「北の山・じろう」日記

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ロシア軍の内情を暗示する記事<ウクライナ紛争2023年7月

2023-07-17 12:58:11 | ロシアと周辺国

現場のロシア軍将官、国防省の支援不足を批判し解任か
2023.07.13 Thu posted at 10:56 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35206502.html

記事のロシア軍の将官イワン・ポポフ氏について少し説明します。去年のウクライナ軍のハルキウ州大反撃作戦の時は前線のハルキウ州バラクレヤБалакліяで、当時は大佐としてかなりの部隊を指揮していました。

ロシア軍の将官イワン・ポポフ氏は、ロシアが行ったほぼ全部の戦争に参加しているロシア軍人のエリートと言っていいと思います。将来の参謀総長候補の一人と言ってもいいのではないかと思います。

個人的には、経歴も戦歴も人物も申し分がないように見受けます。詳しくは、下記の記事を読んでください。

ロイター
特別リポート
地下司令部の文書でたどる
ロシア軍敗走までの日々
https://www.reuters.com/graphics/UKRAINE-CRISIS/ROULETTE/zdvxdykbevx/index.html

ハルキウ州バラクレヤБалаклія防衛戦で負傷し前線を離脱します。
退院後、将官に昇進しました。それを見ても国防省内の評価が高いことが分かります。現在は、南部ザポリージャ戦線で部隊を指揮していたようです。大佐から昇進したのなら役職は少将です。旅団以上のかなり大きな部隊を指揮していたと思われます。

ところが、バラクレヤБалаклія防衛戦でも現在の南部ザポリージャ戦線でもロシア軍の参謀本部のやっている事は同じようです。違うのは、バラクレヤБалаклія防衛戦では人員が極端に少なく増援部隊も送られませんでした。結論、それがロシア軍のハルキウ州大敗北につながりました。

現在の南部ザポリージャ戦線でもロシア軍の参謀本部は人員が充足してる以外は、同じ事をやっているようです。

余りにもひど過ぎるから、イワン・ポポフ氏は国防省に
「対砲兵戦の不足や砲兵偵察所の欠如、敵の火砲により我が軍に大量の死傷者が出ている状況」
「他にも複数の問題を提起し、その全てを最高レベルで率直かつ厳重に伝えた」

要は優秀な軍人として必要な行動をしました。

すると?ショイグ国防相はイワン・ポポフ氏を解任したそうです。

今、ロシア軍を統括し指揮する人間の考え方が分かると思います。ワグネルのプリゴジン氏も全く同じことを、物凄く激烈に主張していました。

ワグネルのプリゴジン氏は、ロシア軍内の良識派の意見を代弁していたことになります。

そしてロシア軍の上層部は、去年と何ら変わらず愚かで無能であることも分かります。それは、ウクライナ軍の最大の援軍でもあります。ウクライナ軍のために、良かったと思います。

そう言えば?
ロシア軍制服組のNo2のスロビキン上級大将も、現在ワグネルがらみで所在が分からなくなっています。多分、ウクライナ戦線全体を統括する立場にあると思います。こちらも(残忍で有名ですが)ロシア軍の実戦部隊の有能な将軍です。

何やら?ウクライナに向かって、良い風が吹いているような?



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