内原駅前国道42号沿いの案内塔
日高町が生んだ念仏行者・徳本上人の遺徳をたたえ、幅広く発信するととともに日高地方に多くの観光客を誘致しようと「徳本さんで日高おこし隊」(湯川泰嗣会長、メンバー26人)が19日に設立された。来年10月の徳本上人200回忌法要に向け、プレイベントや学生参加協力の催し、徳本上人についての学び塾の開講などの取り組みを展開する。
来秋10月1日に徳本上人200回忌法要が日高町志賀、誕生院で執り行われるため、盛り上げていこうと、昨年10月に準備委員会を設立。地域振興の「興し」と地域に来てもらう「お越し」を合わせたネーミングにし、委員会のメンバーは日高町観光協会内に設けている「徳報会」の会員を中心に商工会や行政、旅行会社、JA紀州など幅広く構成。
事業は主に徳本上人を研究するための調査や観光地の宣伝、観光客誘致、土産品PRなど。3月ごろに徳本上人ゆかりの地を訪ねる観光協会主催の視察への参加、5月に展示会等プレイベント開催、7月に和歌山大学、和高専、日高高、紀央館高の学生参加協力の催しなどを予定している。
事務局から「学生参加の取り組みは、大八車を作って屋台風にして物産販売など形になればいいなと話し合っていたが、若い人の力が重要で学生に案を出してもらい、夏休みをめどに開催できれば」と報告。
徳本上人がそば粉だけでなく、はったい粉も食べて生活していたことから、JA紀州女性会によるはったい粉を使った土産品作りにも取り組むほか、徳本上人に関係する俳句も募集。「徳本さん・学び塾」も開講予定で、徳本上人について案内できるくらいの知識を講義形式で学んだり、ゆかりの地を巡る実地研修も行う。
徳報会による徳本上人縁のそば作りにも協力し、事務局からは「誕生院の道の端にそばの花が見れるように彩りたい」とした。200回忌法要やイベント周知のポスターやチラシは関東方面まで配布する考えで、ステッカーやのぼり旗を作るなど広告を仕上げることも紹介。
湯川会長は「徳本上人を知ってもらうことが大切で、法要に向けては皆さんのご支援とご協力がなくてはならない。関係する人々と連携しながら、徳本上人をたたえ、町おこし、おもてなしをし、大きな行事を成功させたい」と述べた。
役員は次のみなさん。
名誉会長=志賀政憲▽会長=湯川泰嗣▽副会長=井上純、藤田雅寛▽会計=井垣弥▽総務部長=金崎昭仁▽企画同=楠原晃紹▽渉外同=杉村邦雄▽事務局=金崎昭仁▽監事=皿山守。
徳本上人は宝暦8年(1758)6月22日、日高町志賀生まれ。天明4年(1784)に出家した後は草庵に住み、一日1合の麦粉などを口にするだけで、ひたすら念仏を唱え続け、寛政6年(1794)ころから厳しい修行をしながら「南無阿弥陀仏」を唱えて日本全国を行脚し、庶民の苦難を救った江戸時代の念仏行者。上人が書いた「徳本文字」、想像を絶する「荒修行」が特に有名。文政元年(1818)10月6日に死去したと伝えられる。
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