1月30日 報道ステーション「共謀罪なくても対応可?」の一部を書き起こしました。
一週間前の報道ですが、重要であると思い書き起こしました。
「報道ステーション」の視聴率が落ちているらしいです。
時間を割いて国会の重要な部分を取り上げてくれるこんなニュースがなければ、日々忙しい私たちは大事なことを見逃してしまうと思います。
+*+*+*
ナレーション>
とりあげられたのは、政府が、いわゆる共謀罪が必要だとして示した事例です。
テロ組織がハイジャックを計画、航空券を予約した場合、政府は、この段階では処罰できないと説明してきました。
...
ただ、民進党は、すでにある法律で処罰できると指摘しました。
民進党 福山哲郎議員
「これ、刑法の教科書、三冊全部調べてきました。
三つとも航空券の購入は予備罪が適用されて、検挙可能だとなっています。」
ナレーション>
刑法の解釈について書かれた三冊の本。ハイジャック防止法では、ハイジャックするための一切の準備行為が予備罪として罪に問われるとされています。たとえば、航空券の購入、さらには 航路や運行計画を予備罪に該当すると明記されていました。
民進党 福山哲郎議員
「この刑法の教科書、全部三冊、間違っていると言うんですね。法務大臣。これ大問題ですよ。」
金田勝年 法務大臣
「予備罪の予備とは、客観的に相当の危険性の認められる程度で 準備が備えられたことを、要すると言うことになっています。そういう観点を考えて対応しなければいけない。」
民進党 福山哲郎議員
「なんで計画があって、チケットの購入で予備罪にならないのか、答えてください、法務大臣。」
金田勝年 法務大臣
「裁判例に従えば、ハイジャック目的での航空券の予約であっても、予備(罪)に当たらない事例もあると言うことを、えー、えー、受け止めていただきたいと思います。」
野党議員
「理由を聞いてるんですよ」
金田勝年 法務大臣
「テロ行為の未然防止のためには、テロ等準備罪をもうけて対処することが必要である、ということであります。」
野党議員
「さっぱりわからない」
「こんな答弁をするのは、いい加減にしてください」
~~野党議員、委員長席に集まる
~~総理、法務大臣にアドバイスする
ナレーション>
さらに、政府が共謀罪が必要とするもう一つの事例。
テロ組織が殺傷能力の高い化学薬品を作り、一般市民の大量殺人を行うことを計画。
その上で、その薬品の原料の一部を入手した場合。
これも、政府は、今のままでは罪に問えないとしています。
しかし、この場合でも別の本を取り上げ・・・・
民進党 福山哲郎議員
「実は、『警察学論集』という、警察官がですね、逮捕、捜査に当たっての予備(罪)の具体例をあげると、「原材料の購入」というのは一番最初に出てきます。これも、予備罪で対応できます。法務大臣、いかがですか?」
金田勝年 法務大臣
「裁判例を観ますと、組織的殺人の予備に当たるとは言いがたい場合もあるものと考えております。」
民進党 福山哲郎議員
「具体的に判例を挙げていただけますか?じゃあ。」
金田勝年 法務大臣
「え~、判例としてどれを指すかと言われますと、私のほうから具体的に申し上げられませんが・・。」
野党議員
「判例か判例じゃないか、はっきりして」
「最初判例と言った」
「判例はないってことなんですか?」
金田勝年 法務大臣
「直接の判例はありませんが・・。(ざわざわ・・)その点は訂正をさせていただきます。 ただ、判例的な考え方を申し上げているわけです。」
民進党 福山哲郎議員
「なにを信頼して・・・。いいですか、人を処罰する法律を今議論しているんですよ。非常に重要なんですよ。下手すれば人権侵害が起こるんですよ。
テロの対応で、予備罪未遂罪等で対応できない法律は、いったい何本あってなにか、お答えください。」
金田勝年 法務大臣
「(事例は) 少しでもわかりやすくするためにお示ししたものであります。そして、法案がまだ検討段階にあります関係上、テロ等準備罪の限界事例等をお示しすることは難しい、とこのように考えている訳であります。」
(ざわざわ)
~~ スタジオ
富川アナウンサー
「・・・・(大きく息を吸い込んで)後藤さん、いかがですか?」
ジャーナリスト後藤健次さん
「この法案の提案責任者は外務大臣と法務大臣なんですね
この、一方の法務大臣の答弁がこれだけぐらぐら揺れているとですね、ほんとにこの法律、大丈夫なのかと当然なってしまいますね。
衆議院の予算委員会からずっと議論されているんですけれども、依然として当初からあった「三つの疑念」というのは消えていないんですね。
一つは、犯罪の範囲が非常に不明確であること。
それから、国際組織犯罪防止条約という、この条約の批准に、この国内法が必要だというのですが、それがなくてもできるんじゃないかということ。
そしてなによりも、組織的な犯罪集団と認定することによって、この犯罪の対象となるのですが、その認定はどうするんだ、という明確な基準がないんですね。
となると、恣意的な拡大解釈が可能になってしまう。
今日のような国会審議が続く限り、この国会でそれを成立させるというのは、非常に無理があると強く感じましたね。
富川アナウンサー
「それでも成立を急いでいるという風に見えるのは、このタイミングしかないと思っている人が多いということなんでしょうかね。」
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