比較するには、数字を比べてみます。
当然ですよね❓
しかし、そうすると色々な事が分かります。
まず、1年のホームラン数です。
歴代の両リーグのホームラン王
https://times.abema.tv/articles/-/10096605
異常な数字が3つあります。
2001年バリー・ボンズ73本
1999年マーク・マグワイア70本
1998年マーク・マグワイア65本
『※両方とも薬物使用が指摘されています。』
この数字だけが長い期間の両リーグの記録と比較しても異常に多いです。これを除くとナ・リーグでは60本に到達した選手は、まだ現れていません。
以前の記録は1949年ラルフ・カイナーの54本。
これを更新したのが2006年ライアン・ハワードの58本。
更に更新2017年ジャンカルロ・スタントンの59本。
そのような理由により私の日記では、バリーボンズとマーク・マグワイアの記録は参考記録扱いで公式記録としては取り上げません。
こうして長い期間を見てくると、まず年間50本以上のホームランを打つ選手は、ごく少ないという事実です。
ア・リーグでも1927年ベーブ・ルースの60本が長い間ア・リーグ記録でした。
これを更新したのが1961年ロジャー・マリスの61本です。
更に2022年アーロン・ジャッジが62本で更新しました。
※ただしベーブ・ルースは試合数154試合時代の記録です。更にHRルールも現在とは違い、ファール判定される打球も結構あったと思います。当時は、ボールの落下点がファール地点だとファールでした。今のようにポールを巻いてもホームランとはカウントされませんでした。
この違いを考えるとルースの時代の60本は、現在なら多少の加算があると思います。
※まあ、それは脇に置いてそもそも年間ホームラン数で50本を超えるのは、人間の限界に近い数字であることが分かります。
60本になると、ほぼ無理の世界です。
実際に到達したのが、ベーブ・ルース:ロジャー・マリス:アーロン・ジャッジの3人だけです。
全部ヤンキースの選手ですから球場特性が大きなアドバンテージになっていると思います。ホームランが出やすい球場をホームにしている点です。
ヤンキースタジアムは新球場になって、更にホームランの出やすい球場になりました。
ホームから特にライト方向に風が吹きます。ベーブ・ルースが今プレーしたら、かなり凄い記録を達成するのは間違いありません。
※ベーブ・ルースは別格にしてアーロン・ジャッジの凄さは、複数回50本以上のホームランを打っている点です。
HR王5回のアレックス・ロドリゲスが3回50本以上のHRを打っています。それでも60本には到達していません。
あれあれ❓
ヤンキースの選手ばかり出てきますね。
だからもっと厳密にいうなら球場特性も比較の要素に入れないと公平な数字は出てきません。
この部分は、まだ考慮していません。
一概に表面的な数字だけでは、比較できないと言うことです。
しかし、ジャッジは実質的には去年で年間50本を達成しています。去年はケガで長期の休場があり106試合で37本です。160試合換算なら56本です。2017年にも52本を打っていますから、実質50本を3回達成です。
そして記録を更新していますから去年の時点でジャッジは、アレックス・ロドリゲスを超えたと言えます。
(このように球場が同じだと比較が簡単です)
おそらく今年も50本を超えると思いますから、完全にアレックス・ロドリゲスを超えます。
単にホームランの本数だけの比較ならベーブ・ルースを除けば、アーロン・ジャッジは過去最高のホームランバッターと言えるかもしれません。
アレックス・ロドリゲスの凄い点は、40本以上を8回打っています。50本以上3回。
バリー・ボンズ40本以上8回。50本以上1回。
アルバート・プホルス40本以上7回。50本以上0回。
ハンク・アーロン40本以上8回。50本以上0回。
※ちなみにベーブ・ルースは試合数とルールの違いにより今より多少ホームラン数の少なくなる時代に、40本以上のホームランを11回打っています。だからルースは人間の領域を超えています。(少し、誉めすぎかもしれません・・)
※どうです❓
こうやってホームランバッターを比較すると色々な面が見えてくるでしょう。
しかし「ホームランバッター=最強バッター」ではありません。ホームランの本数だけがチームの勝利への貢献ではないからです。
※最高のホームランバッターであり最強打者であるのは過去の記録を見る限りベーブ・ルースだけです。
ジャッジは、その次です。
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