「北の山・じろう」日記

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アウデイーイウカのバラバシ市長が防衛困難を訴える<ウクライナ紛争2024.2.10

2024-02-10 20:38:30 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

ウクライナ東部アブデーフカの防衛困難に 露が攻勢「多方向から押し寄せ」
2024/2/9 09:03
https://www.sankei.com/article/20240209-GF5V5CODBFMKTJLESHACLWGWXA/

バラバシ市長の発言は2月8日のものです。
アメリカのワシントン・ポストは現場の小隊長や大隊長の声を伝えています。
これまで繰り返し指摘されてきたように一番の問題は、兵力不足です。

アウデイーイウカについては危機的という状況を超えて壊滅的と言う方が近いと思います。
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/audi-iuka-urban-battle-russian-forces-invading-northeast-of-city-expand-foothold/

市街への補給路である幹線道路O-0542から市街西側を南に下るインダストリアル・プロスペクト通りまで500メートル少々の地点までロシア軍との戦闘エリアが迫っています。インダストリアル・プロスペクト通りまでロシア軍が進出してしまえば、市街への補給路がなくなります。後は農道のような細い道か畑を横切るしか外部との連絡手段は、なくなります。補給路が封鎖される寸前にあります。ロシア軍の市街地北部の進撃の速さからすると時間の問題のように見えます。

インダストリアル・プロスペクト通りをロシア軍に封鎖されてしまえば、補給が困難になるだけでなく市街地で防衛戦を戦っているウクライナ軍は、撤退する道を失い撤退すら出来なくなります。そうなればロシア軍は戦う必要すらありません。市街地を包囲してウクライナ軍が「日干し」になるのを待てば良いからです。日干しになる前に降伏するとは思いますが・・・・・

これがアウデイーイウカを取り巻く戦況です。もう変えようがないと思います。増援部隊を組織して送るには1~2週間はかかるでしょう。その前に道路は封鎖されると思います。

このような現地の窮状を放置して、首都キーウでは総司令官の交代人事をやっていました。
色々キレイ事を言っています。
ほぼアウデイーイウカを見殺しにする考えのようです。そうでなければ、政争は止めて援軍を大至急送り込んでいたでしょう。その時間は去年の12月から十分ありました。
その間、政争を続けて放置してきたわけです。

ゼレンスキー氏と大統領府のメンバーにとって大事なのは、戦争の勝敗でもウクライナの運命でもなく自分たちの権力の維持のようです。

レクサンドル・シルスキー新最高司令官の仕事は、アウデイーイウカ陥落の後始末になりそうです。

東部戦線全域でロシア軍が攻勢をかけウクライナ軍が劣勢の戦いを続けているのは、東部方面軍司令官であるシルスキー将軍は、良く知っているはずです。アウデイーイウカの危機的な状況も知っているはずです。
有効なことは、何一つしていません。単に首都の政権抗争に参加していただけのようです。
そうでないなら直ちに手を打ってアウデイーイウカの陥落を防がなければ、なりません。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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