あだなは「アルマゲドン将軍」 ウクライナ侵攻の新総司令官、スロヴィキン将軍とはどんな人物か
2022年10月13日
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-63238056
スロビキン上級大将がウクライナ戦線の総司令官に任命されて以降、ロシア軍の軍事行動は明らかに変化しました。
一つは、ウクライナの社会インフラに対して徹底的なミサイルとドローン攻撃を行いました。ウクライナは冬の電力供給はダウン寸前まで追い込まれました。
この戦術は、今も民間人に対する攻撃として受け継がれています。当然、前線のウクライナ軍に対しても同じ攻撃が行われ効果を発揮しています。
もう一つは、戦場の取捨選択を行いました。
南部は防御する。東部で攻勢をかける。
明確に決めました。
この二つの方針は、今もロシア軍の基本的な作戦計画です。これによりロシア軍は前線を安定させ、東部で攻勢に出ることが可能になりました。
そのスロビキン上級大将はワグネル事件に関連して少なくともロシア軍の参謀本部には、いません。(今年になり副司令官に降格。事件後所在不明。)
特に「南部は防御する」方針は非常に有効でした。ロシア軍は半年以上の期間をかけて南部を徹底的に要塞化しました。結果、難攻不落の防御網が完成しています。南部においてウクライナ軍の反撃計画が遅々として進まないのは、それが理由です。
BBC
【解説】 ウクライナの攻勢、なぜ西側兵器でもつまづいているのか
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-66321620
地雷原どころか地雷の海のような防衛ラインが延々と続いています。そこに塹壕と砲撃陣地などを組み合わせて鉄壁の防御網を構築しています。一つの地雷原を抜けるとまた地雷原が待っています。
塹壕も同じです。塹壕も延々と続いています。それを一つづつ奪取して前に進みます。
無理をすれば装備や人員の損失が大きくなります。それを出来るだけ防ぎながら前進しようとすれば、ごくゆっくりになります。
「スロヴィキン将軍の罠」は、難攻不落の大変な代物でした。
そうであってもロシア軍は専守防衛で、ウクライナ軍は一方的に攻める側です。毎日、ロシア軍の塹壕は削られていきます。
南部のザポリージャ戦線でウクライナ軍が反撃作戦を開始した時は、オレホボОріхів(オリヒウ)の少し南に前線がありました。今、ウクライナ軍はロボティネ村Robotyneまで進出しました。距離にすると約5kmです。2か月かかって、たったこれだけの距離です。いかにロシア軍の防御網が攻撃困難か分かると思います。
しかし、ここまでウクライナ軍が進出するとこの一帯のロシア側の拠点であるトクマクТокмакが、ソ連製の多連装ロケット砲・グラートの射程に入ってきました。もう少し進むと155ミリりゅう弾砲の射程に入ります。やがて、トクマクТокмакは完全に破壊されるでしょう。
拠点を破壊されれば防御網全体への補給に支障をきたします。そうなれば、他の地点でもウクライナ軍は進撃しやすくなります。
南部戦線の南ドネツク戦線やザポリージャ戦線で行われているのは、このような戦闘です。
しかし、どの地点かでウクライナ軍が突破口を開けば予備の強襲旅団が投入されると思います。そうなるとウクライナ軍は、アゾフ海まで一気に進撃すると思われます。
それが実現するとロシア軍は、南部と東部に分断されます。そうなるかどうかの戦いである事がはっきりしてきました。
南部戦線で突破口を開くことにウクライナ軍が成功すれば今年の戦いは、ウクライナ軍優勢に進みます。
成功しなければ、持久戦が継続します。
スロヴィキン・ドクトリンに従いロシア軍は東部戦線で攻勢をかけています。ウクライナ軍は、ほぼ問題なく防御すると思います。南部戦線の戦いの帰趨が今年のウクライナ戦線の帰趨を決めるように思います。
ワグネルの反乱、「何が起きているのか分からなかった」 下級指揮官が語る
2023年7月28日
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-66323251
まず最初にこのインタビューが本当であるかどうかの問題があります。情報源を秘匿する関係で不明です。それを踏まえたうえでお読みください。
一応、インタビューが行われた前提で以下を書きます。
ワグネルの部隊にいる兵・下級将校が記事になった場合は、これまで捕虜か脱走兵です。ワグネルに現在いる者にインタビュー出来たケースは、ないと思います。
ワグネルのルールは明確でそれは記事の中に出てきます。
『彼によると、今年の春の時点では、メディアと話をすれば誰でも「無効に」される(殺される)と、上級指揮官から言われていたという。これについては、何人かの元ワグネル戦闘員も同じことをBBCに語った。』
では何故、このインタビューが出来たのか?
ワグネルの(最高)指揮官の許可または指示により行われたと思います。
かなり一連の流れを細かく語っています。それには、当然ワグネルの何らかの意図があるでしょう。逆に細かすぎて内容を事前に準備したと思われます。全部、開かせる部分は公開しました。
このインタビューは、6月の末から7月の初めのどの時点かで行われたようです。
まだ、ルハンスク州の野営地にいてしかも武器の引き渡しをする前です。だからこのインタビューは約1か月前に行われ、公開は今日でした。
ワグネルの部隊移動が、大体終わったタイミングを見計らって公開されました。
その意味でワグネルが事前に(約1か月前)に企画してBBCを利用して、インタビューの内容を広報したことになります。
人名が出てくるのは・・・
国防次官のユヌス=ベク・エフクロフ中将
参謀本部副参謀長のウラジーミル・アレクセーエフ中将
これは、早いうちに映像で確認されています。
ワグネル創設者のドミトリー・ウトキン氏
これもおそらく映像で確認されていると思います。
ウトキン氏が率いていたのは、ヴォロネジに向かった部隊です。もっとも重要なモスクワへの行進を行った部隊です。
映像で確認されて、既に知られている人名しか出てきません。何らかの知られていない情報はありません。
単に一連の流れの中の風景を語っています。しかも非常に細かく。
ワグネルの広報している内容は?
ワグネルの部隊行動は、何の抵抗もなく平和的に行われたと言う状況を描き出しています。まさに、ワグネルの武装蜂起は、そのように行われました。
そして指揮官の命令一下、行進を中止して整然とルハンスク州の元の野営地に引き返しました。
これを広報する目的でインタビューを企画したのであろうと思われます。あるいは、もっと違う意図があるのかもしれません。
テイラー・スウィフト「シェイク・イット・オフ」で地面が揺れた M2.3を観測
2023.07.28 Fri posted at 12:41 JST
https://www.cnn.co.jp/showbiz/35207131.html
凄いですね?
大昔、中国が国民全員を1メートルの高さからジャンプさせると、アメリカで壊滅的な地震が発生するという与太記事を読んだ記憶があります。
しかし、それは大嘘で壊滅的な地震が発生するのは中国であるようです。
長年の疑問が解決しました。
ウクライナ、東部の村奪還 ロシア大統領も反攻激化認める
2023年07月28日07時55分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023072800228&g=int&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
相変わらず時事通信は、ピント外れの記事を書いています。
記事にあるドネツク州のスタロマイオルスケ村は、南ドネツク戦線です。もちろん、こちらでも若干のウクライナ軍の進出は、あります。
しかし、プーチン氏がロシア国民向けに発言したのは、ザポリージャ戦線について言っています。全然、異なる地名を書いています。
(時事通信は、私をウクライナ関連の記事のライターに雇った方がいいと思います。そうしたら私からチェックが入ることは、なくなります。)
※追記
この記事は、非常に不正確(と言うより誤り)でありBBCの記事をお読みください。
『ウクライナ、南東部の村を奪還か 「大規模な猛攻」と西側当局』
https://www.bbc.com/japanese/66333826
それは、それとして・・
ロシア軍の兵站拠点に大規模ロケット攻撃 ウクライナ南部
2023.07.28 Fri posted at 06:56 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35207107.html
ウクライナ軍、激戦の南部で徐々に前進と主張
2023.07.27 Thu posted at 07:18 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35207053.html
ザポリージャ州ロボティネ村Robotyneをウクライナ軍が奪還した模様です。
(この部分は正確)
過大戦果報告のプーチン氏がロシア軍の苦戦を認識して国民に告知したと言うことは、かなりロシア軍が苦戦しているのであろうと思います。しかも、その最中にロシア国防相は北朝鮮に行き、将軍様のご機嫌取りをしています。それで大丈夫なのかは、やや気懸りですが?ロシアのことだから、どっちでもいいです。
※この部分は、誤り。
BBCによると、プーチン氏は全然違ういつもの発言をしていました。ロシア軍は、ウクライナ軍を撃退したそうです。
一応説明
ザポリージャ戦線
南部戦線のうちの大きな前線の一つです。
ザポリージャ州のオリヒウ(Orikhiv)を起点として、ロシア占領地トクマクТокмакからメリトポリМелітопольを目指す攻撃ルートです。
地図上オレホボОріхів(オリヒウ)から南のロシア軍の拠点都市トクマクТокмакまでのうち、ロボティネ村Robotyneは3分の1くらいの距離です。トクマクまであと20km位の位置です。
もう、多連装ロケット・グラートの射程に入ってきました。グラートは旧式のソ連製の武器です。射程約20km。まだ155ミリりゅう弾砲は、届かないようです。そのためトクマクが、グラートで攻撃されているようです。ザポリージャ方面には、分厚いロシア軍の防御網が形成されています。しかし、分厚い防御網と言えどもその中心であるトクマクが攻撃されるようになると、各塹壕や防御拠点への補給が、段々困難になります。
既に第一線の防御ラインは、3か所で破られているようです。遅々として進まなかったザポリージャ戦線でも徐々にウクライナ軍が前進した結果、主要拠点への多連装ロケット砲での攻撃が出来るようになり、現在攻撃中です。もう少しウクライナ軍が前進すると、次は155ミリりゅう弾砲の射程距離に入ります。こうなれば、この方面の防御網の中心であるトクマクは、ほぼ破壊されます。
既に司令部は完全に破壊されこの方面の指揮官が戦死しています。
『基地攻撃でロシア兵最大200人死亡か ウクライナ南部』
2023.07.14 Fri posted at 06:30 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35206550.html
ウクライナ軍は、クリミア半島のかなり大型の弾薬庫の爆破にも成功しましたね?あそこの砲弾やミサイルはザポリージャ戦線や南ドネツク戦線に補給されます。当然、補給は細っているはずです。
そうなればウクライナ軍の進撃速度が速まります。ロシア軍は、ピンチを迎えつつある事になります。
※追記
その後、BBCの記事が出てそれを見ると?
『ウクライナ、南東部の村を奪還か 「大規模な猛攻」と西側当局』
https://www.bbc.com/japanese/66333826
『しかし、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナの攻撃は「著しく」激化していると主張。
「反転攻勢の試みはすべて阻止され、敵は多くの死傷者を出して押し戻された」と、サンクトペテルブルクで記者団に述べた。』
このように記述しています。
これなら、いつも通りのプーチン氏のコメントです。半分、切り取ると全然意味が違います。
そして、BBCは南ドネツク戦線とザポリージャ戦線の両方に触れています。さすがに、かなり詳しく書いています。読むなら日本のメデイアではなく、やはりイギリスのBBCあるいは、ロイターの記事が正確である場合が多いです。記事の正確さと分量が、他と全然違います。
※よりまして日記の中の明らかに誤情報により書いた部分は一部削除しました。
ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/
大谷翔平Wヘッダー2試合で初完封と1試合2発にネビン監督「なんて言っていいか…想像絶する」
[2023年7月28日9時45分]
https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/202307280000213.html
エンゼルスが、プレーオフ進出狙いを決めたことが翔平君の闘志に火を付けました。
それにしても第1試合で1安打完封勝利。
続く第2試合で、ホームラン2本。
奇跡の人
これ以外、言葉がありません。
エンゼルスは、奇跡のワールドシリーズ優勝するかもしれません。
いや~~~~
たまげた!!!
※ちなみに・・
Wヘッダーで、完封勝利した投手がホームラン2本打ったのはメジャーで初めてです。
これは、翔平君が今後更新しないと今後、これを超える選手は出てこないと思います。
次は、ノーヒット・ノーランと3ホーマーですね?
(今回1安打完封、惜しかったですね?)
アイルランドの歌手シネイド・オコナーさんが死去、56歳
2023年7月27日
https://www.bbc.com/japanese/66321606
アイルランドの歌手シネイド・オコナーさんについては、この記事を読むまで全く知りませんでした。しかし、記事が一つの事を教えてくれました。
『続く1992年には、キャリアの中で最も有名な出来事があった。米NBCテレビの番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演した際、カトリック教会内の児童性的虐待への抗議として、当時の教皇ヨハネ・パウロ2世の写真を破った。ボブ・マーリーさんの「ウォー(戦争の意)」をアカペラで歌った後、オコナーさんはカメラに目を向けて「本当の敵と戦いなさい」と述べた。
この行動の結果、オコナーさんはNBCから永久追放された。また、アメリカ各地でオコナーさんへの抗議が起き、ニューヨークのタイムズ・スクエアでレコードが破壊されるなどした。
2021年の米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューでオコナーさんは、「自分のやったことは後悔していない。あれは素晴らしかった」と語っている。』
シネイド・オコナーの抗議には、正当な理由があります。そしてカトリック教会内の悪しき犯罪類似行為は、今もあります。
もし、シネイド・オコナーの抗議を真摯に受け止めてカトリック教会が事態の改善に向けて真摯な改革の努力を積み重ねたら、今どうなっているでしょう?
「臭いものには蓋をする」式でシネイド・オコナーさんは、大きな社会的な批判を浴びて終わりでした。臭いものには蓋をした結果、カトリック教会内の悪しき犯罪類似行為は、今も続いています。
果たしてカトリック教会に存在意義があるのかさえ疑わしい部分があります。
シネイド・オコナーさんの抗議は、教皇ヨハネ・パウロ2世の写真を破った事でした。
たったこれだけの抗議活動で大きな社会的批判を浴びて、アメリカNBCテレビから永久追放されました。
※そしてスウエーデンの反イスラム・デモに戻ります。
イスラム教の経典を燃やしたり足蹴にしたりします。
しかも、デンマークでもやっています。
教皇ヨハネ・パウロ2世の写真を破った事がそれほど大きな社会的批判を浴びるなら、こちらはどうです?
死刑になったっておかしくないのでは、ないですか?
何故?シネイド・オコナーさんは、反イスラム・デモよりはるかに軽微な事で抗議したのに大きな社会的批判を受けなければ、ならないのか合理的な説明が出来ますか?
しかも、スウエーデンの反イスラム・デモには正当な理由はありません。単なる憎悪と差別意識があるだけです。悪質の度合いは、きわめて高いと言えます。
それをスウエーデン政府は、「言論の自由」として許可しています。スウエーデン政府の言う言論の自由は、イスラムへの憎悪と差別を意味している事に結果としてなります。
自由主義と民主主義の政府のやることとは、到底思えません。
だからイスラム世界から猛烈な反発を招きます。イスラムの人々が怒るのは、当然でしょう。
教皇ヨハネ・パウロ2世の写真を破った事にそれほどキリスト教社会が怒りを示すなら、スウエーデンの反イスラム・デモはイスラム世界に行けば、リンチで殺されて当然でないですか?
憎悪や差別は、反作用で帰ってきます。
ましてや、スウエーデンの反イスラム・デモは繰り返されています。ほぼ犯罪行為と言えるでしょう。
ワールド
2023年7月25日11:27 午後2日前更新
デンマークのエジプト・トルコ大使館前でコーラン焼却
https://jp.reuters.com/article/iraq-denmark-protests-egypt-idJPKBN2Z51BJ
ワールド
2023年7月25日12:05 午前3日前更新
デンマークのイラク大使館前でコーラン焼却、トルコも非難
https://jp.reuters.com/article/iraq-denmark-protests-idJPKBN2Z413Q
ワールド
2023年7月23日8:02 午後4日前更新
イランのハメネイ師、コーラン冒涜問題でスウェーデン非難
https://jp.reuters.com/article/sweden-koran-iran-khamenei-idJPKBN2Z304M
ワールド
2023年7月21日12:47 午前7日前更新
イラク、スウェーデンに聖典焼却再発なら断交と警告 大使に国外退去要請
https://jp.reuters.com/article/iraq-sweden-protest-idJPKBN2Z01J1
ワールド
2023年7月21日2:42 午前7日前更新
欧米、イラクのスウェーデン大使館攻撃を非難
https://jp.reuters.com/article/iraq-sweden-protests-usa-idJPKBN2Z01QX
ワールド
2023年7月20日6:31 午後8日前更新
在イラク大使館襲撃は容認できず、職員は無事=スウェーデン外相
https://jp.reuters.com/article/iraq-sweden-protest-idJPKBN2Z00OD
ワールド
2023年7月20日9:20 午前8日前更新
バグダッドのスウェーデン大使館で放火 コーラン燃やすデモに抗議
https://jp.reuters.com/article/baghdad-sweden-idJPKBN2Z000R
スウェーデン大使館にデモ隊乱入、コーラン焼却に抗議 イラク
2023.07.20 Thu posted at 18:40 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35206796.html
※スウエーデン政府が許可した「言論の自由」=「反イスラム・デモ」は、これだけの事件を引き起こしました。
スウエーデン政府はヨーロッパとイスラム世界の対立を煽り立てているとしか思えません。
イスラム世界のスウエーデン大使館や企業が全部、焼き討ちされたところで文句は、言えないと思います。
スウエーデン政府のするべきことは、抗議ではなくイスラム社会への侮辱の謝罪であると思います。
許せない!と思います。
私はイスラム教徒ではありませんし、特にイスラム世界を支持しているわけでもありません。しかし、一世界市民として「許せない!」と思います。
スウエーデンがアフリカの独裁国家なら、仕方がないかもしれません。違うでしょう?