休日は風を切って

休日は自転車に乗って風を切って、そんな生活をずっと続けていけたらと思っています・・・

とてもいい日の梅の香ブルベ(BRM314宇都宮200km)

2010年03月16日 | イベント

(これより先の苦難を暗示する勾配11%の表示板・・・道祖神峠の登り口)

3月14日、日曜のきょうは今年最初のブルベ参加です。昨晩は友人宅で先日実施した同級会の反省会でしたが、もともとお酒の飲めないわたしですから二日酔いなんていう心配はないのです。午前3時、浅い眠りから覚めて風呂で体を清めて、午前3時半過ぎに宇都宮に向けて高速に乗り、スタートの宇都宮森林公園へはまだ暗い午前5時頃に到着しました。




一番スタートの午前6時組には、ブルベの神様ママチャリの“へばなさん”をはじめ、ブログでお知り合いになった“楽山さん”や“masamicchiさん”とも初めてご一緒できるというので、とても楽しみにして来たのです。お三方ともSR(シューペル・ランドヌール:200・300・400・600キロを時間内完走された選手に与えられる称号)というすごい方々なんです。



6時、スタート前のブリーフィングが行われ、自転車の決められたライト類やベルなどの装備を確認する車検や、反射ベストなどの装着確認を受けた順からスタートとなりました。わたしがスタートしたときには、すでに皆さんの姿は無く、いつも通りのマイペースブルベとなりました。



わたしが最後のスタートと思ったのですが、午前6時14分、ようやく朝日が昇ろうとする中、わたしを追い越していった参加者がいました。予報では、今朝の気温は1℃なんていうことで、とても寒い朝です。そんな冷たい風を切り裂いて、先行の方々はビュンビュン走っているんでしょうね。



午前6時43分、前方にようやくママチャリの“へばなさん”をとらえました。なんだか前回のパターンに似ています。“へばなさん”は絶対時間内にゴールをするので、“へばなさん”の前にいるかぎりは大丈夫なのです。今回も「先に行きます」といって前に出ました。



道路脇の畑では梅が満開で、いい香りが漂っています。こういうところを春の気配を感じながら走る気持ちよさは、これはもう自転車ならではのものです。



午前7時4分、北に見えるのは那須連山だと思います。



午前7時24分、鬼怒川にかかる板戸大橋通過。マイペースとは言ってもだいぶ遅いペースです。でも初めて見る景色がたまらないのです。



午前8時42分、ここにきて少し汗ばむようになってきました。心臓もバクバクいってきましたから、水分を補給し上り坂に備えてウィンドブレーカーを脱ぎました。



きょうは、これから大きな峠が二つも待ちかまえているというのに、ここまで来るのさえ大変でした。見通しがいいので写真を撮りました。本当に気持ちのいい日になりました。でもまだこのときは、これからのこのブルベの本当の怖さは分かりませんでした。



コースは栃木県から茨城県の平地に戻って、第1PCが近くなってきました。



午前9時40分、第1PCのココストアに到着。ここまでスタートから70キロですから、だいぶ遅いペースです。



ここで思いがけない出会いがありました。ブログでお知り合いになった“あぶりんくさん“あぷりんくさん”が声をかけてきて下さったのです。まさかわたしを待っていて下さるとは嬉しい限りでした。わたしはとてもスローペースでしたから、大分お待ちになったんだと思います。



ブログで紹介されていた“あぷりんくさん”の装備を拝見しました。ナビの装着、サイコンや心拍計など、とてもうまく工夫されていました。驚いたのは、ブログで拝見していたのですが、山あり谷ありをここまで走ってこられた平均速度が28キロを越えていたことです。わたしは平地でさえ平均の最高が27キロで、きょうここまでの平均は24キロでした。“あぷりんくさん”さすがの走りです。



“あぷりんくさん”とお話していると“へばなさん”が到着しました。ふたたび先行した“へばなさん”を追う形で“あぷりんくさん”に見送られ第1PCを後にしました。“あぷりんくさん”本当にありがとうございました。



午前11時4分、ビーフライン入り口の『物産センター山桜』から何台もの“ロータス・スーパーセブン”が走り出してきました。



写真撮ってもOKですか?とハンドサインをしたら、“OK”と手を上げて答えてくれました。うーん、いいなあ。ゴーグルというのも渋いなあ。



午前11時37分、ビーフラインを越えて再び前方に“へばなさん”を捉えました。


(茨城県笠間市内を走る“へばなさん”)

「わたしは峠で遅くなりますから、先に行きます」
“へばなさん”を追い抜いて行きました。



12時8分、道路脇の枯れ草に腰を下ろしてお昼を食べました。そうしていると“へばなさん”が再びわたしを追い越して行きました。



12時29分、現れた勾配11%の標識。登り始めると足が変、ピクピクと攣り始めました。路肩で足を屈伸させて戻します。しばらく進むとまたピクピク・・・。自転車をひいて歩き出しました。歩くと少し楽になりました。再び自転車に跨って時速10キロ・・・、8キロ・・・、5キロ・・・。また歩きます。だいぶ参加者が追い抜いて行きました。



ああ、あの山を越えてきたのか。こうしてみるとこの辺は本当に春の景色です。



午後1時37分、第2PCのミニストップに到着しました。ここでの制限時間は午後2時28分ですから、余裕は1時間も無いのです。レシートをもらって早々に出発しました。



なんとロマンチックな名前の自転車道なのでしょう。



これが“恋瀬川サイクリングコース”です。



このブルベには二つの大きな峠があります。その一つ、上曽峠へ向かう途中、民家の庭先にとても鮮やかな黄色い花をつけた木がありました。



よく見ると“ミモザ”の種類のようです。こんなとき気軽にサッと停車できる自転車がなんといっても最高です。



上曽峠はとても交通量が多いところで、ここでも再び足が攣り始めました。路肩を歩く、乗る、歩く歩く、乗る、歩く歩く歩く・・・の繰り返しになってしまいました。歩いても時速5キロ、進んでいる限りはゴールは近くなります。うーん、ブルベは人生に似ているな・・・これは“ピナ男さん”が言っていたかな。

坂の途中で休んでいた参加者に
「この先にもう一つ峠越えがあるんですよね、道祖神峠」
すると思いがけない答えが返ってきたのです。
「道祖神峠ならもう越えてきましたよ」

全くわたしの勘違いだったらしく、勾配11%の標識のあったところが道祖神峠だったようです。今回の目的の一つだった峠の名前の由来、石の“道祖神”の写真を撮り逃したのでした。



午後3時46分、茨城県のどの辺なのか畑の梅を見ながら小休止しました。



梅の香りが疲れを癒してくれるようでした。幸いなことに、登り坂で攣った足も平地では全く問題なくペダリング出来ました。



第3PCが近づいて来ています。橋の上から南に山陰が見えています。おそらくあれが筑波山なのだと思いました。



午後4時22分、第3PCに到着すると、そこには“ききょうやさん”が先着していました。“ききょうやさん”はわたしの1時間後、午前7時のスタートでしたからわたしのスタートを見送ってくださったのです。さて、何処で追い越されたのでしょう。“ききょうやさん”はペダルにトラブルをかかえていらっしゃいました。それなのにあの二つの峠を足つき無しで越えてこられたそうです。大したものです。鍛え方がちがいますね。

ここからわたしはゴールの制限時間との勝負になりました。じつに微妙な距離を残しているのです。“ききょうやさん”と同時に第3PCを出て「“ききょうやさん”時間が押しているので先に行きます」と言って先行させて戴きました。がしかし、パワー不足でちっとも先行出来ずに、“ききょうやさん”と最後までご一緒させていただくことになりました。

途中で先行する参加者がおり、その全く迷いのないコース選択に(この方の後を着いていこう)と決めました。あたりはだんだん暗くなって来ましたが、この方のペースは落ちません。信号で追いついたときに話をしましたら、GPSで走っておられるとのことでした。



スタートの森林公園に戻り、“ききょうやさん”とともにゴールのサイクリングターミナルに到着すると“へばなさん”がおられました。“へばなさん”はママチャリであの二つの峠を足つき無しで越えてこられたのだそうです。



わたしの制限時間には、すんでのところで間に合わなかったと思っていたのですが、ゴールの受付で「大丈夫ですよ」と思いがけない答えが返ってきました。制限時間が13時間30分、わたしは12時間46分だったとか・・・。



かろうじて時間内完走とはなったのですが、わたしの中では、あの二つの峠を自転車で乗り切れなかったことが、なんだかフルコースのメインディッシュを食べ損ねたような、妙に後味の悪い思いがしたことも確かでした。自称“川の流れのように派”ですから、やはりなんと言っても坂道が課題です。そっか、フロント・トリプルかっ!って、それよりまずすることがありますよね、ハハハ・・・。

今回お会いすることが叶った“楽山さん”と“masamicchiさん”、うるさくつきまとってしまって申し訳なかった“へばなさん”、途中でお会いできた“あぷりんくさん”、そして同じくゴールした“ききょうやさん”、本当にありがとうございました。

本日の走行距離211.21 走行時間9:37 平均速度22.0 最高速度57.4

【お詫びと訂正】文中に登場する“あぷりんくさん”のことを、本日までずっと“あぶりんくさん”だと思っておりました。文中の誤りを訂正すると共に、“あぷりんくさん”ご本人と読者の方々につつしんでお詫び申し上げます。尚、コメントのネーム欄は訂正不可なのでそのまま掲載していることをお許し下さい。(2019.7.16)



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30 コメント

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すばらしいレポートです (楽山)
2010-03-16 07:00:28
kojiさん、お疲れさまでした。
お会いできてよかったです。写真もありがとうございます。
それにしても、kojiさんらしく、さすがにすばらしい写真です。
そう、このコースは、東北に住んでいる身にすると「ひと足早い春の香」でした。気持ちよく走れました。

ぼくのコンデジは広角系なので、なかなかズームできないですが、望遠で切り取ると、見逃していた風景に驚きます。
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大変おつかれさまでした。 (masa(茨城))
2010-03-16 19:47:00
お疲れ様でした。
完走おめでとうございます。
自分の出来る範囲でのペースで努力しそれで十分ですよ。私もお会い出来て嬉しかったです。
今後とも宜しくお願いします。
PC1ではうちのチームメイトが写っていました。
多分ジャージでkojiさんはお気づきだったかもしれません。貴重な写真なので使わせて戴きたく宜しくお願いします。
他の写真も大変良く撮れていて綺麗です。
とにかくお疲れ様でした。
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お世話になりました (ききょうや)
2010-03-16 21:18:49
本当にお世話になりました。
ブルベという競技でありながら、すっかりお頼りしてしまい申し訳ありませんでした。
内心本当は楽しかったのですが、これではいけないとも思ってはいました。
前半のゆったりとした内容はとてもきれいです。後半のわたしの写真はやはり被写体のせいで早送りをしてしまいます。
 次にお会いできたときはご迷惑をかけないようにしていきたいと思います。ありがとうございました。
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“楽山さん” (koji)
2010-03-16 22:05:07
力不足のわたしは、峠を楽しむどころではありませんでしたが、初めての土地を走るのはとても楽しいことでした。
いつもはコメントのやりとりだけだった“楽山さん”にお会いすることが出来て本当に嬉しく思いました。今回も“楽山さん”のレポートからは余裕が感じられて流石と言う他はありません。
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“masa(茨城)さん” (koji)
2010-03-16 22:09:39
出走前のほんの短い時間でしたが“masamicchiさん”とお会いできたこと、とても嬉しかったです。引き締まったその体躯からは練習の成果がほとばしっていました。サイコンの距離もぴったりだったとは、流石の“masamicchiさん”です。ただ残念だったのは“masamicchiさん”のその走りを見ることが叶わなかったことです。
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“ききょうやさん” (koji)
2010-03-16 22:15:59
さすがは“ききょうやさん”お強かったです。暗くなってからはGPSの方と“ききょうやさん”と三人で走ったのは正解でしたね。ブルベは助け合いの精神も大切なんだそうですから、ブルベの精神に則っていたというわけです。
“ききょうやさん”と一緒した最後のコースはとても楽しかったですし、だんだん暗くなってきたときはとても心強かったです。おまけに時間内完走も出来て本当にお世話になりました。
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先日はお邪魔しました^^ (あぷりんく)
2010-03-17 01:30:22
 今回もかなり楽しまれたようですねkojiさんのオリジナリティな参加方法が私は一番好きです
 先月は私もブルベに初参加(昨年のkojiさんの真似して逆行したりしたょ)してみました。その時にPCでSPD-SLの為に滑ってコケテいた人がいましたがもし大けがをしたらそのお店、大会主催者、参加者、いろんな方に迷惑がかかります。その点kojiさんはちゃんとSPDで参加され私と会って頂いた時ものんびりとまるで温泉から出てきたように対応して頂き、さらにパンフレットに掲載してもいいような写真まで。。。また疲れた時は平気で自転車を押して歩いたようでなんかブルベそのものを愛されて楽しまれているように伺えました
 今回はご挨拶だけでしたがいつかご一緒させていただければ幸いに思います
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“あぶりんくさん” (koji)
2010-03-17 04:49:17
“あぶりんくさん”本当にありがとうございました。今まで知らなかった初めての場所を走ることはとても楽しくてしかたありません。しかもブルベは迷わないようにしっかりしたコース設定までされているのですから安心して走れますよね。
自分へのチャレンジとして早さを競う人がいてもいいし、みんなで決められたルートを楽しく走っておられるのもいいと思います。わたしは健康のために始めた自転車ですから、まずは楽しく走ることが第一です。しかもブルベはコースが設定され時間内に走ろうという制約があるところも普段の走り方とは違った楽しさがあります。頑張りますが無理はしないことにしていますし、素晴らしい景色や面白いものに出くわせば平気で止まります。こんなところもブルベのいいところだと思っています。でも、今回せっかくスタッフの方々が設定してくださった“おいしいところ”を食べられなかったというのが少し悔しいところでもありました。
ともあれ、“あぶりんくさん”はじめブログを通して交流のあった方々とお会いできたのはとても嬉しいことでした。これもブルベの素晴らしいところですよね。
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完走おめでとうございます (ちゃりけん)
2010-03-17 18:39:20
梅の香りがしてきました。素晴らしいレポです!沢山の方々会えてうらやましいです。みなさん工夫を凝らした装備してますね。見習うものが多々あります。
それにしてもへばなさんは抜いても抜いても前に居るのですね。いかにマイペースが大事かということですね。制限時間ぎりぎりってのは、その分長い時間楽しめたってことですよね。天気もよくて素敵なコースで・・・。うーんブルベへの興味が深く湧いてきました。
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抜きつ抜かれつ (へばな)
2010-03-17 19:26:51
・お疲れ様でした。あいかわらず「写真」の撮り方がうまいな~(^^)
・今回も昨年同様「抜きつ抜かれつ」の状態でしたね。 でも、kojiさんと何回も会えるので、こういう走り方も「有り」ですね(^^ゞ
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