(1)「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の重症化が進行する原因については、世界的に通説とされている「アミロイドβ仮説」、少数説のタウ蛋白仮説、異説であるアセチルコリン仮説と言った「3つの仮説」(発病/症状の進行との間の因果関係が、未だに実証されていない憶測の類)が世界中の医学会をリードしてきた中で、時間だけが空しく経過するという状況でした(過去30年間で、200種類ものアルツハイマー型認知症の治療薬の開発が、悉く失敗に終わっているのです=エーザイのレカネマブが、失敗の最後の事例となる)。
(2) そうした状況下で、2016年に、世界的に著名な研究機関であるスエーデンのカロリンスカ研究所(ノーベル生理学・医学賞の選考委員会がある)が、「生活習慣」で「アルツハイマー型認知症」の発病リスクを低減することが可能であるとの研究論文を発表し、2017年には、ロンドンに拠点を置くランセット委員会が、生活習慣がアルツハイマー型認知症の危険因子であるとの研究論文を発表し、2018年には、我が国の国立精神・神経医療研究センターが、「生活習慣要因」がアルツハイマー型認知症発病の『リスク因子』と考えられるとする研究論文を発表したのです。但し、私たちがこれまでに発表してきた内容の質と量に比べると、足元にも及ばないと言うしかないのですが、意味不明の仮説の類ばかりを主張し、マウスのお尻ばかりを追い掛け回している医学界にとっては、とても良い刺激だと考えるのです。
(3) 脳が壊れてもいない(器質的な原因病変が存在していない)のに発病し、症状の重症化が進行していく『アルツハイマー型認知症』の発病原因、それは一つには、「加齢」と共に進行する『老化による機能低下=正常老化』が基盤要因(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の高齢者であることが、「発病の第一要件」)に在り並びに異なるもう一つ別の要因、『キッカケ』の発生と継続を契機に、心が折れてしまい、何事に対しても挑戦する『意欲』を喪失することで開始される単調な生活習慣の繰り返し、即ち、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な日々の暮らし方(ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」)の継続に起因した『廃用性の異常な機能低下の進行』(発病の第二要件)が加重されることにより(異なる二つの要因の同時存在と充足に因る「相剰効果」により)、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが、発病/症状の重症化が進行する直接唯一の原因要因なのです(結果、「アルツハイマー型認知症」は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分する「類型的症状」が発現してくるのが、特徴となるのです)。
(4) 簡潔な表現をすれば、『アルツハイマー型認知症の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎない』のです。
但し、ここに言う「生活習慣」とは、食生活ではなく、私たち人間だけに特有な意識的な世界(同時に目的的な世界であることに留意する)における『脳の使い方』としての『生活習慣』であることが、極めて重要なポイントなのです(私たち「二段階方式」が、「世界で最初」に解明した)。
※後に詳述するように、脳の使い方としての「生活習慣」の改善及び「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化する「生活習慣」の構築と継続的な実践という方法だけが、『回復、症状の進行の抑制及び発病の予防』の為の『唯一無二の方法、対策』となるのです。『食生活は無関係、薬も効かない』のです。
(5) 認知症の専門家達から、発病の原因が不明とされている「アルツハイマー型認知症」は、超高齢社会/超高齢化社会に特有な産物なのであり(発展途上国は、無関係)、『仕事というテーマ』とは無縁の日々を送ることになる「第二の人生」を送っている、60歳を超える年齢の「高齢者」だけが、発病の対象となるのが特徴なのです。
※1 60歳を超えても猶、仕事の遂行という現職を続けているお年寄りは、『アルツハイマー型認知症』を発病することはないのです。
※2 人生100年時代を俯瞰した政策、『定年年齢の引き上げと働き方の改革』を推進することは、「アルツハイマー型認知症」の新規発病者数の増加の抑制という視点から時宜にあった政策だと評価することが出来るのです。
(6)「アルツハイマー型認知症」の早期診断(回復/症状の進行の抑制が可能な小ボケ又は中ボケの段階で発病を見つけること) と早期治療(回復/症状の進行の抑制が可能である早期段階の発病者を対象とした「脳のリハビリ」の実践)、更には、『発病自体の予防』の為の神経心理学的手法として開発された私たち「二段階方式」の手技は、アミロイドβ仮説を隠れ蓑にした、川下対策に過ぎない「介護の予防措置」の実施を国策化し、市町村での展開を我が国が制度化する以前の時期には、北海道から九州に跨る累計452の市町村に於いて、発病の予防及び地域における高齢者のイキイキ活動展開の為の脳活性化体験並びに生活習慣改善の効果的な手法として、先駆的に実践され、顕著な成果を挙げていたのです(発病の予防を棚上げし、 主張内容が100%誤りの「アミロイドβ仮説」の権威に敗れた=権威を利用し/奇禍として、川下対策を実施して、天文学的な規模の予算の獲得に、厚労省が活用!)。
(7) 色々な種類がある認知症の90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」の『発病の予防』を目的とした「脳の使い方としての生活習慣」改善、複合機能体である『前頭葉』が活性化する為の脳活性化訓練並びに早期の段階の発見と回復/進行の抑制の為の『脳リハビリ』の為の実践指導を目的とした有効な諸施策が、導入先市町村の保健師さんが一元的に管理し実行指導する予防教室(脳イキイキ教室)の運営や生活改善指導として実施され、更には、地域全体の活性化やお年寄りの『生き甲斐創造活動』として、我が国の全地域に広まり、定着することを期待して、「二段階方式」の考え方、或いは「手技」が市町村の保健師さん達の間で、全国的に広まっていくよう、今後とも尽力して行きたいと考えているのです。
(8)『DSM-Ⅳ』が発病の診断に際して、「第一要件」として確認を要求する「記憶の障害」という要因と発病とは、無関係なのです(因果関係自体が存在していない)。更に言うと、「DSM-Ⅳ」の「第一要件」が正しいものとして、その条件を前提として構想され主張されている『3つの仮説』、アミロイドベータ仮説、タウ蛋白仮説及びアセチルコリン仮説の全てが、「アルツハイマー型認知症」の発病原因(発病のメカニズム)とは無関係なのです。
※『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容も、「3つの仮説」も、『アルツハイマー型認知症』が、重度の物忘れを特徴とする神経変性疾患だと誤解していて、(憶測でしかない「記憶障害」を核心要因と想定した)発病/症状進行のメカニズムを構想している誤りの内容なのです。
(9) 「アミロイドβの蓄積と発病/症状の進行」との間には、『因果関係が存在していない』のです。アミロイドβ仮説は、『アミロイドβの蓄積により生じる老人斑の持つ毒性が、情報を伝達する神経細胞の大量死を惹き起こすことにより、「記憶障害」が惹起され、アルツハイマー型認知症を発病/症状が進行することになる』とする憶測がベースの仮説に過ぎないのです。
&1 (AD型認知症)について、権威機関は「意識との関わり」を何故か避ける
(1) アルツハイマー病、脳血管性認知症、二次性認知症、アルツハイマー型認知症等、様々な種類が数ある認知症全体の90%以上を占めていて、日頃皆さんが、よく耳にし目にしている認知症である『アルツハイマー(AD)型認知症』の発病/症状が進行するメカニズムについて、世界中の権威有る研究機関が、生きた人間の『意識』並びに複合機能体である『前頭葉』の機能レベル及び機能の発揮度との重要な関わりについて、無知で無関心な状況が継続されている中で、種々の『問題提起』を行いつつ、私たち「二段階方式」が、独自に世界で初めて解明した『AD型認知症の発病/症状の重症化が進行する真のメカニズム』について、能登半島地震の被災高齢者及びその家族の為に『再度このテーマを取り上げる』ことにしたのです。
(2)(AD型認知症)を発病するか/しないか及び症状の重症化が進行するか/しないかを決定づけ/区分けている真の原因要因は、『仕事というテーマとは無縁の日々」を送ることとなる『第二の人生』での生き方、脳の使い方としての生活習慣の在り方、『意識が覚醒した目的的な世界」における脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉を活性化させる』/『前頭葉の機能レベルを正常なレベルに保ち続ける』ことが出来るか/出来ないかなのであり、『キッカケ』となる出来事/状況の発生と継続に対し、それまで維持できていた生活習慣、今日も明日も明後日も継続されていくことに自身が納得できていた『脳の使い方としての生活習慣』の維持/継続が阻害され、取り戻せる道筋が見えてこない状況が継続して、心が折れてしまい、意欲を喪失して、注意の集中力が続かなくなり、注意の分配力が出番を失っていく『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が半年も継続すると、そのことに起因して、「複合機能体」である『前頭葉』の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くことに因り、『前頭葉の機能が/から、真っ先に異常なレベルに機能が衰えて来て、(AD型認知症の発病=発病の最初の段階である「小ボケ」の段階)の症状が発現してくるのです。
&2 覚醒した意識と前頭葉の働きとの関係を探るのが特徴の『二段階方式』
講演の為の巡業でKinukoが昨日から東北方面に行って居ないので、You Tube から流れる大好きなMariah Careyの歌をバックミュージックに、私Tadは一人で、遅い朝食を楽しんでいるところなのです。
時期的には未だ少しばかり早いのですが、”All I Want For Christmas Is You “が流れているのです。あ~、幸せ。誤解しないでください! Kinukoが居ないから幸せと言ってる訳ではないんです。私Tadの五感を通じて感じさせてくれている今の状況とこの時間が、至高の幸せを感じさせてくれてるという意味なのです。
脳の機能面で言うと、意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行する世界での、「前頭葉」{前頭前野の穹窿部に局在する、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能から構成される「前頭葉の三本柱」の機能、評価の物差しの機能(意識の首座=自我)及び実行機能(Executive Function)により構成されている複合機能体を言うものとする=By Tad。以下、同じ}の働きのことなのです。
(1) 私は今、遅い朝食をいただいているところ、ダイニングに居ると言ったでしょう。8人掛けの、特注したイタリア製の大理石の丸いテーブルで、椅子は、インドネシアからのお取り寄せの手造りで、紫檀製の豪華なもの。目の前は、一枚板の大きなガラスのWindow。その窓から、音楽を聴きながら、外の景色を眺めているというのが、今の私の状況という訳なのです。
(2) 窓の外の景色の概観はというと、いつもお友達をお呼びして一緒にバーべキュウを楽しんだり、お茶を飲んで楽しむ大きな大理石の丸いテーブルが置かれている檜製の広いデッキの横には、花壇があり、その真ん中には、葉が紅く紅葉した花水木の木が一本立っていて、その右横の上の庭へと通じる石造りの階段脇には、樹上一杯に赤紫色の花をつけたブーゲンビリアの大木があり、その二本の木の枝越には大きなプールが、更にその向こうには、枝を切ろうとして7mの高さからTadが落ちた例の鼠モチノ樹が2本立っている(あ、びっくりしないで!奇跡的なことに、Tadは何ともなかったんです。アルミの梯子が先に落ちて、その上に背中から落ちて、落ちた下はサツキの樹林だったのです。軽い打撲程度で済んだのです)。
※1 ちなみに、モチノキは、本州、四国、九州、南西諸島、台湾、中国中南部に分布する雌雄異株の常緑高木。開花期は春で、花弁はうすい黄色でごく短い枝に束になって咲く。雄花には4本の雄蕊、雌花には緑色の大きな円柱形の子房と退化した雄蕊がある。晩秋には、赤い果実をつけるのだけど、その実をヒヨが好んで食する為に、階段の掃除がことのほか大仕事となっているのです。糞が、階段に重なって落ちてきて定着してしまい、強力な大型の高圧洗浄機をもってしても、なかなか落ちないのが、階段の掃除を担当しているTadの頭痛の種となっているのです。
※2 その樹皮から鳥黐(トリモチ)を作ることができ、これが名前の由来ともなったそうなんです。まず春から夏にかけて樹皮を採取し、目の粗い袋に入れて秋まで流水につけておく。この間に不必要な木質は徐々に腐敗して除去され、水に不溶性の鳥黐成分だけが残ることになる。水から取り出したら繊維質がなくなるまで臼で細かく砕き、軟らかい塊になったものを流水で洗って細かい残渣を取り除くと鳥黐が得られるということのよう)。その向こうには、お隣との境界を構成しているサンゴ樹の生け垣が連なっている。イメージが湧いてきましたか?
※3 「注意の分配力」の機能とは、(3つ以上の、異なった)複数の『意識』を同時に並行して構築し、管理し、統合し、分離し、コントロールしている機能であり、(3つ以上の、異なった)「複数のテーマ」を同時に並行して、且つ、重層的に処理する上で必要不可欠の機能であり、更には、(あの人は、頭の回転が速い人)という風に、咄嗟の処理/判断に不可欠の機能』なのです。
(3) 私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の中でも最も高度な機能であり、「加齢」に起因して(私たち人間の誰にでも生来的に内在する性質であり、私たちが「正常老化の性質」と名付けているもの)、或いは、「廃用性の異常な機能低下の進行」に起因して(日々の生活面で、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続により、言い換えると、使われる機会が極端に少ないことが原因となり、本来の機能が低下して衰えていくこと)、最も早くから、その機能が衰えていく性質を有するものなのです。「アルツハイマー型認知症」発病の仕組みを解明する上で、この「正常老化の性質」(老年発症が特徴のAD型認知症を発病する基盤要因)の存在に気が付くことが極めて重要な手掛かりとなるのです。
(4) そこで、『3つ以上の異なった複数の「テーマ」を同時に並行して、且つ、重要的に処理する』とはどのようなことを言うのか、目の前の具体的な事象で、説明しましょう。
今私Tadは、ダイニングでテーブルの椅子に深く腰を落として掛け、窓の方を向いて座っていて、窓越しに庭の景色を楽しんでいる状態、且つ、遅い朝食を摂っているところだと言いました。
① 朝食のオカズに今食べている紅サケの昆布巻きの味に舌つづみを打ちながら、②花水木の木の下で餌をついばんでいる可愛い四十雀の親子連れの姿を、私の感情を豊かにしてくれる刺激を伴った情景として、目で追いつつ、記憶の倉庫に貯蔵していきながら、更には、③You Tube から流れてくるMriah Careyの歌に合わせてその歌詞を鼻歌で追いかけながら、楽しんでいるという、(3つ以上の異なった)複数の「テーマ」を同時に並行して、且つ、重層的に処理してくれているのが、私の「前頭葉」の機能、就中、「前頭葉の三本柱」の中核をなす機能である「注意の分配力」の機能なのです。
この『注意の分配力』の機能は、私たちが意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行しようとする際に、なくてはならない機能なのです。基本的に私たち人間の脳機能の働きはと言うと、何か一点に「集中する」機能である「注意の集中力」の機能を発揮する際にはそれなりの困難が伴い、「注意の分配力」の機能の発揮、異なる複数のテーマを同時に並行して実行することの方が、容易に出来るものなのです(皆さんが、大学の受験勉強時代に、体験済みのものである、あの「ながら勉強」)。
(5) 皆さんの日常の行動に際して機能している、「注意の集中力」と「注意の分配力」の機能の有り様について考えてみてください。更に言うと、意識的/目的的に何かを考え、発言し、或いは、何等かの行為や行動を行うには、一定レベルでの「意欲」という機能の発揮が要求されることにもなるのです。
日常の生活面での、どんな時であれ、ふと気が付いてみれば、3つ以上の異なった複数のテーマを同時に並行して、且つ、重層的に処理できている貴方の『前頭葉』(単体ではなくて、複合機能体であることに留意する)と言う機能の存在に気付くはずなのです。私たち人間だけに具有されているこの機能は、か弱い動物としての存在に過ぎなかった私たち人間の祖先が、困難な生存環境の中で我が種の生存と存続とを確保するために必要不可欠の機能として、進化の過程で獲得したものに違いないと思うのです。眼前の様々な対象をそれと認知して、その形象に感動さえ覚えながら、同時に、今日の「テーマ」をあれこれと考える等、不思議でもなんでもなく、当たり前のように出来ている貴方の日常があるはずなのです。
但し、大前提として、「前頭葉の三本柱」の機能、就中、「注意の分配力」の機能、ひいては、それらの複合機能体である『前頭葉』の機能が、「正常な機能レベル」に在る/維持出来ていることが要求されることになるのです。
(6) 別の面から私たちの日常生活面での「注意の分配力」(意欲⇒注意の集中力の機能の発揮度に下支えられた)の機能を説明すると、例えば、TadとKinukoとの会話は、「注意の分配力」の働き無しには成り立たないのです(介護施設で働いている方であれば、日常的に経験することなのですが、日常会話レベルでも、「大ボケ」の段階に在るお年寄りとの会話に重大な支障があるのは、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、「注意の分配力(注意の集中力も意欲も)」の働きが極めて異常なレベルに機能低下していて、働き難くなってきているせいなのです。「記憶の障害」が原因で、そうした症状が発現してきている訳ではないことを理解して頂きたいのです)。
Kinukoが、お友達に対して説明している古希の祝いの旅行の案、オーストラリアのケアンズに10日間行って楽しんでくるその案を様々な資料を手渡しながら、成田空港での出発から、ケアンズ空港を発つまでの間の日々の旅やイベントを楽しむその日程について、言葉で説明する内容をとりあえず聞き取り、理解し、その概要を保持しつつ、同時に並行して、提示されるイベントにする私なりの想像力を働かせて、メタ認知機能を働かせることに因り、具体的な場面を(あれこれと、シミュレーションして、頭に描きながら、且つ、私なりの理解に立っての質問や、案の一部修正を唱えるには、この「注意の分配力」の機能が、正常な機能レベルで働いていることが、必要不可欠の条件となるのです。
(7) 脳の機能面からの状況としては、まさしく、『3つ以上の異なった複数のテーマ』を同時に並行して処理している状況にあるからです。然も上述したように、「前頭葉の三本柱」の機能、即ち、『意欲⇒注意の集中力⇒注意の分配力』の(3層の機能構造)を背景/反映している「注意の分配力」の機能が「正常な機能レベル」にあることが、要求されることになるのです(このことを更に、言い換えれば、それらの機能の複合機能体である『前頭葉』の機能が、「正常な機能レベル」にあることが、要求されることになるのです)。
(8) 左脳が専管する仕事というテーマとは無縁の日々を送ることになる『第二の人生』を生きる上で、『追求することが自分なりに納得がいくテーマ』が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続される中で、この「前頭葉の三本柱」の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていき、且つ、異常なレベルにまで衰えたことの直接のアウト・プットそれ自体が、「アルツハイマー型認知症」発病としての最初の段階である『小ボケ』の段階の症状であり、「前頭葉の三本柱」の機能の更なる機能低下の進行と左脳、右脳及び運動の脳の機能が異常な機能レベルにまで衰えたことの直接のアウト・プットそれ自体が、『中ボケ』の段階の症状であり、そして、「前頭葉の三本柱」の機能の更なる機能低下の進行(この段階になると、「注意の分配力」の機能が、殆ど働かなくなっている機能レベルに在ることに注意)と左脳、右脳及び運動の脳の機能が更に異常な機能レベルにまで衰えたことの直接のアウト・プットそれ自体が、発病の「末期の段階」である『大ボケ』(身体がもつ限り、大ボケの枠の中で、症状が更に重いものになっていく)の段階の症状となるのです。
(9)「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の進行を惹き起こす原因(仕組み)については、世界中の専門家達から不明であるとされていて、一部の学者が主張している、アミロイドβの蓄積(老人斑)が原因であるとか(アミロイドβ仮説)、タウ蛋白の蓄積(神経原線維変化)が原因であるとか(タウ蛋白仮説)、或いは、アセチルコリンの不足が原因であるとか(アセチルコリン仮説)言った「仮説」(「発病/症状の進行」の原因要因として主張されているものと発病/症状の進行との間の『原因と結果の関係である因果関係が、未だに実証できていない』為に、仮説とされている)が主張されているだけ。
※1 私たちの意識的/目的的な世界を構築し、支配し、コントロールしている「前頭葉」と言う脳機能の働き方のメカニズム、或いは衰え方のメカニズム等について、専門家と言うには、権威は余りにも無知。
※2権威の主張態度/内容は、「木を見て森を見ず」の典型的な事例。
&4 『DSM-Ⅳ』の規定内容も、「アミロイドβ仮説の主張内容も、「主張する内容と発病との間の(因果関係)の実証に無知で、無頓着」
(1)「アルツハイマー型認知症」について、重度の物忘れを特徴とする神経変性疾患だと見誤り、勘違いし、誤解して、発病の有無の診断に際し、失語や失認や失行(紛い)の症状の確認を要求している『DSM-Ⅳ』が規定する「第二の要件」だけでなくて、「記憶の障害」の要因の確認を要求している「第一の要件」も、共に、重大な誤りであることに早く気づいて欲しいのです。
(2) 私たち「二段階方式」(エイジングライフ研究所)は、「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ「アルツハイマー型認知症」発病患者(被検者の99%が発病者で、1%が正常下限)の『前頭葉を含む脳全体の機能レベル』に関わる精緻な「脳機能データ」の解析と、北海道から九州に跨る、全国的規模440を超える市町村の各地域で実践してきた住民参加型の「地域予防活動」の実践の顕著な成果を根拠として、『60歳を超えた年齢の「高齢者」だけが発病の対象となるのが特徴である「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」なのであり、治すことも/症状の更なる進行を抑制することも、発病自体を予防することも出来るタイプの認知症である』と主張し、主張内容が正しいことを「疫学的方法」に因り実証済みなのです。
(3) アルツハイマー型認知症」は、日々の生活習慣、脳の使い方としての「生活習慣」要因が、発病の原因要因なのです。私たちの意識的(目的的)な世界を構築し、支配し、コントロールしている「前頭葉」と呼称されている複合機能体(就中、「前頭葉の三本柱」の機能)の出番が極端に少ない生活習慣の継続、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が日々継続されている状況の下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、そのことに直接起因して「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということなのです。
※1 「アルツハイマー型認知症」は、『前頭葉を含む』脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される類型的症状」が発現してくるのが特徴であり、その『最初の段階』が、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ:社会生活面に重大な支障)の段階であり、次いで、「中等度認知症」(中ボケ:家庭生活面にも重大な支障)の段階があり、最後に末期の段階である「重度認知症」(大ボケ:セルフケアにも重大な支障)の段階があるのです。私たちが、「アルツハイマー型認知症」の症状を「三つの段階」に区分する理由は、『脳のリハビリ』(その人の日常生活を、「前頭葉」の出番が多い生活、脳が活性化される生活へと改善すること)を実践することにより、「小ボケ」の段階で見つければ、正常な機能レベルに改善させる及び/又は、症状の更なる進行を抑制することが可能であり、「中ボケ」の段階で見つければ、症状の更なる進行の抑制治が未だ可能であり、「大ボケ」の段階で見つけて居たのでは、症状の更なる進行を抑制することも最早困難となるからなのです。
※2 認知症の専門家とされる医師達から『アルツハイマー型認知症は、治らない』とされている本当の理由は、『発病を見つけている段階が遅すぎる』だけ、発病の末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が確認されないと「アルツハイマー型認知症」とは診断しない「診断基準の誤り」にあるのです。その上、効きもしない「薬」(興奮型の単なる対症療法薬に過ぎないエーザイのアリセプトに代表される薬であり、治療の効能は有していなくて、単なる対症療法薬でしかない薬を処方して平気で金もうけだけに走っているのが、医療現場の実態なのです。
※3「アルツハイマー型認知症」が発現してくるそのメカニズムからいって、飲むだけで(貼るだけで)、症状の進行(重症化)を抑制したり、症状を改善させたり、更には、発病自体を予防できる効能がある「薬」が開発されることは有り得ない事と断言できるのです。
(コーヒーブレイク)st-medicaには、「着衣失行」について次のような説明が載っています。『運動麻痺や観念性失行を認めず、半側空間無視や半側身体失認構成障害によらない着衣障害を着衣失行といいます。着衣の方法を口頭で説明することはできますが、上着やシャツを着る際にその裏表、上下、左右を逆にしてしまい、上手く着ることができなかったり、ボタンを掛け違えたりします。
ところが、これはあくまで、「器質的な病変」の存在が原因で起きる後遺症としての着衣失行の場合についての説明に過ぎないのです。「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」なのであり、器質的な病変が発病の原因ではなくて、「前頭葉を含む脳全体の機能について生じてくる廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」が発病の原因に過ぎないのです。すなわち、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の症状が発現してくるまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能が衰えてきていること、言い換えると、「前頭葉の三本柱」の機能が衰えてきていること、就中、「前頭葉の三本柱」の機能の中でも核心的な機能であり最も高度な機能である「注意の分配力」の機能が衰えてきて殆ど働かない機能レベルに在ることが直接の原因となって、「上着の袖に頭を突っ込んでみたり、ズボンに腕を突っ込んでみたりする」と言った症状が発現してきているだけなのです。
器質的な病変が原因で単なる後遺症としての着衣失行の症状が発現している場合は、肝心の「前頭葉」が働いているので、着衣の仕方の説明をすることが出来るのですが、「大ボケ」の症状としての着衣失行の症状が発現しているお年寄りの場合は、「前頭葉」の機能(特に、注意の分配力の機能)が殆ど機能しないレベルに在るので、上掲のst-medicaの説明に見られるような、「着衣の方法を口頭で説明することは出来ますが・・・」のようなことは不可能なことになるのです。
「アルツハイマー型認知症」発病の真の原因は器質的な病変による記憶障害が原因要因ではなくて、廃用性の異常な機能低下の進行が原因要因だということに専門家達が気付いていないだけのことなのです。
器質的な病変が発病の原因で/重度の物忘れの症状の発現が特徴の/神経変性疾患に違いないとの過度の思い込み/誤りから視野が狭くなってしまっていて、アミロイドβの蓄積であるとか、タウ蛋白の沈着であるとか言った『器質的な病変及び記憶障害を惹き起こす犯人捜し』の深い森に迷い込んでしまっているのです。
&5 脳の機能面から見た対象物の認知に関わる注意の分配力の働き
(1) 窓越しに、視野の対象範囲内に在る目に入ってくる対象を全体としてとらえた時、認知の対象となる各々の対象物(範囲)が、どのように認知されているのかを詳細に分析していくと、面白いことが分かってくるのです。丁度、カメラの焦点を拡大したり収縮させて自分が写したい景色を、あれこれとシミュレーションしている時と似た状態が、貴方の脳でも起きていることに気がつくことでしょう。
眼前の窓とその枠、花水木の木と紅葉色に色づいた葉、満々と水をたたえて表面が風に揺れているプールの水面、天高く伸びた枝々を覆うように紅色の花を樹上一杯に折り重なってつけているブーゲンビリアの樹、真っ赤な小粒の実を鈴なり状態に枝先につけて重そうに垂れている枝を風に揺らしている鼠モチノキの大木、その向こうに隣家との境界を形作る垣根として植えられているサンゴ樹の樹海、更には、その遥か向こうに在る雲一つなく晴れ渡った晩秋の空の色。
これらの情景を全体として一度に認識している状態と特定の物に注意を集中しつつ全体を認識している状態、更にはその中間の状態という風に、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の各々の発揮度をカメラの焦点を絞るように様々に変え、対象の認知度の差異を観測してみるのです。
(2) 眼前の景色を全体として意識して認知し、認識し、意識しようとすると様々なレベルでの「意欲」と言う脳機能の発揮が要求されていることに気づくのです。花水木の木と紅葉色に色づいた葉に注意を向けてみると、それ以外の周りの対象物に対する認知度が下がるのです。花水木の木と紅葉色に色づいた葉の濃淡だけでなく、葉脈までもがはっきりと認識出来るほどに注意を集中すると(「注意の集中力」の発揮度を上げてみると)、鼠モチノキも、ブーゲンビリアの樹も、輪郭はそれなりに認知できてはいるものの細部の認知が出来ていないことに気づくのです。
(3) そして、花水木の樹に対する注意の集中の程度を次第に下げていくと、それに反比例するかのように、鼠モチノキも、ブーゲンビリアの樹も認知の度合いが上がってきて、例えば、ブーゲンビリアの花の色が浮かび上がってくる、次第にはっきりとしたものになってくることに気づく自分が居るのです。三者の関係はと言うと、「意欲」が湧いてこない状態下では「注意の集中力」が高まってこないのです。「注意の集中力」が高まってこないと、「注意の分配力」の機能の発揮度が上がってこないのです。言い換えると、「意欲」を源として「注意の集中力」の機能の発揮度が顕在化され、「注意の集中力」の機能の発揮度が「注意の分配力」の機能の発揮度を下支える『3層の機能構造』が存在するということなのです(By Tad)。
(4) 「注意の分配力」の機能の発揮度は、『注意の集中力の機能の発揮の度合いと意欲の機能の発揮の度合いに左右されていて、更には、「注意の集中力」の機能の発揮度は、意欲の機能の発揮の度合いに左右されているという機能構造が在るということなのです。言い換えると、意欲の発揮度が小さいと注意の集中力の発揮度も下がるのです。注意の集中力の発揮度が小さいと注意の分配力の発揮度も下がるのです。
(5) 脳の機能構造面から説明すると、「キッカケ」となりそうな状況の変化や出来事の発生に遭遇して、そこから這い上がって行くことが出来なくて、キッカケ前の状況が回復される道筋が見えてこなくて、そのことに心が折れてしまい、『意欲』自体がしぼんでしまうと、『注意の集中力』の機能も、果ては、『注意の分配力』の機能も、『連鎖的に発揮度が下がってしまう』という、機能発揮上の連鎖構造になっているのです。その結果、『注意の分配力の機能が、実行機能を駆使するメタ認知も、実体験認知も、正常な機能レベルでは出来なくなってしまう』ということなのです。
更に重要なことは、「前頭葉」の個別の認知機能群である『実行機能(Executive Function)』の働き具合自体が、「前頭葉の三本柱」の機能の働き具合にリンクしているという構造問題、『機能発揮上の二重構造の問題」が存在しているということなのです(By Tad)。機能発揮上の「二重構造の問題」と言うテーマに気が付いたのも、私Tad自身のこうした体験が出発点になっているのです。
&6 機能発揮上の二重構造と(AD型認知症)の発病/重症化の進行との関係
(1) 皆さんは気が付いていないことだと思うのですが、「加齢」による機能の低下、私たち「二段階方式」が「正常老化の性質」と呼ぶその性質に起因して「前頭葉」の三本柱の機能の潜在的な機能発揮能力のレベルが低下していくにつれて、認知できる「対象範囲」が狭くなっていき、認知の度合いも低くなっていくのです。自動車を運転されているお年寄りなら体験的にお分かりだと思うのですが、年を取るにつれて、自分では十分気を付けている筈なのに、ガムテープ等を張って対応しようとする程度の小さなかすり傷や、小さなへこみを付ける程度の、小さな自損事故が増えてくるのです。そうした我が身の状況に気付いていて、気になっている方は、お友達と一緒に『1日1時間の「速足の散歩」を楽しんでください』。
都会に住んでおられる方であれば、テレビ局が取り上げているような、或る「テーマ」の下での色々な街を歩きながら散歩するというのが良いのではないでしょうか。「加齢」による正常老化の進行に加えて、脳の使い方としての単調な「生活習慣」に起因した「廃用性の機能低下」が加わることにより、「前頭葉」を含む脳全体の機能について、加速度的で異常な機能低下が進行して行く先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているのです。
(2) 医療の現場では私たちの区分で言う末期の段階であり「大ボケ」の段階の症状が確認できないと「アルツハイマー型認知症」の発病とは考えないので、「小ボケ」又は「中ボケ」の前半の段階に在るお年寄りは、それとは知らないで車の運転をしているのです。免許の更新時には、私たちの「二段階方式」のような、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル(就中、『注意の分配力』の機能レベル)を精緻に判定できる「客観的な物差し」を使って判定し、不合格者には免許を更新させないことが必要不可欠のこととなるのです。
従って、廃用症候群に属する「生活習慣病」が本質である「アルツハイマー型認知症」の発病を予防するには、脳が活性化する生活、言い換えると「前頭葉」が活性化する生活、就中、「前頭葉」の三本柱の機能が活性化する「生活習慣」、すなわち、「前頭葉」の三本柱の機能の出番が出来るだけ多い「生活習慣」の構築と継続的な実践とが不可欠になるということなのです。
(3) 老婆心ながら、読書好きのお年寄りに一言注意を喚起しておきたいと思うのですが、読書と言う作業も当然のことながら、意識的(目的的)な世界のことなのです。従って、読書するという作業環境下では、「前頭葉」の三本柱の機能が関与していて、且つ、その内容を理解し、課題となっているテーマの筋を把握し、感動し、記憶するという脳機能の働きの度合いは、その時の貴方の「前頭葉」の三本柱の機能の働きの度合いに左右されているということなのです。「前頭葉」の三本柱の機能の機能レベルをそれなりの高さに維持するには、一人で本を読むのではなくて、出来れば、気心の合うお友達の輪の中で一緒に読んで議論し或いは、お話ししていただきたいのです。
(自分のそれとは異なる)お友達の読後感を聞いて理解するにも、自分なりの考えを披露し、或いは、自説を展開するにも、一人で読書する場合に比べて、「前頭葉」の三本柱の機能の出番がはるかに増え、更には、それらの機能の発揮レベルが要求される度合いもはるかに上がることになるので、所謂脳の活性化、「前頭葉」の機能の活性化により貢献することになるからなのです。気心が知れたお友達の輪の中で、色々な「テーマ」について、自分なりの意見を生々しく表明し、或いは相手の異なった考えの表明を受け入れる場を持つことは、「前頭葉」の三本柱の出番が増えるので、「前頭葉」を含む脳全体が活性化することになるのです。
「お友達と交わる機会」を出来るだけ多く持って、おしゃべり程度でもいいので、楽しく語り合う場を出来るだけ多く持つようにして頂きたいのです。「前頭葉」の機能が活性化される場面が多い生活程、貴方の「前頭葉」の機能レベルを正常で且つ、高いレベルで維持するのに貢献してくれることになるはずなのです。
(4) 更には、家に籠って/或いは図書館で、一人で読書するのではなくて、気心が知れた仲間たちと読書すれば、読書以外の話題について、貴方の「前頭葉」の出番が増えることにもなるのです。トランプが大統領になった先のアメリカの政治および経済界の変革による変動が、場合によっては激震が、我が国や中国に対してどのような政治的及び経済的な変革或いは激震を呼ぶことになるかの議論は、一人で家に籠って読書していたのでは、到底得ることが出来ない程の極めて大きく且つ大量の脳への刺激を貴方に与えてくれることになる筈なのです。
何事につけ、老若男女を問わず、他人と交わり語り合う機会が出来るだけ多い生活習慣、出来れば気心が知れた仲間と交わる機会が多い生活習慣が貴方の「前頭葉」が活躍し活性化する出番を多くすることとなり、その必然の結果として、貴方の「前頭葉」を正常な機能レベルに保ち続ける効果を生み、言い換えると、「アルツハイマー型認知症」の発病とは無縁で、「第二の人生」を完走することにも繋がるということなのです。
(5) 更に重要なことであり、世界中の脳科学者達の誰もが及び世界中の認知症の専門家達の誰もが未だに気が付いていないテーマ、それが、『前頭葉の個別認知機能の発揮度と前頭葉の三本柱の機能との関係』として私たちが発見した、『機能発揮上の二重構造』という問題の存在なのです。状況の理解と判断、判断に沿ったテーマの発想、発想テーマに沿った発言、行為或いは行動内容の企画と計画、実行結果についての洞察、推理及びシミュレーション、シミュレーション結果に基づく修正、実行内容並びにその程度及び態様の選択、実行の決定と脳の各部に対する実行の指示その他抑制や感動や共感等の「前頭葉」の個別の認知機能は、「前頭葉」の三本柱の機能の発揮の度合いにリンクして、その機能の発揮度が形成されるメカニズムになっているという問題のことなのです。
(6) そのことに加えて、この「前頭葉」の三本柱の機能には、「正常老化の性質」と私たちが名付けている生来的な性質があるのです。「前頭葉」が生き生きと働くような「テーマ」を日々追求して生活していようとも、「加齢」とともに働き具合が次第に低下していくという(生まれながらに備わっている)生来的な性質が誰にでも備わっているということなのです。
私たちが、「60歳を超える年齢の高齢者」という条件を、「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要件」として定義している根拠がここに在るのです。我が国で「第二の人生」が始まる65歳くらいの年齢になると、「前頭葉」の三本柱の機能の働き具合が、最盛期である20歳代の前半の頃のそれに比べて半分くらいに衰えてきていることを「脳機能データ」が示しているのです。
(7) 脳の使い方としての生活習慣とは無関係に、20歳代の前半をピークとして、その後は、100歳に向かって緩やかに直線的に衰えていくという性質、「正常老化の性質」に起因して「前頭葉」の三本柱の機能レベルが或るレベル以下に低下してきて居り、且つ「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が(私たちが定義する発病の「第一の要件」)、何かを「キッカケ」として、その人がその時遭遇した精神的、肉体的及び/又は経済的な逆境に対して、立ち上がり、這い上がって行こうとする意欲を喪失してしまった結果、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まり継続されていくとき(私たちが定義する発病の「第二の要件」)、第一の要件と第二の要件とが同時に充足されることの相剰効果によって、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、その先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということになるのです。
(8) 「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムを理解し、解明する上で不可欠の「テーマ」である、状況の理解と判断、状況の判断に沿ったテーマの発想、テーマを実行する上で必要となる実行内容の企画と計画、実行内容の実施結果を予測するための推理、洞察、シミュ・レーション、シミュ・レーションに従った実行内容の修正、最終的な実行の内容、その程度及び態様の選択、実行の意思決定、左脳や右脳や運動の脳と言った脳の各部に対する実行の指令、更には、抑制や感動や共感等「前頭葉」の「個別の認知機能」の発揮度を左右しているのが、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能なのだということに気が付いたのです。
(9) この理解を出発点にして、私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ精緻な「脳機能データ」の解析により、『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」である』との結論に達したのです。私たちが意識的に何かを行おうとするときは、状況を判断し、状況の判断に沿った行為や行動や発言をするものなのです。その要となるのが、「前頭葉」の機能であり、就中、「前頭葉」の三本柱の機能であり、更に言うと、『注意の分配力』の機能なのです。
(10) これらの脳機能が、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続する下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなるのですが、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、そうした『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルの直接のアウトプットそれ自体が、認知症の症状として発現してくるところに特徴があるのです。言い換えると、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現するメカニズムも症状が重症化していくメカニズムも、アミロイド・ベータの蓄積や、タウ蛋白の蓄積や、脳の顕著な萎縮とは、全くの無関係だということなのです。これらの仮説に拘泥している限り、何時まで経っても、「アルツハイマー型認知症」の本質に迫ることは出来ない相談なのです。
&7 アルツハイマー型認知症の発病を予防(発病時期の先送り)する生活習慣とは
(1)「前頭葉」の出番が多い「生活習慣」を打ち立て、実践すること:
『アルツハイマー型認知症の発病とは無縁』で、第二の人生を完走するには、どうしたら良いのか。
様々な種類が数ある「認知症」という病気の大半、90%以上は「アルツハイマー型認知症」なのです。その「アルツハイマー型認知症」の発病を予防(発病時期を先送り)するには、どうすれば良いのか。その答えは、神の恵みと言うべきなのか、誰もが同一の条件として要求される絶対的な要件ではなくて、貴方なりの条件として要求される相対的な要件と言うことなのです。
(2) 私たちの意識的な世界を構築し、支配し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の出番が多い生活、就中、機能発揮上の二重構造の視点からは、「前頭葉の三本柱」の機能の出番が多い生活習慣、さらに言うと、「注意の分配力」の機能が働く機会が出来るだけ多い、あなたなりの「テーマ」を継続的に実践する生活習慣が、発病の引き金となる要因、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行の問題を回避することに因り、「加齢」という要因(「正常老化」の進行の性質)だけにより、緩やかなカーブを描きつつも、正常な機能レベルを維持させてくれることになるのです。
(3) 私たち「二段階方式」の14689例にも上る被験者の極めて精緻な「脳機能データ」が示唆し、証明しているように、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、脳全体の機能の中で『前頭葉』の機能(から真っ先に)だけが、最初に異常なレベルに衰えてくることから発症する(「小ボケ」の段階)という厳然たる機序が存在するものであり、言い換えると、「前頭葉」の機能が正常な機能レベルに保たれている限り、「アルツハイマー型認知症」を発病することは絶対に無いからなのです(「小ボケ」の段階では、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルに在って、左脳も右脳も運動の脳も未だ正常な機能レベルに在るのです)。
注)本著作物(Iー06に記載され表現された内容)に係る著作権は、 (有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
(1) このブログは、様々な種類が数ある認知症の内の大多数90%以上を占めていて、認知症研究の世界中の専門家達から原因もわからないし、治すことも出来ないし、発病の予防も出来ないタイプの認知症とされている『アルツハイマー型認知症』について、先駆的な市町村での自主活動であり、私たち「二段階方式」の考え方に基づいて、「二段階方式」の手技を活用して、「有償/有期の使用許諾契約」の締結の下で実践展開され、主張内容が正しいことが『疫学的方法により実証済みのもの』である種々の内容について、出来るだけ分かりやすく世の中に、(特に東日本大震災を被災された高齢者達とその家族に)知らせたいとの思いから、根拠となる脳機能データの開示を含め、概要を無料で公開するものです。
(2)『アルツハイマー型認知症』の発病のメカニズム、早期発見と早期治療に因る認知症からの回復、症状の進行の抑制及び適切な介護の在りかた、そして地域単位での「住民参加型の地域予防活動」の展開による『アルツハイマー型認知症』の発病の予防(発病時期の先送り)の仕方(脳イキイキ教室の運営が基盤)がテーマです。
(4)『アルツハイマー型認知症』については、世界で最も権威があるとされている「米国精神医学会」が策定した「アルツハイマー型認知症」の『診断基準』である『DSM-Ⅳ』における定義で、「重度の記憶障害」の確認を第一の要件としている為に、『アルツハイマー型認知症』の専門家とされる「精神科医」による診断では、認知症が気がかりで訪れる人の診断の際、「重度の記憶障害」の症状を示している場合でないと「アルツハイマー型認知症」とは診断されないと言う結果を導くこととなってしまったのです。
※ その結果、回復/症状の更なる進行の抑制が可能な極めて軽度の認知症の段階は、「不活発病」や「脳のフレイル」や「老化現象」の名前を張られるだけで、見過ごされ、放置されたままなのです。
(9)開示する内容は、エイジングライフ研究所が1995年の活動開始以来、450を超える市町村で(市町村の保健師さん達との共同により)展開してきた、アルツハイマー型認知症の早期発見と回復及び発病の予防を明確な目的とした「脳イキイキ教室」の運営を主眼とする「住民参加型の地域予防活動」の実践の成果に基づきデータ化され、システム化されているものの概要です。
(10)この記事は、3月11日から、週1回のペースで、テーマに分けて具体的な内容を載せる予定です。 アルツハイマー型認知症について、正しい知識を世の中に広め、早期発見と回復並びに予防と密接な関係がある、日々の『脳の使い方』としての「生活習慣」の改善(猶、食生活は、無関係の要因なので、注意して下さい)に向けて、国民的な関心を呼び起こしたいと考えています。
(2) 降って沸いた『キッカケ』の発生と継続でそれまでの自身の生き方を支え/自分なりに納得が出来ていた生き方/暮らし方である『自分なりの脳の使い方としての生活習慣』を継続して生きていくことが出来なくなり、この先の状況が好転する道筋も見通しも持てない状況が継続していて、『心が折れてしまい/意欲を喪失する』ことになるのです(能登半島地震の被災高齢者達に対する、特段の注意が必要不可欠となるのです。災害関連死を報道の中心に据えたり、一部の学者が提示する「身体や/脳のフレイル」を問題視している程度では、肝心要の問題である『アルツハイマー型認知症の発病(小ボケ)』及び『アルツハイマー型認知症の症状の進行』(発病の最初の段階であり、社会生活面での支障が出てくる「小ボケ」の段階の発病者は「中ボケ」へ、家庭生活面にも支障が出てくる「中ボケ」の段階の発病者は、末期の段階でありセルフケアにも介護が必要となる「大ボケ」へと症状が進行)することによる混乱した言動が生じてくる問題の報道、被災高齢者やその家族に対する啓蒙となる報道を行うべきなのです。
(2) 私たちが『二段階方式』の手技を活用して集積した脳機能データ(『正常老化の性質』と命名)が有ります。
※1 世界中の専門家達から、未だに『発病の原因が分からないし、発病後は症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防することが出来ないタイプの認知症である』とされていて、発病の原因については、3つの仮説が提示された儘なのです。「仮説」の意味は、3つの仮説の全てが、「各々が主張する発病の原因と『アルツハイマー型認知症』の発病との間の因果関係」の存在について、彼ら自身が未だに実証できていないとうことなのです。
専門家達は、失語(紛い)、失認(紛い)、失行(紛い)の症状などという、末期の段階の症状しか知らない上に、発病のメカニズムについても、症状の重症化が進行する原因について、発病後どのような症状がどのような機序で発現してくるのかについて、症状を治す、或いは、発病自体を予防する方法について、未だに何も分かってはいないのです。
※2 何故そんなことが起きているのか。『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行するメカニズムが、私たち人間だけに特有な『意識的な世界』、意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行に移す際に、様々な程度及び態様による支障がおきてくる、『認知症の症状が発現してくることに関心が向けられていないことが重大な問題』なのです。
(1)世界中の『アルツハイマー型認知症』研究/診断の専門家とされる人達、言い換えると、「3つの仮説」の提唱者とその支持者、「MCI」の基準の提示者並びに『DSM-Ⅳ』の策定機関である米国精神医学会とその支持者を含む世界中の権威機関(達)は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される『アルツハイマー型認知症』の様々な類型的症状について、全くのこと、無知なのです。
(2) 彼等は全員、米国精神医学会が策定した診断規定である「DSM―Ⅳ」の「第二要件」が規定する症状、「失語、失認、又は失行の症状」(器質的な原因病変は存在していないので、誤りの表記であり、正しくは、失語紛い、失認紛い、失行紛いの症状)を、『アルツハイマー型認知症』の初期症状として例示していることに何の疑問も抱かないで、その規定内容が正しいものとの前提に立脚した主張を展開し続けてきているのです。
※2『小ボケ』の段階で発現してくる症状は、「3つの仮説」の全てが前提として想定する条件、「記憶障害」に起因した症状の発現と認められる症状は皆無であり、『前頭葉』の機能障害に起因した症状(第一次的に、『前頭葉の三本柱』の機能の機能障害に起因し、且つ第二次的には、『実行機能』の機能障害に起因した症状)ばかりが発現してくることに注意して頂きたいのです。
世界中の専門家達は、私たち二段階方式が提示する早期の段階、『脳のリハビリ』(『注意の分配力』の機能の出番が多くあって、『前頭葉』が活性化する『生活習慣』の実践とその継続)の実施により、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階(「小ボケ」)及び症状の更なる進行の抑制が可能な(「中ボケ」の段階)を見落としていて、「症状の更なる進行の抑制さえもが最早困難」な『末期の段階』(「大ボケ」)で発病を見つけているのです。
(7)下記のデータは、私たちが『二段階方式』の手技を活用して集積した14689人もの「アルツハイマー型認知症」を発病した「お年寄り達」の『脳機能データ』の解析グラフです。
※1『アルツハイマー型認知症』の発病患者であれば、且つ、その場合に限り、『必ず、この項目の順番に出来なくなっていく』ことが、「事象としての事実」なのであり、客観的で、科学的な「脳機能データ」として提示しているのです。この一事をもってしても、発病原因に関する『DSM4』の第一要件の規定内容、「3つの仮説」の主張内容は、両者共に誤りなのです。
「事象の事実」としての当該「脳機能データ」によると、「記銘」という項目は、11の下位項目により構成されていて、30点が満点である『MMSE』の総得点が、10点を切った段階(「大ボケ」の後半の段階)になって初めて、『満点でない人の方の数が満点の人の数よりも多くなる』ことを示しています。項目困難度が極めて低い項目である(『前頭葉』を含む脳全体の機能の機能レベルが、極めて異常なレベルにまで低下してきていても、正解できるお年寄りの数が多い項目である)ことを示しているのです。
※3「記憶」について言うと、「記銘度」が高い内容は、良く保持され、良く想起されるものなのです。『直前に食事をしたことさえも忘れている』という症状は、もともと記銘度自体が低いことを意味するのです(『前頭葉の三本柱』の機能が異常なレベルに機能低下してきた反映により記銘する機能が極めて異常なレベルにまで衰えてきている)。そうした症状は、「大ボケ」の後半になって(脳の後半領域の認知機能テストである「MMSE」の総得点が10点を切った段階で)、初めて発現してくる症状(「極めて重度」の症状)であることが分かるのです。
(8) 猶、『アルツハイマー型認知症』研究の専門家とは言え、脳の機能レベルを判定するに際し、MMSE(又は、長谷川式)しか実施しないのですが、これでは脳の後半領域(左脳及び右脳)の機能レベルを判定しているに過ぎず、肝心の意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベルの判定が行われていないのです。これでは、『脳全体の機能レベル』をきちんと判定していることにはならないのです。脳の後半領域の機能レベルだけでなく、同時に、(意欲、注意の集中力、及び注意の分配力の機能、評価の物差しの機能及び実行機能から構成されている複合機能体である『前頭葉』の機能レベルを対象として精緻に判定出来ているのは、世界中で、私たち「二段階方式」だけなのです。「二段階方式」の手技では、『改訂版かなひろいテスト』により、複合機能体である『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定することが出来るのです。
ⅰ)『小ボケ』の段階で発現してくる症状は全て、『前頭葉』の機能の中で最も基礎的で且つ重要な働きであり、『意識』の構築、統合及びコントロールに関わる機能であって、『実行機能』の発揮度及び認知度を下支えし/左右している『前頭葉の三本柱』の機能(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能)が、異常なレベルにまで機能低下が進行してきた結果として、的確、且つ十分には働かなくなってきていることに直接起因して、発現してくるのです。
ⅱ)私たち人間だけに特有な意識的な世界、意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す際に不可欠の機能である『実行機能』(Executive Function)の発揮は、『前頭葉の三本柱』の機能により左右され/下支えられている機能関係(「実行機能」の機能発揮上の二重構造)が存在しているので、『注意の分配力』の機能(異なる「複数のテーマ」を同時に並行して処理する上で不可欠の機能)を中核とした『前頭葉の三本柱』の機能が、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させ、異常なレベルに機能が低下したことが「第一次的な原因」となり、『実行機能』の機能の発揮度が異常なレベルに低下していくこと(第二次的な原因)により、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現してくるのであり、その最初の段階が『小ボケ』の段階であり、次いで『中ボケ』の段階を経て、最後に末期の段階である『大ボケ』の段階という風に、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分」される症状が発現してくるのが特徴なのです。⇒『末期の段階』(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階)の症状にしか関心が向いていない世界中の専門家達(学者、医師)は、『脳のリハビリ』の実践により、回復させることが可能である本当の意味での早期の段階(「小ボケ」、「中ボケ」の段階)の存在に、未だに、気付いていないのです【私たちが規定し、取り上げる「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の基準及び類型的症状の例示と、『MCI』の基準が取り上げる『アルツハイマー型認知症の前駆的状態としての「物忘れの症状」とする主張内容』とは次元が異なる。
※『アルツハイマー型認知症』は、仕事とは無縁となる「第二の人生」を送る上での脳の使い方としての『生活習慣』(食生活は無関係)に起因した病気なのであり、徐々に、緩やかに、段階的に、症状が進行して行くのが特徴なのです。「アミロイドベータ」の蓄積(老人斑)や「タウタンパク」の蓄積(神経原線維変化)により「記憶障害」が惹起されることが原因で、発病すると主張する人達は、科学的で合理的で客観的な証拠資料の提出と因果関係の立証を行う『社会的な責任がある』はずなのです。
(10)『注意の分配力の機能を核心とする前頭葉の三本柱』の機能が異常な機能レベルにまで衰えてきていることが原因で惹き起こされる『実行機能』の機能の発揮度(認知度)は、『小ボケ』の段階で、既に異常なレベルのものとなっているのであり、そのことに起因して、発現してくる症状は、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が未だ正常な機能レベルに在ろうとも、認知症の症状、『アルツハイマー型認知症』の症状の発現と考えるべきなのです。即ち、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引している、「三頭立ての馬車」の『御者』の役割を担っている『前頭葉』の機能が異常なレベルに在る、言い換えると、『前頭葉の三本柱』の機能と『実行機能』の両者が、異常な機能レベルに在ることが原因で(の機能的な反映として)発現してくる『小ボケ』の段階の症状は、認知症としての症状、『アルツハイマー型認知症』の症状と考えるべきものであるというのが、私たち「二段階方式」の考え方なのです(※廃用性の機能低下が進行し、左脳及び右脳までが、異常なレベルに衰えてきた時=【脳全体の機能が異常なレベル】から、「中ボケ」の段階が始まります)。従って、『前頭葉』の機能も『注意の分配力』の機能も備わっていない「マウス」が、檻の中で餌を探し彷徨する動きを何時まで/何処まで追いかけてみたところで(マウスに起きてくる「記憶の障害」の程度を突き詰めて、何時まで、検証してみたところで)、何も出て来はしないことを、アミロイドβ仮説の支持者達に注意喚起したいのです。
※1『「小ボケ」』の段階では、セルフケアの面では何の支障も起きては来ません。家庭生活の面でもさほどの支障は起きてきません。家の外に出て行き、他人と交わり、何等かの共通のテーマを処理することが要求される『社会生活』の面で様々な支障が起きてくることになるだけなのです。極めて重度の症状である「失語や失認や失行(紛い)の症状」とは無関係の世界なのです。
※2「小ボケ」は、『脳のリハビリ』(「注意の分配力」の機能の出番が多くて、『前頭葉』が活性化する自分なりのテーマの実践)という『生活習慣』の改善と継続的な実践により、比較的容易に、症状を治すことが出来るのです{『早期診断』(「早期の段階」の診断)と『早期治療』(「脳のリハビリ」の実施)が有効なのです}。
※3私たちが実証してきた『脳のリハビリ』の実施に因る治療の可能性の有無という視点に、専門家とされる人達が早く関心を持ち、気づいて頂きたいと願うのです(「小ボケ」は回復させることが可能であり、「中ボケ」は症状の進行の抑制が未だ可能であり、「大ボケ」は、進行の抑制も最早困難)。
(1)『アルツハイマー型認知症』発病の最初の段階である『小ボケ』の段階について、「脳の機能面」から定義すると、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が未だ正常な機能レベルに在るのに対して、意識が覚醒した世界における脳全体の司令塔の役割、左脳、右脳及び運動の脳という「三頭の馬」が牽引する三頭立ての馬車の『御者』の役割を担う『前頭葉』の機能だけが、既に異常な機能レベルに在るということが、極めて重要な視点であり、要因なのです。
(2) 『小ボケ』の段階の症状を子細に、深く観察してみれば、典型的で類型的な症状として掲げられた症状の全てが、「記憶障害」とは無関係のものであり(「記憶障害」に起因して発現してきたものではなく)、『前頭葉』の機能障害、就中、『注意の分配力を核心とする前頭葉の三本柱の機能』の機能障害を背景(要因)とした、『実行機能』(Executive Function)の機能障害の反映(アウトプット)であることが分かるのです(極めて重要な機能要因)。
それら全ての症状が、「記憶障害」に起因して発現してくるとする専門家達の見解は、誤りなのです(「DSM-4」の第一要件の規定の内容並びに「3つの仮説」の各主張内容及びそれらの学説の支持者達の主張内容)。末期の段階の症状を概観から眺め、「推測し、憶測しただけの主張内容」というしかないのです。
(3)『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』(但し、食生活とは無関係。左脳の出番が多い仕事とは無縁の日々の暮らしとなる第二の人生を送る上での、「脳の使い方」としての単調な生活習慣の継続に関わる病気であることに留意する)に過ぎないというのが、『意識的な世界』に着目し、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の段階の発病患者である14689例の「お年寄り達」の、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして発現する症状について、「二段階方式」の手技を活用し集積した『脳機能データ』の解析を根拠としての、私たち『二段階方式』独自の主張です。
『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした形で発現してくるのが特徴である『アルツハイマー型認知症』は、『老年発症』(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の高齢者だけが発病の対象となる)が特徴となるのです。
※1『注意の分配力』の機能は、異なる複数のテーマを同時に並行して処理する為に不可欠の機能であり、『ああしたらこうなる、こうしたらああなる』等と洞察し、推理し、検索し、シミュレーションする為に不可欠の機能であり、咄嗟の判断が要求される場面(「頭の回転の速さ」が求められる場面)で、回転の速さを左右している機能でもあるのです(その異常なレベルへの衰えが、「お年寄り」の軽微な自動車事故の原因となっている脳機能でもあるのです。※2 事故を起こした後は、取り調べに対するQ/A問答の間、ゆっくりと考えられるので、普通に見えてしまうのです)。
(4)『アルツハイマー型認知症』について語る上で、もう一つ別の極めて重要な問題が有ります。様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状について、世界中の専門家達(学者、医師)は、『早期の段階』の症状について、『前頭葉』を含む脳全体の機能を正常なレベルに「回復させること/症状の進行の抑制が可能」である本当の意味での『早期の段階』の症状(私たち二段階方式の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階(症状)について、その存在自体に無知なのです。
⇒彼等は全員、米国精神医学会が策定した診断規定である『DSM-4』の規定の重大な誤りに気づいていなくて、疑うことも無く、金科玉条のものとして信じ込んでいるのです。その「第二要件」が『失語や失認や失行(紛い)の症状が「アルツハイマー型認知症」の初期症状である』と規定している為、そのことを鵜呑みにし、そうした症状を含む更に重い症状だけが、『アルツハイマー型認知症』の症状だと誤解しているのです。
(5) 私たちが意識的に何かの「テーマ」を実行しようとするとき、どのような「テーマ」をどのように実行するか、「運動の脳」をどのような目的の為にどのように働かせるか」、「左脳」をどのような目的の為にどのように働かせるか」、「右脳」をどのような目的の為にどのように働かせるか」、全ては司令塔の『前頭葉』が周りの状況を分析し、理解し、判断して、実行すべきテーマを選択し、決定し、実行の計画を立て、実行結果をシミュレーションし、最終的な実行内容を決定し、実行の決断をして、脳の各部(左脳、右脳、運動の脳)に実行の指令を出しているのです。
その『前頭葉』には、発想したり、計画したり、工夫したり、推理やら洞察したり、或いは機転を利かせたり、更には、抑制したり、感動したり等様々な個別認知機能(総称して、『実行機能』=Executive Functionと呼ばれる)が、詰まっているのです。更に、自分の置かれている状況を分析し、理解し、判断して、種々ケースワークした上で実行「テーマ」の内容や実行の仕方を選択し、最終的に実行の決断をする為に必要な『評価の物差し』(三つ子の魂百まで)という大事な働きがあります。
これが、『意識的な世界=意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界』における私達人間だけが獲得した脳の働き方のメカニズムなのです。運動の脳、左脳、右脳という「三頭立ての馬車」をあやつる御者の役割をしているのが、「前頭葉」なのです。三頭の馬を十分に働かせられるのも、不十分にしか働かせられないのも、『前頭葉』の働き方次第ということになるのです。
※ 『アルツハイマー型認知症』は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』である(但し、「食生活」とは無関係で、仕事とは無縁の日々の暮らし方となる第二の人生における脳の使い方としての生活習慣であることに留意)と言うのが私たちの主張です。
(1)『前頭葉』には、詳しく言うと「前頭葉の三本柱」(意欲、注意の集中力及び注意の分配力)の機能には、30歳代以降になると、『加齢』と共に働き具合が衰えていくという性質(私たちの命名である、『正常老化の性質』)が潜んでいるのです。
(2) 仕事とは無縁の日々の暮らし方、脳の使い方となる『第二の人生』の送り方、とりわけ、「脳の使い方」としての『生活習慣の在り方』は、人により様々です。
(3) 新型コロナに対する感染回避策として政府が提唱する「三密の回避」に徹した生活習慣の継続は、「脳の使い方」としての単調な生活習慣の継続的で、厳格な実行を強く要求するものであり、この先何年間かの期間、こうした状況が継続されていくことになると、『アルツハイマー型認知症』の症状の重症化が進行して行く(「小ボケ」の段階⇒「中ボケ」の段階。「中ボケ」の段階⇒「大ボケ」の段階)「お年寄り」達の数が増加して行くことに加えて、『アルツハイマー型認知症』を新規に発病してくる(「発病の最初の段階」である『小ボケ』の段階の症状が発現してくる)「お年寄り」達の数が激増して来ることになると考えていて、そうした事態を危惧するのです。
本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎない『アルツハイマー型認知症』は、『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の構築と実践の継続により、前頭葉の機能が正常な機能レベルを保持できている限りは、発病自体を予防することが出来るものであり(老化・廃用型の生活習慣病が本態である『アルツハイマー型認知症は、前頭葉の機能が真っ先に異常なレベルに衰えていくことで発病するのが特徴』』、早期診断(小ボケ)と早期治療(脳のリハビリ=生活習慣の改善)により治すことが出来るのです。
(6)「二段階方式」の手技を活用して集積してきた極めて多数の『アルツハイマー型認知症』発病患者の「脳機能データ」である「前頭葉の三本柱」の機能に宿る『正常老化の性質』、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の各段階の典型的で類型的な症状、更に、MMSEのテスト結果が示す『MMSE下位項目の項目困難度』が示す、衰えていく脳機能の順番のデータから、①『加齢』に起因した正常な機能低下の進行という条件は、『前頭葉の三本柱』の機能に関してだけでなく、『実行機能』についても同時に、起きてきていると考えられること並びに②『第二の人生』におけるナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行という条件は、「小ボケ」の段階では、『前頭葉の三本柱』の機能及び『実行機能』についてのみ直接的な影響が起きてきていて、「中ボケ」の段階以降から、脳の後半領域の機能である左脳、右脳及び運動の脳にも直接的な影響が及んでくるものと考えているのです。
※1『前頭葉の三本柱』の機能である「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」の各機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常なレベルにまで衰えてきている直接の反映として(付随して)、『実行機能』の発揮自体が機能障害を起こしてきて、機能の発揮度が異常なものとなります(『実行機能』の機能発揮上の二重構造の関係)。両者が機能障害を起こしていることの直接の反映として、『アルツハイマー型認知症』の発病の最初の段階である『小ボケ』の段階の症状が、両者の更なる機能低下が進行しつつ、加えて左脳、右脳及び運動の脳の異常な機能低下が同時並行して(加重されて)進行していくことに起因して『アルツハイマー型認知症』の症状の重症化が進行していき、「中ボケ」の段階を経由し、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してくることになるのです。
※2 『小ボケ』の段階の症状は、『前頭葉』(「前頭葉の三本柱」の機能及び「実行機能」)の機能障害に起因して発現してくるのです。
『&1』で例示した症状は、一見、「意欲」や「注意の集中力」や「注意の分配力」の機能障害だけに起因した症状のように見えます。実際には、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能障害だけでなくて、同時に(付随して)、『実行機能』の機能障害を反映した症状であることの理解が重要です。『実行機能』の機能の発揮並びにそれに関わる認知及び認知度が、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の発揮の度合いに左右されているだけでなく(機能障害の進行度合いが、そのまま影響する)、最も肝心なのは、『注意の分配力』の機能の発揮の度合いに大きく影響されることに、注意が必要です。そもそも、『注意の分配力』の機能が発揮される上で、「意欲」及び「注意の集中力」の発揮が必ず関わること並びに『実行機能』が機能を発揮するには、『注意の分配力』の機能の関わりが必要不可欠となるのです。
注)「加齢」に起因した「前頭葉」の機能低下のカーブは、極めて緩やかです。これに対し、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の機能低下が加重された廃用性の加速度的で異常な機能低下のカーブは、グラフ表示では、急激なカーブを示すのです。
※4ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が更に継続されている生活条件の下で、「前頭葉の三本柱」の機能並びに「実行機能」の両者が共に、廃用性の加速度的で異常な機能低下を更に進行させていくこととなる結果、『標準的な滞留期間』を挙げると、『アルツハイマー型認知症』発病の最初の段階である「小ボケ」の期間(3年)に次いで、「中ボケ」の期間(2~3年)があって、発病してから(5~6年)が経過すると、最後は、末期の段階である「大ボケ」の期間が続くことになるのです。事象事実である「標準的な滞留期間」の存在、これもまた、アミロイドβ仮説を筆頭とする「3つの仮説」の主張内容が、誤りであることを示す客観的な証拠資料(実証データ)なのです。
上述したナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されている下で、『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことにより、「小ボケ」の段階では未だ正常なレベルにあった「左脳」及び「右脳」までもが異常なレベルに機能低下してくるので、「家庭生活」面に支障が出てくるようになる「中等度認知症」(中ボケ)の段階に入っていき、最後には、末期の段階でありセルフ・ケアにも支障が出てくる「重度認知症」(大ボケ)の段階へと症状が進行していくことになるのです。認知症の専門家とされる人達は、『前頭葉』の機能レベルを精緻に計測し判定することが出来る「二段階方式」のような精緻な手技を持たないので、外観から見た重度の「症状」という視点だけからしか、判定/鑑別出来ないのです。
(8)世界中の専門家達(学者、医師、製薬会社の開発担当研究者達)から、『発病の原因が、不明である』とされていて、未だに因果関係の立証さえ出来ていない「3つの仮説」が存続し続けていることに対し、専門家達に視点を整理して、私たち「二段階方式」が解き明かした『アルツハイマー型認知症』の正体について、もう一度問題提起しておくことにしましょう。
※1 『アルツハイマー型認知症』は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないのであり、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界、「意識的に為すべき何等かのテーマを発想し、実行の計画を立て、実行結果についての洞察、推理、シミュレーションを行い、実行の内容、程度及び態様の最終的な選択と決定を行い、実行の決断を下して、実行の指令を、脳の各部に対して出す機能の結合体(統合体)が構築している世界の核心的な機能であり、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉(前頭前野部に局在)』の個別認知機能群(=『実行機能』)の機能の発揮度(機能の発揮と認知度)を左右し/下支えている機能である『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能から構成される)について、惹き起こされてきた廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行によって、『実行機能』の機能の発揮度(認知度)自体が機能障害を起こしてくる直接の反映としての『アルツハイマー型認知症』の症状は、回復の可能性という視点により、三段階に区分される段階的な症状が発現してくるものであること。
一つが、加齢に起因した機能低下という要因(発病の第一要件=基礎要因)であり、もう一つ別の要因が、「第二の人生」を送る上で日々展開されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下という要因(発病の第二要件=加重要因)であること。異なるこの二つの要因が、同時に存在し、充足される相乗効果に因り、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くこととなり、その結果として、『アルツハイマー型認知症』の発病としての、三段階に区分される症状が発現してくるものであること。三段階に区分される症状は、『脳のリハビリ』の実施による回復の可能性の有無及び程度により、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」に区分されるものであること。
(9) 医療の現場を眺めると、高額の費用が必要なCTやMRI等の画像診断機器を活用している医師が相当数居る訳ですが、そうした機器の活用では「脳の形」を判定することは出来ても「脳の働き具合」を判定することは出来ないのです。「脳の働き具合」を判定できる機器であるf-MRIやPETを活用しようとも、『前頭葉』の機能レベル(個々人の「前頭葉」の機能レベルについての経時的な変化)について、何らかの処理テーマに沿って精緻に判定することは出来ないのです。その結果、外観から分かり易い「記憶の障害」に関わる症状で、程度が重い症状ばかりに目が行くことになるのです。