「北の山・じろう」日記

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ポクロウシクPokrovsk戦線>ロシア軍がカルリブカKarlivkaを制圧<ウクライナ紛争2024/08/31

2024-08-31 20:46:53 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.08.31
侵攻919日目、ロシア軍がポクロウシク方面で最大4kmも前進を遂げる
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/on-the-919th-day-of-the-invasion-russian-forces-advance-up-to-4km-in-the-direction-of-pokrovsk/

カルリブカKarlivkaは、ウクライナ軍の強力な要塞です。
地形的な要害も併せ持っていて、これまで幹線道路E-50からロシア軍が西に進撃するのを防いできました。

ロシア軍が大きな貯水池の北側からポクロウシクPokrovsk方向への突破に成功したためウクライナ軍の防衛ラインは破綻しました。
大きな貯水池の北側のプロフレスProhres付近にウクライナ軍の防衛ラインがあったと思います。今、分かることはここがウクライナ軍の最終防衛ラインでした。
増援部隊を送り込み、何が何でも守らなければならない重要拠点です。
ところが戦闘力のある部隊を、クルスク戦線に投入するために引き抜き増援部隊は、送りませんでした。
ロシア軍が、プロフレスProhres付近を突破した後は、ウクライナ軍は総崩れ状態になり、今に至っています。

ロシア軍は、大きな貯水池の北側を西に回り込んで北側からウクライナ軍の拠点を攻め下ってきました。
一番最後にあるのが、ロシア軍が攻略できなかったカルリブカKarlivkaです。
逆方向の西側から攻められては、どうしようもありませんでした。

今日の戦況図ではロシア軍は北側から幹線道路E-50を南に超えて、南側に支配地を広げています。

ロシア軍は、ここ2か月くらいでかなりの面積を制圧し西に進撃しました。
当然、補給線(兵站)が伸びます。

最近制圧したノヴォホロデイフカNovohrodivka付近の支配地を拡大してノヴォホロデイフカの安全を確保すると、アウデイーイウカから鉄道輸送が出来るようになります。
今、線路の復旧作業を始めているのではないか・と思います。
アウデイーイウカがウクライナ軍の要塞であった頃は、この鉄道がポクロウシクPokrovskからの補給路でした。今度は逆にロシア軍が利用できるようになります。
鉄道を使うと補給事情は、大幅に改善します。

この鉄道路線に沿って西に攻めていくとロシア軍は補給に困りません。この鉄道路線は、ドニプロペトロウシク州を横断してドニプロ市に通じます。
しかもポクロウシクPokrovskの先80kmくらいは、ウクライナ軍の大きな軍事拠点や地形的な要害がありません。
ウクライナ軍の防衛にとっても、ロシア軍の攻撃にとってもポクロウシクPokrovskは、最重要と言える要の位置にあります。
ここをどちらが支配するかで有利と不利が逆転します。
ドネツク州だけの問題ではなくドニプロペトロウシク州防衛の一大拠点でもあります。

こんな重要な拠点を軽視したウクライナ参謀本部は、思考能力が欠如していると言えます。
(バカの極み!)

その話は脇に置いて、幹線道路E-50は州都ドネツク市とポクロウシクPokrovskを直線的に結ぶ重要な幹線道路です。
幹線道路E-50を利用するとドネツク市からポクロウシクPokrovsk方面へのトラック輸送が直通で簡単にできるようになります。
西部ドネツクへの最も重要な幹線道路です。
それは、兵站がロシア軍にとって非常に楽になるという意味です。
ポクロウシクPokrovsk方面へのトラック輸送が利用できるようになれば、現在ポクロウシクPokrovsk方面にいるロシア軍部隊は、短時間で補給を受けられるようになります。その分、補給を気にせず活発に軍事活動が出来るようになります。

だからロシア軍にとっての西部ドネツクへの補給(兵站)を考えるなら、アウデイーイウカ~ノヴォホロデイフカNovohrodivkaへの鉄道路線を使えること。
ドネツク市~ポクロウシクPokrovsk方面への輸送に幹線道路E-50を利用できることは、最大のメリットがあります。
逆に言うとこれまでは、ウクライナ軍にこの最大のメリットがありました。
ウクライナ軍は、この最大のメリットを失いました。

だからウクライナ軍が、中部ドネツクと南部ドネツクを防衛することは、補給(兵站)を考えるなら、もはや不可能と言えます。
ロシア軍は、ドニプロペトロウシク州に進撃するための最大のメリットを獲得しました。

もう少しロシア軍が幹線道路E-50の南に支配地を広げるとE-50を安全に利用できるようになると思います。
物資の輸送、兵員の移動、武器の移動、何から何まで便利になります。

クルスク作戦でロシアのド田舎の土地を少々占領して、ドネツク中部を支配する大き過ぎるメリットを失って、ウクライナ軍に何か得はありますか❓
失ったものが大きすぎて、もし対価を得るならモスクワまでウクライナ軍が進撃する程度は必要です。

クルスク作戦の馬鹿さ加減が分かると思います。
ウクライナが仮に敗北するとするなら❓
戦犯第1号はゼレンスキー
戦犯第2号はシルスキー
個人的には、このように評価しています。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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