「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

トルコが正式にBRICS加盟を申請の模様<2024/09/03

2024-09-03 17:51:30 | アメリカ合衆国

①ロシア、トルコ外相のBRICS加盟望むとの発言を歓迎
By ロイター編集
2024年6月5日午前 12:27 GMT+93ヶ月前更新
https://jp.reuters.com/world/china/AIH77GDKEFOXZNGAJ4PTBJ65VE-2024-06-04/
2024年9月2日 – トルコは正式にBRICS加盟を申請
2024年10月にロシアのカザンで開催されるBRICSサミットでは、この拡大問題とトルコの加盟が議論される予定
https://note.com/tasty_panda233/n/nb16ae91defaf

②タイに次いでマレーシアも……相次ぐ「BRICS加盟」申請が意味する「ドル覇権の落日」
2024.07.09
https://gendai.media/articles/-/132705
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ニュースがでかい割には、どこも報じていません。
トルコの外相が、6月に参加の可能性をコメントしています。
今回、正式に加盟申請したようです。
トルコは長年EUへの加盟を希望してきました。
しかしEUは、何かと理屈をつけてトルコの加盟を拒んできました。
以前は、トルコはロシアと険悪な関係でBRICS加盟など考えられないことでした。
https://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Reports/AjikenPolicyBrief/080.html?media=pc
トルコとロシアが和解に動いたのは2016年です。
シリア内戦での対立を解消するために双方が妥協しました。
以後、この関係は現在まで続いています。

これが、コーカサスに劇的な変化をもたらしました。
ナゴルノ・カラバフ戦争
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%90%E3%83%95%E6%88%A6%E4%BA%89
30年以上続いてきたアルメニアとアゼルバイジャンの戦争が終わりました。
トルコとロシアの和解が、これを可能にしました。
あるいは、ロシアがアルメニア支援から手を引くことも条件の一つであったのかもしれません。
トルコとロシアの長年の対立の原因が消えました。

その後は、ロシア・トルコ・イランの関係が良くなり現在に至っています。
ロシアは、トルコとイランの関係が良くなることでコーカサスの安定とイランへの回廊(アゼルバイジャン・ルート)を得ることが出来る見込みです。

こうしてコーカサスからイランにかけての国際情勢が劇的に変化(安定)しました。
ロシアの友好国のアルメニアが排除されてトルコの弟分のアゼルバイジャンがロシア・トルコ・イランの関係に組み込まれました。

こんな事を気にするような記事は、普通では見かけません。マイナーですけれどコーカサスと中東の地政学上では極めて重大な変化です。激変と言っていいと思います。
ここに中国が加わってかなり強い友好関係が出来上がりました。ほぼ中央アジアの国々は、このグループに取り込まれる(参加する)でしょうね。
中東諸国もそうです。
ここにインドとブラジルと南アフリカが加わったのが「BRICS」です。

トルコが正式にBRICS加盟を申請したと言うことは、事実上EUを見限ったと言うことです。
軍事的には、まだNATOに加盟していますが、経済的にはBRICSグループに参加すると言うことになります。
EUを見限ったと言うことは、事実上ドル経済圏から距離を取ると言うことです。

トルコの前にアジアでは、タイとマレーシアが正式に加盟申請をしています。
BRICS
https://ja.wikipedia.org/wiki/BRICS
BRICSは軍事的な要素はほとんどなく経済的な枠組みです。その大きな目的は、『BRICS共通通貨』構想の実現です。
基軸通貨ドル経済圏からの離脱を目的にしています。
やはりアメリカは、ドルを武器として使う傾向がありますし、ドルは新興国に危機をもたらしてきた過去もあります。投機筋に好き勝手にやらせるから投機のために通貨危機に陥った新興国は沢山あります。

やはり、このようなある意味アメリカの身勝手な過去の振る舞いが、安定した決済手段=『BRICS共通通貨』を作り出そうという国際的な動きに発展しました。

ドル決済から離脱する動きは、個別には既にいくつか出てきています。それは主にロシアをドル決済から排除したからです。ドル決済から排除されたロシアを見れば、猶更ドル以外の決済手段を求めるでしょう❓
これが、正式にBRICS加盟を申請する国が増えている大きな理由です。
その心は、「アメリカの横暴は、もうごめんだ!」と言うことです。
この流れは、もう変わることはないと思います。
やがて『BRICS共通通貨』について合意が形成されれば決済通貨として利用されるようになると思います。

トルコが正式に加盟申請をしたことには、『EUを事実上見限ったこと。ドル以外の決済手段を求めていること。』このような意味があります。

アメリカとEU(=大体NATO)が横暴なことを続けているとドルを決済通貨として利用する国は、やがてEUやアメリカ、その取り巻きの少数の国(韓国・日本・オーストラリア・カナダなど)しかいなくなると思います。

今、西側以外の世界はこのような方向を志向していいることを、日本も知るべきだと思います。
違う言葉で言うと②の記事タイトルの「ドル覇権の落日」です。


※関連記事目次
項目「アメリカ合衆国」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/6ea78b12b6512e36fbdc6eebd50f97ce



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