窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

干潟のタンチョウ

2019-08-15 19:44:32 | タンチョウのいる風景

鳥の繁殖期がほぼ終わりに近づきました。タンチョウはヒナの保育に邁進している夫婦、

失敗した夫婦、若いタンチョウのグループに分かれます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

             ◆  干潟のタンチョウ  ◆

保育中の夫婦はヒナに付きっ切りで、すごく警戒心が強く、神経質になりオープンな

場所にはほとんど出てきません。ところが失敗した夫婦や若きものは広大な干潟に

出てくることが増えてきました。

とくになわばりを持っている夫婦は潮が引くと真っ先にやってきて、アマモの下に隠れ

ているギンポやカレイ、カニなどを捕って食べています。

干潟を遠くから双眼鏡で探すと白い小さな姿のタンチョウ夫婦を見つけることができます。

潮目が変わるころ近寄って行くとすっかりお腹が膨れたのか、のんびりと毛づくろいしたり

してくつろいでいます。のどかな干潟の風景にとてもマッチして風情があります。

脅さないように警戒されない距離で待つこと一時間。押し寄せる潮に押し出されるように

近寄ってきます。そのうちクルー、クルーと互いに鳴きだし飛び立ちの準備に入ります。

それが合図です。大きい方のタンチョウ(たぶんオス)が前傾して走り出します。すぐ、

小さい方のタンチョウが続きます。大きな歩幅で水しぶきを上げ、離陸姿勢に入ります。

力強く、水面を切るようにスピードを上げます。

飛び上がると力強く翼を煽り、高度をぐんぐんあげます。脚は後方に伸ばし、体と水平に

します。姿勢が整うとさらにスピードを上げ、縄張りの中心、湿地の方へ飛んでいきます。

お腹が膨れれば、干潟に用はありません。安全な湿地へ。