ぶろぐのおけいこ

ぶろぐ初心者は書き込んでみたり、消してみたり…と書いて19年目に入りました。今でも一番の読者は私です。

国家の品格

2006-07-23 20:11:09 | 読んだ本
国家の品格
藤原正彦 著
新潮新書
 ちょっとタイミングを外してしまいましたが、先日読み終わりました。講演記録がベースになっている本だそうで、文章が平易で読みやすい感じがします。
 この国が特に外交において、どういうスタンスをとればよいかということが、人々の大きな心配事になっている今だから、まずタイトルで手にとってみるのかなと思います。 この本を一文で表現するとすれば、「日本は古来からのやり方に自信を持つべきであるし、それを世界に示していくことで品格を表し、この国のみならず世界の幸せや平和の実現を目指していくべきだ」というところでしょうか。
  しかし、国家の品格に触れるのは第7章、つまり最終章で、前から順に読んでいく読者なら、本のタイトルにどう繋がるのだろうと、ずっと疑問を持ちながら読んでいくことになります。でも、面白い。この一冊のために680円(税別)を払っても惜しいとは思わない。
  数学が「数が苦」の私は、まず数学者はこういうふうにものを考えるのかと驚きました。
  筆者はまず、近代的合理精神の限界をいい、論理というものの限界を明らかにし、自由や平等、民主主義というものに疑問を向けます。物知らずの私は、どれもこれも、目からウロコの思いで読んでいきました。  筆者のいうことが全面的に正しいかどうか、これも物知らずの私にはよくわかりません。しかし、読みながら、この国に生まれたことの幸せを思い、また、どうにかしてこの国のよさを後の世代に伝えていかなければと感じました。実は先日、日本の棚田百選に選ばれた、ある棚田を見たのですが、国家の品格を読んだ後だからか、水田がこんなに美しいものだったのだと改めて気づきました。
  今ごろになって読んだのは、息子が読んだ本を、おこぼれ状態で読んだからです。息子に導かれて読んだという、私にとっては記念碑的一冊になりました。

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