「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ドローン戦の優劣の変化と前線の現状の一部<ウクライナ紛争2023年11月

2023-11-16 01:05:01 | ウクライナ紛争

(1)ドローン戦の優劣の変化
①ウクライナ優位揺らぐ無人機戦闘、ロシアが大量配備で主導権握る地域も
2023年11月10日午後 6:26 GMT+92日前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/VVFFVMN6PZMWTLOV6RTPWCJV5U-2023-11-10/

2023.11.11
②ロシア軍のドローンが前線で火力支援、ますます脅威に
https://forbesjapan.com/articles/detail/67243

ウクライナが物量に劣りながらロシア軍とこれまで互角に戦ってきたのは、ドローンを使う戦いでウクライナ軍に優位があったからです。
昨年の後半からウクライナは、その優位を盛んに宣伝していました。だからウクライナに関しては、どのようにドローンを製造しているのか?どのようなドローンを開発したのか?それを、どう戦場で使用しているのかが全部分かります。
それなりに効果があったから宣伝していたのだろうと思います。

一方でロシア軍の前線の部隊からは、ドローン不足の声が上がっていました。ロシアはドローンに関する情報は、ほとんど出しません。軍事機密ですから、当然です。もろ出しにするウクライナの方が、少しおかしいと言えます。

ロシア軍の方は、来年1月にイラン型のドローン工場が完成する話は、ニュースになっていました。

①のニュースを見るとこれまでとは逆に一部の戦場ではウクライナ軍がドローン不足になり、ロシア軍のドローンが数で圧倒しているようです。
つまりロシアはイラン型ドローンとは違う前線で使う小型のドローンの量産化を着実に進めてきたようです。その成果として前線に供給するドローンの数が急激に増えたようです。

それだけでなく②の記事を見るとドローンの活用方法でも進歩が見られます。塹壕攻撃で突撃兵の援護火力として使用しています。ドローンが編隊でウクライナ軍の塹壕を爆撃して(手榴弾などで)ウクライナ兵を排除してから歩兵が突撃します。ほとんど損害なしにロシア兵がウクライナ軍の塹壕を奪取しています。
ドネツク州のアウデイーイウカで見られるロシア軍の惨憺たる間抜けぶりとは、別のロシア軍がいます。
ウクライナ応援サイトの記事ですから本当だと思います。

(2)前線の現状の一部
ウクライナ軍が南部で多少進撃したのが・・
①南ドネツク戦線
②ザポリージャ戦線です。

①南ドネツク戦線はドネツク州とザポリージャの州境を南に下る前線です。大体モクリ・ヤリー川渓谷沿いに戦われてきました。ドネツク州Velyka Novosilka付近を起点に地図で見るとモクリ・ヤリー川Mokri Yaiy riverを幹線道路のTー0518沿いに南下します。
スタロマイオルスケStaromaiors'keとプリユトネ付近の戦闘が伝えられています。
スタロマイオルスケStaromaiors'keとその東のUrozhaineは1回ウクライナ軍が奪取してその後、もっと南の第2防衛ラインを攻撃していました。Staromlynivka付近だと思います。
つまりその後、ウクライナ軍は第2防衛ラインで進撃を阻まれて逆に2~4km程度北に押し返されています。
このようなウクライナ軍に都合の悪いことは、全然ニュースになりません。

②ザポリージャ戦線では❓
3か月くらいの激戦の末ロボティネ村Robotyne付近で第1次防衛ラインを突破して、その後第2次防衛ラインの南約4km位の位置のノボプロコピウカ村Novoprokopivka付近を攻撃していました。
その後、ウクライナ軍は北に押し返されて現在は元の激戦地であるロボティネ村Robotyne付近で、再び激戦が行われています。

もう1か所、第1次防衛ラインを突破した東方(10km位)のベルボベVerboveの状況は、ニュースがなく不明です。少なくとも第2次防衛ライン突破のニュースはありませんから、よくてそこで塹壕戦だと思います。押し返されているかもしれません。ここにはロシア軍の予備の空挺師団が増援で投入されています。

つまり❓
ウクライナ軍は、今年反撃作戦を展開している①南ドネツク戦線と②ザポリージャ戦線で、第2次防衛ラインで進撃を阻止されて押し返されているようです。
今年のウクライナ軍の反撃作戦は、完全に失敗したと評価できます。半年かかって人員や装備武器でかなりの被害を被った結果は、ほぼやるだけ無駄だったという結果に終わりつつあります。

それを糊塗するために苦し紛れでヘルソン市付近でドニプロ川東岸に渡河作戦を実行中のようです。

バフムトでの反撃も全体からすると微々たる面積です。むしろロシア軍が今年占領した面積の方が広いはずです。全部合わせて評価すると今の時点では、ウクライナ軍はやや劣勢である事になります。

現在は、ロシア軍が攻勢をかけている戦場が多いです。冬、ウクライナ軍がロシア軍の攻勢を凌げるかどうか❓が冬の戦闘の焦点になりそうです。

むしろウクライナ軍はピンチと言うべきで、反撃作戦がどうの❓などと戦力の分散をしているとロシア軍にどこかを突破されるリスクが高まると思います。



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