言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

春のよの月

2021年02月28日 | 新古今和歌集

#春のよの月……★☆ おほぞらは むめのにほひに かすみつゝ くもりもはてぬ 春のよの月: 藤原定家 : 歌意:大空は梅の香りに包まれ霞んでいるようだが、雲がすっかり覆ってしまっているわけでもない春の夜の月だ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #新古今和歌集 第一巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

おほそらは うめのにほひに かすみつつ くもりもはてぬ はるのよのつき

 

どうや!

幻想的やないの!

みんなも、今頃の月を見上げてみてや。

きっと、こんな幻想的な月が見れるかもしれへんでぇ。

 


雪は消ぬとも

2021年02月24日 | 万葉集

#雪は消ぬとも……★☆ 残りたる 雪に交れる 梅の花 早くな散りそ 雪は消ぬとも: 大伴旅人 : 歌意:残っている春の雪に交じって咲いている梅の花よ。この雪は消えてしまっても急には散らないでいてくれ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第五巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

のこりたる ゆきにまじれる うめのはな はやくなちりそ ゆきはけぬとも

みなさん、お元気?

この歌は「令和」の元号となった梅の花の歌32首 ( 2019年5月のブログ記事一覧-言の葉花壇 ) の後に追加された歌の最初の一首やよ。

枕詞に「後追和梅歌四首」つまり、後に追ひてよめる梅の歌四首ということやね。

この後に

雪の色を奪ひて咲ける梅の花今盛りなり見む人もがも

我がやどに盛りに咲ける梅の花散るべくなりぬ見む人もがも

梅の花夢に語らくみやびたる花と我れ思ふ酒に浮かべこそ

と、全部で四首追加してるわね。

この時代の人々にとって梅の花は春を待つ気持ちの代表やったんや。

町中の梅もそろそろ咲き始めたで。

ウチも暖かい春が待ち遠しいわ。


水のおもに

2021年02月03日 | 後撰和歌集
#水のおもに……★☆ 水のおもに あや吹きみたる 春風や 池の氷を けふはとくらむ: 紀友則 : 歌意:水面に吹き乱れて文様を描く春風は、 ずっと張っていた池の氷を初春の今日こそ溶かすことだろう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後撰和歌集 第一巻より■□■
 
 みんなぁ、元気ぃ~?
読み方やでぇ
 
みずのおもに あやふきみだる はるかぜや いけの こおりを きょうはとくらん
 
今日は124年ぶりの2月3日の立春やで。
なんでも地球の自転・公転でちょっとずつずれた時間を調整してらこうなるらしいわ。
ウチは宇宙の法則はようわからんけれど、今日から春。
まだまだ寒いけれど、ちょとずつ池の氷も解け始め、暖かくなるのももうすぐやで。

明日よりは

2021年02月02日 | 万葉集

#明日よりは……★☆ 明日よりは 春菜摘まむと 標めし野に 昨日も今日も 雪は降りつつ: 山部赤人 : 歌意:明日からは若菜を摘もうと目印をつけておいた野原に昨日も今日も雪がどんどん降っている。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第八巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ

あすよりは はるなつまむと しめしのに きのふもけふも ゆきはふりつつ

みなさん、お元気ですか?

明日はいよいよ立春。

昔は立春が新年やったんやね。

春菜摘みは新年の行事で、春になると芽を出す植物を摘んでそれを食べることによって体力の回復と1年の健康を願ったんやね。

春菜=フキノトウと言われてるわね。

標めし野=〆を結んだ野原のことで土地の所有権を表しているのよ。

なるほど!

新年の祝いに自分の野原で春の山菜を採って食べて若返ろうということやね。

いろんな解釈があるみたいやけれど、ウチはそのまま、まだ寒いから雪でフキノトウが採れへんわ、食べられへんから若返られへんと言ってるやとおもうわ。

今でいうアンチエイジングや。