東京で宝塚歌劇を観劇できるなんて思ってもみなかった。
しかもこの時期は、宝塚大劇場で観たミュージカル 『PUCK』と
ショーファンタジー『CRYSTAL TAKARAZUKA-イメージの結晶-』が上演されている。
龍真咲が演じるPUCKに感動した日がよみがえる。
プログラムも宝塚と東京では少し違う。
まず表紙、上記が東京で下記が宝塚。どっちもいいなぁ。
宝塚版では、後半のページに稽古場風景が載っている。東京版では宝塚大劇場の舞台シーンが
載っている。今回機会に恵まれて両方を手にすることができた。こんなうれしいことはない。
建物の3階が1階の客席、4階が2階の客席となっている。
私の座席は、運よく1階席、後ろとはいえほぼセンターだった。
ホールが違うせいだろうか、それとも、雨が前日当日と降っていたからだろうか、
オーケストラの演奏の音が宝塚大劇場と違って聞こえた。
なめらかでしっとりした、心地よい音だった。
『PUCK』はシェイクスピアの「真夏の夜の夢」をモチーフに、人間に恋をした妖精PUCKの明るく
コミカルなファンタジックなミュージカル。(プログラムより引用)
ストーリーや感想は9月30日 、10月10日 、10月27日 を参照して下さい。
アドリブが満載で楽しいPUCKが大好きになってしまいます。
ここで写真撮る人多いです。
最後、人間のために、ハーミアのために、PUCKは声を発してしまう。
そんなことしたら妖精に戻れない、記憶を消されてしまう。人間界へ落とされる。
でも、後のことは考えない、今この時に自分は何をするべきか、何ができるのか。
この森に生きとし生けるものすべてから、森を奪ってはいけない。
ストーンステージには、塩水プールはいらない。
環境問題が顔を出す。
ファンタジーではあるが、現代色が散りばめられている。
PUCKは、歌う。「LOVER`S GREEN」
最後は記憶を失くしたPUCKとハーミアがストーンステージの上で仲良く座っている。
見つめ合っている。ハッピーエンドだ。
しかし、そんなに浮かれていいものか。人間たちは”きれいときたない”がわからないのだ。
妖精だったPUCKが人間界にいたのは1年足らずだ。
これから二人は仲たがいもするだろう、楽しいことばかりじゃないはずだ。
年を重ねるとハッピーエンドを疑ってしまう。
紆余曲折を重ねて後に、ハッピーエンドはやって来る。
それは、またの機会にお話ししましょう、と妖精がささやいたりして。
ショーは何度観ても感動する。客席降り、みんな元気でいい。楽しい。
やはり、「しずくの結晶」こんな群舞が私は好きだ。
月組全員が出てると聞いた。
ひとしずくがたくさん集まって川となり、そして海へ、やがて大空へ帰って行く。繰り返すのだ。
緑のレザー光線が怪しい、ミラーボールが回ってきらめく。
夢のようなひと時だった。
ふと考えた。
前日に観た「夜会vol18橋の下のアルカディア」のことを。
輪廻転生。PUCKは妖精から人間に生まれ変わった。
「夜会vol18橋の下のアルカディア」ネタバレです。これから見る人は注意して下さい。
(猫だったすあまが「人間になりたいな」と歌って人間に生まれ変わった。
でも、前世を覚えていない時折、猫だったしぐさがでるだけでー「夜会vol18」観ていない人には
なんのことかわからないと思います。)