4月に入り、異動されてきた先生方との顔合わせが終わり、新1年次担任団が本格的に始動しました。顔合わせというのは学年主任としては結構デリケートな儀式なのですが、まあうまくスタートできたのかな?と思っています。入学式やオリエンテーション期間に向けて膨大な業務があり、ここのところ毎日、朝から夜まで濃密な仕事タイムを過ごしています。
そんな中でも、大好きなアニメ「宇宙よりも遠い場所」のことを考える時間は欠かせません。3月31日には、立川の国立極地研究所で行われたコラボイベントに妻と行ってきました。大変な混雑でしたが、幸せな時間を過ごすことができました。家では気に入ったシーンを繰り返し見ていますが、今でも新しい発見をすることがあり、作りこみの凄さに感心しています。
ということで突然思い立ち、連載企画「リアル学年主任による『宇宙よりも遠い場所』の学校現場的考察」を始めさせていただきます!
第1回は、三宅日向さんの高校入学関連。
劇中の描写から、群馬県館林市近辺に住む三宅さんは以前「羽生第三高校」に通っていたようです。その名称の高校は現実にはなく、モデルとなったのは実在の埼玉県立羽生第一高校だと思われますが、ここで生まれるのは「群馬県に住む三宅さんが埼玉県立高校に入学できたのか?」という疑問。そこで埼玉県立羽生第一高校のサイトを調べてみると、「中学生の皆様へ」のコンテンツ中に「入学生の出身中学校別人数」が掲載されており、群馬県の中学出身者が58名、そのうち館林の中学からは25名(男子1名・女子24名)が在籍していました。
http://www.hanyu1-h.spec.ed.jp/?action=common_download_main&upload_id=6638
これは、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉及び千葉県の教育委員会が結んでいる隣接県公立高等学校入学志願者取扱協定によるものです。
https://www.pref.gunma.jp/contents/000251169.pdf
この協定により、埼玉県立羽生第一高校の入試には隣接県枠20名が設けられています。
http://www.hanyu1-h.spec.ed.jp/?page_id=216
これらの事実から、ワタシは「群馬県館林市近辺に住む三宅日向さんは埼玉県立(と思われる)羽生第三高校の隣接県枠入試を受け、合格して入学した」と考えます。
※2018/4/7追記
埼玉県立羽生第一高校サイト「学校案内」の中の「学校説明会のご案内.pdf」には、郡馬の中学から多くの生徒が入学していることを示す出身中学別生徒数の表の下に「一高通学マップ」が掲載され、群馬県に位置する川俣、茂林寺前、館林、成島、本中野、篠塚の各駅は通学範囲であることが示されています。
http://www.hanyu1-h.spec.ed.jp/?action=common_download_main&upload_id=6736
※2018/4/8追記
お読みになった方からツイッターのコメントでご指摘をいただき、南極行きの朝に三宅日向さんが利用した駅は羽生であるという、「館林くらし」様の素晴らしい考察ページをご紹介いただきました。ただ、ワタシは三宅さんは群馬県民だと確信する者なので、「彼女は南極に旅立つ特別な日の早朝、実在の羽生第一高校とは線路をはさんで反対側にある架空の羽生第三高校まであえて行き、登校してくる生徒たちとは逆に歩いて羽生駅から旅立つという個人的卒業セレモニーをした」と考えることにしました。少し無理がある解釈だとは思いますが、登校する生徒たちとは逆方向に歩いていくというあの映像はそういう演出意図だったでしょうし、三宅日向さんならやるかもしれない行動、とも思いますので。
さらに、実在の羽生第一高校では館林の中学出身者のほとんどが女子である、というのは興味深いポイントです。館林の中学では何かの女子スポーツがさかんで、羽生第一高校にはその経験者が多く入学しているのかもしれません(サイトでは女子バレーボール部と女子バスケットボール部の存在を確認)。ということは、短距離走に優れた能力を持つ三宅さんは、女子陸上に力を入れている羽生第三高校での活躍を夢見て隣接県枠入試で入学したが、劇中で描かれた悲しい事態に陥り、退学するに至ったとも考えられます。
こうして調べてみて、改めて「宇宙よりも遠い場所」は本当によく考えられている作品だと感心しました。
実は、多々良西高校に通う玉木マリさんの担任の先生が、「担任」ではなく「学年主任」とテロップされていることも「深い」と感じることの一つです(当初、玉木マリさんの担任と思われると書きましたが、2018/4/11に訂正、しましたが、2018/4/15に再訂正)。4話で小淵沢さんと玉木さんがこの先生に休学申請を行うシーンがありますが、二人は別々のクラスのため、この先生は単に小淵沢さんの「担任」ではなく、2年生全体のことも担当する「学年主任」でなければならないのですね。凄いです。
次回は三宅日向さんの高校中退&高認試験関連を考察します。
そんな中でも、大好きなアニメ「宇宙よりも遠い場所」のことを考える時間は欠かせません。3月31日には、立川の国立極地研究所で行われたコラボイベントに妻と行ってきました。大変な混雑でしたが、幸せな時間を過ごすことができました。家では気に入ったシーンを繰り返し見ていますが、今でも新しい発見をすることがあり、作りこみの凄さに感心しています。
ということで突然思い立ち、連載企画「リアル学年主任による『宇宙よりも遠い場所』の学校現場的考察」を始めさせていただきます!
第1回は、三宅日向さんの高校入学関連。
劇中の描写から、群馬県館林市近辺に住む三宅さんは以前「羽生第三高校」に通っていたようです。その名称の高校は現実にはなく、モデルとなったのは実在の埼玉県立羽生第一高校だと思われますが、ここで生まれるのは「群馬県に住む三宅さんが埼玉県立高校に入学できたのか?」という疑問。そこで埼玉県立羽生第一高校のサイトを調べてみると、「中学生の皆様へ」のコンテンツ中に「入学生の出身中学校別人数」が掲載されており、群馬県の中学出身者が58名、そのうち館林の中学からは25名(男子1名・女子24名)が在籍していました。
http://www.hanyu1-h.spec.ed.jp/?action=common_download_main&upload_id=6638
これは、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉及び千葉県の教育委員会が結んでいる隣接県公立高等学校入学志願者取扱協定によるものです。
https://www.pref.gunma.jp/contents/000251169.pdf
この協定により、埼玉県立羽生第一高校の入試には隣接県枠20名が設けられています。
http://www.hanyu1-h.spec.ed.jp/?page_id=216
これらの事実から、ワタシは「群馬県館林市近辺に住む三宅日向さんは埼玉県立(と思われる)羽生第三高校の隣接県枠入試を受け、合格して入学した」と考えます。
※2018/4/7追記
埼玉県立羽生第一高校サイト「学校案内」の中の「学校説明会のご案内.pdf」には、郡馬の中学から多くの生徒が入学していることを示す出身中学別生徒数の表の下に「一高通学マップ」が掲載され、群馬県に位置する川俣、茂林寺前、館林、成島、本中野、篠塚の各駅は通学範囲であることが示されています。
http://www.hanyu1-h.spec.ed.jp/?action=common_download_main&upload_id=6736
※2018/4/8追記
お読みになった方からツイッターのコメントでご指摘をいただき、南極行きの朝に三宅日向さんが利用した駅は羽生であるという、「館林くらし」様の素晴らしい考察ページをご紹介いただきました。ただ、ワタシは三宅さんは群馬県民だと確信する者なので、「彼女は南極に旅立つ特別な日の早朝、実在の羽生第一高校とは線路をはさんで反対側にある架空の羽生第三高校まであえて行き、登校してくる生徒たちとは逆に歩いて羽生駅から旅立つという個人的卒業セレモニーをした」と考えることにしました。少し無理がある解釈だとは思いますが、登校する生徒たちとは逆方向に歩いていくというあの映像はそういう演出意図だったでしょうし、三宅日向さんならやるかもしれない行動、とも思いますので。
さらに、実在の羽生第一高校では館林の中学出身者のほとんどが女子である、というのは興味深いポイントです。館林の中学では何かの女子スポーツがさかんで、羽生第一高校にはその経験者が多く入学しているのかもしれません(サイトでは女子バレーボール部と女子バスケットボール部の存在を確認)。ということは、短距離走に優れた能力を持つ三宅さんは、女子陸上に力を入れている羽生第三高校での活躍を夢見て隣接県枠入試で入学したが、劇中で描かれた悲しい事態に陥り、退学するに至ったとも考えられます。
こうして調べてみて、改めて「宇宙よりも遠い場所」は本当によく考えられている作品だと感心しました。
実は、多々良西高校に通う玉木マリさんの担任の先生が、「担任」ではなく「学年主任」とテロップされていることも「深い」と感じることの一つです(当初、玉木マリさんの担任と思われると書きましたが、2018/4/11に訂正、しましたが、2018/4/15に再訂正)。4話で小淵沢さんと玉木さんがこの先生に休学申請を行うシーンがありますが、二人は別々のクラスのため、この先生は単に小淵沢さんの「担任」ではなく、2年生全体のことも担当する「学年主任」でなければならないのですね。凄いです。
次回は三宅日向さんの高校中退&高認試験関連を考察します。