
花背峠を過ぎるとここからは下り坂。なぜか、登ってきた北山杉の中の道路よりも道幅が広く、明るい。府が管理する道路という意味では同じなのに、峠の向うとこっちとではどうも雰囲気が違います。
花背という集落まで下りてきました。八重桜がまだ残っています。ハナズオウもまだ咲いています。山間の集落という雰囲気で、桃源郷とはこんなところかも知れないと思いました。ほめすぎでしょうか。今はトタンをかぶっていますが、もと茅葺屋根の家屋がたくさんあります。少しの間遊んでみたかったのですが、何より心細くなっていますから、さっと通り過ぎてしまいました。上黒田から芹生の里へ登ってみたかったのですが、それもパス。ずいぶん遠くまで来てしまったという気持ちが土地への興味より勝っています。芹生はまた次回に。桂川に沿って477号を周山までゆるやかに下っていく道路は、芹生の時に経験済み。
前回と同じように、京北ウッディタウンで休憩です。ここは前にカメラを落としてへこませたところ。昼ごはんをまだ食べていなかったので、鯖そば(850円也)を食べました。そばに鯖ってどうでしょう。滋賀県の長浜へ行くと、鯖そうめんなんてメニューがあります。若狭から運ばれてきた、昔の人たちにとっては貴重なタンパク源の鯖を使っているわけですね。鯖もそうめんも好きですができるなら別々に味わいたい。そう思っていました。ここ周山はかつての塩鯖の道。若狭で獲れた鯖を徒歩で一昼夜かけて今日まで運んだその周山街道沿いにあるので、鯖そばなのでしょう。食べてみました。やや濃いめのだし、甘辛く味付けをした鯖。けっこういけます。林業の町、京北までやってきた記念に木のストラップを買いました。
ここからは国道162号で京の町まで帰りますが、バイクで走るのも2度目です。道路沿いには楓が植えられているのがよくわかります。紅葉を楽しむ、あるいは楽しませるために楓を植えているわけですね。栗尾峠はトンネルになってしまい峠の実感ができません。次の笠峠もトンネル。高尾、槙尾、栂尾の三尾を越えたら御経坂峠。下っていけば福王寺の交差点。仁和寺まではすぐです。2時間ドラマ「京都殺人案内」では、音川音二郎の妻がこの交差点で交通事故に遭い亡くなっていることになっています。
福王寺を過ぎてJR山陰線を越えたら、天神川沿いに南下。こちらは楓ではなく桜並木。きっと桜の季節には美しいことでしょう。
(つづく)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます