予算など議案を発表する柏木市長
柏木征夫御坊市長(75)は26日、4日開会の3月定例議会に提案する平成27年度当初予算案など議案32件を発表。本格始動となる「まち・ひと・しごと創生総合戦略」事業では、魅力ある地域資源を再発掘・整理するなど磨きをかけ、複数のオリジナルストーリーをつくり、市内外に情報発信する「わがまち魅力発信事業」を実施する。国の交付金4千万円を活用し、ふるさとに誇りと愛着を持ってもらうとともに市の魅力を最大限発信することで交流・定住人口増をめざす考え。
市には歴史や文化、自然、花など他に誇れる地域資源があるが、総合戦略づくりで行った市民アンケート調査や若者、女性とのワークショップで「住みやすいまちだが、これといった特色、魅力がない」「他市町に負けない魅力づくりに取り組むべき」「地域資源が市内外に発信できていない」などの意見が出され、戦略的な取り組みや情報発信力が不十分であることが明らかになった。
総合戦略では(1)安定した雇用創出(2)新しい人の流れをつくる(3)結婚・出産・子育ての希望をかなえる(4)時代にあった地域づくり-を柱に掲げており「市民がふるさとに愛着と誇りを持ち、市内外に御坊市の魅力を最大限発信し、交流・定住人口を増やす」取り組むとして国の平成27年度補正・地方創生加速化交付金4千万円を活用し28年度に「わがまち魅力発信事業」を実施する。
各種団体など市民代表を委員にした実行委員会をつくり、ワークショップ形式に地域資源を再発掘、整理、組み合わせて磨きをかけることで「地域全体で共有できるオリジナルストーリー」を作成。ストーリーは女性、若者、高齢者、家族などターゲット、テーマを絞ったものを複数つくり、それに基づきモニターツアーやファムツアー、旅行会社等PRなどのプロモーション戦略・活動、受け入れ態勢の整備などを進める。
受け入れ態勢の整備では商店街空き店舗を活用し、情報発信の拠点となるスペースを確保、整備するとともに寺内町の景観整備にも努める。29年度以降は情報スペースを民間主導で自立・継続できるように土産品など産品の開発、記念品の作成など仕組み作りにも取り組む。環境整備として御坊総合運動公園に500万円をかけ、ゼロ歳児~3歳児を対象にした幼児向けゾーンを新たに整備し、集客の幅を広げる。
中学生派遣や協働支援
新規8含む14事業実施
国の平成28年度地方創生推進交付金を活用した事業として新規8を含む14事業を計画している。総額4508万円で2分の1が交付金。
新規は、中学生まちづくり派遣(交流都市派遣)事業の第一弾として防災相互応援協定を結んでいる滋賀県近江八幡市へ夏休みに市内中学生15人を派遣し、まちづくりなどを学ぶ▽協働支援事業で地域資源発信につながるテーマを決め、市民から事業を公募して実施▽健康づくり事業で高齢者を対象にしたウオーキングイベントを実施。
保育士、幼稚園教諭のスキルアップ事業で発達障害の知識を研修する▽節目年齢健診無料化事業で胃・肺・大腸ガン検診を無料化▽雇用支援ネットワーク事業で御坊日高地区雇用対策協議会のホームページ作成を支援▽寺内町マップを作成▽子ども向けの宮子姫など絵本・カルタ、観光客向けの記念品(絵はがき等)、語り部の衣装をつくる。
継続は子ども医療費助成や小児インフルエンザ予防接種助成、花き販路拡大事業、水産資源増殖事業などがある。
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