それ、問題です!

引退した大学教員(広島・森田信義)のつぶやきの記録

選挙終了と現状

2017-10-25 13:43:08 | 教育

 予想通りの結果になったが、選挙が終了した。
 野党の一本化を阻害した「希望の党」は、その阻害の要因が分かっているのだろうか。思想も理想もない代表にかき回されたが、これはかき回す方だけでなく、かき回されたと言う方にも大きな責任がある。どうも、国政を舐めてかかっている。
 民進党が、新代表の意向で、「希望の党」になだれ込もうとし、小池女史から「排除」の意向を示された。この時点で、早々に、旧民進の議員は、前原氏以外は、全員引き上げるべきであった。立憲民主の躍進(とはいえあまりに小規模政党)は、多少の潔さと多くの哀れさが、国民の同情を誘った結果であろう。日本人は、「判官贔屓」なのである。
 それにしても、小選挙区での投票は不自由である。ここ何回も、結局、無効票を投じるしかなかった。わざわざ投票所に出かけて、無効票を投じるという情けなさをどう処理すればよいのか不明である。食べたい物を置いていないレストランで料理の注文はできない。
 投票率が半数そこそこというのも、これで国民の意思を問うことになっているのかという素朴な疑問がある。半分の席しか埋まらない興行は、まずは失敗であろう。1票の格差の問題とともに、投票率の問題も検討して欲しい。国会は議員の1/3の出席で開会可能というが、これは、憲法を改正してでも厳格化して欲しい。(それにしても、こんなに多くの議員が必要なのだろうか。例えば半数以下であって、誰が困るのだろう。)
 ただ、中国や北朝鮮その他の独裁国家と違って、一応は民主的な選挙の結果は、全面的に受け入れなくてはならない。民主主義のしっぺ返しともいうべきものである。致し方ない。不徳義な議員が当選したからと言って文句を言ってはいけない.民主主義に反するのである。アメリカのような混乱を招来するのである。議論、反論、運動は、投票前に、投票に反映するように行おう。

 さて、トランプ大統領がアジア訪問をするという。来日に際しては、プロゴルファーの松山を帰国させて、一緒にゴルフをするのだという。その設定にエネルギーを費やしているのがわが国の総理大臣である。こういうエネルギーの使い方は、少しも真っ当な意味で、政治的ではない。北朝鮮・拉致問題をトランプ大統領に訴え、彼が演説の中で、拉致問題に触れてくれたことを誇らしげに報告する総理大臣とは、一体、何者であるのか。私たちは、高速道を運転するときだけでなく、生活全般において、自分の身は自分で守るしかないということを改めて自覚させられた。

 トランプ大統領の滞在日数が、自国よりも日本の方が長いというので、不平不満を漏らしているのが韓国だそうである。こういう嫉妬が行動原理になっている国もあることを理解しよう。時にこういう人間も周りにはいる。国民、民族の特性というわけではないのかもしれないが、付き合いにくい国や人がいることはよくよく知っておこう。

 超高齢化社会への道を、加速しながら進んでいるわが国には、政治的にも、経済的にも明るい未来が開けているとは思えない。