あさのあつこ
「ほたる館物語」
ピュアフル文庫
子どもが成長して、子どもが読んだ本を「おこぼれ」として読むことが多くなった。本だけでなく、衣服の類も、私がかつて着ていたものを子どもにもっていかれることも出てきた。先日は長男が入学式で、ネクタイ(入学式が終われば当面ネクタイなんぞ、彼は結ぶことはないだろう)の適当なものがないかというので、父ちゃんがかつて大学の卒業式のために買った、菱屋のネクタイを久々に取り出して、結んでやった。成長してくると、モノや話題が共有できるというのは、父ちゃんとしては嬉しいことである。
今回は次男が感想文を書くのにアドバイスをなんて言われて、その本をパラパラめくっていたら結構面白いので、二冊まで呼んでしまった、「ほたる館物語」。
大阪から車で三時間ほどの、岡山県の山間にある湯里温泉の「ほたる館」という旅館の一人娘、小学校五年の一子が日常のさまざまな出来事のなかで成長していく物語。こんな説明のしかたでいいのだろうか。二冊には続きがまだあるそうだから、「成長する」と言っていいのか、どうかはわからない。一子は「じゃりん子チエ」のイメージだと、解説の佐藤多佳子さんは記すが、私は「じゃりん子チエ」をよく知らない。ちょっとマセたところは、チビまるこのイメージかなと思う。女将である祖母、料理人の父、一子の母、そして一子の友達。それぞれが独特のキャラクターで話は進行していく。わかりやすい話題の進行である。
児童書というジャンルになるらしい。また例えば丸善インターネットショッピングでは、小学校中学年向けとされている。小学校中学年には少し難しい、いや、よそのお子さんはどうかは知らないが、少なくともうちの次男にはハードルが高いだろうなと思う。 昔、ホームドラマという言葉があった。基本的に悪者は存在せず、日常のささやかな事件を通して、物語が進行していく、あのパターンに似ている。主人公が子どもであるだけの違いかな。「ほたる館」にも悪者は出てこない。最近オープンした近代的な朝日ホテルが仲井も客も吸い取っていき、ほたる館はじめ、老舗の旅館は困っているという件はあるが、その決着は二巻が終わったところではついていない。
あさのあつこさんのデビュー作だそうです。大人は安心して気楽に読んでみよう。少し心がほっこりしたような気になれますよ。
「ほたる館物語」
ピュアフル文庫
子どもが成長して、子どもが読んだ本を「おこぼれ」として読むことが多くなった。本だけでなく、衣服の類も、私がかつて着ていたものを子どもにもっていかれることも出てきた。先日は長男が入学式で、ネクタイ(入学式が終われば当面ネクタイなんぞ、彼は結ぶことはないだろう)の適当なものがないかというので、父ちゃんがかつて大学の卒業式のために買った、菱屋のネクタイを久々に取り出して、結んでやった。成長してくると、モノや話題が共有できるというのは、父ちゃんとしては嬉しいことである。
今回は次男が感想文を書くのにアドバイスをなんて言われて、その本をパラパラめくっていたら結構面白いので、二冊まで呼んでしまった、「ほたる館物語」。
大阪から車で三時間ほどの、岡山県の山間にある湯里温泉の「ほたる館」という旅館の一人娘、小学校五年の一子が日常のさまざまな出来事のなかで成長していく物語。こんな説明のしかたでいいのだろうか。二冊には続きがまだあるそうだから、「成長する」と言っていいのか、どうかはわからない。一子は「じゃりん子チエ」のイメージだと、解説の佐藤多佳子さんは記すが、私は「じゃりん子チエ」をよく知らない。ちょっとマセたところは、チビまるこのイメージかなと思う。女将である祖母、料理人の父、一子の母、そして一子の友達。それぞれが独特のキャラクターで話は進行していく。わかりやすい話題の進行である。
児童書というジャンルになるらしい。また例えば丸善インターネットショッピングでは、小学校中学年向けとされている。小学校中学年には少し難しい、いや、よそのお子さんはどうかは知らないが、少なくともうちの次男にはハードルが高いだろうなと思う。 昔、ホームドラマという言葉があった。基本的に悪者は存在せず、日常のささやかな事件を通して、物語が進行していく、あのパターンに似ている。主人公が子どもであるだけの違いかな。「ほたる館」にも悪者は出てこない。最近オープンした近代的な朝日ホテルが仲井も客も吸い取っていき、ほたる館はじめ、老舗の旅館は困っているという件はあるが、その決着は二巻が終わったところではついていない。
あさのあつこさんのデビュー作だそうです。大人は安心して気楽に読んでみよう。少し心がほっこりしたような気になれますよ。
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