言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

卯花の

2023年05月31日 | 後撰集

#卯花の……★☆ 夕月夜 ほのめく影も 卯花の さける垣根は さやけかりけり: 三条 実房 : 歌意:夕暮の空のほの暗い月の光の中でも卯の花の咲いている垣根のあたりだけはくっきりと明るい。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #千載和歌集 第三巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~

読み方やでぇ~

ゆふつくよ ほのめくかけも うのはなの さけるわたりは さやけかりけり

みなさん、お元気?

卯花(うのはな)=はウツギのことよ

ウチは知ってるでぇ。

みんなも知ってるやろ。

あの有名な童謡の「夏は来ぬ」の「卯の花の匂う垣根に~」の卯の花やでぇ。

なんか幻想的な景色やろ。

そうね。

そろそろあたりは暗くなってきて、闇がどんどん広がる時刻の雨上がりに月が出て白い花と月の光が余計に白く見えてくるなんて、やっぱり幻想的ね。

そうやろ、ぼちぼち鬱陶しい梅雨が始まるけど、雨で空も地面も洗い流されて空気もきれいなところに月の光も白く輝いてる。

梅雨は鬱陶しいけど雨上がりの晴れ間はこんなきれいな光景が見れるかも知れへんから雨は雨で楽しみにしよなぁ~。

へぇ~!マナちゃんて、結構ロマンチックなのね。意外だわぁ!

なんでやねん!ウチはいつもロマチックな乙女やからね!!!


急げやさ苗

2023年05月15日 | 後拾遺和歌集

#急げやさ苗……★☆ みたや守 けふはさ月に 成りに鳬 急げやさ苗 老もこそすれ: 曾禰好忠 : 歌意:神域である田を守る番人よ、 今日はもう五月になってしまった。田植えを急ぎなさい、早苗が伸びすぎて枯れてしまう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第三巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

みたやもり けふはさつきに なりにけり いそけやさなへ おいもこそすれ

みなさん、お元気?

ゴールデンウィークも終わっていよいよ本格的に暑くなって来たわね。

みんなぁ、もう田植えは終わったかなぁ?

お米が育つのは、それはそれは苦労が多いんや。

種籾の時から芽が出るかな、早苗は育つかなそれとも育ち過ぎたかな、田んぼの水は足りてるかな、台風や長雨で稲は倒れてへんかな、穂の中に実はいっぱい入ってるかなぁって・・・

それはそれは心配ばっかりや。

丁寧に育ててやっと秋にウチの大好きなお米が食べれるのやでぇ!

そうね。

マナちゃんの言う通りだわね。

みたや守(御田屋守)=は 御田屋(みたや)と言う神領の田んぼを管理 する人のいる小屋のことで、その小屋にいて番をする人のことよ。

昔はみんなで田植えや稲刈りを一気にするから家に帰らず田んぼのそばの小屋で寝泊まりしていたのね。

お米は種籾の時から刈り入れが終わるまで、日照時間や田んぼの水の量や温度で秋の収穫が違ってくるのよ。

そうやろ!農家のみんなぁ、ありがとう!

そやからなぁ、こんな大事なお米やからお代わり自由やけど残さず食べなあかんでぇ!

フフフ、やっと田植えが始まったのに、もう、食べること考えてるのね。