#にほふがごとく……★☆ あをによし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり: 小野老 : 歌意:奈良の都は咲き誇った花のように美しく匂い輝き、今、まっ盛りに繁栄している。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第三巻より■□■
#世中に……★☆ 世中に たえてさくらの なかりせば 春の心は のどけからまし: 在原業平 : 歌意:この世の中に桜というものがなかったら、春の季節をのんびりとのどかな気持ちでいることができるだろう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #古今和歌集 第一巻より■□■
#春の色の……★☆ 春の色の いたりいたらぬ さとはあらじ さけるさかざる 花の見ゆらむ: 詠み人知らず : 歌意:春がやってこない里はないだろうに、咲く花や咲かない花があるように見えるのはなぜだろう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #古今和歌集 第二巻より■□■
#花見にと……★☆ 花見にと むれつゝ人の 來るのみぞ あたら櫻の 咎には有りける: 西行 : 歌意:花見をしようと大勢の人が押し寄せてきて騒がしい。全くこれが桜の罪というものだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #山家集 春より■□■
#咲けばちる……★☆ 咲けばちる 咲かねば戀し 山櫻 おもひたえせぬ 花の上かな: 中務 : 歌意:咲けばいつかは散ってしまう。咲かなければいつ咲くかと恋しい山桜。花の身の上に物思いは絶えない。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 拾遺和歌集 第一巻より■□■