#たなびく雲の……★☆ 北山に たなびく雲の 青雲の 星離り行き 月を離れて: 持統天皇 : 歌意:北山にたなびいている青雲が、遠くへ離れていってしまう。星たちからも離れ、月からも離れていくように。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第二巻より■□■
みんなぁ、元気ぃ~?
読み方やでぇ~
きたやまに たなびくくもの あをくもの ほしさかりゆき つきをはなれて
また、あの二人なんかもめてるでぇ~。
持統天皇:人麻呂、人麻呂、こっち、こっちやで。もっと近くに!
柿本人麻呂:天皇様にはご機嫌麗しく・・・
持統天皇:ええねん、ええねん、そんな挨拶は。
あのな、相談があるねん。
柿本人麻呂:何でしょうか?
持統天皇:先の天皇さんの殯(もがり)も明けたやん。
おおっぴらに堂々と大好きな温泉にも行けるし、だいぶと天皇の地位にも慣れてきたわ。
そやけど大和の民には、私がどんだけぇ~、先の天皇さんがお隠れになって悲しんでるかを知ってもらいたいねん。
柿本人麻呂:それはごもっとも。
持統天皇:そやから、悲しみの歌を詠もうと思うねんけど、もう、2年以上も喪中やったから、これがなかなか浮かべへんのや。
そこで、歌聖と呼ばれるあんたに考えてほしいんや。
それを、私が詠んだことにでけへんやろか?
柿本人麻呂:わ、わ、私は確かに歌聖ですが、そ、そ、そんな、民をだますようなことは絶対に出来ません!
持統天皇:そうか、やっぱりあかんか・・・
柿本人麻呂:あ、あたりまえでしょう。
いくら天皇様のお願いと言えども!
先の天皇様がお隠れになって、お悲しみならそれを素直に歌に込めたなら、へたくそでも、人々もその悲しみをちゃんと理解してくれますよ。
持統天皇:う~ん、それはわかってるんやけどなぁ・・・
よっしゃ!ほんならこうしたらどうやろ。
柿本人麻呂:!?
持統天皇:取り敢えず私が詠んで、あんたが添削する。
これならええんちゃうか?
柿本人麻呂:え、ええ、まぁ・・・
持統天皇:そうなるかと思って、ちゃんと昨夜詠んで準備した歌があるから、これを添削してや。
ここがもうちょっと悲しい風に、それにこの言葉はあんまりええことないやろ、ここはもっと雄大に・・・
柿本人麻呂:ではこうして、こうなって・・・ああでもない、こうでもない・・・
持統天皇:ほぅ、ええやん、なかなか!
柿本人麻呂:・・・、・・・、こ、こ、これではほとんど添削してしまいます。
持統天皇:かめへん、かめへん。おお元は私の歌や!
と言った会話があったかどうかは定かではないけど、
第40代、天武天皇は686年、9月9日に崩御したんで、天武天皇の皇后やった持統天皇は悲しんでこの歌を詠んだんやでぇ~。
そして、第41代の女性天皇になって古代日本の律令国家の基礎を築いていくんやでぇ!