ぶろぐのおけいこ

ぶろぐ初心者は書き込んでみたり、消してみたり…と書いて19年目に入りました。今でも一番の読者は私です。

さよならドライブ(2)

2018-03-22 21:21:00 | PiTaPaより遠くへ

 実は1年前にも高ボッチ高原に挑戦したのですが、天候が悪く高原は霧。どちらに諏訪湖が見えるのかもよくわからないまま山を下りてきました。翌日早朝に再度挑戦のつもりをしていたのに麓では雨。断念しました。


 高ボッチ高原は、高原状の見晴らしのよいところです。樹木らしい樹木もなく、ほぼ全面ススキです。風景からすればスカイラインと呼びたいところですが、道路の舗装状況はあまりよくありません。西側には松本市あたりの風景も見下ろせるし、素人には詳しいことはわかりませんが飛騨山脈の山々も見えます(ように思います)。


 東側を向けば、眼下に諏訪湖、その向こうに富士山が見えるスポットがあちらこちらにあります。地図で展望広場と書かれている辺りではスカイライン沿いに何台もクルマが停まっていて、ここからも諏訪湖や富士山が見えるようです。みんなそれなりのいでたちでカメラを持っています。16時過ぎの気温が14℃、風も強い。それなりの装備でなければ身が持ちません。私はさらにクルマを進めて自然保護センターのところの駐車場で停まり、高ボッチ山頂へ行くことにします。案内板には「日本一のシャッターポイント 400m」と書かれています。たった400mだって。なんと近い山頂!

 ノアを買ったのは15年前。当時幼稚園児だった次男が、「座るとこがみっつあるやつ」(3列シート車)に執心だったのが始まりです。当時大流行していたホンダのオデッセイを彼の幼稚園の友達の家族が持っていました。その家族と何度かキャンプに出掛けたり、またTDLまでオデッセイに載せてもらったことがきっかけで、「座るとこがみっつ」のクルマがいたく気に入ったらしい。当時我が家にはステーションワゴンがあったのですが、用もないのに後席を越えて荷室部分でゴロゴロしていたのが執着の表れでした。
 そんじゃ次のクルマは「座るとこがみっつ」というわけで、幼稚園の運動会の帰りに寄ったのが日産のお店。そこでセレナを見ました。およそ1か月後にカローラ店でノアを見ていたらその夜に営業マンが訪ねてきて、ノアに決まっちゃったという経緯です。FRからFFに変わったばかりのノアでした。
  その次男も今や免許持ち。しかし、彼は若く彼を運転者にすると任意保険がやたら高くなってしまうので、ノアの運転はできません。「座るとこがみっつ」のノアのハンドルは握れないまま、ノアにさよならすることになるのです。

 この高ボッチ高原は塩尻市と岡谷市の境目です。自然保護センターのところの駐車場も南北方向ほぼ真ん中で西を塩尻市が、東を岡谷市が分捕っている様子で、そこより東側にある高ボッチ山は岡谷市です。
 駐車場ではクルマは10台ほどでしょうか。カメラの準備などをしていると、千葉ナンバーの車が停まりました。私よりずっと先輩なのですが、どうもあまり下調べをせずにここまでやってきた模様。ここまで来るのにとっても怖い思いをしたというのです。道が細くて急で…と。それで駐車場横の地図を見ながら、どちらから来られたのか尋ねてみると、塩尻北ICから来たというのです。この高原にやってくるには道は2本。私のように塩尻峠方面から上ってくるルートと、塩尻北ICから崖の湯温泉を経由して上がってくるルート。地図を見ると、どちらにも高ボッチスカイラインと名前がついているようですが、私の上がってきた塩尻峠からのルートは、そんなに怖い箇所はありませんでした。帰りはこちらへ下りられたほうがきっとラクだと思いますよと教えてあげました。

 その駐車場から10分ほど、ススキの穂の中を東へ歩くと高ボッチ山。周囲より高くなっている場所があって、丸太で拵えた碑が立てられています。標高1664.9米と碑に書かれています。大阪府で一番高い山は大和葛城山で959m(山ではなく、一番高い「ところ」は金剛山中腹の1053mだそうな。金剛山は山頂付近が奈良県になるので峰としては大和葛城山が大阪府で一番!難しいですね)、京都府で一番高い山は皆子山で972mだそうですから、比べ物にならない高さまでクルマで登ってきた計算になります。もっとも、国道20号線の塩尻峠(塩尻市と岡谷市の間)は標高1012mだそうですから、大阪府や京都府の一番高い山のさらにその上を国道が走っているのが長野県です。


 高ボッチ山には10名ほどの先客がいて、みんな東を向いてカメラを構えたり三脚を立てたりしています。中にはキャンプ用の椅子を持ち込んでいる人もいて、撮影への気合が感じられます。そしてその向こうには諏訪湖、遠くには富士山が確かに見えます。地図で確認すると富士山までの距離は約100km。距離の割にはしっかりはっきりくっきり見えるものです。先ほどの千葉ナンバーのおじさんもいましたが、これがなんと白レンズ。私のようなどうにか一眼レフとはモノが違う。おじさん、不慣れなふりをしてはいますがなかなかのカメラマンのようです。
 薄暗くなって諏訪湖周辺の灯りがキラキラする頃まで粘ってはみたものの、雲の様子がもうひとつぱっとしません。あきらめて下山することにしました。私の隣で三脚を立てていた別のおじさんは、今夜、駐車場のクルマで泊まって明朝に備えるそうです。上空にはお月さん。撤収!


 18時過ぎ。クルマに帰ると気温は9℃まで下がっています。フリースに毛糸の帽子を持ってきて正解でした。この気温の中、クルマの横で飲んでいる(と思しき)グループもいくつか。今夜はここに泊まるんでしょう。
 私は下山してお風呂に入ることにします。あらかじめ、「センチュリーひまわり」という温泉に見当をつけていました。地質調査会社がはじめた温泉施設らしい。塩尻市にあるのですが、いったん塩尻峠を越えて、岡谷市の鳥居平やまびこ公園の横を抜けていくと自然に到着!するはずでした。グーグルストリートビューでも確認済。ところが下調べが裏目に出てしまいました。ストリートビューで確認できる道路沿いの建物が温泉施設だと思い込んでしまった。親会社の建物であるということに気づかなかった。その建物に明かりが灯っていないものだから、温泉施設が休業日か、もしくはその時点で営業していない(休館中とか廃業とか)ものと思い込んでしまったのです。温泉施設はその建物の裏手にあったのです。ネット上にある情報には、行ってみるととうの昔に潰れていたなんてことも時折あって…電話番号までメモをとっていたのですから、電話をかけてみればよかったのです。電話で確認もせずにとりあえず本日は営業していないと思いこんだ。私、人にものを尋ねることがとても下手です。
 そこで、次に思いついたのは松本市渚にある「湯の華銭湯 瑞祥 松本店」。ここへは8年前に行ったことがあります。たぶんここから20km強、小一時間もあれば行けると踏んだのですがこれが甘かった。国道153号で塩尻の町中へ下って国道19号線で松本に向かうルート。松本市に向かうにつれ国道は夕方の渋滞。2時間近くかかって「瑞祥」に着いたのは20時過ぎでした。

(つづく)


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