「北の山・じろう」日記

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MLB>無事之(これ)名馬の黒田博樹投手<2024.1.19

2024-01-20 15:46:57 | MBL & プロ野球

黒田博樹投手を思い出すと「無事之(これ)名馬」の言葉が思い出されます。
人間の人生もこうありたいものだと思います。

黒田博樹氏は、日本人で最初にNPBとMLB通算で大卒投手で先発登板だけで200勝を達成した投手です。大卒で稼働20年ですから丈夫で長持ちタイプです。大きな故障歴もなく20年投げ続けました。

主な成績
NPB13 先発294 124勝105敗 防御率3.55
MLB7 先発211 79勝79敗 防御率3.45
2008~2011 ロサンゼルス(33~36歳)
2012~2014 ヤンキース(37~40歳)
2015~2016 広島 (41~42歳)

メジャーに移籍した年齢は遅いです。
しかしメジャーで稼働7年、先発のローテーションを守りました。2015年もメジャーの他球団からオファーがありました。しかし日本に戻り広島で最後の2年をプレーして引退しました。(メジャーだと当時ですら年棒は3~4倍以上です)
最後の2016年の成績
24試合に先発 投球回数151.2 10勝8敗 防御率3.09
高年齢を考えると先発投手としては立派な成績です。
2017年も現役を続けたければ、出来たと思います。 

黒田博樹投手が広島時代に成績が安定するようになったのは、防御率が3点台に良化してからです。それまではコントロールの悪い速球投手でした。その後は、速球投手として活躍します。

メジャーに行く数年前から考え方を変えたのだそうです。
「今日の試合で完投・完封しても次の試合で打ち込まれては結果として勝利への貢献度は少ない。完投・完封は自己満足に過ぎない。」
「それより毎試合7回を投げ切り抑える方がチームへの貢献度が高い」
このように考えたそうです。

クオリティ・スタート(Quality Start、QS、「良好な先発」)と同じ考え方です。1985年に提唱されました。
『野球における投手の成績評価項目の1つ。 先発投手が6イニング以上を投げ、かつ3自責点以内に抑えた時に記録される。』

黒田博樹投手がプロ入りした時代には、メジャーではその評価基準が定着していたと思います。周回遅れの日本では、まだそのような評価はなかったかもしれません。

ともあれ黒田博樹投手は、「クオリティ・スタート」と同じことを考えました。
それまでの速球で押すスタイルから変化球とコントロールで打たせて取るスタイルに変えていきました。
メジャーに行くころには、完全に変化球投手にスタイルが変化していたそうです。
これが結果として黒田博樹投手の40歳を過ぎるまでの現役生活を支えました。

豪速球や豪快な変化球は、肘への負担が大きいです。剛速球タイプの投手は、メジャーでは必ずと言っていいほど故障してトミー・ジョン手術を受けています。ごく普通です。今、リハビリの方法も確立されているので手術後復帰するケースが多いです。

しかし黒田博樹投手は故障せずに20年の現役生活で休むことはありませんでした。
「無事之(これ)名馬」

※例えば、ダルビッシュや大谷翔平君はどうしても剛速球投手のイメージがあり、投げられるうちは剛速球を投げると思います。
絶対エースの宿命です。

でもそうでない投手は、自分の分担を投げ切り試合を作ることがチームに一番貢献していることになります。
それを理解していない投手は、故障明けに同じ負担の大きい投球をしてまた故障するケースも良くあります。

レンジャーズのジェイコブ・デグロムがその典型です。
(2018年、2019年)2回サイ・ヤング賞を受賞する活躍をしましたが、2020年からは故障でまともに投げたことがありません。2022年オフの複数年の大型契約でレンジャーズに移籍しましたが2023年は6試合に先発して故障が再発しました。
『ほぼ投げない“最強右腕”は「終わった」 257億円契約も長引く離脱「誰が予想したか」』
2023.06.06
https://full-count.jp/2023/06/06/post1391788/
『デグロームがトミー・ジョン手術へ。5年1億8500万ドルの1年目は6登板。それでもチームは地区首位』
2023/6/7(水) 10:18
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/0b26db3303765b31c2b3645d7c56b1fcb795738e

これは典型的な例ですが、チームへの貢献度はゼロです。レンジャーズは投げない投手に257億円払う羽目になるかもしれません。

大谷翔平君も同じことが言えます。無理をしすぎてまたトミー・ジョン手術をしました。

先発投手が、こんな事ではダメだ!と言うことです。

黒田博樹投手は、これと正反対に稼働20年所属チームに貢献し続けて最後まで貢献して現役生活を終えました。

野球であろうと人生であろうと❓
「無事之(これ)名馬」

※そしてこれは他の日本人投手も見習うことが出来ます。
体を使って野球をするより頭を使って野球をする方が効率的だし、丈夫で長持ちすると言うことです。

そうです。
(MLB)上沢直之投手がレイズとマイナー契約を結んだ理由とは❓<2024.1.17
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/d1c5c289186b4c31d1b976fc054d7985

上沢直之君もこのように考えて実行できれば、メジャーで長くプレーできると思います。実行できるかどうかは、これからですけれどね❓


※関連記事目次
項目「MBL & プロ野球」目次①
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/11328fcdd47caf7c999058799251da3b



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