安くなったギャラを数でこなして何とかしようとした結果死にかけて廃業したライター。
彼はその後どうなったのかは全く解らない。
携帯も手放した様だ。
中堅どころの出版社が倒産してプロダクションを興したライターは都内に事務所を構えて20年程頑張った。
柳の下にドジョウが数十匹レベルのクソ本を量産して糊口を凌ぐ。
まあ体が頑丈なのだろうが傍目に見ても凄い仕事量だった。
この様な人が出版界の超底辺を支えているのだなと感心した。
年間に100冊近く出していたんじゃないかなあ、兎に角凄い能力である。
当人も自負はあっただろう、俺が背負っているんだという。
しかしながら表現者としては凡庸だった。
自身の発想力は殆ど無かった。
所詮他人の書いたものをいじってなんぼの商売だった。
二冊ほど自著も出したが箸にも棒にも掛からない。
制作能力と創作能力とはかくも別物であるかと解った。
どれだけ下請け力はあってもどうにもならない。
結局郊外へ転居して細々と仕事を続けている。
続けられるだけでも凄い事でその点は尊敬している。
私にはない能力の持ち主だと。
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