区内全体で日高川と農地の境界に侵入防止柵を設置
日高川町三百瀬地区ではここ数年、日高川沿いの田畑で鳥獣害が増加。シカが日高川を渡って田畑に侵入することが分かり、田畑に面する日高川との境界全面に侵入防止柵を設置している。平成27年度で実施する日高川沿いの防護柵は延長2・6キロにも及ぶ。将来的には、川沿いの柵だけでなく、集落南側に面する山腹に総延長約5キロの柵を設ける要望もあり、実現すれば総延長約8キロメートルの柵が区内全体を取り囲む形で鳥獣害の被害を防ぐと期待されている。
三百瀬地区では数年前から今まで被害の少なかった川沿いの田畑でも農産物を食い荒らす鳥獣被害が増加しており、これまでは各生産者が、柵やネットのなどで園地を囲むなどして防止策を講じてきた。最近、目立つのが、田植え直後の柔らかい稲の苗を食べられる被害。同区内の農地は、集落と日高川の間に広がっているが、稲などの農産物に被害を及ぼすシカが山側からではなく、白馬山側から日高川を越えて侵入することが分かった。
このため町では、国の鳥獣被害総合防止対策事業を取り入れ、日高川に面する区内全域への侵入防止柵の設置を推進。同事業では、柵に使用する資材は全て国が負担し、設置は地元の生産者らが進めることで、費用的な負担がない。
今回の事業では、最下流の三百瀬橋付近から上流の紀道神社登り口手前までの日高川に沿いに高さ2メートルの柵を2・6キロメートルにわたって設置。2月初旬から地元の生産者らが作業を進めてすでに約9割が完了した。
川沿いの防止柵だけでなく、日高川下流の三百瀬企業団地付近から、上流の紀道神社付近までの集落南側の山腹斜面を縫うように、全長約5キロメートルの柵で囲う要望もある。将来的に、山側の柵が設置されれば、川側の約2・6キロメートルと合わせて全長約8キロメートルの柵で区全体を取り囲むようにして、山側から侵入するイノシシやシカなど鳥獣害の侵入を完全にシャットアウトする。
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