暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

タスキ

2020年01月25日 | 古民家

 終の棲家・・・と、言わないまでも、一棟の住まいを完成させるには長い時間が掛かります・・・。

山から木材を切り出し・・・・そんな所から・・・?

そんな計画から始まるとなれば・・・

1年や2年は当たり前・・・1年天然乾燥させた木材・・・土壁の土を1年寝かせて発酵させる・・・

手仕事で造られる住まい・・・・一生に一度の大事業と言われて来た理由がうなづける部分です・・・。

ローン35年で定年過ぎても働かないといけないなどと・・・資金の面で悩んでいるのは現代の住まいの考え方・・・

数世代住み継がれる住まい造りは・・・建てるまでの工程やその作業の大変さ・・・

関わる人の多さ・・・大切な木材を大量に使っての造り・・・

地域にとっても大切な大事業時間は関係無く・・・良いものを造ろうとと言う考えでした・・・。

3ヵ月・長くて半年で引き渡しが出来てしまう住まい作り・・・契約して、打ち合わせが終わり・着工・完成を待つばかり・・・

人の心理では・・早く住みたいと思うそうです・・・。

ネットで買ったものが・・・届くのが待ち遠しい感覚でしょうか・・・。

移動が徒歩しかない時代・・・作業する道具も、その準備にも電気やガスも無い時代・・・

同じ事をするにも・・・倍以上の時間が必要で、何をするにも長い時間を見越して計画しないといけません・・・。

必然・・・時間の流れがゆっくりになり・・・自分たちが考える時間軸とは合わなくなります・・・。

完成しない建物、サグラダファミリアが存在する理由は・・・?(数年後には完成するようですが・・・?)

人の力で出来る事は限られています・・・。

それを成し遂げようとするなら・・・長く途方もない時間が必要でした・・・。

エジプトのピラミッド・・・中国の万里の頂上・・・ペルーのマチュピチュなど・・・

どれだけの人と時間を費やしたのでしょうか・・・?

完成を見る事無く・・・次の世代に託す・・・

訳も分からず作業をしていた人がいるかも知れません・・・

生きている間に完成しない物を造る意味が理解出来ない人がいたかも知れませんが・・・

次の世代に残し幸せに暮らしてほしい・・・子供や孫・・・

地域で暮らす方々の幸福を望んでいる・・・培ってきた伝統技術を伝えて行きたい・・・

そんな心で携わっていた人達の時間は・・・無限に連なる人の連鎖や樹形図が時間軸として見えているから・・・

今を一生懸命・・・がむしゃらに・・・そうして、次の世代にタスキを渡せなければいけないような気がします。

 

 

 

 

 

 

 

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