門前の小僧になりたいくらげ

学究的な空気に憧れて専門家の周りに出没しては雑感を綴るブログ。化石鉱物系がやや多し、の予定。

恐竜の卵展〜2017.10.09福井県立恐竜博物館〜

2017年10月23日 | 古生物学・地学

 平成29年7月14日〜10月15日が会期の恐竜の卵展が終わってしまうと息子その1に訴えられました。夏休みの課題やら試験やらに追われて今まで時間を作れなかったのは君の方でしょう。。。まあ、総展示数112、おまけにウチでも話題のベイビー・ルイ(別件でネット検索中にたまたま関連記事と公開論文に行き当たった)を含む13点も日本初公開となれば恐竜好きとしては見逃したくはないよね。というわけで行ってまいりました。

 会場に入ってすぐ卵・卵・卵のオンパレードです。今回の展示品の約7割は浙江自然博物館所蔵※だそうで、これは中国浙江省で最初に発見された恐竜の卵です。卵を発見したアンドリュース探検隊についてもパネルで詳しく説明されています。会場のあちこちにあるパネル解説は丁寧かつ詳細なのですが、卵科名にとにかく馴染みがなく、頭の中で整理が追いつきません。

  骨格がすごくはっきりしていて感動したYulong mini (Juvenile)。日本初公開だそうです。このほかにも日本初公開の化石には赤丸印が付いており、わかりやすいです。

 そして最近報道されたばかりの山口県下関産の恐竜の卵化石。1965年に当時の高校生によって採取され、52年の歳月を経て2017年に恐竜の卵と鑑定された化石です。獣脚類の可能性が高いとか。ここで見られると思っていなかったので嬉しいです。

 ところでなぜ目玉展示のベイビー・ルイの写真がないのか?息子その2・その3にクイズラリーに付き合えと引っ張られ、素通りせざるをえなかったからです。残念。本当に残念。くらげびととしてはこれが主目的だったのに。愛称がつくほど有名な胚化石なのでこれからも見る機会はあるでしょうが、、、うーん。

 

 世界でも有数の恐竜卵化石コレクションを誇る博物館。112点の展示品のうち78点がこの博物館のものだとか。後で展示カタログの展示標本リストに載る96体の内訳を数えてみると59体が浙江省自然博物館のものでした。


参考:福井県立恐竜博物館

   今井拓哉編著「恐竜の卵 」2017.06.30福井県立恐竜博物館刊