お絵描き日記~イラストレーター照井正邦

職人、照井正邦の似顔絵、意匠など。画力の向上を目的に練習しています。

笑いか感動か

2024-10-28 09:17:15 | 似顔絵教室談
似顔絵で感動してもらいたいのなら、または似顔絵をアートにしたいのなら、笑ってもらうことは、諦めたほうがよいかもしれない。
似顔絵で感動してもらうためには、アートの要素を取り入れ、高尚にすることだ。
逆に、似顔絵で笑ってもらうためには、アートの要素を削り、高尚にならないようにすることだ。
似顔絵をアートにまで高めようとする動きはあるが、「笑い」という観点からすれば、アートは余計な存在になり得るのである。
似顔絵にアートの要素を取り入れたいのなら、感動させないように、高尚にならないように、細心の注意が必要になる。
そこで、ヘタウマの画風や、庶民的な画材などの選択肢が出てくるのだと思う。

似顔絵におかしみを与える方法

2024-10-28 09:06:42 | 似顔絵教室談
似顔絵におけるおかしみの三要素は、「表情」、「ポーズ」、「顔以外の類似」である。
人間性のある表情やポーズが描けたなら、それはおかしみに通じる。
けれど、醜いにまでなってしまうと、笑いは起きない。
顔以外の類似では、「状況の類似」、「画風の類似」、「他の何かへの類似」に分類できる。
状況が何かに似ていると、人は笑う。
顔が似ているかよりも、シチュエーションのほうが優先されることがあるのだ。
また、他の誰かの画風に似ていると笑う。
画風は、有名であればあるほど面白いが、権利を侵害しないように描く必要がある。
他の何かへの類似とは、とんがり頭が水滴に似ているとか、キューピーに似ているなどの場合のことで、見立てて描くと効果的だ。
顔以外の要素でも、おかしみは出てくるので、似せること以外に目を向ける、俯瞰した視点が必要なのかもしれない。