祖父母・両親・夫婦・親子・それと周りの人と、いろんな人達からの愛情を受けて育った人は、愛情豊かな性格で、周りと接して行ける様になるんだろうなと思っていました。
私みたいに愛情に飢えて育った人間は、愛情を受けてもいないし、与えて貰ってもいない。
与え方が解らなかったのかも、知れません。
お互いの関係に於いては、その機会は読める積もりではいました。
20代半ばの頃、結構肩ひじ張って生きていたから、自分の事は放っておいてみたいな感覚で、生きていました。
その時に他部署の部長に呼ばれて「おい、今は皆さんに、ありがとうございます」って頭を下げんばぞって言われました。
いま思えば、しごく当たり前の事なんですが。
その当たり前が出来ない自分がいました。
少しムッとしていましたが、これが普通の人の感覚なんだと、思いました。
なんか敵わないなっては、思っていました。
倫理的に思えば、当たり前なんですが、それでも内心は舌打ちでした。
それでも道理が通っています。
私はそこは折れました。
大人の道理に敵うはずもありません。
その部長は私の事を理解してくれていました。
肩ひじだけを張って生きていると、思ってくれていました。
人間頭を下げなけりゃいけない時には、頭を下げろって言われていました。
若気の至りですね。
人に頭を下げるのが、とても嫌でした。
いま思えば、自分でお前が何様かなんでしょうが。
その時に勉強しました。
人間は一人では生きて、いけないんだと。
それからお陰で道理をわきまえて、生きて行ける様にはなりました。
人の痛みも解る様にはなりました。
一人で生きていると思っている奴の、独りよがりな若造の生き様ではありましたが。
済みません、全然参考にはなりませんが。