シャフトが身体の内側に入っていくのを防止する上で重要なポイントとなる。

)右肘V字の先端は、「右脇の奥部」を形の上で閉じた状態で:身体から1G離れた位置にテーク中常に位置固定されていて;V字の先端部がヒンジとなって、右前腕部位が右肘のV字を畳み込んでいくことと同時に①左肩の十分な回り込みと②左手首の深いコックを達成していくことがテークの要点となる(この項、極めて重要)。

※右脇の奥を閉じた状態で右肘を位置固定し;位置固定した右肘皿部に対して右前腕部位を回転させていくことになる(右肘皿部がテーク中の右腕前腕部位に対する回転軸となる)。この時、右手首部(シャフトと右手首部との関係形状)を形状固定することが重要な要点。

)アドレス姿勢では:左肩/脇部が右肩/脇部より僅かに手前に在り;両肩を結ぶ線が目標方向/(又は目標方向より僅か左方向を指すこと):左脇が柔らかく閉じ;左脇下側部が乳房の左斜め上半分に接していて;右脇が形の上で閉じて;右腕上腕部位が右乳房を斜め上方向から圧して;右肘部位皿部が身体から1G離れた位置で;キチンと位置固定されていること。

(アドレス時;右肘皿部の表面部は、左腕の太さのラインの下側から1/2から1/3の位置に在ること(真横から見た時、左腕の下側から1/2~1/3の部分に右腕が肘の部位で重なる)。

注)本著作物(このブログB-03に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

      エイジングライフ研究所のHPここを「クリック」してください。

       脳機能からみた認知症の見わけ方(IEでないとうまく表示されません)

   

    手引書の内容の更なる開示は、次回以降のこのブログで臨時掲載号として、                                                                                                        行う予定です。乞う、ご期待。                    

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 「アルツハイマー型認知症」発病のキッカケとなる「転倒」のメカニズムとその予防策(A-97)

2013-11-01 | 脳を活性化する生活習慣を考える

    雨降って 転ぶとボケが 忍び寄る   3歩(散歩)励めば 脳もイキイキ

                                                 By kinukototadao

○  高齢のお年寄りの転倒と「アルツハイマー型認知症」発病との関係

一時期、お年寄りの転倒を防止することを目的として、脚の筋力強化を目的とするプログラムが流行ったことがあります。高齢になったお年寄りが、雨に濡れた玄関先で滑って転んだり、散歩していて道端の石につまづいて転倒するなど、何かの弾みで転倒して骨折し、何ヶ月間か寝たきりの生活をしていると、「アルツハイマー型認知症」を発病することがよくあることに目をつけて、脚の筋力の強化が「アルツハイマー型認知症」の発病の防止に役立つと考えられたからです。

転倒は、脳の機能面からの分析に基づいて説明すると、以下に述べるように、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まる「キッカケ」となるという意味では「アルツハイマー型認知症」の発病に関係する一つの間接的な要因ではあるのですが、発病の直接の原因ではないのです。

○   私たちの「意識的」な行為や思考の世界と「前頭葉」の機能との関係

(「脳の機能」の説明については、前回のブログと今回のブログとで説明内容が重なるところがあるのですが、今回のテーマを理解する上で必要なので、我慢して読んでください。なお、私のブログは、内容が高度に専門的であり、体系的な理解をするにはNO01~NO-43のブログの内容を本来は全部読む必要があります。

 これは、一般の方には酷なことなので、たまたまそのNOのブログの内容だけを読まれた方にも、「アルツハイマー型認知症」のことがそれなりに分かるようにと考えて、その都度のNOの中でも関連する内容を引用したり記述したりしているので、他のNOの内容と重複する部分もあります。最初の段階のNO01~NO43の全体で、「アルツハイマー型認知症」についての「体系的」な説明がしてあります。体系的な説明が終わった後のNO44からは、皆さんの関心がありそうな特別の「テーマ」を都度取り上げ、その「テーマ」について必要な限度で関連する脳機能のメカニズムや認知症に関わる重要な部分を引用して記述するやり方をしているのです。)。

最初に理解して欲しいのは、私たちが意識的に何かの「テーマ」を実行するときの、「脳の働き方」の仕組みです。脳の働き方の仕組みは、「脳が壊れた人」をたくさん調べると、その概要が分かります。脳は場所によって働きが異なり、「機能の分担をしている」ことが分かるのです。「運動の脳」の左の部分が壊れると右半身麻痺になり、右の部分が壊れると左半身麻痺になります。「運動の脳」が身体を動かしているのです。「左脳」が壊れると言葉が出てこなくなり、計算が出来なくなり、論理を操れなくなります。「左脳」は言葉の脳とも言われ、言葉や計算や論理や場合分け等、「デジタルな情報」の処理を担当しているのです。「右脳」が壊れると色や形や音や空間の認知や感情の処理等が難しくなります。「右脳」は感性の脳とも言われ、色や形や音や空間の認知や感情の処理等、「アナログな情報」の処理を担当しているのです。

額のところにある「前頭葉」(前頭前野のことを言うものとする。以下、同じ)は、脳の最高次の機能です。運動の脳、左脳及び右脳を統括し、「脳全体の司令塔の役割」をしています。私達人間に特有な機能である意識的な(選択的な)思考や言動や行為の世界では、「左脳」が「デジタルな情報」の処理を行なうときも、「右脳」が「アナログな情報」の処理を行なうときも、「運動の脳」が「身体」を動かすときも、三頭立ての馬車(左脳、右脳及び運動の脳の「三頭の馬」)の御者の役割をしている「前頭葉」の状況判断とその指示なしには、勝手には働かない仕組みになっているのです。三頭の馬のどれかが働くときには、必ず事前に「前頭葉」からの指示があるのです。言い換えると、「前頭葉」自体が、三頭の馬を主導しつつ同時に協働して働くというのが、「意識的な世界」で人間の脳が働くときのメカニズムなのです。

オアフ島HGVCのラグーン・タワー(今回は21Fオーシャンフロントに宿泊)

○   私達人間だけに備わっている「前頭葉」の諸機能の概観

ところで脳の司令塔の役割を担う「前頭葉」にはいろいろな機能があります。私たちが確認しているものだけで47もあるのです。その「諸機能」とは、観察、分析、考察、洞察、推理、理解、興味、発想、着想、企画、計画、工夫、創造、予見、シミュレーション、整理、機転、抑制、忍耐、感動、判断及び決断等の認知機能(A)、色々な認知機能を発揮する上での「認知度及び/又は意識度」の基礎となる「三本柱」の「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」の機能(B)並びに最終的な実行内容を選択し決定する上で不可欠な機能である「評価の物差し」としての評価判断の機能」(C)などです。

脳全体の司令塔として、置かれている状況を判断したり、状況判断に基づいて何をするのかの「テーマ」を思いついたり、「テーマ」を実行するための内容を「計画」したり、そのやり方を「工夫」したり、「テーマ」の実行の仕方や予見される実行結果に対する「洞察」や「推理」や「シミュレーション」をしたり、状況の変化に応じて「機転」を利かせて対応の仕方を調節或いは変更したり、更には感情の吐露の仕方や程度や態様について、状況の評価に基づく必要な「抑制」をかけたり、実行結果の体験に「感動」したりする等、各種の高度な働きを担当しているのが「前頭葉」なのです。私達が意識的に(選択的に)何かをする世界、思考や行為や言動をする場面をコントロールしているのが「前頭葉」なのです。

ところが、こうした極めて高度で且つ重層的で体系的な働きを有する機能である「前頭葉」は、私達人間だけに特有であって、チンパンジーや猿やラットなどを含め他の動物には具有されていないものであるが為に、更には、その機能や仕組みを調べる方法や機器の開発が困難であったこと等から、「脳の中の空白地帯」として学者や研究者達から放置され、最近まで十分な研究が行われてこなかったのです。このことが「アルツハイマー型認知症」の発病原因、或いは発病のメカニズムの解明を遅らせてきた理由の一つでもあるのです。日本だけでなくて、世界中の認知症の専門家達(医師や学者や製薬会社の研究者達)は、未だに、「アルツハイマー型認知症は、原因不明の病気であって、治すことも発病を予防することもできない病気だ」と言っているのです(誤解或いは無知)。

部屋から写したラグーンタワーからの夕景

○   「アルツハイマー型認知症」発病の原因について迷走する学説の現状

世間では、もっと厳密に言えば世界中の認知症の専門家達(医師、学者、製薬会社の研究者)の間では、「アルツハイマー型認知症」発病の原因とそのメカニズムについては、未だに分からないとされているのです。そうした認知症の専門家とされる人達は、「アルツハイマー型認知症」を発病した後、症状が進んでいった末期の段階、私たちの区分で言う「重度認知症」の状態で何年間も身体が保った人達の死後の脳を解剖したその「解剖所見」に惑わされているだけなのです。

解剖所見に認められる3つの特徴である、老人斑、神経原繊維変化及び脳の萎縮という副産物に拘泥し過ぎていることに気づいていないのです。これらは、原因ではなくて結果(副産物)に過ぎないのです。このことに早く気づいて欲しいと願うのです。老人斑に着目した学説が「アミロイド・ベータ説」であり、神経原繊維変化に着目した学説が「タウ・タンパク説」であり及び脳の萎縮に着目した学説が「脳の萎縮説」なのです(私たちが市町村での「地域予防活動」の展開を開始した頃は、神経伝達物質であるアセチルコリンの不足が発病の原因であるとする「アセチルコリン説」というのが主流でしたが、、、)。

友達とラグーンを散歩している私

これらの学説は、「高齢者」と呼ばれる年代の60歳代になってから「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りが現れるようになり、70歳代80歳代90歳代と、年をとるにつれて、このタイプの認知症を発病するお年寄りの割合が大幅に増えていくという実態を単に気づかないで見落とし、或いは重要な意味に気づかず看過しているのです。更に言えばこれらの学説は、「アルツハイマー型認知症」の場合、最初の段階(私たちの区分で言う「軽度認知症」/小ボケの段階)では脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能だけが加速度的な異常老化を示すことを説明できないのです(正常な機能レベルに回復させることが容易な「小ボケ」の段階では、「左脳」も「右脳」も「運動の脳」も、3頭の馬のいづれの馬も未だ正常な機能レベルにあるのです)。

とは言え、司令塔の「前頭葉」が異常な機能レベルに機能が低下している状態では、脳全体の働き具合のアウトプットは、私たちが分類し整理してある「小ボケの症状」に見られるように異常な症状を示すのです。これらの症状は、加齢に伴う単なる「老化」の症状(「正常老化」の症状)ではなくて、「アルツハイマー型認知症」の症状そのもの(「異常な症状」)なのです(ここを「クリック」してください)。認知症の専門家とされる人たちは、こうした「異常な症状」を看過していて、或いは誤解していて、「不活発病」などと命名して分かったつもりでいるのです。

私たちが最初に発見した、「前頭葉」の3本柱の機能に内在する「正常老化の性質」(脳の使い方としての「生活習慣」の如何に関わらず、「加齢とともに機能が老化していく」という内在的な性質)に注目しない限り、或いは、ラットによる記憶の実験を繰り返している限り、更には、副産物(原因ではなくて「結果」)でしかない現象に着目し、アミロイド・ベータ説やタウ蛋白説や脳の萎縮説等を追いかけている限り、何時まで経っても「アルツハイマー型認知症」発病の原因とそのメカニズムを解明することはできないことを指摘しておきたいのです。

遥前方に見えるのがあの有名なダイアモンド・ヘッド

 ○   加齢による内在的な性質としての「前頭葉」の老化曲線

「前頭葉」が司令塔としての役割を的確且つ十分に発揮するには、少なくとも、①状況の判断、②テーマの構想、③内容の計画、④全体構成の保持、⑤実行結果のシミュレーション、⑥ 最終的な実行内容の選択及び⑦ 実行の決断という「前頭葉」の7つの機能について、必要なレベルでの「各種機能の認知度の維持とその発揮」が要求されることになります。

その「認知度」及び/又は「発揮度」は、「前頭葉」の働きの中で最も重要な機能である「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」という「3本柱の機能」が正常に働くことが不可欠の条件となり、更に「意識度」は、「3本柱の機能」がどのように働いているかに左右されるのです。 ところが、「認知度」及び/又は「意識度」を左右する「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」という3本柱の機能には、「加齢による老化」のカーブという性質が内在しているのです(「正常老化」の性質)。

その為、第二の人生の入口の年齢である60歳代にもなるとそれらの機能は大幅に衰えてきて、60歳代の半ばではピーク時の20歳代半ばに比べて半分程度にまで衰えてきているのです。70歳代、80歳代、90歳代と年をとるにつれて、更に「低空飛行」の状態になっていくのです。私たちが「二段階方式」を活用して集積してきた極めて多数の脳機能データの解析によれば、「意欲、注意集中力及び注意分配力」の機能には、加齢とともに働きが衰えていくという性質が内在していることが分かるのです。実は、この性質こそが、「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズムを解明する上で極めて重要な鍵となるのです。

フロントの風景

 ○   「キッカケ」の発生と「単調な生活」の開始との関係

両者の関係について言うと、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まるその「キッカケ」(その類型については、ここを「クリック」してください)に遭遇した時、それに負けて、心が折れてしまい、立ち上がれなくなるほどに「意欲を喪失」してしまった結果として、ナイナイ尽くしの「単調な生活」に入っていくことになるのです。

生き甲斐となることも、これといった目標となるものもなく、その上、趣味や遊びや人付きあいを楽しむ機会も少なく、運動もせず、何らかの形での社会活動に参加する機会もない、文字通りナイナイ尽くしの「単調な生活」を送っていると言うことは、脳の機能面から言うと、「前頭葉」の機能の中でも最も基本的で不可欠な機能であり、「認知度」或いは「意識度」を左右する働きをしている「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」という「前頭葉」の「三本柱」の機能の出番が極端に少ない生活を送っているということになるのです。

ラナイでの一風景(撮影者は、Tad)

ナイナイ尽くしの「単調な生活」を日々送っている中で、もともと加齢により機能が衰えていくという「正常老化」の性質を持っている「三本柱」の働き(その反映としての「前頭葉」全体の働き)が、膝の筋肉と同じように、廃用性の機能低下を起こしてくることで、両者の相乗効果により加速度的に働きが衰えていくのです(「前頭葉」機能の異常な老化)。

「三本柱」の働きが、加齢に伴う「正常老化」という要因とナイナイ尽くしの単調な生活の継続による「異常な老化」という要因の「二つの要因」が重なり合うことによる相乗効果により加速度的な機能低下を起こしていく時、自発性、観察、分析、考察、洞察、推理、理解、興味、関心、発想、企画、計画、創意、工夫、予見、シミュレーション、修正、整理、機転、抑制、忍耐、感動及び判断といった「前頭葉」全体の機能の構成要素である各種の高度な機能も同時に、その機能レベル(その結果としての発揮度)が加速度的に低下していくことになるのです(「二重構造」の問題)。

ハワイ島HGVCのキングス・ランドのビラ(今回は、第9棟3LDKに宿泊)

○   私たちが主張する「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズム

脳の司令塔の「前頭葉」の働きには、上述したように加齢とともに老化していく性質があります。正常な老化の場合でも、高齢者と呼ばれる年代の60歳代の半ば頃になると誰でも、「前頭葉」の働き具合が20歳代の半ば頃に比べて半分程度にまで衰えてきているものなのです(加齢による「前頭葉」機能の「正常老化」)。そして、加齢による「前頭葉」機能の「正常老化」の進行は、70歳代、80歳代、90歳代と年をとるにつれて、緩やかながらも直線的に「低空飛行」の状態に入っていくのが特徴なのです(「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要件」)。この「第一の要件」が存在するが故に、「アルツハイマー型認知症」は、60歳を超える年齢の「高齢者」だけが発病の対象となるのであって(私たちが集積した極めて多数のケース事例によると、50歳代で発病する人は皆無とは言わないが極めて稀なケース)、若者はその対象とはならないのです。 

 新聞やテレビ等のマスコミが、「働き盛りの50代でアルツハイマー型認知症を発病する人たちが増えてきている」という特集(番)を組むのを見かけることがありますが、そうした説は、「誤診」に基づく単純な誤解に過ぎないのです。そうした誤診は、「重度の記憶障害」さえ確認されると「アルツハイマー型認知症」だと単純に判断しているに過ぎないのです。そうした人達の「前頭葉」の働き具合を「二段階方式」のような神経心理機能テストで計測してみれば、「前頭葉」の機能が正常なレベルにあることが容易に確認されることになるはずなのです。それらの診断は、「アルツハイマー型認知症」と紛らわしい認知症、或いは認知症と紛らわしい病気を「アルツハイマー型認知症」だと「誤診している」だけなのです。そもそも、「前頭葉」の機能が正常なレベルにある「アルツハイマー型認知症」等というものは、この世に存在しないのですから(詳しい解説については、ここを「クリック」してください)。

正常な老化の過程とはいえ、加齢による老化により「前頭葉」の機能が低空飛行状態に入ってきている60歳を超えた高齢者と呼ばれる年齢の「お年寄り」「第一の要件」)が、脳を積極的には使わない生活、キャッチ・コピー的な表現を借りて言えば、生き甲斐や目標もなく、趣味や遊びや人付きあいもなく、運動もせず、何らかの社会活動に参加する機会もない、文字通りナイナイ尽くしの「単調な生活」を日々続けていると(「アルツハイマー型認知症」発病の「第二の要件」)、出番が少ないために使われる機会が極端に減った「前頭葉」が廃用性の機能低下を起こしてきて、第一の要件と第二の要件とが重なり合うことの相乗効果により「前頭葉」の老化が加速度的に進行していくことになるのです。そして、「前頭葉」の働きが加速度的な速さで衰えていき、「異常なレベル」に衰えてきたところに、「アルツハイマー型認知症」(晩発型アルツハイマー病)の発病が待っているということなのです。

このことを別の視点から言えば、世界中の認知症の専門家とされる人達から「発病の原因も分からないし、治す方法も分からないし、発病を予防する方法も分からない」と宣言されている「アルツハイマー型認知症」は、日々の脳の使い方という視点から見た「生活習慣病」に過ぎないのです。そうであるからこそ、脳を活性化する「生活習慣」を構築し実践することによって、「早期の段階」(私たちの区分で言う「軽度認知症」及び「中等度認知症」)であれば治すことができるし、発病自体を予防することができるのです。但し、その末期の段階(私たちの区分で言う「重度認知症」)の段階にまで「前頭葉」を含む脳の機能が衰えてしまうと、もはや治すことはできなくなってしまうのです。

アルツハイマー型認知症の専門家とされる人達は、私達が主張している「早期の段階」を見落としていて、「末期の段階」で見つけている為に、何時までたっても(どんな学説を信望していようとも)発病の原因を解明することができないし、原因不明で治らないものと誤解したままなのです。尚、認知症専門の医師達が早期診断と言っているのは、私達が主張している早期診断(「軽度認知症」及び「中等度認知症」の段階で見つけること)ではなくて、末期の段階である「重度認知症」の段階の早期のものを言っていることに注意してください。それは、名ばかりの早期診断であって、本来的な意味(治す)で言うところの早期診断とはかけ離れたものなのです。 

あのコーヒーのドトールの農園の一風景

○   加齢による「前頭葉」の機能低下と「転倒」との関係

 「歩行」という動作を脳の機能面との関係から説明すると、「前頭葉」が周りの状況判断を行いつつ、その指示に基づいて「運動の脳」が働くメカニズムの下で、「運動の脳」が筋肉を動かすことによって「右足を踏み出し、次いで左足を送る」という動作が順次行われているのです。

 上述したように、60歳代以降の年齢の高齢者と呼ばれる年齢のお年寄りは、「前頭葉」の機能(中でも、その核となる3本柱の機能)が、「正常な老化」の下であっても、機能低下が進行していっているのです。そして、70歳代80歳代90歳代と加齢が進むにつれて、その機能レベルは更に低空飛行の状態に入っていくのです。その為、高齢者と呼ばれる年齢のお年寄りの歩行に際しては、「前頭葉」の3本柱の機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能自体が加齢により相応な程度に衰えてきているが故の様々なリスクが随伴して起きてくることになるのです。

1つには、「前頭葉」の判断力の問題です。歩行している際の周りの状況(雨が降った後で滑りやすい;雨水で道路の土が所々えぐられている;小石が道に散らばっているetc.)を片方の足を踏み出そうとする瞬間に認知し判断する機能自体が年齢相応に衰えてきているのです。

2つ目としては、「前頭葉」の3本柱の機能の機能低下による問題です。歩行に際しては、足をキチンと上げようと意識をそのことに明確に向けないと(注意分配機能が働いていて、他のことに注意が分散されていると)、必要な高さに足が上がらない「脳機能」の状態にあるのです(脚の筋力以前の問題)。

その結果、注意が分配されている状況下では(何かに注意がそれている状態、周りの景色やら小鳥の鳴き声やら或いは一緒に歩いているお友達との会話の内容等に一定の注意力が向けられ分配されている状況下では)、足元に気がつかないで、足を送れないで、或いは足が必要な高さに上がらないで、足を滑らせ、或いは小石につまづいて転倒することになるのです。

「高齢者」のこうした転倒は、脚の筋肉が弱ってきていることが原因で起きるのではなくて、「前頭葉」の機能レベルが年齢相応に低下してきていることが主な原因で起きているものなのです(「前頭葉」の「注意の分配力」の機能低下が主因)。私たちが「二段階方式」を活用して集積した脳機能データについて、加齢による脳機能の機能低下について分析した結果では、「前頭葉」の各種機能のうちで「注意の分配力」の機能が最初に衰えていくことが確認されているのです。

○「キッカケ」の一つの態様としての「転倒」

ところで、私達が開発した「二段階方式」の手技を活用するときは、「アルツハイマー型認知症」を発病した全てのお年寄りを対象として、「キッカケ」発生の時期から判定時に至るまでの間の脳の使い方としての「生活習慣」(「生活歴」)について、本人及び同居の家族から詳細な聞き取りを行います(「二段階方式」の手技を活用すると、判定時の脳の機能レベルと下位項目の得点とを基礎として「キッカケ」の発生時期が推定できる)。

「アルツハイマー型認知症」を発病した極めて多数のお年寄りを対象とする「生活歴」の聞き取りの結果、「前頭葉」を含む脳の老化を加速させる原因となるナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まるには(「アルツハイマー型認知症」発病の「第二の要件」)、発病した全員について、「キッカケ」となる「生活状況の大きな変化」(或いは、「生活上の大きな出来事」)の発生が必ず存在することが確認されているのです。

プリンス「ハプナ・ビーチ」のコーヒー・ラウンジからの一景

 私たちが問題としている「キッカケ」というものは、何か特別の事象ではないのです。言い換えると、年を取ってくると誰でも「キッカケ」となりそうな状況や事象に遭遇するものなのです。「キッカケ」となった前述した多数のケース事例を見ると分かるように、何処でも、誰にでも、何時でも、起きてきそうな事象ばかりなのです。そのうえ年が年だけに、「キッカケ」となりそうな事象に遭遇したとき、その事象に負けて、心が折れてしまい、立ち直れないほどに「意欲を喪失」してしまうのも致し方がないことだと思うのです。そうは言っても、心が折れて事象の発生に負けてしまうと、ほとんどの場合、上述したナイナイ尽くしの「単調な生活」に入って行ってしまうことになるのが一番の問題なのです。数あるその「キッカケ」の事象の一つとして挙げられるのが「転倒」ということなのです。

或る「生活状況の大きな変化」の発生(或いは、「生活上の大きな出来事」の発生)に遭遇したとき、その発生に対処する自分自身の気持ち自体が負けて、心が折れてしまい、そこから立ち上がっていこうとする「意欲」をなくしてしまい、新たな「テーマ」を見つけられない人が、そのままナイナイ尽くしの「単調な生活」に入っていくことになるのです。但し、「生活状況の大きな変化」の発生(或いは、「生活上の大きな出来事」の発生)に遭遇したとき、そのことがそのままナイナイ尽くしの「単調な生活」に直結することになる訳ではないことに注意が必要です。その発生が「キッカケ」となるか否かは、遭遇した「生活状況の変化」(或は、「生活上の出来事」の発生)に対する「本人の受け止め方」及び「対応の仕方」が極めて重要となるからなのです。

○   「転倒」を予防する効果的な対策としての「速歩の散歩」

「一日5000歩」を目安にして、できれば家族や友人たちと一緒に、且つ「時事」に関することや「季節」に関することや「趣味や遊び」に関すること等心に浮かんでくる様々な「テーマ」について、ワイワイ賑やかに談笑しながら「速歩の散歩」をする「生活習慣」を身に付けましょう。「談笑」することは、話題となっている主題についての自分の関心を思い起こし整理しつつ、同時に仲間たちの話の筋や内容や問題点を聞き取り、理解し、整理することが必要となるので、一定レベルでの「意欲」や「注意の集中力」を発揮することが必要となります。加えて、人の流れや、自転車や自動車の行き交い、或いは歩行している道路の路面の状況、更には移り行く景色や咲いている季節の花々等周囲の状況にも目を向けつつ、そうした状況や体験を楽しみながら「速足で歩く」ということは、それらの「テーマ」に対しても「注意の集中力」や「注意の分配力」を発揮することが求められることになるのです。更に、状況や体験を楽しんでいる時を脳の機能面から言えば、「前頭葉」の評価の物差しとしての機能及びそれに関わる各種の構成機能も同時に働いていることにもなるのです。言い換えると、脳全体が生き生きと働いているということなのです。

先に詳しく説明してあるように、私たちの意識的な世界における脳の働きは、すべて最高次機能である脳全体の司令塔の「前頭葉」がコントロールしています。「前頭葉」が左脳、右脳、運動の脳と協働しながら且つそれらを主導して、状況を判断し、「テーマ」を企画し、「テーマ」の詳細な内容を組み立て、どのように実行すべきかをケースワークした上で、最終的な決断を行い、実行の指令を出しているのです。「歩行」という動作も逐一、「前頭葉」が運動の脳と協働し且つそれを主導して行っているのです。

ところが、その司令塔の「前頭葉」には、加齢と共に老化していくという性質があり、その上、不十分にしか使わないことにより出番が極端に少なくなると、高齢者の場合は、どんどん機能が低下していくことになるのです。「前頭葉」の3本柱の機能である、「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」の機能にも同様の性質があります。その「三本柱の機能」の機能低下を予防するには、「日々、しっかり使ってやる」ことが最善の方法なのです。付言すると、「速歩の散歩」を日々実践することにより「三本柱の機能」が強化されていくことの直接の結果(副産物)として、皆さんが日ごろ気に掛かっている、あの「物忘れ」が減っていくことにもなるのです(ここを「クリック」してください)。上述した散歩する際の諸環境を出来るだけ取り込んだもとでの「速歩の散歩」という「生活習慣」を身につけ実行すれば、「3本柱」の機能を含む「前頭葉」の機能が全体的に強化されることになり、「転倒」の予防策となるだけでなく、「アルツハイマー型認知症」発病の予防策の一つにもなるのです(第二の人生での生活環境から考えたとき、「大きな柱」となる)(ここを「クリック」してください)。

Never put off till tomorrow what you can do today!

 (明日と言わず今日から、「速歩での散歩」を始めましょう!)

ハワイ島キングス・ランドのビラと近くの夕景

 注)本著作物(このブログA-97に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 エイジングライフ研究所のHPここを「クリック」してください。

 機能からみた認知症の見わけ方(IEでないとうまく表示されません)

  http://blog.goo.ne.jp/quantum_pianist

 http://blog.goo.ne.jp/kuru0214/e/d4801838dd9872301e0d491cd8900f1a

 

 

 

 

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アルツハイマー型認知症の予防と脳を活性化させる生活習慣(A-82)

2013-04-11 | 脳を活性化する生活習慣を考える

一口に認知症と言っても、いろんな種類があります。インターネットを操れる貴方なら、「認知症の種類」と打ち込んで検索してみてください。こんなにもあるのかと驚くほどたくさんの種類があるのです。驚くほどたくさんの種類がある認知症のうちの大多数、90%以上を占めているのがこのブログの主題である「アルツハイマー型認知症」なのです。(ここを「クリック」してください)

ところがその肝心の「アルツハイマー型認知症」については、日本だけでなくて世界中の医師や学者や研究者などの専門家と言われる人達が、「原因もわからないし、治すこともできないし、予防することもできない病気」だと主張しているのです。そうした主張がなされている原因を作り出している(張本人)は、「DSM-4」という米国精神医学会が定める「アルツハイマー型認知症」に関する診断規定なのです。その「DSM-4」の診断基準自体に重大な間違いがあり、そのため「アルツハイマー型認知症」については、末期段階の「重度認知症」の段階しか見つけられないのです。そして、末期の段階であるその「重度認知症」の段階の症状だけを取り上げて(それだけが、「アルツハイマー型認知症」の症状だと誤解し、それより軽い段階である「中等度認知症」や「軽度認知症」の段階で発現してくる症状を見落としていて)、治すことも予防することもできない病気だと誤解しているだけなのです。(ここを「クリック」してください)。

私達の大事な「ノウハウ」及びその裏付けとなっている「脳機能データ」について、その概要(使用するには、有償の「使用許諾契約」の締結が必要となる「ノウハウ」の一部分)であるとは言え、このブログを通じて公開している目的の1つは、そうした専門家とされる人達の主張が誤りであることを指摘することにあるのです。専門家達が誤った主張を続けているために、早期診断で正常なレベルに「回復」させることもなく、更には、発病の「予防」に取り組むこともなく、ただ「介護」を提案することだけが医療機関の役割になってしまっている現状を憂えているのです。専門家達や国民全体に「問題を提起」することにより、「地域予防」という正しい方向に向けてのコンセンサスを形成したいと考えているのです。

末期の段階である「重度認知症」の段階にまで症状が進んでしまうと、もはや回復の可能性はなくなり、「介護」するしか方法がなくなるのです。「介護」というテーマについても、際限もなく膨らみ続ける「介護のための費用」に抗しきれなくて、「家族介護」を柱に据えようという誤った方向に向かいつつある政府の対応ぶりについても、このブログを通じて問題提起したいと考えているのです。概要であるとは言え、私達の見解と根拠となるデータの一部分を開示することにより、(「アルツハイマー型認知症」は、原因もわからないし、治すこともできないし、予防することもできない病気である)とする誤った主張(見解)が世の中に浸透しきっている状況をできるだけ早く、転換させたいと考えているのです。

「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であり、早期の段階で見つけて(私たちの区分で言うところの「軽度認知症」と「中等度認知症」までの段階)脳の使い方としての生活習慣を改善することにより治せるし、脳を活性化する生活習慣の構築により発病を予防することもできるという私達の主張(見解)が我が国の離島の隅々にまでも深く浸透していくよう頑張っていきたいと考えているのです(エイジングライフ研究所は、「アルツハイマー型認知症」の地域予防活動の普及という目的に特化した小さな会社にすぎないのですが、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム及び性質に関する主張についてのコペルニクス的な転換を世の中に惹き起こしたいと考えているのです。このブログは、kinukototadao と入力すると検索できますので、周りの人たちにも教えてあげてください)。

我が国は、世界でも例を見ない「超高齢化社会」を実現し、誰でもが80歳や90歳まで生きられる「身体の健康づくり」を市町村の活動を通じて制度的に達成している一方で、「脳の健康づくり」とその機能レベルの維持及び改善については、手探りをする市町村の活動が少し動きだした程度で、制度化とかその定着には未だほど遠い状態なのです。そうした状況の一方で、高齢者の人口がどんどん増えていく中で、認知症のお年寄りの数も増え続けているのです。回復させることが困難で「介護」の対象でしかない末期段階の「重度認知症」(大ボケ)の段階にあるお年寄りの数が、我が国全体では300万人にもなっていて、この先その数は増加の一途をたどることになると予想されてもいるのです。

その上、私達のデータによる推計では、「軽度認知症」(小ボケ)のお年寄りの数と「中等度認知症」(中ボケ)のお年寄りの数とを併せた数は、「重度認知症」(大ボケ)のお年寄りの数の4倍にもなるのです。従って、できるだけ早く市町村を中核とする「地域予防活動」を制度化し、全国的な規模で展開しないと、「介護費用」が天文学的な額になってきて、超高齢化社会を維持していくうえで不可欠である「介護保険制度」の存続自体が怪しくなってくる勢いなのです。

(コーヒー・ブレイク) 昨年の3月にこのブログを開始してほぼ1年。おかげで、大勢の皆さんに読んでいただけるようになりました。Gooブログを利用しているブログの数だけで185万を超えるブログが公開されているのですが、そうしたブログの中でこのブログを読んでいただいている人達の一日当たりの総人数が上位から数えて2000番代に入ってきました。

他のブログとは内容自体が異質な上に、文章の量もきわめて多く、その上文章が読みずらいにもかかわらず、毎日多くの人達が読んでくださっていることに感謝し、勇気づけられています。「アルツハイマー型認知症」の早期診断による「回復」とその「予防」とが、市町村の重要な業務として制度化され、全国的な規模で、且つ地域に密着した事業として展開され、定着するようになる日まで、kinukototadao は、頑張っていきたいと思っています。

 

ところで、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、毎日の脳の使い方という視点からの「生活習慣」が、発病あるいは進行回復並びに予防を直接に左右する性質のものである廃用症候群に属する「生活習慣病」であると私たちは考えているのです(ここを「クリック」してください)。私達の主張は、「二段階方式」という神経心理機能テストの活用による「前頭葉」(前頭前野のことを言うものとする。以下、同じ)を含めた「脳の働き具合のレベル」と脳の機能レベルとの間の因果関係がデータ的にきちんと確認されている「段階的な症状」に関する極めて多数の脳機能データに裏付けられています。更にそうしたデータは、北海道から九州まで幅広い地域に渡る400を超える市町村での「地域予防活動」の実践の成果にも裏づけられています。

 

「加齢による脳の老化」(第一の要件)と生き甲斐いなく、趣味なく、交友なく、運動もせず、目標もないというあの「ナイナイ尽くしの単調な生活の継続」(第二の要件)という二つの要因が重なることにより、その相乗効果として、「前頭葉」を柱とする脳の機能が加速度的に衰えて行く結果発病する「アルツハイマー型認知症」という病気は、脳の機能の「衰え方」にも(他のどの種類の認知症にも認められない)重要な特徴があるのです(「機能老化の順番」とその「パターン」)。 その「特徴」となるのは、次の4つの項目に掲げる内容です。

最初に、脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉」の働きが衰えていくこと;

次いで、「前頭葉」を支え協働して働く機能特化した「左脳」と「右脳」と「運動の脳」の働きが衰えていくこと

「加齢による脳の老化」とナイナイ尽くしの「単調な生活の継続」とによる相乗効果により機能が衰えていくとき、衰え方は加速度的であり、そのことが重度化していくにつれて症状に現れてくること

更に、「MMS」で測定される「左脳及び右脳」の機能の衰え方には「衰えていく下位項目の順番と特異なパターンがある」こと

達が開発した「二段階方式」の手技は、「三頭建ての馬車」の御者の役割を担う「前頭葉」の働き具合を「かなひろい」テストで測定し、馬の役割を担う「左脳と右脳」の働き具合を「MMS」テストで測定します。そして、脳の機能がどこまで衰えているのか及びその脳の機能レベルではどんな症状を特徴的に示すのかをリンクさせ、客観的な指標と総合的な判定により、認知症の有無の判定、「アルツハイマー型認知症」であるか否かの判定並びに認知症の重症度の判定をします(認知症の重症度は、回復が容易な軽度認知症「小ボケ」、回復が未だ可能な中等度認知症「中ボケ」、回復が困難な重度認知症「大ボケ」の3つの段階に区分)。(ここを「クリック」してください)

また、「前頭葉」を含む脳の働き具合のテスト結果について、集積された多数のデータの分析に基き確立された「指標」により、衰えていく脳の機能の順番とそのパターンを判定すること及び「キッカケ」を契機とするナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続期間中の「生活習慣」についての具体的な内容とその特徴を確認することができるので、「アルツハイマー型認知症」以外のタイプの認知症との鑑別及び認知症と紛らわしい病気との鑑別を客観的な指標に基づいて確たる精度の下に行うことができるのです。

世間では、「アルツハイマー型認知症」の症状についての段階的な区分やその評価の基準はなく、或る意味で「ドンブリ勘定」の基準による診断しか行われていないのです。私達は、「前頭葉を含む脳の機能レベル」と直接リンクさせた「認知症の症状」の指標に基づいて、回復が困難で介護するだけのレベルである「重度認知症」(大ボケ)と回復が容易な「軽度認知症」(小ボケ)及び回復が未だ可能な「中等度認知症」(中ボケ)を各々区別して正確に判定することができます。これにより、脳の機能レベルとその人の生活歴の特徴に基づき個別に策定される「生活改善」の指導により、適切な脳の活性化が図られ、正常レベルへの脳機能の回復と更なる重症化の防止を目的とする個別の具体的な対策がとれるように工夫されているのです。

 

上述したように世間では、症状の重症度区分の判定もなく、「アルツハイマー型認知症」であるか否かの判定しか行いません。然も、「重度の記憶障害」の症状を中核的な指標とする診断であるため、末期段階の「重度認知症」(大ボケ)の段階でしか「アルツハイマー型認知症」を見つけることが出来ないでいるのです。そのため、「アルツハイマー型認知症」であると診断された場合の対策は「介護」しかなく、「回復」の方法は全く考えられていないのです。その上、専門家達の間では、「発病のメカニズムも発病の原因も不明で、治すこともできない病気」と考えられているので、「アルツハイマー型認知症の予防」という「テーマ」は頭の片隅にもないのです。(「予防」というテーマは、全く無視されたまま)と言っても過言ではないのです。

私達が開発した「二段階方式」の手技を活用することによって、認知症の専門家達から「原因不明で治らない病気」と言われている「アルツハイマー型認知症」の早期診断と回復が可能となり、更なる重症化の防止や発病の予防自体までもが可能となるのです。一般住民は、医師を尊敬し専門家として信頼しているので、事業(ビジネス)としてペイしさえすれば、医療機関が「二段階方式」に代表される神経心理機能テストを活用して早期診断を実施することが、回復と更なる進行の防止の実績を挙げるには、一番効果的なのです。そうなれば、「アルツハイマー型認知症」は「生活習慣病」であるとの認識が一般住民の間に幅広く且つ急速に浸透していくことが期待でき、「予防」が現実のテーマとなるはずなのです。

ところが現状では、医療機関が事業(ビジネス)として実践するには、「神経心理機能テスト」の保険点数が低すぎ、アルツハイマー型認知症の診断に「神経心理機能テスト」を採用しても、事業としてペイしないことが最大のネックとなっているのです。従って現状では、事業展開上の採算を大前提としないで済む市町村の職員(保健福祉課、健康課などや在宅介護支援センターや地域包括支援センターなどの職員)と地域住民との共同による自主的な「地域予防活動」の展開に期待するしかないのです。但し、そのことを可能とするには、活動を展開する地域住民の「アルツハイマー型認知症」に対する正しい理解と認識(発病のメカニズム、早期発見による回復及び発病の予防法etc.)が不可欠となります。そのための啓蒙活動の一環として、このブログの公開という途を選択したのです。

 

(コーヒー・ブレイク) CTやMRIは、「脳の委縮の度合い」を形から判定するだけで、「脳の機能レベル」を判定することはできません。従って「アルツハイマー型認知症」の診断にCTやMRIによる画像はまったく役立たないはずなのですが、実際の診断場面では相当使用されているのです。CTやMRIによる画像診断と「物忘れ」などを中心とした「重度の記憶障害」による症状の判定とにより、「アルツハイマー型認知症」の形式的な診断が医療機関では行われているのです。

更に、「アルツハイマー型認知症」であると診断されると、「原因不明で治らない病気」と考えているので、「治す効果はないが、ケースによっては症状の進行を抑える効果がある」と開発した当の製薬会社自身がコメントしているだけの薬が何種類か処方されることになるのです。その結果、認知症の大多数90%以上を占める「アルツハイマー型認知症」は回復の可能性はなくなり、症状が更に進行していくだけで、「介護費用」が膨大なものとなっているのです。そうした状況の下で、「介護保険制度」が財政面から破綻していくリスクを抱えることになってしまっているという訳なのです。

個人の問題としてはもちろん重要なのですが、自治体や国の財政面からも、「予防対策」を考え制度化することが不可欠なのです。理由は、「アルツハイマー型認知症」は早期に見つければ治せるし予防することもできる病気、廃用性症候群に属する「生活習慣病」に過ぎない病気だからです。

 前3回のブログでその詳細を説明してあるように、高齢者の仲間入りをした年代のお年寄りが、趣味もない、友達づきあいもない、運動もしない、目標や生き甲斐もない生活、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を継続していると、左脳、右脳、運動の脳のどこからも十分な情報がこなくなった脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉」が、働く機会が極端に少ないために居眠りし始め、そのうち「寝たきり状態」になって、間違いなくボケの花が咲くことになるのです。この場合、「アルツハイマー型認知症」の最初の段階が回復が容易な「軽度認知症」(小ボケ)の段階で、次が回復が未だ可能な「中等度認知症」(中ボケ)の段階で、最後の末期の段階が回復が困難な「重度認知症」(大ボケ)という3つの段階の症状を示すのです。      

最初の段階の「軽度認知症」(小ボケ)では、「社会生活面」で支障が出てきているとはいっても、家庭生活面にもセルフケアの面にも特別の支障は起きてこないので、本人も家族も「意欲が少し衰えてきたのかな」くらいに軽く考えて、そのままナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続されていくことになります。その状態が0.5~3年も続くと、左脳や右脳も老化を加速し機能が異常なレベルに低下していくので(使われる機会が少なすぎることに起因する廃用性の加速度的な機能低下を起こすのです)、今度は花が少し大きくなって「中等度認知症」(中ボケ)の花になります。「中ボケ」のレベルになると、「家庭生活面」でも支障が出てくるようになります。 それでも、セルフケアには特別支障がないし、言い訳をする時の口先だけは未だ達者なので、家族も「年のせいかな」くらいに考えて、そのままの単調な生活を続けていると、脳全体の老化が更に加速されるので、最後は「重度認知症」(大ボケ)の花になります。(ここを「クリック」してください)

 

「重度認知症」(大ボケ)の段階になってくると、「セルフケアの面」にも支障が出てくるので、日常生活面での介護が不可欠となります。さすがに家族の方も大変なので、認知症を専門とする精神科医のところへ駆け込むことになります。すると、「アルツハイマー型認知症は、原因も分からないし、治すこともできない病気」として、特別の治療や指導を受けることもなく帰されることになります。或いは、「治すことはできないが、症状の進行が遅くなる効果があるかもしれない」として、薬を出してくれる時もあります。

従って、この先の対応としては「家族による介護」が期待されていて、それがいよいよ無理となったところで「施設での介護」ということになります。「アルツハイマー型認知症」のお年寄りを抱えた「家族による介護」の現実はどうなのでしょうか。家族による介護が、書籍やテレビの報道などで美化されていることが多いのです。

このブログで何度となく指摘してきたように、医師がアルツハイマー型認知症であると診断したお年寄りは回復困難な末期段階の「重度認知症」(大ボケ)のレベルにあるのです。処方される薬と言っても、そもそも「治す効果はないが、ケースによっては症状の進行が少し遅れることがある」と開発した等の製薬会社自身がコメントを出している薬でしかないのです。

(ここで、コーヒー・ブレイク) 私達はその因果関係自体にも疑問を抱いているのです。その「薬」を服用した後の、薬の効果以外の要因に起因する「症状の進行を抑制する効果」が排除されていないからです。このブログの「老化のスピード差」というテーマで取り上げている「プラス要因」として例示的に取り上げてある要因が、脳機能の低下の進行を抑制しているはずだからです(ここを「クリック」してください)。

(本題に戻ります) 家族が介護して「アルツハイマー型認知症」の病気が治るのであれば、どんなに大変な苦労を伴おうとも、介護に従事した家族には苦労にも増して喜びがあると思いませんか。私達は、「重度認知症」(大ボケ)のレベルのお年寄りを抱えた家族が介護する様子を、日本全国でたくさん見てきました。

現職を辞めて、自分の人生を途中で投げ捨てて、年老いた「アルツハイマー型認知症」の親を長期にわたって介護する娘さんや息子さん達。年老いた「アルツハイマー型認知症」の夫(妻)を介護する妻(夫)。「原因が分からないし、治る可能性もない」と医師から宣告され、末期段階の「重度認知症」の症状を発現している「アルツハイマー型認知症」のお年寄りの家族による介護。「重度認知症」の段階にまで脳の機能が衰えてしまうと、もはや回復の可能性はなく、どんなに心を尽くして介護しても(脳の機能は更に低下していくだけなので)症状が重いほうに向かって更に進行していくだけなのです(身体がもつ間は、症状が重症化し続けるのです)。そうした介護に来る日も来る日も従事する家族の苦労は、筆舌に尽くしがたいとしか言いようがないのです。

                                                                                                                                                                                                                                     

○  (前置きが随分と長くなりましたが、ここからが今日のメインテーマです) 

専門家とされる人達(医師や学者や研究者)は未だに、「アルツハイマー型認知症は、原因も分からないし、治らない病気」と考えています。そのため、認知症の専門の医師達でさえ、「アルツハイマー型認知症」と診断しても、何らの説明も指導もアドバイスもできないのです。

私達は、上述した脳の機能データの分析から、「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する「生活習慣病」であり、早期段階(「小ボケ」及び「中ボケ」)で見つけて「生活習慣」の改善により「脳を活性化」することができれば、治すことが出来る(脳の機能を正常レベルに回復させることが出来る)と考えています。更には、「アルツハイマー型認知症」は、脳を活性化する「生活習慣」を心がけ構築することにより「予防」することもできると考えています。

 

○ 第二の人生を、「アルツハイマー型認知症」とは無縁で、自分らしくいきいきと生きるために不可欠な「生活習慣」を打ち立てるための「大原則」

「左脳」中心、仕事偏重だった第一の人生とは生き方を変えて、第二の人生では、「右脳」重視の生き方への転換を図り、周囲の目を気にせず、自分らしさが前面に出るような生き方をして、自分がイキイキしていると感じられる脳の使い方(「生活習慣」)を毎日の生活の中に打ち立てることが「必要不可欠の条件」となるのです。

 「左脳」を中心に据えて、「周りの人達に負けまいと頑張って生きてきた」第一の人生での「生き方」に大きく舵を切って、「右脳」を中心に据えて、「他人は他人として、自分なりの生活の楽しみ方」を追求すること、「自分の置かれた状況を肯定して、自分なりに人生を楽しむ生き方」が、第二の人生では要求されるのです。(ここを「クリック」してください)

 

「この生き方」こそ、「アルツハイマー型認知症」を予防する唯一無二の「特効薬」なのです。「キッカケ」となる状況が起きたときに、とくにこの考え方、生き方が必要となるのです。(その「キッカケ」となる状況の説明については、前回及び前々回のブログを参照してください)。

「意欲」が自然と湧いて来るような自分なりのテーマ、「注意を集中」したり「注意を分配」したりする(複数の異なったテーマを同時並行して実行する前頭葉の機能 )ことができるだけ多い「テーマ」に取り組む中で、自分らしい「生き方」、自分らしい「生活の楽しみ方」を追及し、そうした暮らし方(「生活の仕方」)が「生活習慣化」するよう努力して欲しいのです。

○ 「アルツハイマー型認知症」を予防するための五箇条

一、熱中し、夢中になれる趣味や遊びをできるだけたくさん持つ

二、たくさんの友達とできるだけ親しく交わる

三、自分なりの生き甲斐や喜び、目標となるものを見つける

四、精神的な張りと適度に緊張感のある毎日を過ごす

五、散歩程度でも良いから、運動する機会を出来るだけ多く持つ

         

「アルツハイマー型認知症」は、脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉」が異常なレベルに衰えてくることが発病の最初の段階(「小ボケ」)なのです。逆に言えば、「前頭葉」が正常に働いている(正常レベルにある)限り、「アルツハイマー型認知症」を発病することにはならないのです。 その「前頭葉」が生き生きと働いている状態を保つには、人生を自分なりに楽しむ「生活習慣」を組み立てて、「前頭葉」の出番が多い生活を心がけることが不可欠なのです。趣味や遊びや人づきあいといった「右脳」重視の生活が、「前頭葉」の働きを活性化させ、或いは前頭葉の元気を取り戻させるのに最も効果的なのです。

第一の人生を送っているとき、会社勤めをして肩書きが高かった人、公務員で肩書きが高かった人達のうちで未だに(「偉かった」と自負している人)は、趣味や遊びを「テーマ」とする集団の中には入っていけないのです。そうした人達は、地域のボランティア活動に目を向けると仕事をするのと同じ価値観で参加しやすいかもしれません。

 趣味も遊びも人づきあいも苦手と言う人には、「運動の脳」からの刺激が意外と効果的です。一日一時間の速足での散歩が目標(5000歩が目安)となります(ここを「クリック」してください)。

 注)本著作物(このブログA-82に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

  エイジングライフ研究所のHPここを「クリック」してください)

  脳機能からみた認知症の初期の見わけ方(IEでないとうまく表示されません)

 

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アルツハイマー型認知症の発病と単調な「生活習慣」 Q/A Room(Aー58)

2012-09-06 | 脳を活性化する生活習慣を考える

Q:認知症の大多数90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」は、発症させる犯人をアセチルコリンとする説、アミロイドベータとする説、タウ蛋白とする説等の種々の学説が唱えられてきました。それらの学説は、「原因と因果関係」及び「発病のメカニズム」を説明できないまま、うたかたのように出ては消えるのを繰り返してきました。「アルツハイマー型認知症」は結局、認知症の専門家たちの間で「原因も分からないし、治すことも出来ない病気」とされて、なす術もなく(見つけるだけで、何等の治療や予防対策も行われないまま)放置されているのです。

他方で、脳をどのように使うのかと言う視点からの日々の生き方が発病や回復を左右する「生活習慣病」であるとする説が、次第に有力視されてきているようです。被災から1年半という僅かな期間しか経過していないにもかかわらず、東日本大震災の被災地に於ける異常な規模での「アルツハイマー型認知症」の発現しかも、高齢のお年寄りだけが対象となっているの報道等を見ていると、この説の正しさが疫学的に証明されているのかなとも思うのですが。(ここを「クリック」してください

       

A:      あれもこれも!

             ナイナイ尽くしで

                  出番が少ない脳は、老化を加速する。

撰者 藤原定価の講評)これまで「生活習慣」と言うと、世界的に、「身体の健康」と言う視点だけの側面が取り上げられてきました。日本でも、市町村の保健師さん達が中心となり、「食生活」や「運動」に配慮した健康な生活をテーマとして、「身体の健康」に焦点を合わせた指導をしてきた結果、世界に先駆けて「超高齢化社会」を作り上げることが出来たのです。誰でもが、80歳や90歳まで生きる「長寿社会」を実現できたのです。

 ところが「長寿社会」が実現された裏腹の現象として、人生60年と言われていた時代には問題とならなかった認知症の問題、中でも、認知症の大多数を占める「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りの数がどんどん増え続けてきて、大きな「社会問題」となってきたのです。厚生労働省の見通しでは、この先さらに高齢化が全国的に進行していく中で、同時進行的に「アルツハイマー型認知症」を発病する「お年寄り」の数も増え続けて行くと予測されています。回復困難な末期段階の「重度認知症」(大ボケ)で見つけるだけで何の対策も打たないで(早期発見による「回復」も、「予防対策」もしないで)増え続けるままに放置していると、「介護保険制度」の維持さえ困難になってくる程の規模なのです。(ここを「クリック」してください

 誰でもが80歳や90歳まで生きるのが当たり前の長寿社会、第二の人生が20年も30年もある「超高齢化社会」では、「脳の健康」と言う視点、言い換えると脳の使い方と言う視点からの「生活習慣」が極めて重要なテーマとなるのです。世間で認知症の専門家と言われる人達から、「原因も分からないし、治すこともできない病気」と言われてきた「アルツハイマー型認知症」と言う病気は、脳の使い方としての「生活習慣」が「発病」を左右し且つ「回復」を左右する「生活習慣病」だからです。

       

 生き甲斐となるものもなく、楽しめる趣味もなく、熱中している遊びもなく、これといった交友もなく、身体を動かすことにも興味がなく、目標として掲げるものも何一つない、言わば「ナイナイ尽くしの」単調な生活そうした日々の生活振りが、どうやら第二の人生でのあなたの「生活習慣」のようですね。

 時間はたっぷりあるのにすることがない毎日、ただぼんやりと暮らすだけの「単調な生活」が日々繰り返されていて、そうした日々の脳の使い方が継続している生活だと言うのですね。そんな毎日を過ごしていたのでは、使われる機会が極端に少なくなった「前頭葉」(前頭前野のことを言うものとする。以下、同じ)が居眠りをして、「前頭葉」の「老化」が日々加速していくことになるのです。「高齢者」の皆さんが、日常生活面で体験していて分かり易い例で言えば、「脚」の筋肉の「廃用性萎縮」による機能低下、あれと同じことがの司令塔の「前頭葉」で起きてくるのです。

 ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続する中で、「前頭葉」が日々老化を加速させていって、廃用性の加速度的な機能低下(使われる機会が極端に少ないことによって、機能が異常なレベルに加速度的に衰えて行くことを起こしてくるその先にあなたを待っているのが、高齢者のあなたやあなたの周りの家族が一番恐れている、あの「アルツハイマー型認知症」という病気なのです。あなたの住んでいる市町村(或いは、住んでいる地域)の高齢化率が30%をすでに超えているなら、あなたの周りに、「アルツハイマー型認知症」のお年寄りの姿を日常的に見かけるようになっているはずです。「身体はもつのに、脳がもたない」、これが世界に先駆けて「超高齢化社会」を実現している我が国が抱える大きな「社会問題」なのです。

          

(kinukototadaoからの説明) 「アルツハイマー型認知症」(老年性アルツハイマー病とも言います)を発病する人達は、30代から50代までの若い年齢で発病する「若年性アルツハイマー病」とは、発病する年齢が全く異なるのです。「アルツハイマー型認知症」を発病する人達は、「第二の人生」に入っている人達、言い換えると高齢者だけが対象となるのです。(ここを「クリック」)。

 然も、「高齢者」と呼ばれる60歳代以降の年齢になってから、「アルツハイマー型認知症」を発病する人達の割合が、年齢が上がるにつれて、60代で12%、70代で30%、80代で50%、90代で75%と、どんどん増加していくのが特長なのです。但し、ここで言う、「アルツハイマー型認知症」を発病している人達とは、回復が容易な「軽度認知症」(小ボケ)のレベル、回復が可能な「中等度認知症」(中ボケ)のレベル、回復が困難な末期段階の「重度認知症」(大ボケ)のレベルの「全ての段階の人達」を合わせた人数による割合を言っていることに注意してください。

厚生労働省が総数300万人と発表しているのは、「重度認知症」(大ボケ)レベルの人達だけの数であることに注意が必要です。「小ボケ」と「中ボケ」とを合わせた数は、「大ボケ」の数(300万人)の4倍にもなるというのが、私達の集積したデータからの結論です。認知症の専門家である精神科医は、失語失行失認といった「大ボケ」の段階の「症状」が出てこないと「アルツハイマー型認知症」とは診断しません。「小ボケ」も「中ボケ」も共に「大ボケ」の予備軍であるにもかかわらず、「DSM-4」(失語失行失認等の症状を第二の要件と規定している)金科玉条とする誤ちを犯している為に、「小ボケ」は「不活発病」とされて放置され、「中ボケ」は「年のせい」として放置されているのです。私達のデータから推測すると、「小ボケ」と「中ボケ」とを合わせた数は、1200万人にもなるのです。

       

 認知症の大多数90%以上を占める「アルツハイマー型認知症」は、「身体がもつのに脳が持たない」こと及び「何年もかかって、脳の機能の衰えにリンクして、徐々に段階的に症状が進んでいく」ことが特徴なのです。何も対策を講じないまま放置していると、回復容易な「小ボケ」は「中ボケ」に、回復可能な「中ボケ」は「大ボケ」へと、徐々に段階が進んでいくのです。「大ボケ」の段階にまで脳の機能が衰えてしまったら、せっかく見つけても手遅れ、回復は困難になるのです。

「アルツハイマー型認知症」の各段階(小ボケ、中ボケ、大ボケ)で発現してくる個別の「症状」は、使われる機会が極端に少なくなった為に急速に衰えてきた(廃用性の加速度的な機能低下)「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル(各段階における脳の働き具合)のアウト・プットに過ぎないのです。アミロイド・ベータやタウ蛋白による神経線維の脱落が発病の原因ではないのです。「老人班」や「神経原線維変化」は、末期の段階の「重度認知症」のレベルを何年間も患ったままでいた為に生じてきた結果(副産物)であって、発病の原因ではないのです。認知症の専門家たち(研究者や精神科医)は、早くこのことに気づいて欲しいと願うのです。(ここを「クリック」してください)。

        

 「第二の人生」に入っているということは、高齢者と呼ばれる年齢になっているということなので、誰でも、「加齢による前頭葉の老化の問題」を抱えているのです(「第一の要件」)。「社会生活」がそれなりに送れていて、「前頭葉」の働きが正常なレベルにあっても、加齢によって「前頭葉」は機能の老化が進んで行っているのです(正常老化)。ところが、高齢者は誰でも「アルツハイマー型認知症」になるかと言うとそうではありません。70代のお年寄りの30%が「アルツハイマー型認知症」になるのに対して、80代のお年寄りの50%は「アルツハイマー型認知症」にならないで「社会生活」を送っているのです。

 「アルツハイマー型認知症」になるかならないか、その差はどこからくるのでしょうか。「脳の使い方」と言う視点からの日々の生活振り、「生活習慣」に大きな差異があるのです。「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りは、カクシャク老人と呼ばれる人達の日々の生活振りとは対照的な生活振りを送っているのが特徴なのです。一言で言えば、「時間はたっぷりあるのに、することがない毎日」、ただボンヤリと暮らすだけの「単調な生活」を日々送っている(「第二の要件」)のが特徴なのです

「アルツハイマー型認知症」を発病するお年よりは、毎日の脳の使い方という「生活習慣」自体に問題があるのです。脳の使い方は、言い換えれば、脳全体の司令塔である「前頭葉」の使い方でもあるのです。「アルツハイマー型認知症」になるか、ならないか、その差は、毎日の「前頭葉の使い方の差」にあるのです。ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続が、脳全体の司令塔である「前頭葉」の機能の加速度的な老化の進行と機能の異常なレベルへの低下を惹き起こしてくるのです。ここを「クリック」)。

 注)本著作物(このブログA-58に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 エイジングライフ研究所のHPここをクリックしてください)

 脳機能からみた認知症の初期の見わけ方(IEでないとうまく表示されません)

 

      

 

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