バーベキューが嫌いに

バーベキューは憧れだった。

子供の頃には身近でバーベキューなんて言葉すらなかった。

アメリカ映画やドラマの中で芝生の庭先で行われる本物はおとぎ話そのもの。

大体今の様にホームセンターも無い時代で道具も売っていないのだ。

アマゾンもないしね、手に入れる方法が無い。

鉄板の上で何でも焼くスタイルは昔からあった。

グリル料理だね、つまり。

これがあったせいでバーベキューは鉄板焼きのイメージが強いようだ。

一時期はよくやったもんだ。

色々道具揃えてチャコールブリックスや木炭も常備していた。

しかし段々嫌になって来る。

数人分の面倒を見るのが面倒なのだ。

材料の買い出しから下ごしらえ、火の準備、せわしなく焼いて自分が碌に食べない。

後片付けも煩わしい。

一体休みの日に気持ちのいい場所まで行って何故こんなにせわしなく動く必要があるの？？？？？

それだけの価値を見出す事が出来ないので完全にやめた。

ゆっくりのんびり、椅子でも出して空を見上げ、海を見つめコーヒーでも飲めば十分に楽しいのだ。

バーベキューセットも暫く置いていたが結局全部捨てた。

何の問題も無い。

快適である。