門前の小僧になりたいくらげ

学究的な空気に憧れて専門家の周りに出没しては雑感を綴るブログ。化石鉱物系がやや多し、の予定。

荒俣宏妖怪探偵団ニッポン見聞録(東北編)

2017年10月20日 | 書籍・資料

 帯のセリフがすごいですね、「すごいぞ!河童の好物尻子玉って本当にあったんだ!」なぜこの書籍が商店街の恐竜イベントブースにあったのかというと、著者のお一人が恐竜を生かした地域おこしにも関わっておられ、展示品を管理するために来場なさっていたから。博物学者×古生物学者×妖怪小説家の東北妖怪見聞録です。自分も同行したかった!と思ってしまうような素敵な対話の数々が収録されています。個人的に気になったのは和漢三才図会のくだりです。え、古文書の類って科学的な研究の対象になってないんだ、っていう。。。結構カルチャーショックでした。動物や植物、鉱物などの記載はそれぞれの専門家に中身を検証してもらった上で古文書研究者や民俗学者が文献的な意義を調べているものと思っていたので。。。いや、調べられているけれどその結果が共有されていないというべきなのか。。。いろんな意味で勉強になりました。

 

荒俣宏・荻野慎諧・峰守ひろかず著「荒俣宏妖怪探偵団ニッポン見聞録東北編」2017.09.12 株式会社学研プラス刊