「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ポーランド・ウクライナ国境封鎖問題が再燃<ウクライナ紛争2024.2.10

2024-02-10 20:40:14 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

運送業者のポーランド・ウクライナ国境封鎖抗議は、解決しました。
先月、一旦封鎖は解除されました。
ところが❓

2024.02.9
ポーランド農民がウクライナ国境封鎖、ポーランド農業相も農民の行動を支持
https://grandfleet.info/european-region/polish-farmers-close-border-with-ukraine-polands-agriculture-minister-supports-farmers-actions/

「欧州議会がウクライナ産農産物や加工品に対する輸入関税の停止措置延長を支持」したため、ポーランド農民が国境封鎖の抗議活動を始めました。

『「9日から国境を封鎖する」と発表していたが、予告通りシェギーニ検問所、ラーヴァ・ルーシカ検問、ヤゴディン検問所で封鎖が始まった。』

この問題は、今回決定したのは「欧州議会の国際貿易委員会」です。この案が5月の本会議で可決されると期間が2025年6月まで延長されることになります。

ポーランドの個人経営の農民ら加盟する労働組合(Solidarność/連帯)の1日の声明
「我々の忍耐力は限界に達した」
「ブリュッセルの決定は受け入れがたい」
「ポーランド当局の消極的な姿勢によってゼネストを宣言する以外に選択肢がなくなった」

ポーランドのチェスワフ・シェキエルスキ農業相
「ウクライナを含む非欧州市場からの過剰な輸入を制限したいという農民らの要求は正当化される」
「ウクライナと国境を接する国々はEUの決定によって最大の被害を被った」

2023年の総選挙でそれまでの政権与党の「法と正義(PiS)」が敗北したのは、農民や運送業者の支持を失ったからだと思われます。
https://jp.reuters.com/article/idUSL3N0YF0IE/
民主主義勢力が勝利したというのとは違う側面があります。政権を失った「法と正義」は、極右「コンフェデラツィア」(政党)を表に出して去年の11月から、運送業者による国境封鎖を(隠れ)指導しました。
やっと、それが解決したと思ったら今度は、農民が反乱を起こしました。
これは、現在のEU寄りの与党「市民連立」に対する抗議でもあります。

『EUの矛盾した政策がヨーロッパの農民の反乱を招いた<ウクライナ紛争2024.2.7』
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/08920919643baa19d381e66642b70351

ウクライナからEU域内へのウクライナ農産物だけが理由ではありませんが、現在EU各国の農民のEU政府への抗議活動がEU全域で行われています。

EU政府は頑なにウクライナ支援政策を続けようとしています。しかし6月のEU本会議での採決に向けて抗議活動は継続すると思われます。

ポーランドの場合は、政府の閣僚である農業相や野党である「法と正義(PiS)」・極右「コンフェデラツィア」(政党)・法と正義を支持するポーランド大統領のバックアップがあります。
ポーランド政府が、どうこう出来る問題ではありません。
ポーランドの国益をかけた一大闘争になりつつあります。

ハンガリーやスロバキアの農民も抗議活動に加わるかもしれません。この3か国はEUの政策に反して去年ウクライナ産農産物の禁輸処置を発動しました。
これに対してウクライナは、WTOに提訴しています。

今後、どうなるか不明ですがウクライナの農作物問題は、EU全域の農民の生活問題になっています。

それでも尚、EU政府は不公平なウクライナ優遇政策を続けるのか❓
そんな政策を続けたらEUの個人経営の農家が全滅しかねません。全滅するくらいなら!と抗議活動が起きています。

特にポーランドでは抗議活動が激しいです。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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