7月1日に国税庁が発表した路線価で、上昇率の全国トップが白馬村の村道和田野線だったというニュースが目にとまりました。路線価は昨年から32.1%の上昇で、1㎡あたり3万7千円。上昇の理由は割安のスキーリゾート地として海外投資家から注目されたことによるそう。ごく普通の田舎が、海外資本により「外国」になっていく。どこかで聞いたような話です。となると、近いうちに私のような庶民には近寄れない土地になっていくかもしれません。
薄暗くなるころ、ホテルに荷物をおいて和田野の森を歩いてみました。オンシーズンは冬場らしく、別荘らしき建物の前でバーベキューを楽しんでいる家族があったりもしますが、概ね静かなものでした。ほとんど人気(ひとけ)がありません。道路自体、クルマもほとんど走っていません。和田野の森教会まで歩きましたが、すでに誰もいません。明かりがついているホテルらしきもの。これが白馬リゾートホテル ラ・ネージュ…らしい。教会に近いほうが本館、道路の向こうにあるのが東館で、東館には観光バスでが停まっていますから、何十人かのご一行さんがお泊りなのでしょう。このホテルの運営を6月から開始したのが、温故知新というホテル運営会社だというニュースを見ました。また、2026年、咲花ゲレンデに隣接して、「バンヤンツリー」が開業するというニュースも。こちらも富裕層やインバウンドを対象としているホテルだそうです。
今日泊まるのは白馬東急。落ち着いた感じのよいホテルでした。部屋は山側(私共の都合で…とフロントの説明でした。本来は町側の部屋の予定だったみたい)で、山の景色がよく見える。露天風呂が気持ちよかった。
「東急100年史(WEB版)」によれば、
地方での初めての本格的リゾートホテルとなったのは前章でも記した白馬観光開発による白馬東急ホテル(同44室)で、1959年11月25日の開業である。
東急は古くから登山家や上級スキーヤーに親しまれてきた北アルプス八方尾根を開発すべく、白馬観光開発を設立し、全長2090mのロープウェイ、終点に八方山荘、始点に食堂を備えた施設が完成し、八方尾根スキー場の営業を開始した。それが1958年のことだが、当時の国鉄が、新宿駅から信濃四ツ谷駅(現、白馬駅)に直通する準急列車を運行したことなどから予想以上のスキーヤーが集まるようになる。また、訪日客の受け入れを目指して、白馬東急ホテルを開業した。
とまぁ、こんなことが書かれています。
今は2012年に白馬観光開発をグループ外に売却。つまり東急は白馬八方尾根スキー場の運営から手を引いた。ホテルである白馬東急だけが残っている状態だそうです。
(つづく)
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