声援に応える第1走者の木村さん
トーチキスで聖火をつなぐ田中さんと近藤さん(左から)
「東京2020オリンピック」聖火リレーは、9日と10日に県内14市町・15区間で行われ、ランナー173人がそれぞれの思いを胸に聖火をつないだ。日高地方で唯一ルート入りした御坊市は9日午後4時30分から薗地区津波避難タワー前三差路~紀央館高校で行われ、田辺市から引き継がれた聖火を第一走者の木村波優美さん(66)=御坊市薗=ら11人がつないだ。沿道に集まった地域住民の声援を受けながら笑顔いっぱい、手を振りながら希望の道を照らした。
1964年の東京オリンピック聖火リレーは紀北地方のみだったため、紀中、紀南地方で行われるのは初めて。三重県から引き継がれた聖火は9日、新宮市を皮切りに景勝地や名勝地をめぐりながら北上し、第7区間の御坊市に到着。津波避難タワー前で行われたミニセレブレーションには三浦源吾市長、奥幹夫市教育長のほか、来賓の小池佐左夫市議会議長、中村一人日高振興局長、酒本和彦薗自治連合会理事長が出席。
三浦市長が名誉市民第1号で前回東京五輪誘致に尽力した和田勇氏を紹介しながら「和田勇さんのオリンピック開催に対する熱い思いを継承する御坊市からの聖火が全国の人々の希望の道を照らすものであってほしいと願います」、第1走者で地元、薗会館長の木村さんが「夢のようで本当にうれしい。地域の皆さんへの感謝の気持ちをこめて笑顔で走り、地域を元気づけたい」とあいさつした。
田辺市からつながれた聖火がトーチに灯され、三浦市長から木村さんにトーチキス。地元保育園児が描いた「かんちょうさん、がんばれ」の応援幕、地域住民の声援を受け、木村さんが笑顔でスタート。その後、第3走者でランナー最年少学年となる田中裕太さん(13)=御坊市野口、智辯和歌山中2年=、第4走者で地域おこし協力隊として県外から移住した近藤雄一さん(35)=日高川町寒川=らにつながれ、紀央館高校に無事ゴール。スポンサー各社の宣伝カーも走り、オリンピックのムードを盛り上げた。
走り終えた木村さんは、「高齢化が進む地域が元気になればという思いを込めて走った。多くの地域の方が応援に来てくださり感謝の気持ちでいっぱい。トーチは重かったが、生まれ育ったまちで夢のような体験をさせてもらった。これから残りの人生を恥じないように生きていきたい」と話した。
田中さんは「うれしいと楽しい気持ちが混ざり合って感動しています。祭りやロボコン選手権など開催している地域に恩返しをしたいという気持ちで走った。一生の思い出になりました。次の東京五輪では、組織委員会のメンバーになって運営に携わりたい」と目を輝かせた。
近藤さんは「走っている時はスローモーションでしたが、あっという間に終わったという不思議な感じ。寒川に来てから6年間、いろいろなことがあった。そんな日々を振り返りながら、あらためて地域の方々へ感謝の気持ちをこめて走った」と目頭を熱くして話した。
10日は和歌山市など紀北地域を回り、奈良県に引き継いだ。日高地方(名前・住所未発表除く)関係では9日に柳岡克子さん(56)=御坊市=が白浜町、上戸一輝さん(21)=日高川町=と瀬戸昌弘さん(58)=御坊市=が田辺市、中早大輔さん(39)=みなべ町=が海南市・和歌山市、10日は山中一輝さん(26)=御坊市=がかつらぎ町を走った。
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