「北の山・じろう」日記

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キエフ小児病院ミサイル落下事件、その3(翻訳を利用した捏造)<ウクライナ紛争2024.07.11

2024-07-11 19:46:50 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

※これは、酷すぎると思ったので「その3」です。
以下の記事のタイトルを見て、どのような印象を受けるでしょうか❓

『キーウ小児病院攻撃はロシアのミサイル、国連機関が見解』
By ロイター編集
2024年7月9日午後 7:09 GMT+91日前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/PGK6ZW4MFBMX5MGQIKZGAONJ3E-2024-07-09/

「国連機関がキエフの小児病院を攻撃したのはロシアのミサイルだと言った」
タイトルは、このようにしか読めません。
では、国連ウクライナ人権監視派遣団(HRMMU)のダニエル・ベル団長は、現地でどのような見解を示したのか❓
以下は、Hara Blogからの引用です。
英語文
【Analysis of the video footage and an assessment made at the incident site indicates a high likelihood that the children's hospital suffered a direct hit rather than receiving damage due to an intercepted weapon system.】
このような見解を示したそうです。

2024年07月11日10:29
キエフのオフマディト小児病院の被害 国連人権ミッションの見解 編集と翻訳による印象の違いに注意
https://hara.livedoor.biz/archives/52340171.html

ロイターの日本語訳
「ビデオ映像の分析と現場での評価から、小児病院は迎撃された兵器システムによる被害ではなく、直撃を受けた可能性が高いことが示された」
ロイターの記事は、色いろ枝葉を付けて結論をミスリードしています。
『8日に現場を訪れたチームは最終的な判断を下すことはできなかった』
とも記事の中で書いています。

国連ウクライナ人権監視派遣団の出した結論は・・・
「ミサイルの残骸による被害ではなく、ミサイルの直撃を受けた可能性が高い。」

これだけです。
『ビデオ映像の分析と現場での評価』
問題の映像とミサイルが直撃した現場を見ても、結論は出せなかったと言うことです。
ロシアのミサイルともウクライナのミサイルとも判断できないという意味です。

『さらに映像の中で、ウクライナ保安庁が提示したロシアのミサイルの破片が映りますが、国連機関が現場で確認したものとは言っていません。』

ウクライナ保安庁が提示したロシアのミサイルの破片については、国連の派遣団は確認していません。つまりこれもその場に実際にあったのか、他から持ち込んだのか確認できないと言うことになります。

ロイターの記事タイトルを見る限りでは、「国連機関がキエフの小児病院を攻撃したのはロシアのミサイルだと言った」ような印象を受けますが、記事の中ではそう入っていません。
もちろん、何回もロシアのミサイルにしようとしています。しかし、それはロイターが言っているだけです。

国連ウクライナ人権監視派遣団の見解は、あくまで「ミサイル本体が直撃した可能性が高い」と言っているだけです。

BBC
キーウの小児病院へのミサイル、ロシアの関与を示す証拠をBBCが検証
2024年7月10日
https://www.bbc.com/japanese/articles/clwygpjjq43o

こちらは、もっとすごいです。
7人の専門家がロシアの巡航ミサイルと断言したと言っています。
しかし、そのインタビュー映像はないですね。
そして落下中のミサイルの動画を静止画像にして、同じ大きさに作ったロシアの巡航ミサイルの模型を重ねて見せて❓
「ほら、おんなじでしょう!だからロシアのミサイルです!」

この部分にアメリカの防空ミサイルの模型を重ねても全く同じように見えると思います。そもぞも静止画像のミサイルの写真が不鮮明で良く分かりません。
どっちのミサイルを重ねても同じように見えれば、「分からない」と言うことを証明しているに過ぎません。
だから、国連ウクライナ人権監視派遣団の見解もどちらのミサイルかについては言及していません。
BBCは、「どっちか分からない」映像を使って、見事に結論を出しました。
こうやるとアメリカの防空ミサイルをその写真に当てはめると、アメリカのミサイルになります。

これで、何か証明したことになりますか❓

こうやると、「BBCが放送していたからロシアのミサイルだ!」と決めつける人は沢山出てくると思います。
ここにロイターまで協力しています。

フェイクニュースの作り方のお手本みたいな事をBBCとロイターがやっています。
理由が分かりますか❓
イギリス政府の意向(または命令)には、逆らえないからです。

こうしてBBCとロイターがフェイクニュースを拡散しているところを見ると、ほぼキエフの小児病院に着弾したミサイルはウクライナの防空ミサイルの当たり損ないが落下したものであろうと思います。

もし本当にロシアのミサイルなら、BBCとロイターがフェイクニュースを作ってまき散らす必要はないはずです。
単に本当のことを報道すれば良いだけです。

こうやってフェイクニュースを作ってしまえば、「何か嘘を言っているんだろう!」と疑われるのは、当然です。

実際のところ映像からは、どちらのミサイルとも断定は出来ないと思います。映像もミサイルの着弾後の現場も見た国連ウクライナ人権監視派遣団も「分からない」と言う見解しか出せませんでした。

※私は、どっちが正しいとか悪いとかは言っていません。
嘘や事実の捏造は、ダメだ!と言っているだけです。

※ウクライナが、これをロシアの攻撃ミサイルだと証明するのは簡単です。
攻撃ミサイルが着弾した後には、直径20メートル深さ10メートルはあろうかと言う大穴が出来ます。衛星写真にもはっきり写るような大きな穴です。攻撃ミサイルの着弾後には、大体あります。
それを示せば落下したミサイルはロシアの攻撃ミサイルだと誰もが納得します。

現地を実際に視察している国連ウクライナ人権監視派遣団の目がどう節穴であろうと、この大穴があれば見落とすことはないと思います。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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