仕事中だったけど泣きそうになった

2016年05月26日 | 日記
今仕事で行ってる先のデイサービスで、お世話度ハイレベル利用者のキリコさん(仮名)。

いつも大声で歌を歌ったり奇声を張り上げている。

それでいてご自分のことは全くしようとしない。

食事も食べさせてあげなければならないし、入浴の際は何一つ自分で脱がないし洗わない。

トイレでは便器に座るまで全部世話をしなければならないし、拭いてあげなければならない。

しかもいちいち抵抗される。

まだ70ちょっとの年齢だし、力はある。

その力で繋いだ手や腕を絞られる。
更には爪を立てられる。

この人は寂しいのだ。

病気もあるのかもしれないが、きっとそれも寂しさから来てるんだ。

私はそう思っている。

それなのに、いつもここの職員の人達はあまりキリコさんに声をかけない。

レクリエーションの時も一緒に入れないどころか、一日中他の利用者さんたちから離れた場所に座らせている。

奇声を上げるから他の利用者さんたちに迷惑になるからだろう。

でも、もう少し寄り添って話をしてもいいんじゃないかな。


今日、初めてキリコさんのトイレ介助をした。

私が後ろ向きになり、両手を取ってキリコさんをトイレに誘導したのだが、私の手を指を力の限り握り締めてきた。

それだけでも痛かったのだが更に私の手に爪を立ててきた。

痛みをこらえながら、
「痛いよキリコさん」と無理に少し笑顔で言ったのに、ギリギリと爪を立ててくる。

痛い。本当にやめてほしい。。

なんとかトイレに連れて行き、ズボンを下げると軟らかいウ○コがオムツからはみ出ていて太ももやズボンについていた。

「そっかー、だからキリコさん気持ち悪くてしょうがなかったんですね。今キレイにしますからね」

私がそう言うと抵抗を止め、「うん」と小さく言っておとなしくなった。

汚れた処をキレイに拭き取り、オムツとズボンを履き替えさせ、キリコさんはだいぶ落ち着いた。

抵抗されて暴れては困るので、リラックスしてもらうためにずっと話をしていた。

そして水道の所に連れて行き、自分では洗わないキリコさんの手を洗っていた。

その際もキリコさんと話をしながら。

と、突然施設長が私の近くにのしのしと歩いてきた。

「たかぽんさん、言葉が多すぎます」

え?

まさかの注意。

そのあとも長々と説教を続けてくる。

まずはキリコさんを部屋に連れて戻らせて欲しい。

今、水道の前でこのタイミングでなぜか注意されてる私。

手に爪痕の傷をつけられ、ウ○コまみれの処理をやっとの思いでして、あげくが施設長からの注意…


なんだか悲しくなった。

なんだか泣きたくなった。


なるほど。だから職員の人達は当たらず触らずの対応をしてるのか。

しかも職員の人達も言っていたが、確かに常に施設長の言ってる意味がわからない。

どんな理想を抱いてるの?

現場をよく理解してるの?

どうよ施設長。


施設長からの無理なお願いを聞き入れて、来月は派遣ではなくアルバイトでこの施設で働くことになったのに。


正直ばかばかしくなってきた。


キリコさんからつけられた手の爪痕が痛む。

施設長よ、この痛みがわかるか。










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