食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『夢追人、石見銀山への遠征Ⅱ』

2013年07月28日 17時57分26秒 | 趣味

犬が起こした、『起きたぞ』と連絡がいる。5分もしない内に左前方から更に左に向

けて、枯れ竹をバキンバキン、急斜面を転がる石の音がガラガラと賑やかに猪が降

りてきた。

『しまった、待ちを切られた。もっと下の方だ』

弾を込めたままの銃を持ち下に向かうと猪が小川をジャンプして過した跡がある、楽

に3メータは跳んでいる。すると、ワンと短かく犬の声がした。ゆっくりその方向にいき、

少し小高い所を背伸びして覗いてみてビックリ仰天、猪と犬が静かに対峙しており、

犬が前後から隙を伺っている。犬が円を描くように回ると猪は後の犬にも気を配りな

がら、犬と正面になるように回る。私の場所からの距離は10メータもなく、狙いをつけ

ながら銃を構えてみるが、猪、犬たちの動きは予想できず、撃つタイミングを図ってい

た。こうした場合、こちらから見て猪と犬が平行になっていれば銃を撃てるが、直線的

になってる時、なりそうな時は撃つことはできない。撃った瞬間に犬が動き、先ほど猪

のいた場所に動けば弾は犬に向かっていくことなるから、撃つタイミングを図るのはと

てもむつかしい。私は猪よりも低い所で隠れる大きな木はない所にいることに気づき、

少し上の木陰に移動して銃を構えて犬と猪のやり取りを見ていた。すごく長いようにも

短いようにも思え、その間は時計のない世界にいたようだった。すると、猪の前方にい

た犬がさっと身を翻し私の方に走った。猪はそれを追い掛けドドッと来る、ほんの僅か

な時間の間に猪は私の正面、1メータ以内にあった。

咄嗟に引き金を引く、ズドーン、更に一発は真下に向けて撃つような格好になった。

猪がゴロンと足元に倒れた。首から真下に向けて弾が貫通していた。2発目のものだっ

たろうか。思わず、ヘタへタとその場に座り込んでしまった。短時間のことなのに精も根

も尽き果てたようになり暫くそこで気を静め、連絡しなければと気付かせたのはキーキ

ーと鳴く瓜坊の声だった。犬が子供を(70センチ位で7〜8貫)押さえつけたのだ。トラン

シーバーでリーダーに『捕れたよ、下で犬が瓜坊を押さえている、なんとかしてよ』

『ナイフで刺せばいいよ』

『犬が、自分の獲物を取られると思って噛むと嫌だ』

『大丈夫だ』

『あんまり、気が進まない』

リーダーはすぐに到着し、慣れた手つきで心臓を一突きにして仕留めた。

『獲物はどこ?』

『ああ、すぐそこだ』と案内する。

『おお、中々いい猪だ、肉付きもいい』

それから現場検証に熱が入り私が初めて見た犬の"止め"について、興奮冷めやらずの

感想を話した。


『雑想論、マスコミ報道』

2013年07月28日 17時51分00秒 | 日記

山口、周南市で起きた凄惨な殺人放火事件、いつもの事であるが私たちはマスコ

ミ報道の薄っぺらさに慣らされて、真実を見る・裏側に何かないか感じ取る能力を

失いつつある。事件の場合、最初は動機や背景は分からないから、表層しか見え

ないこと、様子を聞き取る人も限られことなどから偏重した報道になることもある。そ

うだとしても、マスコミというプロの仕事であるならば、絶対に守らなければならない

公平を外れ正義に傷をつけることは許されない。

ある事件を最初から注視していると、報道内容が少しずつ変化していくことがある。

分かり易い例として神戸の『酒鬼薔薇聖斗』を名乗った少年による事件の際、黒い

ビニール袋を持っていた人を見かけたと、如何にも犯人というような報道を各社が

やった。この内容は事件とは全く関係ないことを、スクープのように扱うマスコミ関係

者のプロとしてのプライドもない姿を顕著に表している。

周南市の事件、マスコミは穏やかで近所の人たちは皆、身内のような付き合いをし

ている地域で犯人の男が、その和を乱し続けてきた厄介者として扱ってきた。

しかし、断片的に流れる情報を吟味してみると

  1. 男と近所の人が酒の席で口論になり近所の人が刃物で傷つける傷害事件が

    あった。インタビューを受けていた近所の人は『傷害事件というより、軽い冗談

    が過ぎたもの』というようなことを言っていた。マスコミのマスコミとしての見解は

    何もなかったのだろうか、軽い冗談で刃傷ざたはないと思うが。

  2. 男の家は近所の人と思われる人から放火されたことがある。

    男の家の貼紙は、この事件の後から貼られたらしい。

真実は分からないが、マスコミは真実をきちんと調べて報道しないと、真相は闇の中

に葬り去られ、犯人の男だけが極悪人として扱われてしまう。被害に遭った人たちに

責任はなかったのか、被害に遭わなかった人にも責任はないのか、殺人事件を起こ

したことに同情も、如何なる事情があっても肯定はできないが、あったことをきちんと

精査して報道すべである。

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